どうにか先日の吉本先生のセミナーをまとめてみました。
うまく内容が伝わると良いのですが・・・
☆この内容は、あくまでもかーさんはそう理解したと言う内容であって、不十分なところもあるかもしれません。
また、レジュメの文章と入り混じってしまいましたので、レジュメ部分と私が考えた部分とを色分けしておりません。
まだ推敲を重ねる部分もありますが、時間がたってはなにもなりませんので、とりあえずアップします。
以上の点をご了解いただいた上で、お読みくださいね
数年前の飼い始め(つまりうさ飼い初心者さん)の頃を思い出してください。
初めは健康チェックや日々のお世話にくたくたに神経を使っていませんでしたか?
中には、糞の数を数える飼い主さんがいたりします。
でも今は、それなりにうまくこなせるようになっていませんか? いつの間にか飼い主が成長しているのですね。
今やウサギの情報は混沌としており、情報が増えて選択肢が増えた分、調べるほどに自分のお世話の仕方が不十分に感じてしまい、疲れきって悩んでいるうさ飼い初心者さんが増えているように思います。そしてそういう方は、案外自分が疲れているのに気が付いていない方も多いのです。こうした状態を、私は「もやもや状態」と呼んでいます。
そこで、皆さんには今までの事を振り返り、経験を活かしていただいて、初心者の方や闘病で頑張っている方の良きアドバイザー、セラピストを養成したいと言う壮大でおせっかいな事をお話ししようと思っています。
さて、教科書と言うか指針となり得る様々な方法を自己流で検討しましたところ、認知行動療法という「うつ病」の方の治療として発展してきた方法が一番理解しやすいようです。
精神内科の領域は全くの未知の世界ですので軽々しく論じてはなりませんが、認知行動療法は方法論としては一番体系化しやすく分かりやすいと思います。
(様々なうつに関する著書がありますが、「うつ」と言うと敷居が高いので、こうした参考文献の「うつ状態」「うつ的思考」という言葉を「もやもや状態」「もやもや的思考」と読み替えて読むと良いでしょう。)
これらは、精神内科の領域だけではなく、獣医の診療に対する心構え、犬のしつけ、CAPP活動(動物とのふれあい活動などの福祉活動)など、様々な分野に応用し展開していこうと考えています。
実は認知行動療法は、「認知療法」と「行動療法」の二つが合わさったものです。
まずは「認知療法」を説明いたしましょう。
認知療法とは人の「考え方に働きかける方法」です。
物事には必ず2つ以上の見方があります。そして、どのような見方をするかは本人の選択次第だということです。
例) ばらまきウンコ
初心者の方が「ちゃんとトイレでしてくれていたのに、最近トイレがちゃんと出来ない。病気なのかしら?何がいけないのかしら?」と不安になることでも、見方を変えれば「まぁ なんてすばらしい良いウンチ。元気だよーって見せてくれているのね。なんてお利口でかわいいのかしら♪」となって、ウサギさんがとても愛しくなり、健康であることに感謝の気持ちすら沸いてきます。
このように、別のものの見方をアドバイスするのが、アドバイザーです。
「認知」・・・ちょっとややこしいです。(睡眠可)←セミナーで配られたレジュメ通りです(爆)
さて、この別のものの見方をアドバイスするには、人間の思考の構造を理解する必要があります。
思考は、3つのレベルの階層構造になっています。
まず1つ目が自動思考(ポップアップ思考)、2つ目がその背景にある前提・ルール、3つ目が中核信念(コアビリーブ)。
1つ目の自動思考と言うのは、物事に対した時に自然と自動的に頭に浮かぶ事。イメージでもいいと思います。
例えば、ご自分のウサギさんを見て「あ、お腹すいたって言ってる」「なんとなく不機嫌そう」と思ったり、たまたま昨日ウサギさんに噛まれたら「また噛むかしら?噛まれたらどうしよう。ドキドキ」といった事です。
学問的には、何かを見せたりして「何が頭をよぎりましたか?」という質問で得られる答えが、自動思考。
2つ目の前提・ルールというのは、人の行動を左右する基準やモノサシと言ったら分かりやすいかな?と、かーさんは思います。
人間が行動を起こしたり物事を決める時には、「○○すべき、あるいは、○○であるべきである」といった前提があります。そしてこの前提は、肯定的な面と否定的な面とが必ず表裏一体となっているのです。
例)健康チェック(飼い主さんによる、日々のチェック)
肯定的な前提: 日々の健康チェックをしてあげれば、この子は長生きする。
否定的な前提: 日々の健康チェックが出来ないから、この子は長生きできない。
このような前提を持っていた場合、ウサギさんとの関係が良好で毎日チェックが出来ている時は、ウサギさんのお世話も楽しく「もっともっと長生きしてもらうために、頑張ろう♪」と感じます。
ところが、ある日を境にウサギさんが暴れてチェックできなくなると、肯定的前提の裏に潜んでいた否定的前提がムクムクと頭をもたげてきて、「健康チェックが出来ないと長生きできないのじゃないか。ウサギの健康を守ってあげられない私は駄目な飼い主だ。」と不安と焦りが増長されます。こうなると良く言われるマイナス思考にとらわれ、「なでこんなになったんだろう。何がいけないんだろう。」とあちこちとネットなどで情報を探しまわります。そしてみんなの楽しそうなうさライフや活き活きとしたベタ慣れのウサギさんを見るほどに、「自分がいけない。私じゃなければ、この子ももっと幸せだったのじゃないか。」という気持ちが募り、「私は飼い主失格だ」と落ち込んでいきます。
人は通常肯定的な前提の元で安定しており、否定的な前提をギリギリのところで回避して暮らしているのですが、ちょっとしたきっかけで否定的前提が頭をもたげてくる可能性を常にはらんでいるのです。
かーさんの頭の中には、両天秤の測りが思い浮かびました。常に微妙に揺れていて、順調な時はどうにかバランスがとれているのですが、ちょっとしたことで悪い方に傾いてしまい、一度傾きだすと良い方に持っていくことはなかなか難しいのですよね(^^;; 分かっちゃいるけど傾きは止められなくて、元に戻すのにえらいパワーを必要とします。でもって、弱り目に祟り目、マイナス思考の時はそんなパワーは持ち合わせていませんって(爆)
3つ目はスキーマ(中核信念・コアビリーブ)
「自動思考よりもさらに奥深く、心の中核にある考え方のパターン、考え方のクセ、設計図」と、レジュメには書いてあります。( _ _)zzz
いや つまりは・・・(^^;;
前提・ルールを決めるにあたっての考え方の大元、考え方の傾向、その人の考え方や行動の土台と考えてください。ほら、かーさんみたいに「基本的に雑で能天気でちゃらんぽらん」とか、あの人はとかく物事を複雑に捉えるとかいったものです。「あの人は○○なタチ(質)よね」とか言うものだと思います。
で、この中核信念も肯定的な面・否定的な面が表裏一体です。ま、世の中何でも陰陽一体と言うわけですね。
(あ、こりゃ 山内先生の方面だわ)
この人間の中核は、通常幼少期の学習経験によって形成され、より上位(と言うか表面的・外面的?)の自動思考を形成するために活用されます。
つまり「3つ子の魂100まで」「氏より育ち」と言うわけですね。(古すぎ?)
どちらにしても、人間育ってきた環境や経験がその人の大元のタチ(性質)に作用して複雑な中核信念を形作ると言っても良いと思います。
通常、感情的な苦痛を感じている時は否定的な中核信念が活性化され、それを維持するように偏った自動思考が出現します。(ウサギさんが噛み付く→だめ飼い主→何もしてあげられない)
でも感情的苦痛が消えると、否定的な中核信念は不活性化または潜在的な状態になり、より肯定的な自動思考が再び出現するようになります。つまり「今日はなでることができた→私にもできる→出来ることを少しずつでもやっていこう」と変わっていけるのです。
感情は、簡単に表現する方が良い。
感じ方、喜び、愛情、楽しさ、恐れ、不安、怒り、悲しみ、落ち込み、恥、罪悪感など。
ま、そうですね。あれこれ自分でつじつまあわそうとすると、かえって感情がこんがらかってしまい、わけが分からなくなってしまうことはありますね。
人により、ほんの些細なことをあれこれ考えた挙句、一晩で巨大な雪だるまにしてしまうタチ(性質)の方がいます。お空の上で微小なチリに水分がくっついて雨や雪になるように、いろいろなものをくっつけてしまうのですね。そしてひたすら落ち込んでいったり、怒りが増したりしている様子は、はたから見ればよく分かるのですが、ご本人は「そんなことはない。そんなんじゃない」と見えなくなっているものです。
能天気のかーさんだって、それはあります。ま、大元のコアが何かを承知していますので、大事に至らないだけですが(爆)
さて、もうひとつの行動療法ですが。
これは実際に行動面に働きかける方法で、「あえて不安に触れる:不安に立ち向かう」エクスポージャ(暴露法)という方法です。
このエクスポーじゃには二つの方法があって、ひとつは「想像エクスポージャ」、もうひとつが「現実エクスポージャ」です。
例えば、高所恐怖症。
想像エクスポージャでは、「高いところに上っても大丈夫な自分を想像する。そしてその録音を繰り返し聞く」。
逆に高いところに登って転落する自分を想像してみると言う方法もあるそうです。よく考えれば、そうそうそんな事態は起きないわけで(^^;;
現実エクスポージャは、実際に低いところから徐々に慣らして、高いところに行って慣れることで、それほど怖くないということを体験してもらう。 これは動物が怖い子供に、そばに行く、なでてみると言った段階的接近で「動物は怖くない」と言う経験を通じて慣れてもらうのと同じですね。
そうそう 良い実例があります。
昔アパートに住んでいたとき、隣は大家さんで築山のあるお庭がありました。
ある日庭師さんが棒で縁側の下をつついている。何事?とみれば大きなアオダイショウがいたのです。
おそらく築山に住んでいるのでしょう。庭師さんも大の苦手とかで、あわててかーさんレスキュー出動。
「蛇は家の守り神と言いますよ?」と言いましたが、怖くて大嫌いだから捨ててきてくれと。
それで隣のお寺の奥の林に離したのですが、何てことない、蛇さんは戻ってまいりました(笑)
そんなことを何度か繰り返し、その都度かーさんレスキュー発動で、もちろんついでにアオちゃんなでなでタイム♪に子供たちと興じて、アオちゃんもすっかり人間に慣れてしまいました。
そんなことが続いた3年目くらいでしょうか。「見ていても怖くなくなった。」と大家さん。
以来、アオちゃんはお庭に安心して住めるようになりました♪
一般的に蛇は嫌われます。鳥肌が立つくらいに恐怖を感じる。でも子供たちも一緒になって、おとなしく抱っこされているのを見ているうちに、蛇への恐怖心が和らいだのですね。普通の生き物じゃないか、と。
まさに現実エクスポージャだったわけです。
その他にも、心臓がドキドキすると心が乱れる方には、運動によって意図的に動悸・息切れ、めまいと言った常態にして、その感覚に慣れてもらう身体感覚ウクスポージャというのもあるそうです。
そして人間の認知と行動は密接に関係しているので、認知療法と行動療法のどちらか一方をとるより、双方を合体させた認知行動療法の方が、どちらにも偏らずに認知と行動の両方とも改善できるというわけです。
前述の「ばらまきウンコ」のように、認知が変われば行動も変わる。またその逆もあるのです。
「気分が良ければ足取りが軽くなる」というわけです。
まさに認知と行動は連動しているのです。
ここでひとつかーさんの知恵。
毎日笑顔で過ごしましょう。気分が塞いだ時、腹が立った時、それじゃどうしようもないと思っても、なかなか気分を変えることができません。
そんな時、口角を上げてみてください。「気持ち」で良いです。それくらいなら、案外人目には変化がみえませんので、にたにた笑っているようには思われません。
ところが、この「口角を上げる=笑顔」を作ると、不思議と不機嫌になったり怒ったりできないのです。
笑顔で怒るってできませんよね? 気持ちが表面に現れるのが笑顔ですが、だから笑顔になれば気持ちの持ちようも変化してくるのです。これを習慣づけると、肯定的思考、積極的思考、プラス思考に傾いてきます。ものは試しとやってみてくださいね。
このように認知と行動は関連していることを理解して、いろいろ例題をやってみましょう。
・ 抱っこしたら蹴られてショック
ショップの人が「この子はおとなしくてお勧めですよ」と抱かせてくれた。本当におとなしく抱かれて、かわいさ倍増でお迎えした。ところが家に帰ってきたら、抱っこなんてさせてくれない。それどころか蹴っ飛ばされて逃げ回る。「お店では抱かれたのに。何がいけないの?私が悪いの?」と飼い主さんは不安になって、落ち込んでしまう。
ハハハ これ よくある相談です(^^;; で、あれこれネットで調べるほどに、わけが分からなくなって落ち込んじゃうのですね。
環境が変わったウサギが神経質になるのは当たり前ですし、本来ウサギは抱っこが嫌いなんですから当たり前のことですが、そうとは知らない初心者飼い主さんは「認知のゆがみ」で常に間違った認識が育ってしまいます。
だから「なーに それがウサギの当たり前です:笑」と言ってあげると「なんだ そうなんだ」と、肩の力が抜けて、ウサギさんをちゃんと見るようになります。
・ 毎朝軟便が出てくさい
ある人は「盲腸糞はちゃんと食べて。何で食べないの?毎日掃除しなくちゃいけなくて、困るわ」とほったらかしたり、ため息交じりで文句を言いながら掃除する。中核信念が強い人に多いです。
ある人は「食べるはずなのに残してる。どこか悪いのかしら?病気かしら?環境が悪いの?私の世話の仕方が悪いのじゃないかしら」と不安が増す。こちらは中核信念が弱い人に多い。
こうしたことは、本当は初心者さんほど病院に相談に来てほしい。
・ ウサギさんが執拗に自分の手をなめる。(すでに他で通院治療済みのウサギさんのお話です。)
通っていた病院では「なめさせては駄目」と言われていた。飼い主さんは「後悔・反省」の気持ちが強くなり、一日中ウサギさんを見続けて、なめるたびに駄目と叱っている。
そこで、うさぎさんは人前でだけなめているのではないか。それもママの前だけではないか? だからそう言う時にはほめてあげてくださいと言ったところ、やがて自分だけに見せていることに気づく。そうすると「なんてかわいらしい」と言う気持ちに変わっていった。(実際には、抗ウツ剤とかゆみ止めを処方していましたが)
・急な起立不能
飼い主さんはつらそうで見ていられない。でもシーツ当の工夫をすることで、快適な環境を作ってあげればよい。ウサギさんは病気を受け入れてジタバタしないもの。人間をあごで使うようになます(笑)
そういう飼い主さんは光栄だと思ってください。
かーさん 思わずののさんとぷうくんのことが頭に浮かびましたよ。いろいろ工夫をすることで、とても快適に過ごすことができたぷうくん。確かにぷうくんは、上手にののさんを使っていたのね。
そしてうさぎさんと飼い主さんが寄り添うことで、二つとはない絆を手に入れたのよね。ウサギの神様は、ちゃんとご褒美を下さるのです♪
・ 耳掃除ができない(先生的には、何でするの?だそうですが)
耳掃除をするように教えられたのに、ウサギさんが嫌がって、今ではケージに近づくと逃げていく。そうなると「何もしなくなる」か「押さえつけてでもやる」かのどちらかになっていく。
そして耳掃除のできる人の話ばかりが耳に入り、耳掃除ができない自分は駄目だと、飼い主さんは不安や怒りを感じて憔悴していく。
耳掃除ができないなら、においをチェックするだけでもOK♪
・斜頸
斜頸のウサギさんは、地面が斜めになっていると感じているのでくるくる回るのですから、狭いところに入れてあげれば安定して安心します。そして飼い主さんには「病気が脳幹に行っていたら亡くなっていたが、斜頸は脳髄や延髄で止まっているということなんです。斜頸で済んでよかったですね。」とものの見方を示唆してあげます。
強すぎる責任感のお話(何とかできるという責任感は捨てる)
とかく初心者は何でもがんばればできると思うもので、責任感の拡大で疲れている。(往々にして、それに気がついていないことが多い) 強すぎる責任感を持つと、すべてを一人で一度で解決しようとします。
子供の心の強さ
・ 人より劣っていては駄目
・ 一人でやり遂げなくては駄目
・ 苦しくても逃げては駄目
・ 人に迷惑をかけては駄目
・ 早く自分でできるように努力をする
・ 自分のやり方では駄目、正しいやり方を教えてもらわなくては。
・ 自分の問題点を見つけて、常に改善しなくちゃ。
・ 苦しいと思っては駄目
・ 人を助けないと、弱音を吐いちゃ駄目 泣いては駄目
・ これをやれば自分は変われるし成長もできる
これらは、成長段階にある子供だからこそできる、受け入れられる項目です。
大人の心の強さ
・ つらいことは上手に避ける
・ 時には人に頼っても良い
・ 時間はかかるが人は変わることができる
・ 疲れたら休もう
・ できないこともあることを認めて次に進んでしまおう
・ 人は人 自分は自分
・ それでも自分でできる範囲の責任感はとても大切
これらは、大人として生きていくための方便ですね(^^;;
で、この二つの項目を、自分はどれだけ当てはまっているかチェックしてみます。
これは中核思考・信念を見る方法で、性質の傾向をつかむことができます。
大切なのは子供の心と大人の心の割合なのです。
子供の心の強さを完全に捨てて「子供の心:大人の心」の割合が0:10ではなく、大体7:3にする努力が解消法とされます。10:0では問題が出ますし、0:10ではナマケモノになってしまいます(^^;;
以上のことを踏まえて、相手にものの見方を提起して、相手が今の状態からの出口に気づくようにする。ナビゲーションをするのがアドバイザーです。
では、最初に出てきたもやもや状態(うつ状態)をもう少し考えてみましょう。
もやもや状態(疲労をためてしまう現代人 精神疲労は気がつきにくく蓄積する)
現代人の疲労は肉体労働のせいではなく、「感情」が元。
不安は常に最悪のケースを想像させ続け、エネルギーを消耗させる。
<原因>
1 情報の氾濫
メディアを通じて入ってくる素敵な生き方や異性、同性などの情報は、自分の状態を不十分に感じさせてしまう。その結果現代人は欲求不満や自信喪失に陥りやすく、悲しみや不安・怒り、焦りなどの感情を働かせてしまいやすい。
多くの感情によって選択する自由を得た反面、選択肢を分析するのに多くのエネルギーを必要としている事実。何かを選んでもほかに何か良いものがあるのではないか、不安や後悔が常について回る。
・ 病気や飼育に関する情報を求め、何時間もPCを見つめ続けて疲れ果ててしまったことはありませんか?
2 移動と言う時差ボケへの適応
3 24時間体制への適応
4 価値観の急激な変化への適応
精神疲労は自覚しにくいため蓄積しやすく悪化しやすい。
ではなぜ自覚しにくいのでしょうか?
それは小玉ストレスによる蓄積だからです。大きなストレスは「疲れた」と疲労感が直ちに自覚できるので少し休もうと思えますが、小さなストレス・小玉ストレスは日常との差が少ないので休もうと思いません。
もし小玉で疲労感を感じた場合は、かなり疲労が進んでいます。
そしてこの小玉ストレスが蓄積し続け、あるラインに達するともやもやのスイッチが入ってしまいます。
もやもや状態への対策(悩みにとらわれない)
イメージとしては「悩みがあるからもやもやする」ですが、では悩みがなくなればもやもやしなくなるか?というと、そうではない。
現実には、日々の疲れがたまっって、そこに「抱っこできない、さわれない、いうことを聞いてくれない」と言ったポップアップ部分が加わってもやもやするのです。つまり「はじめに疲れありき」なのです。
この「疲労の蓄積」という中核部分の変化がなくては、ポップアップ思考も変わらないし、マイナスのポップアップを取り除いても、また違うものがでてきて、ちっとも変わらない。
一番良いのは「問題放置」と「寝ること」、そして何より「早期対処」です。
例えば、ソアホック。これはウサギの現代病です。それを毎日チェックしているとウサギさんも飼い主さんも双方ストレスになります。こういう時には、気にしなくて良いと言っても無理なので、足がむくんでいないかだけチェックするように教えます。ソアホックがひどくなると、リンパがはれて足がむくんでくるのです。これならばいちいちウサギさんを抱いてひっくり返してかかとをチェックしなくとも、足首を触れば分かることです。これにより、お互いのストレスが軽減できます。
気にするなと言っても無理な時は、ひとつだけ着目点をあたえると、ウサギさんを追い回さないようになります。
以上のことを理解して、よきアドバイザーになってあげてください。
かーさん追記
講義中、先生は中核思考を触るのは難しいとおっしゃいました。
確かに素人がどうこう出来るものではありません。ですから、極力「違うものの見方」「他へ注意を向ける」ことを示唆することにとどめた方が無難です。
とはいっても、ポップアップ思考は中核思考によって形成されるものですから、下手をすると問題のポップアップ思考を取り除いても、取り除いても、次々と違うものを持ち出すというなかなか手ごわい飼い主さんもいらっしゃいます。そういう時は、「感情は単純に」のお約束で、「もっとリラックスして。大丈夫 大丈夫」とこった肩をたたいてあげるようにしています。
本気で相手をサポートしようとするには、相手を丸のまま受け止める、自身が強い心を持っていなくてはなりません。なんとなれば、マイナス思考は伝染しますから。下手をすると、相手に引きずられてしまうのです。
中にはウサギさんの問題ではなく、うつ病が原因と言うこともありました。病気がウサギさんの問題に表出していたのです。途中で気がついたのですが、「もうやるっきゃないでしょ」と言うところまで来ていましたので、ふんどしを引き締めて(爆)取り掛かりました。結局時間はかかりましたが、幸いご本人の気づきもあり、なにより良い医師とめぐり合い、すっかり元気を取り戻し、ウサギさん共々理解してくださるやさしいご主人と幸せな結婚生活をスタートされました。この時ほどうれしかったことはありません。
また中核思考が強すぎる方、弱すぎる方、ともに荷が勝ち過ぎることもあります。
ですから、いざとなれば自分を守るために相手を切り離す潮時を見定める必要性もありますし、自信が常に同じスタンスでいられる自制心も必要だと感じています。
安易に手を出して、かえって相手を混乱させたり、お互いの関係をこじらせて悪影響を与えないように。
そうしたことも踏まえて、今回のセミナーの内容を活用してくださるようにお願いします。