河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑87――ネタの種

2023年09月01日 | 菜園日誌

種苗法なるものが改正されて、2022年4月から「登録品種を自家増殖する場合、育成者権を持つ人の許諾が必要」となった。
自家増殖とは、栽培している野菜から種や苗を採種することだ(=自家採種)。
つまりは、登録品種(特許申請した品種)の自家採種禁止の法律だ。
我が家でも四年前に、人気のサツマイモ「べにはるか」を市場で買って来て、芽を出させて育てて道の駅に出荷したが、今はできないことになっている。
ただし、自分の家で食べる限りは問題ない。
したがって、家庭菜園レベルなら、種苗法にふれることはまずない。

いうわけで、今は夏野菜の自家採種の時期。
予定しているのは、シシトウ・トウガラシ・ピーマン・ナス・トマト・オクラ・スイカ・マクワウリ・ナンキン・キュウリ・エダマメ。
ほとんど在来種(昔から日本にある野菜)か固定種(同一種でしか交配しない)を選んでいるので、種苗法にふれることはない。
種代の節約という経済面もあるが、数本しか植えないので、種を買うと余ってしまうからという効率面もある。

さて、今日はキュウリ。
「四葉(スーヨー)」という中国原産で、戦前から日本で栽培されている固定種。
イボイボとトゲが多く、よく曲がるのでスーパーで売られることはまずない。
スーパーで売られているキュウリはツルツルでトゲがなく真っすぐなのだが、皮が厚くて固く、青臭い。
四葉(スーヨー)は皮が薄く、味がしみやすく、歯切れよく、風味も良い。
人と同様に、野菜も外見ではなく、中身で勝負なのである。

40㎝ほどの黄色く熟した四葉。
触ると少しやわらかい。
切ってみるとスポンジの中にいい大きさの種。
よしよし。指で掻き出してゼリーのようなヌルヌルをとる。
自家採種のコツは、とり出した種を水につけて沈んだのを採種することである。
ところが、早かったのか、全部浮いてしまったではないか!
自家採種のコツは、焦ってはならないということである。


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