万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2017年07月30日 | 万葉短歌

2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。

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万葉短歌2548 かくだにも2360

2017年07月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌2548 かくだにも2360

かくだにも 我れは恋ひなむ 玉梓の
君が使を 待ちやかねてむ   

2360     万葉短歌2548 ShuF214 2017-0730-man2548

かくだにも あれはこひなむ たまづさの
 きみがつかひを まちやかねてむ

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第32首。女。
【原文】11-2548  如是谷裳 吾者恋南 玉梓之 君之使乎 待也金手武  作者未詳


万葉短歌2547 かくばかり2359

2017年07月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌2547 かくばかり2359

かくばかり 恋ひむものぞと 思はねば
妹が手本を まかぬ夜もありき   

2359     万葉短歌2547 ShuF212 2017-0729-man2547

かくばかり こひむものぞと おもはねば
 いもがたもとを まかぬよもありき

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第31首。男。
【原文】11-2547  如是許 将恋物衣常 不念者 妹之手本乎 不纒夜裳有寸  作者未詳
【編者注-寸(き)】原文結語「有寸(ありき=あり[自ラ変、連用形]+き[過去助動詞])」の「き」。「し」よりも強い回想・経験を表す。「ありき」訓の出現か所は、次の通り。05-0854吉美乎夜佐之美 阿良波佐受阿利吉(きみをやさしみ あらはさずありき)、08-1487霍公鳥 不念有寸(ほととぎす おもはずありき)、11-2547妹之手本乎 不纒夜裳有寸(いもがたもとを まかぬよもありき)、12-2924君之手本乎 不枕夜毛有寸(きみがたもとを まかぬよもありき)、17-4003伊尓之辺遊 阿理吉仁家礼婆(いにしへゆ ありきにければ)。


万葉短歌2546 思はぬに2358

2017年07月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌2546 思はぬに2358

思はぬに 至らば妹が 嬉しみと
笑まむ眉引き 思ほゆるかも   

2358     万葉短歌2546 ShuF212 2017-0728-man2546

おもはぬに いたらばいもが うれしみと
 ゑまむまよびき おもほゆるかも

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第30首。男。
【訓注】嬉しみ(うれしみ=歓三)。笑まむ眉引き(ゑまむまよびき=咲牟眉曳)。


万葉短歌2545 誰そかれと2357

2017年07月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌2545 誰そかれと2357

誰そかれと 問はば答へむ すべをなみ
君が使を 帰しつるかも   

2357     万葉短歌2545 ShuF212 2017-0727-man2545

たそかれと とはばこたへむ すべをなみ
 きみがつかひを かへしつるかも

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第29首。女。
【訓注】誰そかれと(たそかれと=誰彼登)。すべをなみ(為便乎無)。


万葉短歌2544 うつつには2356

2017年07月26日 | 万葉短歌

2017-0726-man2544
万葉短歌2544 うつつには2356

うつつには 逢ふよしもなし 夢にだに
間なく見え君 恋に死ぬべし   

2356     万葉短歌2544 ShuF212 2017-0726-man2544

うつつには あふよしもなし いめにだに
 まなくみえきみ こひにしぬべし

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第28首。女。
【原文】11-2544  寤者 相縁毛無 夢谷 間無見君 恋尓可死  作者未詳
【類想歌】05-0807 宇豆都仁波 安布余志勿奈子 奴婆多麻能 用流能伊昧仁越 都伎提美延許曽  大宰帥大伴卿(旅人)
             (うつつには あふよしもなし ぬばたまの よるのいめにを つぎてみえこそ)
 12-2959  現者 言絶有 夢谷 嗣而所見与 直相左右二  作者未詳
         (うつつには こともたえたり いめにだに つぎてみえこそ ただにあふまでに)
 12-3108  空蝉之 人目繁者 夜干玉之 夜夢乎 次而所見欲  作者未詳
         (うつせみの ひとめおほくは ぬばたまの よるのいめにを つぎてみえこそ)


万葉短歌2543 我が恋ふる2355

2017年07月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌2543 我が恋ふる2355

我が恋ふる ことも語らひ 慰めむ
君が使を 待ちやかねてむ   

2355     万葉短歌2543 ShuF212 2017-0725-man2543

あがこふる こともかたらひ なぐさめむ
 きみがつかひを まちやかねてむ

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第27首。女。
【原文】11-2543  吾恋之 事毛語 名草目六 君之使乎 待八金手六  作者未詳


万葉短歌2542 若草の2354

2017年07月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌2542 若草の2354

若草の 新手枕を まきそめて
夜をや隔てむ 憎くあらなくに   

2354     万葉短歌2542 ShuF207 2017-0724-man2542

わかくさの にひたまくらを まきそめて
 よをやへだてむ にくくあらなくに

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第26首。男。
【訓注】若草の(わかくさの=若草乃)[02-0153(長歌)若草乃 嬬之(わかくさの つまの)、-0217(長歌)若草 其嬬子者(わかくさの そのつまのこは)、07-1285(旋頭歌)若草 孋無公(わかくさの つまなききみが)、ほか]。新手枕(にひたまくら)[集中ここだけ]。憎く(にくく=二八十一)。


万葉短歌2541 た回り2353

2017年07月23日 | 万葉短歌

2017-0723-man2541
万葉短歌2541 た回り2353

た回り 行箕の里に 妹を置きて
心空にあり 地は踏めども   

2353     万葉短歌2541 ShuF207 2017-0723-man2541

たもとほり ゆきみのさとに いもをおきて
 こころそらにあり つちはふめども

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第25首。男。
【訓注】た回り(たもとほり=佪俳)[03-0460(長歌)俳佪 直独而(たもとほり ただひとりして)]。行箕(ゆきみ=徃箕)[未詳。一説に明日香村甘橿丘辺]。心空にあり(こころそらにあり=心空在)[12-2950情空有 地者雖践(こころそらなり つちはふめども)]。


万葉短歌2540 振分けの2352

2017年07月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌2540 振分けの2352

振分けの 髪を短み 青草を
髪にたくらむ 妹をしぞ思ふ   

2352     万葉短歌2540 ShuF207 2017-0722-man2540

ふりわけの かみをみじかみ あをくさを
 かみにたくらむ いもをしぞおもふ

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第24首。男。
【訓注】振分け(ふりわけ=振別)。妹をしぞ思ふ(いもをしぞおもふ=妹乎師曽於母布)。


万葉短歌2539 相見ては2351

2017年07月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌2539 相見ては2351

相見ては 千年や去ぬる いなをかも
我れやしか思ふ 君待ちかてに   

2351     万葉短歌2539 ShuF207 2017-0721-man2539

あひみては ちとせやいぬる いなをかも
 われやしかおもふ きみまちかてに

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第23首。女。
【訓注】千年や去ぬる(ちとせやいぬる=千歳八去流)。いなをかも(否乎鴨)。我れやしか思ふ(われやしかおもふ=我哉然念)。
【類想歌】04-0686  比者 千歳八徃裳 過与 吾哉然念 欲見鴨  大伴坂上郎女
              (このころは ちとせやゆきも すぎぬると あれやしかもふ みまくほりかも)
 14-3470  安比見弖波 千等世夜伊奴流 伊奈乎加毛 安礼也思加毛布 伎美末知我弖尓  柿本人麻呂歌集
              (あひみては ちとせやいぬる いなをかも あれやしかもふ きみまちがてに)


万葉短歌2538 ひとり寝と2350

2017年07月20日 | 万葉短歌

2017-0720-man2538
万葉短歌2538 ひとり寝と2350

ひとり寝と 薦朽ちめやも 綾席
緒になるまでに 君をし待たむ   

2350     万葉短歌2538 ShuF206 2017-0720-man2538

ひとりぬと こもくちめやも あやむしろ
 をになるまでに きみをしまたむ

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第22首。女。
【訓注】ひとり寝(ひとりぬ=独寝)。薦(こも=茭)。綾席(あやむしろ)。


万葉短歌2537 たらちねの2349

2017年07月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌2537 たらちねの2349

たらちねの 母に知らえず 我が持てる
心はよしゑ 君がまにまに   

2349     万葉短歌2537 ShuF206 2017-0719-man2537

たらちねの ははにしらえず わがもてる
 こころはよしゑ きみがまにまに

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第21首。女。
【訓注】たらちねの(足千根乃)。我が(わが=我)。よしゑ(吉恵)。君がまにまに(きみがまにまに=君之随意)[02-0098梓弓 引者随意(あづさゆみ ひかばまにまに)、03-0369大王 任乃随意(おひきみの まけのまにまに)、03-0412此方彼方毛 君之随意(かにもかくにも きみがまにまに)、ほか]。


万葉短歌2536 息の緒に2348

2017年07月18日 | 万葉短歌

2017-0718-man2536
万葉短歌2536 息の緒に2348

息の緒に 妹をし思へば 年月の
行くらむわきも 思ほえぬかも   

2348     万葉短歌2536 ShuF203 2017-0718-man2536

いきのをに いもをしおもへば としつきの
 ゆくらむわきも おもほえぬかも

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第20首。男。
【原文】11-2536  気緒尓 妹乎思念者 年月之 徃覧別毛 不所念鳧  作者未詳


万葉短歌2535 おほろかの2347

2017年07月17日 | 万葉短歌

2017-0717-man2535
万葉短歌2535 おほろかの2347

おほろかの 心は思はじ 我がゆゑに
人に言痛く 言はれしものを   

2347     万葉短歌2535 ShuF203 2017-0717-man2535

おほろかの こころはおもはじ わがゆゑに
 ひとにこちたく いはれしものを

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2517~2618、102首)の第19首。女。
【訓注】おほろかの(凡乃)[06-0974凡可尓 念而行勿(おほろかに おもひてゆくな)、07-1312凡尓 吾之念者(おほろかに われしおもはば)、ほか。ただし連体修飾語法格助詞はここだけ]。心(こころ=行)[09-1741己之行柄(ながこころから)、20-4465(長歌)於煩呂加尓 己許呂於母比弖(おぼろかに こころおもひて)]。我がゆゑに(わがゆゑに=言故)。言痛く(こちたく=事痛)。