自分の花を

カメラ好きによる、写真で伝える自己満足の世界。

ありがとう

2014年09月17日 | 道程


実家のベッドで家族に見守られた
モルヒネが手放せない痩せ細った体、
父親が逝った。

息を引き取る前日、ベッドから起き上がり、
そして立ち上がり、着替えもした。
いつものコップで水を飲み、会話もできた。
その姿をみて、父は回復したとさえ思った。

病気が発覚してから、こんなに早く
この日が来るとは思わなかった。

入退院を繰り返し、痛みや苦しみ、
そして何よりも、癌になった悔しさがあったはず。
しかし一度も弱音を吐かなかった。

入院中、一才になる初孫をあやしていたときに
「俺のこと忘れるなよ」
と小さい声で父が言った。
無邪気にはしゃぐ子の声が騒がしかったけど、
俺にははっきりと聞こえた。
あの時、すでに父には覚悟があったのだろう。
忘れないよ。

ありがとう

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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (オラシオン)
2014-09-17 20:48:51
お父様、幸せでしたね~(^-^)
不思議と自分の親は死なないと思ってしまいます。
自分は今年初めに乳癌になっていまい、改めて親より先に死ねない…と思いました。

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次の世代へ (まつ)
2014-09-19 05:17:20
とはわかっていても親が逝ってしまうのはやりきれないですよね。

おじい様がお孫さんに向けた視線・・・なんとも温かいものを感じます。

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オラシオンさんへ (whitetip)
2014-09-21 07:58:53
オラシオンさん、ご自身の病気でお辛いときに
コメントでお気遣いいただいて感謝しています。
ありがとうございます。

父の兄に言われました。
叔父は10年ほど前に、父と同じ病気を
発症しましたが、
現在80を過ぎてゴルフ等の趣味も自分で車を
運転して元気に出かけています。
大事なことは
まず、病気に立ち向かうこと。
そして医者を選ぶこと。
このことを言われました。
乳癌も治る病気です。
遠くから応援することしかできませんが、
病に打ち勝つ気持ち、大事にしてください。


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まつさんへ (whitetip)
2014-09-21 08:12:14
コメントありがとうございます。
いつかはこの時が来るとわかっていましたが
まだまだ先の話と思っていました。
親孝行もろくにしてあげれなかったこと
今更ながら後悔しています。
家族を失うのはほんとに辛いですね。


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Unknown (オラシオン)
2014-09-23 14:29:57
温かいお言葉ありがとうございます。
早期発見だったのが何よりです。
でも良い体験をさせてもらいました!

入院中、旅行誌を読みまくっていましたが、退院後訪れたのは初夏の湘南でした!やっぱり笑
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オラシオンさんへ (whitetip)
2014-09-24 19:33:03
なによりで、安心しました。

湘南は楽しめましたか?
おいしいもの食べて海岸線沿い歩くだけでも
和みますよね。
もしかして、また天気悪かったりして・・(笑)。



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