喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

聖なる犯罪者(2019) ★★★★☆

2021-02-17 23:30:47 | ドラマ

ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞。

監督:ヤン・コマサ

脚本:マテウシュ・パツェヴィチュ

出演:バルトシュ・ビィエレニア

音楽:エフゲニー・ガルペリン、サーシャ・ガルペリン

製作:オーラル・フィルム

配給:ハーク

上映時間:116分

製作国:ポーランド、フランス

 

日本では1年半遅れての公開である。

アカデミー賞にもノミネートされた話題作。

 

宗教的で難解な内容なのだろうと構えて臨んだが、ポップでコメディタッチに仕上がっていた印象。本国なら笑いが起こっていたであろうと想像する場面も多数。

ミニシアターに来たのも久々だけどやはり、こういう人を悪と善に簡単に二分しない作品は好きだなあ。

主人公は悪の世界で生きてきたが、その分信念があるのか、街の負の部分と正面から向き合っているのである。

主人公は元の世界に戻ってしまったが、彼はその後どうなるのだろうか。また出所しても工場しか働き口用意されないのだろう。しかしまた道化として世に繰り出すのだろうなーと想像したり。

クラブでヤった女子大生が心理学専攻であるシーンも良かったな。

以上

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沈黙 -サイレンス- (2016) ★★★★☆

2020-10-09 02:30:17 | ドラマ

BSプレミアムで録画したものを鑑賞。

監督:マーティン・スコセッシ

脚本:ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ

原作:遠藤周作

製作:アーウィン・ウィンクラーetc

出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也etc

音楽:キム・アレン・クルーゲ、キャスリン・クルーゲ

製作:IMグローバル

配給:パラマウント映画、KADOKAWA

上映時間:159分

 

マーティン・スコセッシが、遠藤周作の小説『沈黙』を映画化した作品。

両人ともクリスチャンとして知られる。

日本で豊臣時代以降、切支丹が迫害を受けていたのは有名な話だが、それがリアルに描かれた作品だ。

日本人からすれば踏み絵くらい形式で済む話だと思うが、キリスト教にとってはいかに踏み絵が許しがたいものかが分かる。しかしその感覚は理解しづらいものがある。

最終的にはアンドリュー・ガーフィールド演じるロドリゴも棄教の選択をする。切支丹5人の命を救うために。

私は、迫害に屈しなかった百姓たちやアダム・ドライバー演じるガルペが勇ましく美しいと憧れてしまった。到底、自分にはできないことだろうが。

キリスト教は日本に根付かないと棄教を迫られたフェレイラとロドリゴだが、現在の日本ではキリスト教は広く浸透し、一定数の割合が存在する。

だが、当時のイエズス会が望むような形ではなく、井上の言うように形を変えたものとしてなのか?

あまりにも無知で、分からないことが多い。

キリスト教が、迫害されるほど日本人の貧しい階級に浸透していたわけだから、まさにキリストは日本に根付いたし人々を救ったのだろう。

原作では井上筑後守が元切支丹だという描写もあるそうで、そこにも興味がありますね。

以上

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フォードvsフェラーリ(2019) ★★★★☆

2020-04-25 01:06:07 | ドラマ

TOHOシネマズ日比谷にて字幕版を鑑賞。

監督:ジェームズ・マンゴールド

脚本:ジェズ・バターワースetc

製作:ピーター・チャーニン、ジェノン・トッピングetc

製作総指揮:マイケル・マンetc

出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベール

音楽:マルコ・ベルトラミ

製作:ターンパイク・フィルムズetc

配給:20世紀フォックス

上映時間:153分

 

叔母がマット・デイモン好きのため、1月に叔母と鑑賞。

しかし案の定、私は中だるみして中盤で寝て話の流れをほぼ理解できず。

マット・デイモン好きの叔母はもちろん一睡することもなかった。

 

クライマックス最後の40分は音楽の疾走感も相まって素晴らしかった。マシンに何の前知識もなくても話に入り込める。上映終了後も多くの観客が、面白くて集中して観れたと語っていた。なのに爆睡していた私。

ラストは知らなかったので衝撃を受けると同時に、悲しかった。シェルビーもそうだが息子は立ち直れたのだろうか。。

で、4月になってすぐにAmazonプライムにて配信されたため、今度は吹き替え版で観直すことに。

やはり、日本語だと頭に入ってきやすいし、二度目だと理解が早い。当たり前だが。公開時は字幕版しかなかったからね。

初見だとフォードはなんて酷い会社なんだという印象だったが、二度目だと筆頭副社長の立場も理解できるし、なにより販売促進部部長の人が板挟みの立場で辛いのが分かる。それぞれの立場でそれぞれが邁進しただけで、悪役は存在しない。

金に余裕があればサントラを買いたい一作。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019) ★★★★☆

2019-09-26 13:40:10 | ドラマ

TOHOシネマズ錦糸町オリナスにて鑑賞。

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

製作:デヴィッド・ハイマン

ナレーター:カート・ラッセル

出演:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、アル・パチーノ

製作:ヘイデイ・フィルムズ、ソニー

配給:コロンビア、ソニー

上映時間:161分

 

タランティーノ作品を初めて劇場で鑑賞。

かの有名なチャールズ・マンソンファミリーによるシャロン・テート殺害事件を描いた作品…かと思いきや、その事件を背景にその時代(1960年代)の哀愁に浸る、というような作品であった。

「昔のハリウッドは良かった」ということか。

壮大なネタバレになるが、ラストは現実と正反対であることがそれを物語っている。

 

ブラッドピットがとにかく色っぽい。訳アリのスタントマンを演じているが、これでもかというくらい男からみてもセクシー。

ディカプリオは哀愁漂う情けない男を演じていてこれまた好きな配役。

アル・パチーノは映画プロデューサー役でちょこっと出演。

車を運転する冗長なシーンが続くけど飽きることがない。ゆったりと進んでいく展開に心地よさを感じて、当時を知らない私にもその時代の良さがなんとなく伝わってくるようである。

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風と共に去りぬ(1939) ★★★★☆

2019-05-30 01:29:44 | ドラマ

TOHOシネマズ錦糸町にて鑑賞。

風と共に去りぬ [DVD]
クラーク・ゲイブル ヴィヴィアン・リー
アースゲート

監督:ヴィクター・フレミング

脚本:シドニー・ハワード

原作:マーガレット・ミッチェル

製作:デヴィッド・O・セルズニック

出演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル

音楽:マックス・スタイナー

配給:MGM

上映時間:222分

 

 

 午前10時の映画祭上映作品。

 大長編恋愛スペクタクル映画にして、米国史上最も売れた映画である。

 

舞台は南北戦争真っただ中の米国。

ヴィヴィアン・リー演じるスカーレット・オハラの壮絶な半生を描く。

気品ある色男アシュレーに一途な想いを抱くアシュレー。

しかしアシュレーはスカーレットの友人メラニーと結ばれる。

クラーク・ゲーブル演じるレッド・バトラーはアシュレーとは正反対の逞しく強い女たらしの男、スカーレットにアプローチをかけるが、、

 

個人的にはバトラーを気に入った。

ただ育ちが良くて優等生で面がいいだけのアシュレーのようなキャラは嫌いである。

バトラーは肉体的にも精神的にもタフであり、男の象徴のような人物である。

ただ、俺が本作の登場人物だとしたら、最初にスカーレットと結婚して即死する人物だろう(笑)

 

バトラーもスカーレットも身勝手な印象を受けるが、押しの強さは凄い。

参考にしたいところである。

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