2024年4月28日(日)晴れ あれから8年の今日、私は恩納村安富祖の遺棄現場に向かった。
安富祖のバス停(国道58号線沿い)をおりた。9時30分頃。
生け垣に咲く紫の花。9:41
約50m先を右折。県道104号線に入る。
9:45 ゲットウが咲き誇る季節だったんだな。
ソウシュジュも黄色く咲いている。9:53
ゲットウだ。9:58
鞘が開いて花が出る。花は白く清楚。唇弁は黄色。
9:58 鞘が開く直前。開く瞬間を見たいものだと思っているんだが、早朝か。
現場までもう少し。車が2台停まっており、あそこだと思う。
ジ・アッタ デラス ゴルフリゾート入り口のちょいと先だ。因みにここは、名護市喜瀬にあるブセナ・テラスリゾートホテルと同系の高級ホテルのようだ。
10:00 ゲットウだ。別のツルが絡まっている。どうなるのか。浮いているように見えるのは蜘蛛の巣に絡まっている奴(詳細不明)。誤解なきように。
やや緊張しながら歩を進める。
到着。献花台ができていた。吉田勝廣さんが設置したのだろう。吉田さんは元金武町長で、県議も何期か務めている。
新聞記者や動画を撮る人もいたり、来た。
私も、着いてまっ先に献花させていただいた。
献花台。10:23
2016年4月28日のことだ。当時うるま市内をウォーキング中だった、20才の女性が何者かに拉致された。親御さんから娘が帰宅しないと警察に一報が入り、捜索が始まった。詳しい経緯はともかく、5月半ば捜査線上に元海兵隊員、軍属(米軍関係の被雇用員等)の男が浮上してきた。
その男は計画的に女性を棒で殴り倒し、車内に拉致し、暴行、殺害、遺棄と凄惨な事件だった。キャンプハンセン裏のこの奥の藪の中に、捨てたのだ。彼は元海兵隊員であり、土地勘があったようだ。今はその辺りは整備されているが、8年前の5月に私が来たときの記憶では、一人で中に入る気のしない密度の藪の中だった。
この事件は、性暴力事件としても大問題になった。日米地位協定では刑事裁判の管轄権を米軍が基本的にもっている。この事件は、基地の外で起こり、明らかにプライベートタイムの犯行であり、沖縄県警が逮捕した。また、容疑者の妻は日本人であり、彼は日本在住の権利を取得していたことが、容易に日本側の権限下で、逮捕・拘留・起訴され、裁判も進められた。無期懲役刑が確定している。
この紫の花は、ブラジル産の花らしい。吉田さんのお宅に生えたものをここに移植したという。10:26
吉田さんらの世話ですっかり藪が花園になっている。凄惨な事件だっただけに、いささかでも救われる思いがする。
同じような事件が起きないように、私なりに努力を重ねたい。
ゲットウ。10:28
10:32
立ち寄って献花する人。10:36
本日(午前中)7、8名が訪れたようだ(午後は不知)。
11:35 右のお二人は西原町からきたという。
左側が県道104号線。11:38
彼らは、この日、毎年、「喜瀬武原」を歌っているのだという。米軍の砲撃演習を阻んだ歴史的な闘いの中で作られ歌われている楽曲だ。
4月28日は1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約が発効した日であり、日本国が独立した日でありながら、沖縄等は米軍支配下に置かれた日だ。沖縄では「屈辱の日」とも言われている。
献花台は、かわいらしいものが並んでいる。11:40
吉田さん。歴史を風化させてはならないと、語り、この場を今後も維持していきたいと語っていた。
彼は1945年2月生まれだという。沖縄戦が始まる前に生まれたわけだ。0歳児では直接の記憶はないが、だからこそ、どうして、何があったのと聴いてきただろう。戦争に対する拘りは深いはずだと、私は改めて納得した。11:44