侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

2010年6月15日「60年安保闘争の記録と記憶」イン安田講堂

2010-06-16 00:29:21 | Weblog
 さっき、東大安田講堂で行われた集会から戻ってきた。

  2時間に満たない時間だったが、上野さんの
 司会で手際よくそれぞれのパネラーの言わんとするところが
 明確に伝わったシンポジウムだった。

 リンダ・ホーグランドさんが監督した映画「ANPO」ダイジェスト版の上映
 もありましたが、この映画をみて、今日のシンポジウムの必然性が
 ひしひしと伝わってきた。

 そもそも今日のこの日、樺美智子さんの命日に安田講堂で
 このシンポジウムをと強く願ったのは
 リンダさんであり、その彼女の願いに共振する
 形で実現したようです。

 戦後15年目の1960年に
 一ヶ月もにわたり、安保闘争が何故、日本中を渦にまくように盛りあがったのか
  それは、
 あの終戦の日、見上げた青空!だったのです。もう二度と戦争はしたくない!

 もう誰にも搾取されず、何物にもおびえず、誰にもこびへつらうことなく
暮らせる日々が象徴されるような抜けるような青い空に
誰もが「戦争はもうまっぴらだっ」と感じたはず、、
その青空にまたしても
暗雲たちこめるような安保条約を結ぶことに
まだ戦争の記憶のさめやらない国民は
こぞって反対するエネルギーの固まりだったのでしょう。

 普天間移設で鳩山さんは確かに
パンドラの箱を空けてしまいました。
ある意味それはスゴイ!ことです。

 安保って何!

 私たちにどんな安全保障をしてくれるの?

日本の国もアメリカもそれについて何らこたえる事のないまま
 沖縄移設だけが論じられています。

 安保そのものが何なのかを今こそ語る時がやっときたのかもしれません、、

この好機を逃さないようにするために、
 私たちには勇気がいります。

 リンダさんの映画はアートの視点でそれを伝えようとしています。

夏には封切られる由です。

 是非続きを見たいと思っています。 

 記憶を母とし、記録を父として,教訓をうみそだてる。
 その教訓から勇気をもって、
 長年ささったままの「安保」という
 トゲを抜く世紀にせねばならないでしょう、、
 きょうのシンポジウムはその為の序章だったのだと思いたい。

  http://anpomovie.com/jp/

6.15 安田講堂 シンポジウム
「60年安保闘争の記録と記憶」開催

目的:日米安全保障条約の改定から50周年を迎えるにあたり、市民運動の客観的記録と

日本現代アートに綴られる主観的な記憶の表現とを考える研究討論集会

意義:1960年の安保闘争から50年。実体験者の記憶が薄れる中、

国民的な運動が歴史的出来事としてどう記録され、継承されていくかを検討する。

映画「ANPO」を題材に、国民的な体験の客観的な研究や記録の重要性と、

主観的な記憶が宿るアート表現の重要性を対比し、探る機会を設ける。

司会/上野千鶴子(社会学者、東京大学大学院人文社会系研究科教授)、
パネリスト/保阪正康(「60年安保闘争の真実」著者)、

小熊英二(社会学者、慶応義塾大学総合政策学部教授)

リンダ・ホーグランド(映画「ANPO」監督)、

特別ゲスト/加藤登紀子(歌手)

※映画「ANPO」ダイジェスト版の上映あり


映画「ANPO」について‐‐

映画「ANPO」は、戦後日本を代表してきた現代アーティスト30余名へのインタビューと彼らの絵画、

写真、映画などの作品を織り交ぜつつ、アートの視点から多面的に戦後の日米関係を振り返るドキュメンタリー。

監督は映画『TOKKO/特攻』のプロデューサー・ライターでもあるNY在住のリンダ・ホーグランド。

2010年劇場公開予定。

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