おはようございます。2024年8月13日(火)晴れ
本日は、何の日か? 米国海兵隊大型ヘリCH-53Dが沖縄国際大に墜落炎上した日です。周囲の民家にも部品が落ちたり、しました。2004年8月13日のことでした。普天間基地が危険だと言われていましたが、そのものズバリの事故が起きてしまった。長さ25m程のローターが大学一号館の壁を抉り、黒い傷をつけたのを私もハッキリと覚えています。その大きな傷跡は証拠物件でしたが、建物全体が取り壊されて、なくなってしまいました(ごく一部がモニュメント化されている)。
夏休み中だったこともあり、職員も少なく、学生も限られていたから、運良く誰も死傷した人はいなかった。ただし、事故直後に海兵隊員が乗り込んできて、周囲を1週間に亘り占拠し、機体の残骸などを持ち去っていった。事故を起こした側の米軍が強権を発動し、日本政府はこれらを全面的に受け入れた。日米地位協定がその根拠だそうです。日本政府に捜査権なしとは、モノも言えないとは、どうなっているんだ。米国に対する主権はないのだろうか。意味不明。
そして2004年9月、辺野古での基地建設のための海上作業が始まったのです。この事故で日本政府は少々遠慮するかと思いきや、全然だった。普天間は普天間で、辺野古は辺野古の「論理」。普天間基地の「危険性除去」のため(正確に言うと『沖縄の負担軽減」)のために、辺野古に移設だったはずですが、この事故がもたらした「危険性除去」の検証もせずに(地位協定の改定も迫らずに)、これだった。
この一点から考えても、日米政府の腹づもりは、普天間と辺野古は別案件だと言うことだ。沖縄に在日米軍基地の70%をおいておく考えは全く変わっていない。それどころか、あれから20年。「島嶼防衛」を言い出した日米政府は、沖縄島を含むシマジマを戦場にする作戦計画に多忙を極めている。米国は日本全体を対中戦争の前線として、足がかりとしておこうという身勝手な判断を持っている。そこに核抑止力も重なっている。
20年と言うことは、子どもが大人になる時間だが、国にとっては、そんな生やさしい時間ではなかった。武力攻撃事態法(2003年)が集団的自衛権が閣議決定だけで合憲化され(2014年)、安全保障法制(戦争法)が成立(2015年)。今や、同じ手法で、専制攻撃までやりますにかわってしまった。日本国憲法は完全に無力化されてしまった。
大問題なのは、自公政権とは、こうしたやくざのような(強大な国家のヤクザ)連中になっているのに、反対の声が小さくなっていることだ。沖縄も然り(6月の県議選結果)。沖縄の自民党も中央政府とのパイプを強め、お金頂戴だ。そのお金は、軍備増強(私たちの暮らしを圧迫する)のお金と重なっている。要は沖縄への圧力となるお金。自縛の矛盾を抱えている。
政治を私たちが動かすためには、私たちが考え、動くしかない。待っていたら、奴らの言うとおりにしかならないのだ。深みに嵌まる一方になるだけだ。
話を戻すと、軍事演習による事故が起きる可能性は、益々高まるだろうことに留意したい。それも米軍ばかりか自衛隊も含めてのことだ。2023年4月、陸上自衛隊第8師団長を乗せたヘリが池間島辺り(宮古島の北側)で墜落し、10名が死亡。海上に落ちたので、巻き込まれた人は居なかったが。この国の政府が言ってきた「負担軽減」とは、ごまかしでしかないのだ。私たちは、彼らの言葉の裏で、何を企んでいるのかを考えなければならない。私たちが戦争よりも平和を望むならば、足下からやりなおさなければならないのだ。