元ライターの小説家への道

僕もまだ本気を出していません。

手紙を読んだ

2015年07月23日 00時21分31秒 | アレコレ鑑賞
「都立高校でプールの水116万円分がムダに」

 不思議、安く感じる。

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 東野圭吾「手紙」を読んだ。やっぱこの人はすごいんだなぁと思う。話の面白さやテーマはもちろんなのだが、文章の読みやすさがすばらしい。 

 強盗殺人犯を兄にもつ弟の話なのだが、兄は弟を大学に進学させたくて強盗殺人を犯してしまうのだが、てっきり「手紙」で兄弟の心の交流でも描いているのだろうと思ったが違った。差別に関する話だった。

 差別は良くない。自分はそれを意識しながら行動できていると思っていたが、作品内では強盗殺人犯の弟は差別されても仕方がない存在であることが書かれており、そして自分も差別する側になってもおかしくないなと思った。内容的には軽くないテーマなのだが大変読みやすい。すごい。


手紙 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋
コメント
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