侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

三菱一号館美術館、丸の内、建築探訪

2010-09-16 22:53:10 | Weblog
「一号館広場」。丸の内パークビルディング・三菱一号館美術館・アネックスに囲まれ、遊歩道のように巡らした小径の間には、木々や草花を配置。オープンカフェやアートに囲まれ、夏の名残の日差しを避けて、
 緑陰で涼をとる姿はまさに「オアシス」のよう。


  

 一号館復元にあたっては 230万個の煉瓦を一つ一つ型枠で成型する当時の製造方法を踏襲し、中国で焼いたそうだ。
屋根のスレートも他の仕材も当時は概ね国産でまかなったものが現代ではほぼ中国産らしい、、
 総工費もうなり声を上げたくなるほどのお値段、、流石三菱!さん
な金額でした。
 それにしても階段がミスマッチなほどチープに感じられた。確かにこの流線形は美しいけれど、当初のものは
もっと幅広く重厚な面持ちだったが、、現行法規への適合、安全性等に配慮してこうなったものか!?


 一号館美術館を見学後、丸ビル一階で開催中の「岩崎の志と丸の内」展を見学に移動。
移動途中で解体中の中央郵便局に遭遇。
 この前面部分だけがからくも保存されるらしい、、一見何の変哲もない窓のようだが、実はこの6面に区切られた窓に
特徴があるのだそうだ。
 郵便局と東京駅は地下道でつながっており、その昔、貨車で郵便物が行き来していたのだとか、、まさに
列車に乗って届いた手紙や葉書だったからこそ、うれしく、ありがたくもあった気がする。



 三菱の創業者、岩崎弥太郎様の座像です。
 この度、新発見されたのだとか、、


 やがて、時代はかわり、「一丁倫敦」から、大正時代に入ると、アメリカ式建築を主とした「一丁紐育」の時代が始まり、
 本格的な丸の内の成長期がやってくる。


 
 かつての建造物を美しいと思い、懐かしいと思う気持ちは単なるノスタルジーだろうか、

 それだけではない、何か、かかけがえのない貴重な事を伝えてくれているように思えてならない。

 三菱一号館美術館の復元は確かにスゴイッ!
 だが、なにかその、劇場の舞台装置のような作りもの感を感じてしまい、、マシタ。
仕材も当初をそのまま復刻すべくありとあらゆる努力を惜しまなかったようではあるけれど、、
 これほど見事に復刻した例はないであろうというほどの代物だろうし、偉業ではあっただろうし
建築界においても、このような仕事は今後の建築を考える上でも大きな意味を持つだろう。
 やがて、東京駅もあと2~3年後には完成する、らしい。
 丸の内界隈はまさに建築ルネッサンスの様相を呈している。

 だが、しかし、
 壊す前にそのままを活かす手だてを考えて欲しい、とワタシの場合は思います。
 上野の子ども図書館は
取り壊さずに活かしてくれた。
 東大も早稲田も芸大もあの美しい近代建築群を取り壊さず、大事にしてくださあ~~い!!


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