万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0111 いにしへに0095

2011年02月05日 | 万葉短歌

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万葉短歌0111 いにしへに0095

いにしへに 恋ふる鳥かも 弓弦葉の
御井の上より 鳴き渡り行く  弓削皇子

万葉短歌0111 Shu1280 2011-0205-man0111

□いにしへに こふるとりかも ゆづるはの
 みゐのうへより なきわたりゆく
○弓削皇子(ゆげの みこ)=「天武天皇第九皇子。[後出第242歌に]日頃病弱気味であったことを推測させる歌を伝える。」「[2014-0823-man1467、08-1467歌注]母は大江皇女。長皇子[ながの みこ]の同母弟。文武三年(699)七月二十一日没。年三十前後。」


万葉短歌0110 大名児0094

2011年02月04日 | 万葉短歌

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万葉短歌0110 大名児0094

大名児 彼方野辺に 刈る草の
束の間も 我れ忘れめや  草壁皇子

万葉短歌0110 Shu1277 2011-0204-man0110

□おほなこ をちかたのへに かるかやの
 つかのあひだも われわすれめや
○草壁皇子(くさかべの みこ)=原文は「日並皇子尊(ひなみし みこの みこと)」。


万葉短歌0109 大船の0093

2011年02月03日 | 万葉短歌

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万葉短歌0109 大船の0093

大船の 津守が占に 告らむとは
まさしに知りて 我がふたり寝し  大津皇子

万葉短歌0109 Shu1275 2011-0203-man0109

□おおぶねの つもりがうらに のらむとは
 まさしにしりて わがふたりねし
○大津皇子(おほつの みこ)=第109歌参照。


万葉短歌0108 我を待つと0092

2011年02月02日 | 万葉短歌

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万葉短歌0108 我を待つと0092

我を待つと 君が濡れけむ あしひきの
山のしづくに ならましものを  石川郎女

万葉短歌0108 Shu1272 2011-0202-man0108

□あをまつと きみがぬれけむ あしひきの
 やまのしづくに ならましものを
○石川郎女(いしかはの いらつめ)=「河内の国に石川郡があり、そこを本貫(ほんかん)とする氏族に石川氏がある。その石川氏出身の女性らしい。」「久米禅師と歌を交わした石川郎女(九六~一〇〇)とは別人と思われる。のちの一二九番歌…によれば、…贈答歌を契機に、大津皇子の侍女というかたちで皇子に召されたのであるらしい。」すぐ後の第110歌で、草壁皇子(大津の異母兄)の妻(の一人)であることが分かる。


万葉短歌0107 あしひきの0091

2011年02月01日 | 万葉短歌

2011-0201-man0107
万葉短歌0107 あしひきの0091

あしひきの 山のしづくに 妹待つと
我れ立ち濡れぬ 山のしづくに  大津皇子

万葉短歌0107 Shu1272 2011-0201-man0107

□あしひきの やまのしづくに いもまつと
 われたちぬれぬ やまのしづくに
○大津皇子(おほつの みこ)=天武天皇の皇子。母は大田皇女(おほたの ひめみこ)。姉に大伯皇女。第105歌参照。