2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森 悠山人
0000 万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
□たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
さまよひいらむ よろづはのもり
○悠山人(ゆうさんじん)。
=万葉短歌 開肇献詠=
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2017-1230-man2698
万葉短歌2698 行きて見て2510
行きて見て 来れば恋しき 朝香潟
山越しに置きて 寐寝かてぬかも ○
2510 万葉短歌2698 ShuF333 2017-1230-man2698
□ゆきてみて くればこひしき あさかがた
やまごしにおきて いねかてぬかも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第80首。男。
【訓注】朝香潟(あさかがた)[「大阪南部から堺市にかけて浅香の名が残る。その一帯か。」 下記注]。寐寝(いね=宿)。
【編者注-浅香】奈良期~戦国期に見える地名。摂津国住吉郡のうち浅鹿・朝香とも書いた。…現在の堺市の浅香山町・東浅香山町・北花田町・大豆塚(まめづか)町・常磐町などの一帯に比定される。(『角川地名大辞典』)
2017-1229-man2697
万葉短歌2697 妹が名も2509
妹が名も 我が名も立たば 惜しみこそ
富士の高嶺の 燃えつつわたれ ○
2509 万葉短歌2697 ShuF330 2017-1229-man2697
□いもがなも わがなもたたば をしみこそ
ふじのたかねの もえつつわたれ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第79首。男。左注に或歌(後記、女)。
【原文】11-2697 妹之名毛 吾名毛立者 惜社 布仕能高嶺之 燎乍渡 作者未詳
或歌曰 君名毛 妾名毛立者 惜己曽 不尽乃高山之 燎乍毛居 作者未詳
(或歌訓=君が名も 我[わ]が名も立たば 惜しみこそ 富士の高嶺の 燃えつつも居[を]れ)
2017-1228-man2696
万葉短歌2696 荒熊の2508
荒熊の 棲むといふ山の 師歯迫山
責めて問ふとも 汝が名は告らじ ○
2508 万葉短歌2696 ShuF330 2017-1228-man2696
□あらくまの すむといふやまの しはせやま
せめてとふとも ながなはのらじ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第78首。女。
【訓注】荒熊(あらくま)。棲むといふ(すむといふ=住云)。師歯迫山(しはせやま)[所在未詳。一説に駿河国愛鷹山]。
2017-1227-man2695
万葉短歌2695 我妹子に2507
我妹子に 逢ふよしをなみ 駿河なる
富士の高嶺の 燃えつつかあらむ ○
2507 万葉短歌2695 ShuF330 2017-1227-man2695
□わぎもこに あふよしをなみ するがなる
ふじのたかねの もえつつかあらむ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第77首。男。
【依拠本注-不尽乃高嶺】記録の上では、富士山の降灰は天応元年(781)が初出。
【編者注-駿河】するが。題詞を除く出現は、03-0284駿河奈流(…なる)、03-0317(長歌)駿河有(…なる)、-0319(長歌)駿河能国与(…のくにと)、駿河有 不尽能高峯者(…なる ふじのたかねは)[2か所]、11-2695駿河有 不尽乃高嶺之(…なる ふじのたかねの)、14-3359駿河能宇美(…のうみ)、など。
【原文】11-2695 吾妹子尓 相縁乎無 駿河有 不尽乃高嶺之 焼管香将有 作者未詳
2017-1226-man2694
万葉短歌2694 あしひきの2506
あしひきの 山鳥の尾の 一峰越え
一目見し子に 恋ふべきものか ○
2506 万葉短歌2694 ShuF330 2017-1226-man2694
□あしひきの やまどりのをの ひとをこえ
ひとめみしこに こふべきものか
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第76首。男。
【訓注】あしひきの(足日木之)。一峰(ひとを=一峯)。子(こ=児)。もの(鬼)[「物の怪のモノに同じ。」 04-0547縁西鬼尾(よりにしものを)、-0664言義之鬼尾(いひてしものを)、など]。
2017-1225-man2693
万葉短歌2693 かくばかり2505
かくばかり 恋ひつつあらずは 朝に日に
妹が踏むらむ 地にあらましを ○
2505 万葉短歌2693 ShuF329 2017-1225-man2693
□かくばかり こひつつあらずは あさにけに
いもがふむらむ つちにあらましを
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第75首。男。
【訓注】かくばかり(如是許)。朝に日に(あさにけに=朝尓日尓)。地(つち)。
2017-1224-man2692
万葉短歌2692 夕凝りの2504
夕凝りの 霜置きにけり 朝戸出に
いたくし踏みて 人に知らゆな ○
2504 万葉短歌2692 ShuF328 2017-1224-man2692
□ゆふこりの しもおきにけり あさとでに
いたくしふみて ひとにしらゆな
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第74首。女。
【訓注】夕凝りの(ゆふこりの=夕凝)[「夕方のうちから早々と凝り結んだ、の意。ほかに例がない。」] 朝戸出(あさとで)[10-1925朝戸出乃 君之儀乎(…の きみがすがたを)11-2357朝戸出 公足結乎(…の きみがあゆひを)、-2692朝戸出尓(…に)]。いたくし(甚)。人に知らゆな(ひとにしらゆな=人尓所知名)[下記注]。
【編者注-ひとにしらゆな】04-0688人二所知名、07-1299人所知勿、10-2267於人所知名、11-2692人尓所知名、-2762人尓所知名、16-3873人尓所知名。
2017-1223-man2691
万葉短歌2691 かにかくに2503
かにかくに 物は思はじ 朝露の
我が身ひとつは 君がまにまに ○
2503 万葉短歌2691 ShuF324 2017-1223-man2691
□かにかくに ものはおもはじ あさつゆの
あがみひとつは きみがまにまに
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第73首。女。
【訓注】かにかくに[04-0619(長歌)云云、-0737云云、05-0800(長歌)可尓迦久尓、-0897(長歌)可尓可久尓、07-1298干各、11-2648云云、-2691云云]。
【原文】11-2691 云云 物者不念 朝露之 吾身一者 君之随意 作者未詳
2017-1222-man2690
万葉短歌2690 白栲の2502
白栲の 我が衣手に 露は置きて
妹は逢はなく たゆたひにして ○
2502 万葉短歌2690 ShuF324 2017-1222-man2690
□しろたへの わがころもでに つゆはおきて
いもはあはなく たゆたひにして
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第72首。男。
【訓注】白栲の(しろたへの=白細布乃)。我が衣手に(わがころもでに=吾袖尓)。たゆたひにして(猶預四手)[02-0122絶多日二(たゆたひに)、-0196猶預不定見者(たゆたふみれば)、04-0542絶多比奴良思(たゆたひぬらし)、-0713情多由多比(こころたゆたひ)、など]。
2017-1221-man2689
万葉短歌2689 朝露の2501
朝露の 消やすき我が身 老いぬとも
またをちかへり 君をし待たむ ○
2501 万葉短歌2689 ShuF324 2017-1221-man2689
□あさつゆの けやすきあがみ おいぬとも
またをちかへり きみをしまたむ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第71首。女。
【訓注】をちかへり(若反)[03-0331吾盛 復将変八方(わがさかり またをちめやも)、04-0627変水(をちみづ)、-0628変水、06-1046石綱乃 又変若反(いはつなの またをちかへり)、など]。
【原文】11-2689 朝露之 消安吾身 雖老 又若反 君乎思将待 作者未詳
2017-1220-man2688
万葉短歌2688 待ちかねて2500
待ちかねて 内には入らじ 白栲の
我が衣手に 露は置きぬとも ○
2500 万葉短歌2688 ShuF324 2017-1220-man2688
□まちかねて うちにはいらじ しろたへの
わがころもでに つゆはおきぬとも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第70首。女。
【訓注】待ちかねて(まちかねて=待不得而)。白栲(しろたへ=白細布)。我が衣手(わがころもで=吾袖)。
2017-1219-man2687
万葉短歌2687 桜麻の2499
桜麻の 麻生の下草 露しあれば
明かしてい行け 母は知るとも ○
2499 万葉短歌2687 ShuF324 2017-1219-man2687
□さくらをの をふのしたくさ つゆしあれば
あかしていゆけ はははしるとも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第69首。女。
【訓注】桜麻(さくらを)[「未詳。麻の一種か」]。い行け(いゆけ=射去)。
2017-1218-man2686
万葉短歌2686 夕占問ふ2498
夕占問ふ 我が衣手に 置く露を
君に見せむと 取れば消につつ ○
2498 万葉短歌2686 ShuF324 2017-1218-man2686
□ゆふけとふ わがころもでに おくしもを
きみにみせむと とればけにつつ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第68首。女。
【原文】11-2686 夜占問 吾袖尓 置露乎 於公令視跡 取者消管 作者未詳
2017-1217-man2685
万葉短歌2685 妹が門2497
妹が門 行き過ぎかねつ ひさかたの
雨も降らぬか そをよしにせむ ○
2497 万葉短歌2685 ShuF321 2017-1217-man2685
□いもがかど ゆきすぎかねつ ひさかたの
あめもふらぬか そをよしにせむ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第67首。男。
【訓注】行き過ぎ(ゆきすぎ=去過)。久方の(ひさかたの=久方乃)。降らぬ(ふらぬ=零奴)。そをよしにせむ(其乎因将為)。