侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

二日続けて歌舞伎見学

2009-10-14 22:54:25 | Weblog
 国立劇場は先月はシェークスピア原作のテンペストを文楽にしたものを
拝見し、そのなかなかのできあがり振りに感動したばかり。

 昨日は、総勢10名での観劇会となり、大変張り合いのあるものだった。

 今回のお芝居は江戸川乱歩を下敷きにはしているとはいえ、
染五郎さんがアウトラインを構想した。
脚本化したのは大変お若い
岩豪友樹子さんという女性で前作では大谷竹次郎賞奨励賞を
頂いたという若手脚本家として嘱望されている方だ。

 乱歩作品を歌舞伎にすること事態、初の試みでお父さんの
幸四郎さんには当初イメージがつかめなかったようだが、
染五郎さんのほうには確固としたイメージと主張が
あったようだ。
 こうして新たな構成で上演された今回の
「京乱噂鉤爪」。

今の時代は大変歌舞伎界が活気のある時代だと思う。
 本当に素晴らしい役者さんがきら星のごとくいる。
そう言う方々のお芝居を味わえる事がとてもありがたい事だと思う。

 歌舞伎の世界は、架空の世界だが、その架空の
世界に活き活きと生きる人々の姿を観てカタルシスを
あじわったり勇気をもらえるような気がする。

今日のお芝居にもそんなメッセージがちりばめられていたように思
う。

 人間豹恩田乱学が、人としてはこの世に生きる場所はないと
「もっと広く大きな空を探しに行くぜ」という科白を残し、消えていく
最期は従来の歌舞伎にはない表現で歌舞伎も時代と共に新しさを加
えながら
 伝統芸能としての型を継承していくのだろうなあと感慨深いもの
があった。

 そして、今日は歌舞伎座さよなら公演
 歌舞伎十八番の内「毛抜」三津五郎さん
 「蜘蛛の拍子舞」玉三郎さん
 「心中天の網島 河庄」 藤十郎さん
 「音羽嶽だんまり」藤間大河君初お目見え

 前日の気合いの入った創作の新作から
 一転古典に戻ると、正直退屈さを感じる、が
 しみじみ芝居としての味わいも格別。
 
 今回は藤十郎さんの紙屋治兵衛をお勉強した。
義太夫にあわせて演じていく様はまさに
文楽のようなおもしろみがあった。
 義太夫は伴奏ではなく、共に生きるものと実感した。

 関東の役者さんとは格別に為所が違う、、その違いが
発見出来たことが嬉しかった。

 来月はえ~ほんチームでの観劇会、事前レクチャーを買ってでたので
お勉強しなくっちゃ!






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。