万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2018年02月20日 | 万葉短歌

2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。
 
    =万葉短歌 開肇献詠=
 
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万葉短歌2748 大船に2560

2018年02月20日 | 万葉短歌

2018-0220-man2748
万葉短歌2748 大船に2560

大船に 葦荷刈り積み しみみにも
妹は心に 乗りにけるかも  

2560     万葉短歌2748 ShuF373 2018-0220-man2748

おほぶねに あしにかりつみ しみみにも
  いもはこころに のりにけるかも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第130首。男。
【訓注】大船(おほぶね=大舟)。しみみにも(四美見似裳)[「びっしりと隙間なく」。下記注]。
【編者注-しみみに】03-0460(長歌)内日指 京思美弥尓(うちひさす みやこしみみに)、10-2124秋芽子者  枝毛思美三荷(あきはぎは えだもしみみに)、11-2529路毛四美三荷 雖徃来(みちもしみみに かよへども)、-2748、12-3062垣毛繁森 雖殖有(かきもしみみに うゑたれど)、13-3324(長歌)藤原 王都志弥美尓(ふじはらの みやこしみみに)、大殿之 砌志美弥尓(おほとのの みぎりしみみに)。


万葉短歌2747 あぢかまの2559

2018年02月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌2747 あぢかまの2559

あぢかまの 塩津をさして 漕ぐ舟の
名は告りてしを 逢はずあらめやも  

2559     万葉短歌2747 ShuF373 2018-0219-man2747

あぢかまの しほつをさして こぐふねの
  なはのりてしを あはずあらめやも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第129首。女。
【訓注】あぢかま(味鎌)[未詳。14-3551阿遅可麻能 可多尓左久奈美(あぢかまの かたにさくなみ)、-3553安治可麻能 可家能水奈刀尓(あぢかまの かけのみなとに)]。塩津(しほつ)[「琵琶湖最北端の塩津浜」]。


万葉短歌2746 庭清み2558

2018年02月18日 | 万葉短歌

2018-0218-man2746
万葉短歌2746 庭清み2558

庭清み 沖辺漕ぎ出る 海人舟の
楫取る間なき 恋もするかも  

2558     万葉短歌2746 ShuF373 2018-0218-man2746

にはきよみ おきへこぎづる あまぶねの
  かぢとるまなき こひもするかも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第128首。女。
【訓注】庭(には)[漁場。03-0256飼飯海乃 庭好有之(けひのうみの にはよくあらし)、一本云 武庫乃海能 尓波好有之(むこのうみの にはよくあらし)]。沖辺漕ぎ出る(おきへこぎづる=奥方榜出)[下記注]。海人舟(あまぶね=海舟)。
【依拠本注-漕ぎ出る】舟が漕ぎ出すことについては、コギイヅルでなくコギヅルというのが習い。


万葉短歌2745 港入りの2557

2018年02月17日 | 万葉短歌

2018-0217-man2745
万葉短歌2745 港入りの2557

港入りの 葦別け小舟 障り多み
我が思ふ君に 逢はぬころかも  

2557     万葉短歌2745 ShuF373 2018-0217-man2745

みなといりの あしわけをぶね さはりおほみ
  あがおもふきみに あはぬころかも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第127首。女。
【訓注】港(みなと=湊)。小舟(をぶね=小船)。我が思ふ(あがおもふ=吾念)。ころ(頃者)。


万葉短歌2744 鱸取る2556

2018年02月16日 | 万葉短歌

2018-0216-man2744
万葉短歌2744 鱸取る2556

鱸取る 海人の灯火 外にだに
見ぬ人ゆゑに 恋ふるこのころ  

2556     万葉短歌2744 ShuF370 2018-0216-man2744

すずきとる あまのともしび よそにだに
  みぬひとゆゑに こふるこのころ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第126首。女?
【訓注】鱸(すずき=鈴寸)[「瀬戸内海沿岸に多い浅海魚で、その夜釣りが知られている。」 ほかに、03-0252鈴寸釣(すずきつる)、15-3607須受吉都流(すずきつる)]。海人の灯火(あまのともしび=海部之燭火)。恋ふるこのころ(こふるこのころ=恋此日)。


万葉短歌2743 なかなかに2555

2018年02月15日 | 万葉短歌

2018-0215-man2743
万葉短歌2743 なかなかに2555

なかなかに 君に恋ひずは 比良の浦の
海人ならましを 玉藻刈りつつ  

2555     万葉短歌2743 ShuF370 2018-0215-man2743

なかなかに きみにこひずは ひらのうらの
  あまならましを たまもかりつつ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第125首。女。左注に、「或本歌曰 中々尓 君尓不恋波 留鳥浦之 海部尓有益男 珠藻苅苅  作者未詳」(なかなかに 君に恋ひずは あみのうらの あまにあらましを たまもかるかる)。
【訓注】なかなかに(中々二)。比良の浦(ひらのうら=枚浦)[琵琶湖西岸一帯。03-0234枚乃湖尓(ひらのみなとに)]。海人(あま=白水郎)。留鳥浦(あみのうら。[香川県坂出市網の浦? 01-0005(長歌)網能浦之 海処女等之(あみのうらの あまをとめらが)]。


万葉短歌2742 志賀の海人の2554

2018年02月14日 | 万葉短歌

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万葉短歌2742 志賀の海人の2554

志賀の海人の 煙焼き立てて 焼く塩の
辛き恋をも 我れはするかも  

2554     万葉短歌2742 ShuF370 2018-0214-man2742

しかのあまの けぶりやきたてて やくしほの
  からきこひをも あれはするかも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第124首。男。左注に、「右一首或云石川君子朝臣作之」(いしかはのきみこの あそみ)。
【訓注】志賀の海人(しかのあま=壮鹿海部)[福岡市東区志賀島(しかしま)。下記注]。煙(けぶり=火気)。焼く塩(やくしほ=燎塩)。辛き恋を(からきこひを=辛恋)。我れは(あれは=吾)。
【依拠本注-あま】「あま」は、もと海辺に住んだ一種族をさしていったものが、やがて、漁業に従事する人びと一般をさしていう言葉になったらしい。[・・・]男にも女にもいう。塩を焼くのは女性の営みであったようで、「海人」は「海女」と見て大過なかろう。


万葉短歌2741 大海に2553

2018年02月13日 | 万葉短歌

2018-0213-man2741
万葉短歌2741 大海に2553

大海に 立つらむ波は 間あらむ
君に恋ふらく やむ時もなし  

2553     万葉短歌2741 ShuF367 2018-0213-man2741

おほうみに たつらむなみは あひだあらむ
  きみにこふらく やむときもなし

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第123首。女。
【原文】11-2741  大海二 立良武浪者 間将有 公二恋等九 止時毛梨  作者未詳


万葉短歌2740 大船の2552

2018年02月12日 | 万葉短歌

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万葉短歌2740 大船の2552

大船の 舳にも艫にも 寄する波
寄すとも我れは 君がまにまに  

2552     万葉短歌2740 ShuF367 2018-0212-man2740

おほぶねの へにもともにも よするなみ
  よすともわれは きみがまにまに

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第122首。女。
【訓注】我れ(われ=吾)。君がまにまに(きみがまにまに=君之随意)。


万葉短歌2739 みさご居る2551

2018年02月11日 | 万葉短歌

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万葉短歌2739 みさご居る2551

みさご居る 沖つ荒磯に 寄する波
ゆくへも知らず 我が恋ふらくは  

2551     万葉短歌2739 ShuF367 2018-0211-man2739

みさごゐる おきつありそに よするなみ
  ゆくへもしらず あがこふらくは

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第121首。女。
【訓注】みさご(水沙児)[03-0362美沙居(みさごゐる)、-0363美沙居、11-2739水沙児居、-2831水沙児居、など]。沖つ荒磯(おきつありそ=奥麁礒)。我が恋ふらくは(あがこふらくは=吾恋久波)。


万葉短歌2738 大船の2550

2018年02月10日 | 万葉短歌

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万葉短歌2738 大船の2550

大船の たゆたふ海に いかり下ろし
いかにせばかも 我が恋やまむ  

2550     万葉短歌2738 ShuF367 2018-0210-man2738

おおぶねの たゆたふうみに いかりおろし
  いかにせばかも あがこいやまむ

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第120首。女。
【訓注】たゆたふ海(たゆたふうみ=絶多経海)[下記注]。いかり(重石)[11-2436慍下(いかりおろし)、-2440重下(いかりおろし)、など]。我が恋(あがこひ=吾恋)。
【編者注-たゆたふ】02-0196(長歌)大船 猶預不定見者(おほぶねの たゆたふみれば)、07-1089海原 絶塔浪尓(うなはらの たゆたふなみに)、11-2738大船乃 絶多経海尓、-2816天雲之 絶多不心(あまくもの たゆたふここころ)、17-3896家尓底母 多由多敷命(いへにても たゆたふいのち)。


万葉短歌2737 大伴の2549

2018年02月09日 | 万葉短歌

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万葉短歌2737 大伴の2549

大伴の 御津の白波 間なく
我が恋ふらくを 人の知らなく  

2549     万葉短歌2737 ShuF367 2018-0209-man2737

おほともの みつのしらなみ あひだなく
  あがくふらくを ひとのしらなく

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第119首。女。
【訓注】大伴の御津(おほとものみつ=大伴之 三津)[難波(なには)国海岸]。
【原文】11-2737  大伴之 三津乃白浪 間無 我恋良苦乎 人之不知久  作者未詳


万葉短歌2736 風をいたみ2548

2018年02月08日 | 万葉短歌

2018-0208-man2736
万葉短歌2736 風をいたみ2548

風をいたみ いたぶる波の 間なく
我が思ふ君は 相思ふらむか  

2548     万葉短歌2736 ShuF365 2018-0208-man2736

かぜをいたみ いたぶるなみの あひだなく
  あがおもふきみは あひおもふらむか

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第118首。女。
【原文】11-2736  風緒痛 甚振浪能 間無 吾念君者 相念濫香  作者未詳


万葉短歌2735 住吉の2547

2018年02月07日 | 万葉短歌

2018-0207-man2735
万葉短歌2735 住吉の2547

住吉の 岸の浦みに しく波の
しばしば妹を 見むよしもがも  

2547     万葉短歌2735 ShuF365 2018-0207-man2735

すみのえの きしのうらみに しくなみの
  しばしばいもを みむよしもがも

=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第117首。男。
【訓注】住吉(すみのえ)[大阪市住吉(すみよし)区]。しく波(しくなみ=布浪)[「ひっきりなしに押し寄せる」]。しばしば(数)。
【原文】11-2735  住吉之 城師乃浦箕尓 布浪之 数妹乎 見因欲得  作者未詳
【類想歌】12-3165  霍公鳥 飛幡之浦尓 敷浪乃 屡君乎 将見因毛鴨  作者未詳
 (ほととぎす とばたのうらに しくなみの しくしくきみを みむよしもがも)