元ライターの小説家への道

僕もまだ本気を出していません。

故人サイトを読んだ

2016年05月03日 01時29分40秒 | アレコレ鑑賞
「「笑点」視聴率、今年最高20・4%!歌丸卒業発表で注目」

 まともに「笑点」を見たことないけど、たぶん若者をターゲットにしていない。にも関わらず相変わらず人気なのは、ある程度の年齢になると見る人が増えるんだろうな。すごいね。俺は見ないと思うけど。

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 古田雄介著「故人サイト」を読んだ。故人サイトとは当人が亡くなった後も存続し続けるサイトのことだ。それはブログだったりFB、twitterなどなど。死の訪れはさまざま。事故などにより突然迎える人や自死を選ぶ人、不治の病で徐々に向かっていく人。

 時代だなぁと思った。ネットが登場する前は、亡くなった人が直前に書いた文章なんて、身内かよほど親しくないと見ることができなかった。それが本人が望んだかどうかはわからないが、見ることができる。本は事故により突然亡くなった人の章、自殺した人、病で亡くなった人などなど死に方により章を分けてサイトを紹介している。

 事故で亡くなった人のサイトは、当然ながら自分が死ぬことを予兆している様子は見られない。死んだことを知らなければ、普通のブログと変わらない。一方、死が近づいてくるのを感じている人が書く文は内容はともかく、自分が死ぬと分かったら何を書くか?などと考えてしまった。

 実は著者とは知り合いだ。リアルな死に関する書籍なのに、心を痛めることなく読めたのは、彼の温和な性格を知っているからと思うのだが、それでも自殺した人の書く文章は嫌な気分になった。昔「完全自殺マニュアル」という本があった。その本は読んで最悪な気分になった。当時、学生だった僕は漠然と希死念慮の思いを抱いていたけど、その気持ちすらふっとんだ。

 幸い、リアルで付き合いのある人の故人サイトは、お目にかかっていない。しかしこれから増えていくのだろう。そしてこのブログもいつか。
コメント
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