今朝5月6日の新聞によれば、新型コロナウイルスの治療に有効な錠剤アビガンを、厚労省が5月中に薬事承認する方針に踏み出したという。ようやく一歩前進だが、これで油断してはならない。
同じく新聞によれば、厚労省の医務官僚たちは、アビガンの使用承認にいろいろと制限条件をつけるつもりだという。
一般の病院や診療所で医師が必要と認めれば誰でもアビガンを処方してもらえるようにするのが、本来の姿だが、厚労省の医務官僚たちはいろいろと複雑な制限条件をつけて、実質的には容易に使えないようにしようとするだろう。
面従腹背。こういう巧妙な官僚式サボタージュを許してはいけない。われわれは油断せず要求し続けなければならない。
それにしても、この問題にかんするテレビのコメンテーターたちの生ぬるい態度はまったく理解に苦しむところだ。かれらは安倍批判、政権批判では異常なほど熱心だけれども、厚労省の医務官僚たちにたいしては奇妙なほど遠慮しているように見える。そこに何があるのだろうか?
わたしはこの件についてずっとブログに書いてきた。アビガンの使用承認は、制度上の決まりで、簡単にはできないと官僚たちは主張し、安倍総理や政治家たちはその主張を認めてきた。しかし、その制度というのは国会承認が必要な「法律」ではなく、厚労省が定めた規則にすぎない。彼らがその気になれば1週間ででも変更できることなのだ。総理や厚労大臣は政令や規則を改めるように命令すればよいだけのことなのだ。それこそが非常時におけるトップのリーダーシップというものだろう。