侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

表現演習4・美術発掘2010年の印象

2011-11-02 01:04:20 | Weblog

シラバスを見ている限りでは、最初の印象は様々な美術館等を
見学する中で将来自らがキューレーターになったとして、どんな企画をたてていくのか
といったようなことを、様々な視点で考えていくというような内容かなあ~と
漠然と考えておりました。「表現演習・美術発掘」、自らの中で構築したものを表現することもあるのでは、、とも思っていました。
 
 処が現実にはもっともっとエキサイティングな現場が待ち受けており、
ぎゃ~~~ん!という感じでした。
 他の方々はともかくも私のしらない世界ばっかりだったので
おもしろくておもしろくって、なによ、これ、今までみてきた美術館とは
心の動き方がまるで違うじゃない、
 おまけに個人ギャラリーのオーナーの個性的なこと、
未だにK美術館のおっ様には脱いだ帽子がかぶれません、、状態です。
 しっかり美術発掘をしたというのが実感です。
ラインナップとしても非常に広いカテゴリーを網羅しており、その中から
もっとも関心の深かった場をさらに追求していきたい欲求にも駆られました。
そして、これまでずっ~~~と恋いこがれるように思い続けてきた
アートとは今、ここにともにあり、相互に交換しあうエキセントリックなしかけであり、その人に生きる活力のような物を与えてくれる存在なんじゃなかろうか、、
と、その事が、とても実感出来た授業でした。
 先生は多くを語りはしませんでしたが、紹介して下さる本の中に
非常に社会性の色濃い物もあり、「社会とは何か」や「戦争論」も視野にいれて
アートをみていくというのは私的には至極当然のように思え、「ヤッタネッ!」という感じでした。
 何よりも、現場で受ける生のインパクトが圧倒的にあった!ということです。
教室でスライドみてても眠くなるだけだし、
 空をみながら、電車にのり、町を歩き、人と出会い、臭いを感じ
作家と語ったり、ギャラリーのオーナーと語ったり出来る、、こんな贅沢な時間は
無かったです。

 その衝撃的出会いの数々から、今のアートシーンは何を言おうとしているのか
そして、さらにはこれからのアートはどうあるべきなのか、どのような方向にむかうのか、、そんなことを授業が終わった後もかすかに考え続け、
 地域の中で生きようとしているアーツ千代田3331


に非常に心ひかれるものがあり、3月10日は江東区役所の重鎮を現場に御案内していました、、、、翌日、あの地震がおこるだなんて予測だにしていませんでした。行政が芸術条例を持つという区はそんなにないのじゃないかとおもいますし、区が支援するアート拠点!
なんてスゴク素適なことだっ!ともおもったわけです。が
何度か足を運ぶうちにはいろんな課題のあることもわかってはきたのですが、震災後もいっそう、3331はがんばっており、心強い限りです。
 だからこその11/27は「震災とアート」というテーマの鼎談があるともいえますし311を契機にさらにアートについて思いを馳せることは多くなりました。
そして、確かにアートは勇気や希望を与えてくれるものであると確信もしています。

新しい価値観を生み出し、今までのマインドセットをリセットするぐらいのパワフルさももって欲しいとも願っています。

 そして何よりもステキなのは、アート探訪@画遊人が誕生しているという事実です。

 閑話休題

おすすめの映画を一つ。
現在岩波ホールで上映中のイタリア映画「やがて来たる者へ」(L'UOMO CHE VERRA')1943年、12月 イタリア北部の都市ボローニャにほど近い山村マルザボットでの出来事を撮したものです。
 まさに、今観るにふさわしい映画だった、、やがてきてほしい、、ものがある、今この時に。
http://www.alcine-terran.com/yagate/

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