日々徒然です

カフェにようこそ!

ワケありの恋

2013-05-13 23:15:27 | 小説
男子校の癒し。
俺の容姿は、その癒しらしい・・・。
小さい頃から女子以上にモテていた。女子からモテるのでは無く、男子からもモテていた。
俺は中高一環の学校に通っている。
男の世界は食うか食われるかの弱肉強食みたいなもので、最初のハッタリは大事だ!
外見がゴツくない奴は男に言い寄られる。
だから俺は「容姿は良いが噛み付かれると厄介」と裏で言われている。

生物の先生に呼ばれて準備室へ行った。
先生は不在で先輩方がいて3対1で、やらないかと言い寄られた。
そこに、あいつがやって来て場がシラけたのか先輩方は帰っていった。
あいつは何もなかったかのように、生物に餌をやっていた。

あいつは、今までの奴らと違う!一緒に居ても嫌な感じがしない。

最近の俺は昼時間や放課後はあいつと一緒に居る。居心地が良いんだ!
これは決して好きなんかじゃ無い。居心地が良いんだ。
一緒に居ると勉強を教えてくれたり、食べきれない量の弁当を作ってきて俺にくれる。
それだけじゃない、気づいたらあいつの膝で寝ていた。

やっぱり居心地が良い!少しずつ、あいつの事が気になりつつある。

俺の貞操は守りたいが、ドツボにはまっていく・・・。
徐々にあいつとの関係が深まって行く!
心の奥ではソワソワしている俺がいる。



ルームシェア

2013-05-13 02:29:06 | 小説
救命医の人手が足りないと、あいつから連絡をくれた。
人材確保のご褒美に、あいつのアパートにシェアさせてもらう。
もちろん下心アリだ!

毎日、一緒に出勤だ。
外来が終われば昼食も一緒。
「同居もしているのに何が楽しい?」と言われるが、少しでも一緒に居たいの解らないのか?

研修医が最後の日に告白した。
「俺も好きだ大切な親友だと思ってる」
「そうじゃない俺のものにって事だ」
「冗談だろう」
そう言われたが諦めきれなかった。

ラッキーな事に、あいつから人材の連絡があった。もちろん誘いにのった。

気を引くために、女物のパンストやイヤリングなんかも置いたが上手くはぐらかされた。

「1度断られた後、これでも友人でいる努力はしたんだ。でもダメだった。考えてしまうんだ。
俺の腕の中でお前がどんな声を出すのか」
「本当にな。こんな目にあわされるとは」
「どう思っても良い。恨んでくれて良い。だけど、おまえが好きなんだ。おまえを抱きたいんだ」

「友人で良いと思っていた。でも、おまえに言われなくても、俺はずっと好きだ」
朝を迎えたベットであいつから言われた。

今日はオペの腕がなる。


俺の恋愛事情

2013-05-11 02:49:32 | 小説
俺の恋愛は最悪だった。今更だけど、バカだなぁと思った。
その時は夢中だったから後悔してもキリがない。

今は親戚の花屋のアルバイトをしている。
先日、お客さんがアレンジを依頼された。
そのお客様が飲んだくれていた。なんとなくで介抱したら「好きだ」と言われた。

なんだろう?この人は?解んないけど「友達からで」と返答しておいた。
仕事帰りにあの人と、ご飯を食べに行った。
徐々に距離が近づいてきたかもだけど、俺は恋愛の対象にはならなかった。
今までが最悪で、恋愛に臆病になっていたからだ。

この間、前の付き合っていた奴が来た。金の打診に来たのだ。
こんな奴と付き合っていたのかと、愕然となった。その時、あの人が助けてくれた。
かっこ良かった!

お互いに意識し始めた頃に、俺のアパートに招待した。
招待しようにも、あの人が上手くはぐらかすからだ!
俺に飽きたのかとも思ったが、家に来てくれた。コーヒーを飲みながら良い雰囲気になったけど緊急TELで邪魔になった。
ようやく今日こそはと、俺の自宅に招待した。
お互いの気持ちが頂点に達したが、またもや仕事のTELだった。

いつになったら、繋がり合えるのかな。
そんな不安にかられながら、この状況にも楽しんでいられる。
なんか幸せだ。こんな恋愛したことなくて毎日が楽しい。

同期の研修医

2013-05-09 00:03:12 | 小説
病院の内科に勤務の俺は毎日フル回転だ。外来をこなし、救命医も兼任している。
先生だって人間だ!余りの激務で、もっと割の良い所へ転院する先生もいる。
先日、部長より「助っ人の心当たり無いか?3人も抜けるんだ。早急に何とかしてね。じゃないと、過労死するヨ」
脅しだ!なんとかしないと!

心当たりがある訳ではないが、余り連絡したくはない相手だ。でも、そんな事は言ってられない。
あいつに連絡してみる。直ぐに、助っ人が2人来た。
これで俺も安心だ。だが、あいつから「おまえのマンションは病院まで歩いて10分だよな・・・。」
気づくとルームシェアをしていた。

あいつはマメだ。忙しくても必ず朝食を作ってくれる。
だが、朝起きると俺のベットに入っている事が多い。俺は抱き枕じゃ無いぞ!
そして直ぐにキスをしてこようとする。

友人も多い、女にモテる、誰もがあいつを好きになる。
だけど、あいつが好きと言った奴は俺だった。
研修医最後の日「好きだ。俺のものにならないか」と言われたが「大切な親友だ」とはぐらかした。

今は・・・。
あいつの理想には程遠いのに。友人で良いと思っていた。
一緒に居られるのなら。
お前とずっと一緒に居られるのなら。
「俺はお前の事が、好きだ」
あいつはビックリした顔をしたが直ぐに満面の笑になった。俺も幸せな気持ちになった。






花屋の君

2013-05-07 00:13:40 | 小説
花屋に勤めている君は健気だ!
親戚が経営している花屋さんで、奥さんの代わりにアルバイトとして働いているとの事。
僕が言うのも何だけど、アレンジも凄く良い!

出会いは最悪だった。
僕はプロポーズをしようと5万円のバラの花束を作ってもらった。
渡そうと切り出すが、こっぴどく振られた・・・。はぁ~。
酔いつぶれた僕を介抱してくれた。「ただなんとなく、ほっとけなかった」その言葉はどことなく寂しそうだった。
ほっとけなかった。「好きです」そう告げるが「友達からで」と返答してくれる。

これから僕の事好きになってくれたらと、ご飯を食べに何度か行った。
僕の仕事も忙しくて、なかなか逢えなかったけど僕なりに頑張った。

先日、君と家でコーヒーを飲んでいたら、アパートに以前付き合っていた人が金の打診に来た。
君は断っていたが、しつこい人で僕が出て行った。差し歯が折れたが、諦めてくれたようだ。
それから、君とは距離が近づいて恋愛対象になってくれた。

僕は君に触れたら次を求めてしまう。そんな思いが消えなかった。

昨日、君は冴えない顔をしていた。
花屋の奥さんが後2ヶ月程で仕事に復帰出来るらしく、少しずつ花屋の仕事が好きになりかけてきたようだった。
「やりたい事あるんじゃないの?やってダメな後悔より、やらない後悔の方が悔いが残るよ」
君の顔が明るくなった。年長らしき助言だったかな。
その夜、恋人同士になった。繋がりあった所から歯止めの効かない熱が帯びてくる。
もっと近づきたい。
「夢みたいだ。出会った頃から君が好きで好きで、こうなりたいって」
「それ俺のセリフだよ」
君が言ってくれた・・・。それだけで嬉しかった。