ぶらつくらずべりい

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北からの風、女(短歌研究新人賞応募作)6~10

2010-08-25 07:14:29 | 雑感
北風のようなあなたを捕まえるために握った右のてのひら

饒舌な君が突然黙り込み唇を噛む顔を見ている

るるるるとあなたが夜に堕ちるなら背中を僕が押したのだろう
浴槽に君を立たせて正座して愛撫するとき懺悔の姿勢

鮮烈な光とともに爆ぜるとき愛はひとつの頂きを越ゆ