日々徒然です

カフェにようこそ!

生徒会長の誕生日

2013-05-05 23:17:02 | 小説
あの人の誕生日がもう直ぐなんだぁ!楽しみ。何をプレゼントしようかな。
貯金箱を見ると、愕然とした。買い食いとかしてたからかなぁ・・・。
兄貴達に、お小遣いを貰おうかな。嫌々!そんな事しちゃダメだ。プレゼントの意味が無い!

いつもつるんでいる奴らに相談してみた。
バイトを一緒にやらないかとの誘いを受けた。コンビニのバイトだそうで。即、OKした。
兄貴達には友達とバイトするからと話した。心配されたけど、いつもの友達と一緒ならとOKが出た。

生徒会長には内緒でバイトをする。始めは品出しだ。慣れないけど、頑張んないと。
何が欲しいかリサーチ中だけど。何が良いかな・・・。

生徒会長とは屋上友達だ。ひょんなとこから恋愛対象に発展してしまった。
一緒に居ると嬉しいし楽しいから好きだ。
キスをすると変な気持ちになるんだ。胸が締め付けられる。
こんな関係まだ慣れないけど・・・。
人気があって特進クラスでテストが近くなれば俺に勉強も教えてくれて、優しくて意地悪で・・・。
あげればキリがない。

俺、バカだから品出しメインで。友達はレジ打ちメイン。
今はバイトの先輩と品出し中。
狭い所で品出すとバランスが崩れちゃう。「危ないよ」先輩に支えられる。
何故か腰に手が回ってるけど・・・。「ありがとうございます」先輩顔が近いです。

多忙な日々

2013-05-04 23:56:26 | 小説
はぁ~生徒会の雑務多すぎ。何とかならないのか・・・。
最近は学校祭があるから、仕事が山積み。なんで生徒会長なんてやっているんだろう。
あの子とせっかく思いが通じ会えたのに、なかなか逢えない。

最近、早く帰っているようだ。どうしたんだ?さっぱりわからない・・・。
学校祭があるから準備で、放課後残っているはずなんだけど。
聞きたくても、なんだか避けているようで、聞けない・・・。
別れの予感!嫌々違う。

先日、風紀委員より連絡があった。
「本校ではバイトをするのに申請が無いと出来ないのですが、申請せずにバイトをしている生徒がいる」との報告があった。
どこからその情報があったのかは不明だが、あの子では無いよなぁ。
それとなく副会長に聞いてみるか。副会長の相手は、あの子の友達だから。

副会長を呼んで聞くが動揺するばかり。何を動揺しているんだか、薄々気づいてるって。

副会長からの情報でバイトをしているそうで。
どうしてなんだ!何かあったのか!
答えが解らず。直接、バイト先へ向かう。
ちょうど店内で品出しをしていた。声をかけようとするが、バイト先の先輩らしき人と楽しげに話している。
その先輩は元生徒会長だ。俺の存在に気づいたようだ。
あの子が品出しでふらついた、咄嗟に出ようとする。その先輩が、あの子の腰に手を回し支えた。
俺は嫉妬を覚えた。あの子に触れて良いのは俺だ。
帰ったらお仕置きだ。ねちっこく泣いて謝るまでいじめてやろう。

なんだか手に力が入った。

見ているだけ

2013-05-04 00:05:16 | 小説
ここのカフェオレ美味しい!
会社の近くに出来たコーヒーショップ。
会社に居たら息が詰まりそう。皆頑張ってくれているけど・・・。
優秀な秘書が居るから、とは言え。僕なんて、まだ早いのに。社員同士でワイワイやりたいのに。

俺の親が一代で築き上げた会社。今じゃ、医薬品部門業界1・2位を争う程になっている。

はぁ~頑張りたくないけど。社員が困っていたり、伸び悩むと、俄然と力が湧いてきて・・・。

ここが唯一のくつろげる場所だ。
最近、気になる店員さんが居る。僕が来店する前から勤務していたようで。
見ていて飽きない。百面相の様にクルクル表情が変わるし!もちろん接客や職員同士なんかも見ていて良い。

その店員さんも僕を見ている!もしかしたら・・・。

秘書が来た。最近、場所が解るらしく困ったものだ。
「常務!また油売って!トラブルです。至急、お願いします」
「僕じゃないとダメなの」
「はい、お願いします」
「わかった」席を立つ。
お店を出る間際、あの店員さんに
「君だけを見に、また来るからね」耳打ちする

店員さんはビックリやら嬉しそうな顔をしてくれた。これは!!
これからが楽しみだ

若い常務

2013-05-03 01:47:34 | 小説
いつもカフェオレを頼むお客様・・・。今日もやっぱり頼んでる。

ここの店員として働いて1年が過ぎた。ここのカフェオレは良い。心が温まる。僕も好き!

あの人は、どこかの役員みたいなんだ。いつも、男の人が探しに来て出て行く。
「常務!探しました!この大事な時に居場所ぐらい残していって下さい」会話が聞こえた。お客様の会話は原則、聞いちゃいけないんだけど。
どうしても、あの人が気になって。
常務なんだ!若いなぁ。僕より2才上位かな。何してるんだろう。
興味が湧いてくる。もちろん、来店されると嬉しくなっちゃうし。気になって、常に目で追ってしまう。

そんな日々が何日か続いたある日。

「常務!いい加減にして下さい」秘書らしき人が来店された。
何かトレブルでもあったのか、すごい勢いで話している。

呆れた様子で店を後にされる。「ありがとうございました」声をかける。
その時「君に逢いに、また来るからね」
嬉しい。あの人は、僕の気持ちを解ってくれていたんだ。
嬉しくて顔が歪む。今日、1日頑張れそう!
次に来店されたら、何されているのかとか色々聞いてみよう。

今、お客様が僕の背中を見たら嬉しくて震えていると思う。




神童との出会い

2013-05-01 00:45:49 | 小説
子供の頃、神童と呼ばれた。その神童も今じゃ、あいつに変わった。
俺は、あいつの演奏を聞いて直ぐに表舞台から姿を消した。俺はピアノを弾くのが嫌だった。
でも、名ばかりの講師をやっている。

あいつに出会って、変わったと言われた。同じ講師にも「最近、あの子の講師になりプラスになりましたね」と言われた。
教授が「君と引き合わせたら、君が気にするのではと思ったが。老婆心だったようだ。コンクールを楽しみにしてるよ」と言ってくれた。

「あなたの曲の優しさが好き、心に残る転調が好き」甘い言葉を投げかけられて俺は歓喜に満ちていく。
ピアノを弾いている君の近くに自然と寄り添う。
そのままベットに直行する。「あなたが欲しい」囁かれ求め合う。

君と一緒に居ると、音が漏れて仕方がない。
引き寄せられて弾きたくてどうしょうもない。指が熱を帯びてくる。
溺れるような、嵐のような、そんな中で身体を支える腕の力強さに、ひどく安心してしまった。