雨後春筍(うごしゅんじゅん)という四字熟語があります。これからできたのが日本の「雨後の筍(たけのこ)」ということわざ。
そろそろ筍が店頭に出始めるころ。旬の「走り」です。この後、旬の「盛り」→「名残」となります。
「旬」という漢字の本来の意味は〈十日・十〉です。一か月を十日ずつにわけて上旬、中旬、下旬とするのが本来の「旬」の使い方。
「旬」という漢字を〈野菜・魚・鳥などの最も味のよい時期〉で使うのは日本だけで、本元の中国では「当季的食材」と書きます。
筍の「旬」はほぼ一か月。だから竹冠に「旬」と書いたのです。これから店に並ぶのは孟宗竹[四月]。この後、真竹[五月]、淡竹(はちく=六月)と続きます。
成長期の竹は一日に10センチ以上伸びるそうです。その秘密は節です。一つの節が5ミリ伸びればと計算すれば成長の速さが実感できます。
筍と同様に他の野菜も一雨ごとに大きくなっていきます。
駅前の不法駐輪で近所の人が困りはてていた。
怒って、立て看板で「自転車を停めないように」と出したが効果はなかった。
ところが、たて看板を次のようにすると不法駐輪が無くなった。
「自転車捨て場」
発想の転換が重要。
ラーメン屋の店主が看板に落書きをされて困っていた。
「ラーメン」という字を
「ラーヌン」と落書きされてしまうのだ。
そこで発想を転換して、
「らーめん」と平仮名にした。次の朝、看板に
「らーぬん」
修行中の二人の僧侶が川にさしかかり浅瀬を渡ろうとしていた。その時、着飾った娘に出会った。娘は川を前に途方に暮れている様子だ。きれいな服を汚したくないのだろう。
すると、僧侶の一人が娘を背負い、川を渡り、向こう岸の土手におろしてやった。
僧侶たちは再び旅を続けた。一時間ほど経ったころ、もう一人の僧が、
「女に触るとはもってのほかだ。み仏の教えに反するではないか。修行僧の掟を破るとは、お前はどうかしているぞ!」
娘を背負った修行僧は、しばらく黙って歩いていたが、とうとうこう言った。
「わたしが背負った娘をあの土手においてきたのは一時間も前だ。だのに、おまえは、まだあの娘を背負っているのか!」
何事も独りで「背負う」と、独り占めされて後悔している人、納得がいかない人、感情的になっている人など、様々な人から批判が出る。
※版画は瀬川巴水
生気がみなぎようとする彼岸は春の農事の始まりです。
待ちに待った春の到来。
ちらほら鳥も獣も彼岸かな [日野草城]
暖かくなり、彼岸を過ぎると春野菜の植え時。、
大根の種子の売るるも彼岸まで [高野素十]
ところが、今年は土曜日から寒の戻り。
毎年よ彼岸の入りに寒いのは [正岡子規]
昔のサラーリーマンにとっての彼岸は、
うとましや彼岸七日の晴れつづき [久保田万太郎]
今は三連休で晴れるとうれしいのですが、昔の奉公人は、お盆は三日の休みがあって故郷に帰れる。ところが、春分(春季皇霊祭)は一日だけの祭日で、故郷にも帰れなかった。だから、七日もある彼岸が晴れているのはますます腹立たたしくなるというわけです。
同じようなのが都々逸(どどいつ= 7・7・7・5の俗謡)にもあります。
盆々と待ってた盆がただ三日 いらざる彼岸が七日ある
コロナやウクライナが加わり、ますますうとましくなります。
とはいえ、明るく元気に、前向きに。
※「聖霊」はキリスト教的のものではなく、日本的な〈目に見えないパワーや霊の塊〉〈肉体または物体から解放された自由な霊〉という意味。
春の彼岸です――暑さ寒さも彼岸まで
と、まずはお決まりの文句から・・・。
あつささむさも(7) ひがんまで(5)
七五調の音韻は日本人にとって心地よい響きがあります。
◆越天楽今様(6年生)七五調
はるのやよいの(7)あけぼのに(5)
よものやまべを(7)みわたせば(5)
はなざかりかも(7)しらくもの(5)
かからぬみねこそ(8)なかりけれ(5)
◆春の小川(3年生)七調
はるのおがわは(7)さらさらいくよ(7)
きしのすみれや(7)れんげのはなに(7)
すがたやさしく(7)いろうつくしく(7)
さけよさけよと(7)ささやきながら(7)
◆春がきた(2年生)五調
はるがきた(5)はるがきた(5)
どこにきた(5)やまにきた(5)
さとにきた(5)のにもきた(5)
と思っていたら、こんなのがありました。
◆ひらいたひらいた(1年生)乱調
ひらいた(4)ひらいた(4)
なんのはなが(6)ひらいた(4)
れんげのはなが(7)ひらいた(4)
歌ってみると七五調になります。
ひーらいた(5)ひーらいた(5)
なーんのはなが(7)ひーらいた(5)
れんげのはーなが(8)ひーらいた(5)
???最後に(8)が入っている。実は読むときに間をとると――△は休止符
ひーらいた△△△(8)ひーらいた△△△(8)
なーんのはなが△(8)ひーらいた△△△(8)
れんげのはーなが(8)ひーらいた△△△(8)
七五調は「八八調」なのです。
文章を読むとき、休止符(間)を意識して「八」にすると調べがよくなります。