ふとつけたTVの音に
「あ、チャイコン。第2楽章入ったところだ」
という事で、聞くことにしました。
ペグ・ジュヤンという妙齢の女性ヴァイオリニストさん。
N響とやるのだから、それなりに有名な方なのでしょう。
(きっと野いちごさんなら、良くご存知なのでしょうね)
アンコールにパガニーニをおやりなので、弓使いの妙技がお得意?
だからこそのチャイコン(チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲)かな?(^^;;
でも、本当にチャイコンは難しい。
メジャーすぎるきらいはあるのですが、だからこそ名演も多くて、やるには勇気が必要な気がします。
テクニックを駆使して弾くのは出来ても、名演とはなりにくい。
緩急が激しく、和声和音がちりばめられ、十六分音符が駆け上り駆け下り、曲がりくねった急流を軽やかに複雑に流れ行き、オケとのあわせも難しい。
音符の正確さなら、機械の方が安全なくらい。
でもそこに微妙なリズムの変化をつけ、表情を出し、なおかつオケとリズムを合わせていくのは、人間だからこそ出来る事。
今回は第2楽章から聞いたのですが、やっぱり速いパッセージの2・3箇所、オケとの微妙なリズムのズレを感じました。
ほんの一瞬の事なのですが、流れが引っかかっちゃうんですね。
心なしか、オケがあわせずらそうに感じました。
そして、和声や和音の一音が、変に耳に残る。
(そうなりやすいので、発表当時「汚い」と酷評を受けたのかもしれません。でもそこがまた、ソリストのセンスの見せ場なのですが。)
音が明瞭に聴こえないのは、TVのせいかもしれません。
で、途中から、オケパートの方に気が向いちゃった(^^;;
大好きなチャイコンは、私にとってオケパートの良さもウリなんですもの。
どこでどれくらい出てくるか、管の受け渡しが自然な1つの流れになっているか、リズムの切り替えがぶち切れていないか、低音の底支えがどれくらい静かに豊かに効いているか、ヴァイオリンがピアニッシモでも音が流されていないか。
ソリストにどこで合わせるか、どこでソリストの音を包んで凌いで行くか。
あちこちに聞き応えのある小節があるんです。
チャイコンの良いところは、速いパッセージの音がはまった時に来る爽快感。
前出の「ともすれば汚く聴こえる音」が、良いスパイスになる快感。
和声が綺麗により合わさった時の、酩酊感。
音が軽々駆け上がる時やクレッシェンドになる時の高揚感。
そして、それらがオケとぴったり合うと、煌めく壮大な音のカテドラルが出来上がり、弾ききった時に「やったあー!! ブラヴォー!!」って、座布団飛ばしたくなるんです(爆)
ともあれ、久しぶりに聞いたチャイコン。
オケは良かったですよー。
いつも聞く時は、頭の後ろで若い頃のクレーメルとイスラエルフィルとのチャイコンが、リズムを刻むように流れているのですが、失礼ながらN響の音に不快なズレはありませんでした。
その証拠に、続くベートーベン第7は大変素直に気持ち良く聞けて、ファビオ・ルイージさんの指揮がとても好きになりました。
ひょっとしたら、相性がいいかもしれない♪
7月18日の演奏を聞いた方は、お得だったでしょうね(^^)
「あ、チャイコン。第2楽章入ったところだ」
という事で、聞くことにしました。
ペグ・ジュヤンという妙齢の女性ヴァイオリニストさん。
N響とやるのだから、それなりに有名な方なのでしょう。
(きっと野いちごさんなら、良くご存知なのでしょうね)
アンコールにパガニーニをおやりなので、弓使いの妙技がお得意?
だからこそのチャイコン(チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲)かな?(^^;;
でも、本当にチャイコンは難しい。
メジャーすぎるきらいはあるのですが、だからこそ名演も多くて、やるには勇気が必要な気がします。
テクニックを駆使して弾くのは出来ても、名演とはなりにくい。
緩急が激しく、和声和音がちりばめられ、十六分音符が駆け上り駆け下り、曲がりくねった急流を軽やかに複雑に流れ行き、オケとのあわせも難しい。
音符の正確さなら、機械の方が安全なくらい。
でもそこに微妙なリズムの変化をつけ、表情を出し、なおかつオケとリズムを合わせていくのは、人間だからこそ出来る事。
今回は第2楽章から聞いたのですが、やっぱり速いパッセージの2・3箇所、オケとの微妙なリズムのズレを感じました。
ほんの一瞬の事なのですが、流れが引っかかっちゃうんですね。
心なしか、オケがあわせずらそうに感じました。
そして、和声や和音の一音が、変に耳に残る。
(そうなりやすいので、発表当時「汚い」と酷評を受けたのかもしれません。でもそこがまた、ソリストのセンスの見せ場なのですが。)
音が明瞭に聴こえないのは、TVのせいかもしれません。
で、途中から、オケパートの方に気が向いちゃった(^^;;
大好きなチャイコンは、私にとってオケパートの良さもウリなんですもの。
どこでどれくらい出てくるか、管の受け渡しが自然な1つの流れになっているか、リズムの切り替えがぶち切れていないか、低音の底支えがどれくらい静かに豊かに効いているか、ヴァイオリンがピアニッシモでも音が流されていないか。
ソリストにどこで合わせるか、どこでソリストの音を包んで凌いで行くか。
あちこちに聞き応えのある小節があるんです。
チャイコンの良いところは、速いパッセージの音がはまった時に来る爽快感。
前出の「ともすれば汚く聴こえる音」が、良いスパイスになる快感。
和声が綺麗により合わさった時の、酩酊感。
音が軽々駆け上がる時やクレッシェンドになる時の高揚感。
そして、それらがオケとぴったり合うと、煌めく壮大な音のカテドラルが出来上がり、弾ききった時に「やったあー!! ブラヴォー!!」って、座布団飛ばしたくなるんです(爆)
ともあれ、久しぶりに聞いたチャイコン。
オケは良かったですよー。
いつも聞く時は、頭の後ろで若い頃のクレーメルとイスラエルフィルとのチャイコンが、リズムを刻むように流れているのですが、失礼ながらN響の音に不快なズレはありませんでした。
その証拠に、続くベートーベン第7は大変素直に気持ち良く聞けて、ファビオ・ルイージさんの指揮がとても好きになりました。
ひょっとしたら、相性がいいかもしれない♪
7月18日の演奏を聞いた方は、お得だったでしょうね(^^)
私も、野いちごさんのような専門の下地があったら、音楽はもっと興味深くてワクワクするところが増えるんだろうなぁって、総譜を見るたびに思います。あいにく音楽的素養がないので、譜面を見てもおたまじゃくしが音になっていかないんですね(^^;; だから楽譜はあくまでも、音を聞きながらのガイドにしかならないんです。 でもガイドのおかげで、聴こえなかった音が聞こえる様になり、オケパートの面白さが分かってきたのですが。 総譜がなくても、オケパートが分かるのは、チャイコンとシベコンだけ。それも数年、総譜と共に聴き込んで、です(--)
覚えが悪い事この上ないですが、まさに下手の横好きの成果です。
ルイージさんはオザワさんやコバケンさんのような派手な振りではなく、さりとてカラヤンのような帝王振りでもない。しいて言えば、ヘルベルト・ブロムシュテットさんのような、オケの良い音を引き出していくような、丁寧な振りが印象的でした。押し付けがないと言えばいいのか。
チャンスがありましたら、お聞きくださいね。
ジュアンさんは、実際にはもっと音が聞こえていたでしょう。過日のクレーメル・バルティカの放映の時、会場で聴こえていた大事な音が聞こえませんでしたもの。TV局の編集さんが分かっていなかったのか、台無しでした。
それだけに、TVでとても良い演奏に聴こえたら、実際にはブラヴォーな演奏だという事ですね。やっぱり実際に聞かなくては、音楽は難しそうです。
とかく日本人はコンテストを重視しますが、あちらではそうではないようですね? その点、日本はまだまだだなぁって思う様になりました。
ポイントを抑えた辛口の批評は専門家以上、良くご存じですね?N響も近年腕をあげましたね?昔はいつも音がひっくり返ってヒヤヒヤものでしたが。ルイージさんはイタリア人だったかな?明るい音でしたか?
世界中、コンクールがありますが若い芽を摘まないでと言いたくなる時もあります。