万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2017年10月31日 | 万葉短歌

2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。

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    =万葉短歌 開肇献詠=
 
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万葉短歌2638 梓弓2450

2017年10月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌2638 梓弓2450

梓弓 末のはら野に 鳥猟する
君が弓弦の 絶えむと思へや   

2450     万葉短歌2638 ShuF281 2017-1030-man2638

あづさゆみ すゑのはらのに とがりする
 きみがゆづるの たえむとおもへや

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第20首。女。
【訓注】末の原野(すゑのはらの=末之腹野)[和泉国陶邑(すゑのむら、大阪府南部)?]。鳥猟(とがり=鷹田)[鷹狩。07-1289鳥獵為公(とがりするきみ)]。弓弦(ゆづる=弓食)[<「食」をユヅルと訓む理由は不明。「食」に誤字を見るべきか>]。


万葉短歌2637 うち鼻ひ2449

2017年10月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌2637 うち鼻ひ2449

うち鼻ひ 鼻をぞひつる 剣大刀
身に添ふ妹し 思ひけらしも   

2449     万葉短歌2637 ShuF280 2017-1029-man2637

うちはなひ はなをぞひつる つるぎたち
 みにそふいもし おもひけらしも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第19首。男。
【訓注】うち鼻ひ(うちはなひ=[(偏)口(旁上)一(旁下)血])[下記注]。ひつる(嚏)[下記注]。
【編者注-鼻ふ、ひつる】くしゃみをする意。「くしゃみをするのは人が自分を思う兆(しる)しとされた」。11-2408鼻鳴紐解(はなひひもとけ)、-2808鼻火紐解(はなひひもとけ)。


万葉短歌2636 剣大刀2448

2017年10月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌2636 剣大刀2448

剣大刀 諸刃の上に 行き触れて
死にかもしなむ 恋ひつつあらずは   

2448     万葉短歌2636 ShuF280 2017-1028-man2636

つるぎたち もろはのうへに ゆきふれて
 しにかもしなむ こひつつあらずは

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第18首。男。
【訓注】大刀(たち=刀)。諸刃(もろは)。恋ひつつ(こひつつ=恋管)。


万葉短歌2635 剣大刀2447

2017年10月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌2635 剣大刀2447

剣大刀 身に佩き添ふる ますらをや
恋といふものを 忍びかねてむ   

2447     万葉短歌2635 ShuF280 2017-1027-man2635

つるぎたち みにはきそふる ますらをや
 こひといふものを しのびかねてむ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第17首。男。
【訓注】大刀(たち=刀)。佩き添ふる(はきそふる=佩副流)。ますらを(大夫)。恋といふもの(こひといふもの=恋云物)。


万葉短歌2634 里遠み2446

2017年10月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌2634 里遠み2446

里遠み 恋ひわびにけり まそ鏡
面影去らず 夢に見えこそ   

2446     万葉短歌2634 ShuF278 2017-1026-man2634

さとどほみ こひわびにけり まそかがみ
 おもかげさらず いめにみえこそ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第16首。女。左注に、「右一首上見柿本朝臣人麻呂之歌中也 但以句々相換故載於玆」[下記注]。
【編者注-人麻呂集歌】11-2501  里遠 眷浦経 真鏡 床重不去 夢所見与
【原文】11-2634  里遠 恋和備尓家里 真十鏡 面影不去 夢所見社  作者未詳


万葉短歌2633 まそ鏡2445

2017年10月25日 | 万葉短歌

2017-1025-man2633
万葉短歌2633 まそ鏡2445

まそ鏡 手に取り持ちて 朝な朝な
見む時さへや 恋の繁けむ   

2445     万葉短歌2633 ShuF278 2017-1025-man2633

まそかがみ てにとりもちて あさなさな
 みむときさへや こひのしげけむ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第15首。女。
【原文】11-2633  真十鏡 手取持手 朝旦 将見時禁屋 恋之将繁  作者未詳


万葉短歌2632 まそ鏡2444

2017年10月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌2632 まそ鏡2444

まそ鏡 直にし妹を 相見ずは
我が恋やまじ 年は経ぬとも   

2444     万葉短歌2632 ShuF278 2017-1024-man2632

まそかがみ ただにしいもを あひみずは
 あがこひやまじ としはへぬとも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第14首。男。
【原文】11-2632  真素鏡 直二四妹乎 不相見者 我恋不止 年者雖経  作者未詳


万葉短歌2631 ぬばたまの2443

2017年10月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌2631 ぬばたまの2443

ぬばたまの 黒髪敷きて 長き夜を
手枕の上に 妹待つらむか   

2443     万葉短歌2631 ShuF275 2017-1023-man2631

ぬばたまの くろかみしきて ながきよを
 たまくらのうへに いもまつらむか

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第13首。男。
【訓注】ぬばたまの(夜干玉之)。黒髪(くろかみ)。長き夜(ながきよ=長夜)。


万葉短歌2630 結ひし紐2442

2017年10月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌2630 結ひし紐2442

結ひし紐 解かむ日遠み 敷栲の
我が木枕は 苔生しにけり   

2442     万葉短歌2630 ShuF275 2017-1022-man2630

ゆひしひも とかむひとほみ しきたへの
 わがこまくらは こけむしにけり

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第12首。女。
【訓注】結ひし紐(ゆひしひも=結紐)[下記注]。敷栲の(しきたへの=敷細)。我が木枕は(わがこまくらは=吾木枕)[下記注]。苔生しにけり(こけむしにけり=蘿生来)[下記注]。
【依拠本注-結ひし紐】別れる時に男が結んでくれた紐。互いに結んだ意とも取れる。こうして結んだ紐は再会まで解かないのが習い。
【依拠本注-我が木枕】二人で共寝する時に用いる木枕で、待ちながら独り寝に用いる枕とは異なると見られる。
【編者注-蘿生】この表記出現個所は、次のとおり。02-0113(題詞)従吉野折取蘿生松柯遣時額田王奉入歌一首、02-0228蘿生万代尓、06-0692磐尓蘿生、07-1234蘿生尓家里、-1334於石蘿生、11-2630蘿生来、-2750蘿生左右、13-3227蘿生左右二、-3226蘿生左右。07-1120題詞に詠蘿、短歌に蘿席(こけむしろ)。


万葉短歌2629 逢はずとも2441

2017年10月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌2629 逢はずとも2441

逢はずとも 我れは恨みじ この枕
我れと思ひて まきてさ寝ませ   

2441     万葉短歌2629 ShuF275 2017-1021-man2629

あはずとも われはうらみじ このまくら
 われとおもひて まきてさねませ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第11首。女。
【原文】11-2629  不相友 吾波不怨 此枕 吾等念而 枕手左宿座  作者未詳


万葉短歌2628 いにしへの2440

2017年10月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌2628 いにしへの2440

いにしへの 倭文機帯を 結び垂れ
誰れといふ人も 君にはまさじ   

2440     万葉短歌2628 ShuF273 2017-1020-man2628

いにしへの しづはたおびを むすびたれ
 たれといふひとも きみにはまさじ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第10首。男。左注に、「一書歌曰 古之 狭織之帯乎 結垂 誰之能人毛 君尓波不益(いにしへの さおりのおびを むすびたれ たれしのひとも きみにはまさじ)」。
【訓注】いにしへの(去家之)。倭文機帯(しづはたおび)[下記注。03-0431(長歌)倭文幡乃 帯解替而(しづはたの おびときかへて)]。狭織之帯(さおりのおび)[下記注]。
【依拠本注-倭文機帯】日本古来の機にかけて織った、簡単な模様の帯。渡来の織物に対していう。
【依拠本注-狭織之帯】普通よりも幅を狭く織った帯の意か。倭風は狭く、渡来風は広かったものか。


万葉短歌2627 はねかづら2439

2017年10月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌2627 はねかづら2439

はねかづら 今する妹が うら若み
笑みみ怒りみ 付けし紐解く   ○

2439     万葉短歌2627 ShuF272 2017-1019-man2627

はねかづら いまするいもが うらわかみ
 ゑみみいかりみ つけしひもとく

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第9首。男。
【訓注】はねかづら(波祢縵)[羽縵(蘰)。「女が成年式に付けた髪飾りの一種か」。04-0705葉根縵 今為妹乎(はねかづら いまするいもを)、-0706葉根縵 今為妹者(… いまするいもは)、07-1112波祢縵 今為妹乎(… …)、波祢縵 今為妹之(… いまするいもが)]。うら若み 笑みみ怒りみ(浦若見 咲見慍見)[諸説は行為者を女と見るが、依拠本は男とする]。


万葉短歌2626 古衣2438

2017年10月18日 | 万葉短歌

2017-1018-man2626
万葉短歌2626 古衣2438

古衣 打棄つる人は 秋風の
立ちくる時に 物思ふものぞ   

2438     万葉短歌2626 ShuF267 2017-1018-man2626

ふるころも うつつるひとは あきかぜの
 たちくるときに ものもふものぞ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第8首。女。
【訓注】古衣(ふるころも)[「…古女房の譬え」。06-1019(長歌)古衣 又打山従(ふるころも まつちのやまゆ)]。打棄つる(うつつる=打棄)[「ウチウツのウツツの連体形」。05-0897(長歌)佐和久児等遠 宇都弖々波(さわくこどもを うつてては)、11-2661神毛吾者 打棄乞(かみもわれをば うつてこそ)]。


万葉短歌2625 逢はなくに2437

2017年10月17日 | 万葉短歌

2017-1017-man2625
万葉短歌2625 逢はなくに2437

逢はなくに 夕占を問ふと 幣に置くに
我が衣手は またぞ継ぐべき   

2437     万葉短歌2625 ShuF267 2017-1017-man2625

あはなくに ゆふけをとふと ぬさにおくに
 わがころもでは またぞつぐべき

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第7首。女。
【訓注】夕占(ゆふけ=夕卜)。幣(ぬさ)。我が(わが=吾)。