万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2017年01月30日 | 万葉短歌

万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。
 
    =万葉短歌 開肇献詠=


万葉短歌2378 よしゑやし2190

2017年01月30日 | 万葉短歌

2017-0130-man2378
万葉短歌2378 よしゑやし2190

よしゑやし 来まさぬ君を 何せむに
いとはず我れは 恋ひつつ居らむ  

2190     万葉短歌2378 ShuF064 2017-0130-man2378

よしゑやし きまさぬきみを なにせむに
 いとはずあれは こひつつをらむ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第11首。女歌。
【原文】11-2378  吉恵哉 不来座公 何為 不猒吾 恋乍居  作者未詳


万葉短歌2377 何せむに2189

2017年01月29日 | 万葉短歌

2017-0129-man2377
万葉短歌2377 何せむに2189

何せむに 命継ぎけむ 我妹子に
恋ひぬ前にも 死なましものを  

2189     万葉短歌2377 ShuF061 2017-0129-man2377

なにせむに いのちつぎけむ わぎもこに
 こひぬさにも しなましものを
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第10首。男歌。
【原文】11-2377  何為 命継 吾妹 不恋前 死物  作者未詳


万葉短歌2376 ますらをの2188

2017年01月28日 | 万葉短歌

2017-0128-man2376
万葉短歌2376 ますらをの2188

ますらをの 現し心も 我れはなし
夜昼といはず 恋ひしわたれば  

2188     万葉短歌2376 ShuF061 2017-0128-man2376

ますらをの うつしごころも われはなし
 よるひるといはず こひしわたれば
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第9首。男歌。
【原文】11-2376  健男 現心 吾無 夜昼不云 恋度  作者未詳


万葉短歌2375 我れゆ後2187

2017年01月27日 | 万葉短歌

2017-0127-man2375
万葉短歌2375 我れゆ後2187

我れゆ後 生まれむ人は 我がごとく
恋する道に あひこすなゆめ  

2187     万葉短歌2375 ShuF061 2017-0127-man2375

われゆのち うまれむひとは あがごとく
 こひするみちに あひこすなゆめ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第8首。女歌。
【原文】11-2375  吾以後 所生人 如我 恋為道 相与勿湯目  作者未詳


万葉短歌2374 かくのみし2186

2017年01月26日 | 万葉短歌

2017-0126-man2374
万葉短歌2374 かくのみし2186

かくのみし 恋ひやわたらむ たまきはる
命も知らず 年は経につつ  

2186     万葉短歌2374 ShuF061 2017-0126-man2374

かくのみし こひやわたらむ たまきはる
 いのちもしらず としはへにつつ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第7首。女歌。
【原文】11-2374  是耳 恋度 玉切 不知命 歳経管  作者未詳


万葉短歌2373 いつはしも2185

2017年01月25日 | 万葉短歌

2017-0125-man2373
万葉短歌2373 いつはしも2185

いつはしも 恋ひぬ時とは あらねども
夕かたまけて 恋はすべなし  

2185     万葉短歌2373 ShuF061 2017-0125-man2373

いつはしも こひぬときとは あらねども
 ゆふかたまけて こひはすべなし
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第6首。女歌。
【原文】11-2373  何時 不恋時 雖不有 夕方任 恋無乏  作者未詳


万葉短歌2372 かくばかり2184

2017年01月24日 | 万葉短歌

2017-0124-man2372
万葉短歌2372 かくばかり2184

かくばかり 恋ひむものぞと 知らませば
遠くも見べく ありけるものを  

2184     万葉短歌2372 ShuF055 2017-0124-man2372

かくばかり こひむものぞと しらませば
 とほくもみべく ありけるものを
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第5首。男歌。
【原文】11-2372 是量 恋物 知者 遠可見 有物  作者未詳


万葉短歌2371 心には2183

2017年01月23日 | 万葉短歌

2017-0123-man2371
万葉短歌2371 心には2183

心には 千重に思へど 人に言はぬ
我が恋妻を 見むよしもがも  

2183     万葉短歌2371 ShuF055 2017-0123-man2371

こころには ちへにおもへど ひとにいはぬ
 あがこひづまを みむよしもがも
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第4首。男歌。
【原文】11-2371  心 千遍雖念 人不云 吾恋孋 見依鴨  作者未詳


万葉短歌2370 恋ひ死なば2182

2017年01月22日 | 万葉短歌

2017-0122-man2370
万葉短歌2370 恋ひ死なば2182

恋ひ死なば 恋ひも死ねとや 玉桙の
道行く人の 言も告らなく  

2182     万葉短歌2370 ShuF055 2017-0122-man2370

こひしなば こひもしねとや たまほこの
 みちゆくひとの ことものらなく
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第3首。女歌。
【訓注】玉桙の(たまほこの=玉桙)[下記注。01-0079、02-0207、-0220、-0230、-04-0534(各長歌)、など]。言も告らなく(ことものらなく=事告無)[下記注].
【依拠本注-玉桙】悪霊の侵入を払うために、村落の道の境に立てられた桙状の柱という。
【依拠本注-言も告らなく】通行人の言葉を聞いて吉凶を判断する夕占に、相手の来る見込みのないのを判断したもの。


万葉短歌2369 人の寝る2181

2017年01月21日 | 万葉短歌

2017-0121-man2369
万葉短歌2369 人の寝る2181

人の寝る 味寐は寝ずて はしきやし
君が目すらを 欲りし嘆かむ  

2181     万葉短歌2369 ShuF055 2017-0121-man2369

ひとのぬる うまいはねずて はしきやし
 きみがめすらを ほりしなげかむ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「正述心緒(2368-2414、47首)」の第2首。左注読下しに、「或本の歌には<君を思ふに 明けにけるかも>といふ」と。女歌。
【訓注】寝る(ぬる=寐)。味寐は寝ずて(うまいはねずて=味宿不寐)[下記注。12-2963味宿者不寐哉(うまいはねずや)、13-3329(長歌)味寐者不宿尓(うまいはねずに)]。はしきやし(早敷八四)。
【依拠本注-味寐】味のよい眠りの意で、男女の眠りに限っていう。その点、独り寝の熟睡をいう「安寐(やすい)」の語と質を異にする。


万葉短歌2368 たらちねの2180

2017年01月20日 | 万葉短歌

―― 巻十一 (八百七十首) ――
旋頭歌(2351-67)
正述心緒(2368-2414)
寄物陳思(2415-2507)
問答(2508-16)
正述心緒(2517-2618)
寄物陳思(2619-2807)
問答(2808-27)
譬喩(2828-40)
正述心緒(2841-50)
寄物陳思(2851-63)
正述心緒(2864-2963)
寄物陳思(2964-3100)
問答歌(3101-26)
羇旅発思(3127-79)
悲別歌(3180-3210)
問答歌(3211-20)

2017-0120-man2368
万葉短歌2368 たらちねの2180

たらちねの 母が手離れ かくばかり
すべなきことは いまだせなくに  

2180     万葉短歌2368 ShuF055 2017-0120-man2368

たらちねの ははがてはなれ かくばかり
 すべなきことは いまだせなくに
=柿本人麻呂歌集(以下2414歌まで47首)。
【編者注】題詞は「正述心緒(せいじゅつしんしょ、2368-2414、47首)」、その第1首。女歌。
【原文】11-2368  垂乳根乃 母之手放 如是許 無為便事者 未為国  作者未詳


万葉短歌2350 あしひきの2179

2017年01月19日 | 万葉短歌

2017-0119-man2350
万葉短歌2350 あしひきの2179

あしひきの 山のあらしは 吹かねども
君なき宵は かねて寒しも  

2179     万葉短歌2350 ShuE736 2017-0119-man2350

あしひきの やまのあらしは ふかねども
 きみなきよひは かねてさむしも
=作者未詳。
【編者注】題詞は「寄夜」。冬相聞(10-2333~2350、十八首)の第18首。女歌。
【原文】10-2350 足桧木乃 山下風波 雖不吹 君無夕者 予寒毛  作者未詳

***** 冬相聞(10-2333~2350、十八首) 終 *****

春雑歌(1812-89)
春相聞(1890-1936)
夏雑歌(1937-78)
夏相聞(1979-95)
秋雑歌(1996-2238)
秋相聞(2239-2311)
冬雑歌(2312-32)
冬相聞(2333-50)
―― 巻十 (五百三十九首) 終 ――


万葉短歌2349 我がやどに2178

2017年01月18日 | 万葉短歌

2017-0118-man2349
万葉短歌2349 我がやどに2178

我がやどに 咲きたる梅を 月夜よみ
宵々見せむ 君をこそ待て  

2178     万葉短歌2349 ShuE734 2017-0118-man2349

わがやどに さきたるゆめを つくよよみ
 よひよひみせむ きみをこそまて
=作者未詳。
【編者注】題詞は「寄花」。冬相聞(10-2333~2350、十八首)の第17首。女歌。
【訓注】我がやど(吾屋戸)。咲きたる(さきたる=開有)。月夜(つくよ)。宵々(よひよひ=夕々)。


万葉短歌2348 和射見の2177

2017年01月17日 | 万葉短歌

2017-0117-man2348
万葉短歌2348 和射見の2177

和射見の 嶺行き過ぎて 降る雪の
いとひもなしと 申せその子に  

2177     万葉短歌2348 ShuE732 2017-0117-man2348

わざみの みねゆきすぎて ふるゆきの
 いとひもなしと まをせそのこに
=作者未詳。
【編者注】「寄雪」(10-2337~48、十二首)の第12首。冬相聞(10-2333~2350、十八首)の第16首。男歌。
【訓注】和射見(わざみ=和射美)[岐阜県不破郡関ケ原町辺、02-0199(長歌)和射見我原乃(わざみがはらの)]。降る雪の(ふるゆきの=零雪乃)。申せ(まをせ=白)。