フリーで字幕翻訳をしている。
60分番組の場合、〆切はだいたい10~14日。
ハコ割りとかスポッティングとか面倒な作業もあるので、
時間はいつもギリギリだ。
仕事が入っている時は、1分1秒でも惜しい…と思ってしまう。
集中力が勝負なので、まだ疲れていない午前中はゴールデンタイムとなる。
3人分の弁当を作り、朝ごはんを食べさせ、全員が出かけ、犬の散歩が済んだら、
即パソコンの前に座りたい。
…が、人間とはややこしいもので、
字幕ソフトを開いた途端に、スイッチが入るわけではない。
なんと言うか…、ようするに…、ノラないのだ
言葉をつむぎだす職人仕事。
ノッている時は、映像とぴったりのセリフがぽんぽん飛び出してくるが、
つまらない、分かりにくい言葉しか浮かばない時もある。
いきおいペースもダウンする。
コーヒーを入れなおしたり、メールチェックをしたり、やたらと違うことがしたくなる。
せっかくの午前中を、半端な集中でウダウダ過ごし、
結局、作った字幕も使い物にならない。
でも、最近、ひとつ発見した。
仕事に取り掛かる前に、我が家のパワースポットを整えると、
翻訳作業の能率があがるということに。
パワースポットとは、もちろんキッチン。
弁当作りや朝食の残骸を放置せず、すべて洗って、シンクもざっと磨く。
生ゴミの袋は新しい物に取り替え、コンロ周りもひと拭き。
ついでに洗濯機も回しておく。
リビングの床を片づけて、ルンバのスイッチを入れる。
たったこれだけだ。
だが、これだけのことで、後の作業に大きな差が出る。
仕事部屋からキッチンは見えない。
だけど、…なんでこんな風に、能率があがるのだろう。
ひでこ先生も執筆に行き詰ると、
自宅の周りのドブ掃除をすると仰っていた。
詰まっている所をきれいにすると、
思考の詰まりも取れてサラサラ流れ出し、アイディアも浮かぶし、筆も進むのだとか。
不思議だ。
このメカニズムを科学的に解明できたら、ノーベル賞も夢ではないかも…。
なにかを始める前に、ひと手間かけて住まいを整える。
忙しい時になんで…と思うけれど、まさに急がば回れって感じ。
結局は、効率が上がって、片づけに費やした時間の元は十分に取れる。
きっと仕事だけじゃなく、中高生の試験勉強にも同じことが言えるんじゃないかな。
…そういえば、汚いな、我が家の子供部屋
時々、ルンバちゃんが仕事部屋の前までやってくる。
まるで「サボってないよ~~」と報告しているみたいで、かわいい。
シャラが満開。淡い白がなんとも清々しい。
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