喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

2001年宇宙の旅(1968) ★★★★★

2017-06-24 17:06:55 | SF
2001年宇宙の旅 (字幕版)
クリエーター情報なし
メーカー情報なし

AMAZONプライムで鑑賞。

途中まで観て後日再開しようとしたら、PRIME対象期間の期限が切れて見れなくなった。借りてくるしかないかと思ったが、すぐにまたPRIME対象作品に戻っていた。

 

監督はスタンリー・キューブリック。

脚本はキューブリックとアーサー・C・クラークの共同だ。

私にとっては時計じかけのオレンジ、シャイニングに続いて3作目。当然キューブリック作品だから期待して観ます。

 

始めに宇宙ではなく、猿の群れのシーンから始まる。

猿の惑星と作品間違えたかな・・・

そして猿のシーンが異常に長い。

かの有名なリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」が

流れると共に、猿は道具の使い方を覚える。

ここでどうやらこの猿は人類の祖先であるということがわかる。

 

ようやく舞台は2001年へ。

主人公の宇宙飛行士ボーマンは、フロイド博士から宇宙船ディスカバリー号の船長として木星探査の任務を与えられる。

ディスカバリー号ではかの有名な人工知能HAL9000が搭載されており、HAL9000が船体をすべて管理できるシステムになっている。

途中で人工知能がなぜか暴走を起こし、乗組員たちを次々と殺害していく。

しかしボーマンはなんとか生き残り、HALの中枢を破壊することに成功する。

それからワープ空間のような所に入り、なぜかボーマンはホテルの部屋へ。

シャイニングを彷彿とさせる部屋(私にとってはシャイニングを先に観ているから)

 

ホテルのシーンのなんと不気味な雰囲気のことやら。

鏡から何か出てくるのか…宇宙人とでも対面するのか?

と思いきやそこにいたのは自分だった。

ボーマンがボーマンを発見すると、前にいたボーマンは消えまた次の新たなボーマンを発見・・・これは年老いていくさまを時間を省いて表現しているだけということかな

最終的にボーマンはベッドで相当なおじいさんとなって眠りにつく…

指さす先にはモノリスが!!するとまたかのテーマ曲が流れ出し、

ボーマンがなにか赤子の宇宙人のような姿になり、地球へと生還して終わる…という

呆気にとられた終わり方に。

エンドロールが終わっても永遠に流れ続ける音楽(美しきドナウ)。

 

町山智浩の映画塾の解説を観て納得したけど、説明されなければ意味不明の作品だ。

スターチャイルドに進化した、だなんて理解できない。

輪廻転生でも描いているのかと思った。

 

最初はHALメインで人工知能の恐怖を描いた作品かと思いきやまさか宇宙人とは…

色々な要素が詰め込まれすぎててww

原作読まないと理解不能です

 

映画塾で宇宙誕生のシーンを担当した特撮スタッフが、『ツリー・オブ・ライフ』の

シーンも担当したというのには納得です。

あれも宇宙誕生から死後の世界まで描いていましたから。

あちらはまさに輪廻転生みたいな話だったから。

 

けどスターチャイルドに進化、というのはエヴァの使徒を彷彿とさせ、

庵野秀明を始めとする歴代のSF作家がまさに本作に影響を受けてきたことがみてとれます。

 

一度は観ておきたい作品です。

コメント (2)
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