ラ・ヴィータ イタリア

イタリア:ベニスでの日常生活やベネチアンガラス工房のお店“L'albero”での出来事、イタリア&海外お奨めスポットなど

真夏の夜の夢

2009-07-12 06:02:18 | イタリア:その他
先日7月1日の夜ヴェネチアのサンマルコ広場で夢のようなコンサートがあった

イタリアの盲目のテノール歌手 Andorea Bocelli (アンドレア ボッチェッリ) のコンサート

Andorea Bocelli
幼少時代からピアノ習い音楽の道を目指していた
6歳の時にサッカーボールを頭に受け失明、苦境にもめげずその後弁護士になったが
音楽を道を諦めきれず亡くなったパバロッティーに見出されテノール歌手に転進したという

5月の終わりPiazza di Romaのバス停でこのコンサートの大きな広告を初めて目にした瞬間
“わー行きたい”と!

早速Pinoに言うと
“へーサンマルコ広場であるんや、いいねー!知り合いにチケットとれるかどうか聞いてみるね”と

コンサートは1ヵ月後、この時点で私はコンサートチケットを手にするのは不可能だろうなと思っていた

ところがPino数日後にはしっかりチケットをゲットしてきた

サンマルコ広場でコンサートが行われれるなんってめったにない
それもAndorea Bocelli のコンサート、ベネチアの誰もが行きたがっていた
歌手自身もサンマルコ広場で歌えるのは光栄らしい

日本で言う武道館のようなものか?

Pinoがゲットしてきたチケットなんとサンマルコ広場にあるカフェフローリアンの席

ワインを飲みながらコンサートが楽しめるらしい!
へーなんか夢みたい

“いつも頑張って手伝ってくれる佳奈枝への感謝の気持ちだよ”って
なんか泣かせるなー!

当日まで約1ヶ月わくわくしながらその日が来るのを待っていた

その間店にベニスに住んでるという日本人女性Yちゃんがやってきた
忘れないように工房に貼り付けてた“7月1日コンサート”と言うメモをみて

“誰のコンサートがあるの”と、、、、

“サンマルコ広場で、、、、、”と説明すると

“わー私も行きたい、何処でチケット買えるの?”

Pinoがチケットをカフェフローリアンで買ったというと
トライしてみると、、あわてて帰っていった


コンサート1週間前、彼の空手仲間もチケットを探してした
やっと見つけたチケットがなんと200ユーロ(約28000円)に跳ね上がっていたとか、、、
もちろんこんなに高いのは買わなかったそうだ

世界中どこもダフ屋はいるようだ!

例のYちゃんはコンサート当日にチケットをゲットしたらしい

でコンサート当日夜二人でいつもよりおめかししてサンマルコ広場に向かった

広場両脇は完全に封鎖されていてチケットを持ってるしか入れないようになっていた

なんだか優越感!

カフェフローリアンに到着



席に案内されると今宵のメニューなるものが置いてあった!
飲み物3杯と軽食とドルチェ(デザート)付いてる




この席のチケット一人80ユーロ(11000円)でゲットしてきた
オープンカフェに座り、飲みながら食べながらゆったりとした席で
コンサートが聴けるなんて、、、、決して高くない

最初にこの価格で買ってきたと聞いた時はコンサート代別じゃないの?
と半信半疑だった、、、

だってチケットはコンサート席引き換え券で支払いはまだしてないと言う
ますます不安

席はカフェフローリアン、、、、イタリアのどのガイドブックにも必ず載っている
ベネチアは超有名カフェ、、、、
オープンカフェに座ってコーヒー1杯飲むだけで日本で約1000円程かかる

そんなことを知っていた私には当日またなにかイタリア式のどんでん返しがあるのではと内心ひやしやしていた

夜21:00からのコンサート、スタートしたのは20分過ぎだった
さすがイタリア!
最初に前座のオーケストラ演奏が始まりその後Andorea Bocelliが登場歌い始めた





日本の歌手のコンサートのようにずっーと彼が一人で歌い続けるのかと思っていたら
数曲歌ったら控え室に戻りまたしばらくしてでてきて歌うというのが繰り返された

日本のコンサートになれている私なんだがちょっと物足りない!

オペラの曲が多く私にはあまり判らなかったがそれでも
日本の誰もが聞いたことがあるナポリ民謡など聴きなれた曲もあった

でも私が一番このコンサートで聞きたかった曲
彼の代表作“Con te partiro”がなかなかでてこない

開演約1時間半後 やったーついにあのイントロが流れた
観客はみな彼の“Con te partiro”を待っていた

拍手喝采!みなお行儀いい誰一人として立ち上がる人はいない!
日本のコンサートだったら開演と同時に総立ち!
座っていたくても見えないから立ち上がるしかないという状況に陥る

イタリアではこの手のコンサートで立ち上がるのは禁止されてるようだ!
そうりゃそうだ座ってみたいのに前の人に立たれたらはた迷惑だ
大人のコンサートだ!日本のコンサートのほうがおかしい!

また話が横道にそれそうになった

この“Con te partiro”私達二人の大のお気に入り

日本での私達の結婚披露宴の時に入場と花束贈呈と2回流したほど
日本のコマーシャルでも流れたて記憶があるな?

“Con te partiro”直訳すると“あなたと出発する”となる
イタリアに嫁入りする私にはまさにぴったりの曲だった!

そんな思い入れの強い曲をヴェネチアのサンマルコ広場
しかもカフェフローリアンの席で生で聞けた事は一生の思い出になった

Pinoありがとう

コンサートは約1時間ちょっとで終った
正直彼が歌った曲数は少なかった、アンコールも私には無かったように思えた
翌朝の新聞では“Con te partiro”がアンコール曲だったらしい

それくらい盛り上がりはあまり感じられなかった

でも私にとってはまさに“真夏の夜の夢”だった