中国人はよく面子を気にする、と聞きます。
「顔をつぶされた、泥を塗られた」と怒るそうです。
それは日本人だって同じだけれどちょっと違う。
中国人ってものすご「カッコ気にする、エエカッコする」と思う。
レストランでは食べられないのにたくさん注文する、と言うのが
一番分かりやすい例でしょう。
お客を接待するのにはそうだろうけれどやりすぎ。
何度かお祝いの宴会の席で接待されたお客が
残った料理をビニール袋に入れて持って帰っていた。
工場が操業し始めた頃、村の役人が家族を雇ってくれとやって来たそうです。
でもミシンふめないし雇う部署が無いから断った。
「顔をつぶされた、覚えとけよ!」と憤慨して帰ったそうです。
そんなに面子を言う割にはフツーのマナーなんてなってない。
どこにでもゴミを捨ててツバを吐いてお腹出して町を歩く。
それで面子なんてカッコ気にする?
この前工場に行ったのは裁断の手伝いをするつもりでした。
今大量に入っている商品はチェックの商品で、柄あわせが必要です。
普段は延反機でじゃーっと切るところを人力、はさみで一枚ずつ切ります。
ニンゲンの手で何度も柄あわせをするのでものすご時間がかかる。
工場長は奥さんを猫の手で手伝わせるつもりだったのですが、
裁断の班長はどうも気に入らなかったみたい。
裁断台が開いたら手伝うからと言ってたのに自分でやり始めた。
そして「今日は残業する!」
わたしは工場長に
「もしかしてわたしが手伝うのが面子つぶされたみたいで嫌なんちゃう?」
わたしも以前は縫製工場に居たんだから邪魔にはならないのに、
班長の変わりに仕切ってやるってことありえないのに。
もしそれが気に入らなかったのならごっつ幼稚や。
しばらくはその商品のおかげで裁断部総出で毎日残業です。
工場長が育てているナス
一日おきに一本持ってかえって来てくれる。
「一本だけ? 2本ってないの?」
「あったら持って帰ってる!」
そりゃそうだ、一本だけって晩ご飯のおかずにしにくいねん