ラ・ヴィータ イタリア

イタリア:ベニスでの日常生活やベネチアンガラス工房のお店“L'albero”での出来事、イタリア&海外お奨めスポットなど

木:ラルベロが呼んでいる ① ?

2009-07-21 05:58:56 | ラルベロ(店)での出来事
数日前、連続して不思議なめぐり合わせのお客様が来店

いずれも日本人のお客様、まずは最初のお客様の話

いつものようにラルベロ店内でアクセサリーを整理中ふとウィンドーをみると
ベビーカーに小さな子供を乗せた若いアジア系のお母さんが
食い入るようにウィンドーの商品を見ていた

通常小さな子供連れのアジア系お母さんというと旅行者ではなく
在伊中国人のことが多い

しばらく私もウィンドー越しにみていたら目があった
にっこり笑うと彼女もにっこり

店に入ろうかどうしようか迷っている様子
しばらくして彼女が店に入ってきた

いつものように“日本の方”ですか?と聞くと

“そうです”と彼女も私が日本語を話したのに驚いた様子
そう、私が店にいるとほとんどの人が中国人だと思っている

店に入ってきた彼女おもむろに何かをカバンから取り出した

“実は10年ほど前にベニスの小さな路地裏の店でこれ買って、、、
とても気に入っていてそれからずーっと同じデザインのもの探しているのです”
とベルトが外れてしまった時計を私に見せてくれた

なんだろうとその時計をみると、、、

なんと!!!また例のあの時計、、、、ラルベロ

そう時計の詳細は2009年4月8日と7月11日に掲載

しかもデザインは木と家のシリーズ、、、これPinoはほんの少ししか作っていない
下記写真は木と家のシリーズのペンダント


このペンダントの在庫は店に1個と日本在庫に上記写真の物があるだけ


このデザインが文字盤になった時計を彼女は持っていた

“えーこれPinoのデザイン時計や”と私びっくり

でPinoに“これあなたの時計でしょ?見て!”

するとPino時計を裏表じっくりみて

“僕のデザインのコピーものだよ!スケルトンになって無いでしょう”と

“僕がこの時計を作り出してしばらくしてコピーものがでたのは知ってるよ、
だいたい誰がコピーしたのかもおよその見当はついているんだけどね”と

で彼女になぜこの店がわかったのか聞いてみたら

この時計を持ち回り何処で買えるかいろいろなところで聞いて回ったらしい
ここが判ったのはムラノ島のある店でこの時計をみせたら
これはたぶん“ラルベロ”が作ったものだと店の場所を彼女に教えてくれたらしい

で彼女は探して探してラルベロにやって来てくれた!
暑い中小さな子供をつれて大変だったと思う、、、本当にありがたい

なんかコピーものが出回るなんでヴィトンとかグッチとか有名ブランド物みたいで光栄やね
とPinoに言うと苦笑いしていた

で彼女にラルベロのオリジナル時計をまたまた店奥の棚から引っ張りだしてきて
お見せした、この時計今年は出番多い!

でも彼女の欲しかったのは木・ラルベロデザイン
残念ながら“木・ラルベロ”デザインは4月に中国人デザイナーが最後の一つを
お買い上げになり在庫はなくなってしまった

せっかく見つけ出したショップラルベロで“木・ラルベロデザイン”が
欲しいということでペンダントを選んでいただいた

机の上にゴッと無造作においてあったまだ未完成のペンダントを選んでいただいた

仕上げをしなくてはいけなったので翌日に渡すことに

彼女は現在ご主人のお仕事関係でこの春からボローニャ郊外に住んでいるらしい
今回はご主人が日本に1週間仕事で戻るため娘と二人でベニスに旅行に来たとか

素晴らしい!なかなかたくましい!

日本の若いお母さんで子供をつれた二人旅は初めてお会いした!

これだけバイタリティーがあるからこそ“木・ラルベロ”にたどりつけたのだろう
いやいやきっと“木・ラルベロ”が彼女を呼んでいたのかも!

磁石のような“木・ラルベロ”である!

まるで私とPinoが出会った時のことを思い出す出来事だった