2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森 悠山人
0000 万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
□たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
さまよひいらむ よろづはのもり
○悠山人(ゆうさんじん)。
=万葉短歌 開肇献詠=
【アクセス数】2018年02月28日現在(2010年11月01開設から 2,***日)
順位:12,***位 / 2,804,***ブログ中
トータル閲覧数 581*** PV
トータル訪問者数 167*** IP
2018-0220-man2748
万葉短歌2748 大船に2560
大船に 葦荷刈り積み しみみにも
妹は心に 乗りにけるかも ○
2560 万葉短歌2748 ShuF373 2018-0220-man2748
□おほぶねに あしにかりつみ しみみにも
いもはこころに のりにけるかも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第130首。男。
【訓注】大船(おほぶね=大舟)。しみみにも(四美見似裳)[「びっしりと隙間なく」。下記注]。
【編者注-しみみに】03-0460(長歌)内日指 京思美弥尓(うちひさす みやこしみみに)、10-2124秋芽子者 枝毛思美三荷(あきはぎは えだもしみみに)、11-2529路毛四美三荷 雖徃来(みちもしみみに かよへども)、-2748、12-3062垣毛繁森 雖殖有(かきもしみみに うゑたれど)、13-3324(長歌)藤原 王都志弥美尓(ふじはらの みやこしみみに)、大殿之 砌志美弥尓(おほとのの みぎりしみみに)。
2018-0219-man2747
万葉短歌2747 あぢかまの2559
あぢかまの 塩津をさして 漕ぐ舟の
名は告りてしを 逢はずあらめやも ○
2559 万葉短歌2747 ShuF373 2018-0219-man2747
□あぢかまの しほつをさして こぐふねの
なはのりてしを あはずあらめやも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第129首。女。
【訓注】あぢかま(味鎌)[未詳。14-3551阿遅可麻能 可多尓左久奈美(あぢかまの かたにさくなみ)、-3553安治可麻能 可家能水奈刀尓(あぢかまの かけのみなとに)]。塩津(しほつ)[「琵琶湖最北端の塩津浜」]。
2018-0218-man2746
万葉短歌2746 庭清み2558
庭清み 沖辺漕ぎ出る 海人舟の
楫取る間なき 恋もするかも ○
2558 万葉短歌2746 ShuF373 2018-0218-man2746
□にはきよみ おきへこぎづる あまぶねの
かぢとるまなき こひもするかも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第128首。女。
【訓注】庭(には)[漁場。03-0256飼飯海乃 庭好有之(けひのうみの にはよくあらし)、一本云 武庫乃海能 尓波好有之(むこのうみの にはよくあらし)]。沖辺漕ぎ出る(おきへこぎづる=奥方榜出)[下記注]。海人舟(あまぶね=海舟)。
【依拠本注-漕ぎ出る】舟が漕ぎ出すことについては、コギイヅルでなくコギヅルというのが習い。
2018-0217-man2745
万葉短歌2745 港入りの2557
港入りの 葦別け小舟 障り多み
我が思ふ君に 逢はぬころかも ○
2557 万葉短歌2745 ShuF373 2018-0217-man2745
□みなといりの あしわけをぶね さはりおほみ
あがおもふきみに あはぬころかも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第127首。女。
【訓注】港(みなと=湊)。小舟(をぶね=小船)。我が思ふ(あがおもふ=吾念)。ころ(頃者)。
2018-0216-man2744
万葉短歌2744 鱸取る2556
鱸取る 海人の灯火 外にだに
見ぬ人ゆゑに 恋ふるこのころ ○
2556 万葉短歌2744 ShuF370 2018-0216-man2744
□すずきとる あまのともしび よそにだに
みぬひとゆゑに こふるこのころ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第126首。女?
【訓注】鱸(すずき=鈴寸)[「瀬戸内海沿岸に多い浅海魚で、その夜釣りが知られている。」 ほかに、03-0252鈴寸釣(すずきつる)、15-3607須受吉都流(すずきつる)]。海人の灯火(あまのともしび=海部之燭火)。恋ふるこのころ(こふるこのころ=恋此日)。
2018-0215-man2743
万葉短歌2743 なかなかに2555
なかなかに 君に恋ひずは 比良の浦の
海人ならましを 玉藻刈りつつ ○
2555 万葉短歌2743 ShuF370 2018-0215-man2743
□なかなかに きみにこひずは ひらのうらの
あまならましを たまもかりつつ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第125首。女。左注に、「或本歌曰 中々尓 君尓不恋波 留鳥浦之 海部尓有益男 珠藻苅苅 作者未詳」(なかなかに 君に恋ひずは あみのうらの あまにあらましを たまもかるかる)。
【訓注】なかなかに(中々二)。比良の浦(ひらのうら=枚浦)[琵琶湖西岸一帯。03-0234枚乃湖尓(ひらのみなとに)]。海人(あま=白水郎)。留鳥浦(あみのうら。[香川県坂出市網の浦? 01-0005(長歌)網能浦之 海処女等之(あみのうらの あまをとめらが)]。
2018-0214-man2742
万葉短歌2742 志賀の海人の2554
志賀の海人の 煙焼き立てて 焼く塩の
辛き恋をも 我れはするかも ○
2554 万葉短歌2742 ShuF370 2018-0214-man2742
□しかのあまの けぶりやきたてて やくしほの
からきこひをも あれはするかも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第124首。男。左注に、「右一首或云石川君子朝臣作之」(いしかはのきみこの あそみ)。
【訓注】志賀の海人(しかのあま=壮鹿海部)[福岡市東区志賀島(しかしま)。下記注]。煙(けぶり=火気)。焼く塩(やくしほ=燎塩)。辛き恋を(からきこひを=辛恋)。我れは(あれは=吾)。
【依拠本注-あま】「あま」は、もと海辺に住んだ一種族をさしていったものが、やがて、漁業に従事する人びと一般をさしていう言葉になったらしい。[・・・]男にも女にもいう。塩を焼くのは女性の営みであったようで、「海人」は「海女」と見て大過なかろう。
2018-0213-man2741
万葉短歌2741 大海に2553
大海に 立つらむ波は 間あらむ
君に恋ふらく やむ時もなし ○
2553 万葉短歌2741 ShuF367 2018-0213-man2741
□おほうみに たつらむなみは あひだあらむ
きみにこふらく やむときもなし
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第123首。女。
【原文】11-2741 大海二 立良武浪者 間将有 公二恋等九 止時毛梨 作者未詳
2018-0212-man2740
万葉短歌2740 大船の2552
大船の 舳にも艫にも 寄する波
寄すとも我れは 君がまにまに ○
2552 万葉短歌2740 ShuF367 2018-0212-man2740
□おほぶねの へにもともにも よするなみ
よすともわれは きみがまにまに
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第122首。女。
【訓注】我れ(われ=吾)。君がまにまに(きみがまにまに=君之随意)。
2018-0211-man2739
万葉短歌2739 みさご居る2551
みさご居る 沖つ荒磯に 寄する波
ゆくへも知らず 我が恋ふらくは ○
2551 万葉短歌2739 ShuF367 2018-0211-man2739
□みさごゐる おきつありそに よするなみ
ゆくへもしらず あがこふらくは
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第121首。女。
【訓注】みさご(水沙児)[03-0362美沙居(みさごゐる)、-0363美沙居、11-2739水沙児居、-2831水沙児居、など]。沖つ荒磯(おきつありそ=奥麁礒)。我が恋ふらくは(あがこふらくは=吾恋久波)。
2018-0210-man2738
万葉短歌2738 大船の2550
大船の たゆたふ海に いかり下ろし
いかにせばかも 我が恋やまむ ○
2550 万葉短歌2738 ShuF367 2018-0210-man2738
□おおぶねの たゆたふうみに いかりおろし
いかにせばかも あがこいやまむ
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第120首。女。
【訓注】たゆたふ海(たゆたふうみ=絶多経海)[下記注]。いかり(重石)[11-2436慍下(いかりおろし)、-2440重下(いかりおろし)、など]。我が恋(あがこひ=吾恋)。
【編者注-たゆたふ】02-0196(長歌)大船 猶預不定見者(おほぶねの たゆたふみれば)、07-1089海原 絶塔浪尓(うなはらの たゆたふなみに)、11-2738大船乃 絶多経海尓、-2816天雲之 絶多不心(あまくもの たゆたふここころ)、17-3896家尓底母 多由多敷命(いへにても たゆたふいのち)。
2018-0209-man2737
万葉短歌2737 大伴の2549
大伴の 御津の白波 間なく
我が恋ふらくを 人の知らなく ○
2549 万葉短歌2737 ShuF367 2018-0209-man2737
□おほともの みつのしらなみ あひだなく
あがくふらくを ひとのしらなく
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第119首。女。
【訓注】大伴の御津(おほとものみつ=大伴之 三津)[難波(なには)国海岸]。
【原文】11-2737 大伴之 三津乃白浪 間無 我恋良苦乎 人之不知久 作者未詳
2018-0208-man2736
万葉短歌2736 風をいたみ2548
風をいたみ いたぶる波の 間なく
我が思ふ君は 相思ふらむか ○
2548 万葉短歌2736 ShuF365 2018-0208-man2736
□かぜをいたみ いたぶるなみの あひだなく
あがおもふきみは あひおもふらむか
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第118首。女。
【原文】11-2736 風緒痛 甚振浪能 間無 吾念君者 相念濫香 作者未詳
2018-0207-man2735
万葉短歌2735 住吉の2547
住吉の 岸の浦みに しく波の
しばしば妹を 見むよしもがも ○
2547 万葉短歌2735 ShuF365 2018-0207-man2735
□すみのえの きしのうらみに しくなみの
しばしばいもを みむよしもがも
○=出典未詳。
【編者注】「寄物陳思」(2619~2807、189首)の第117首。男。
【訓注】住吉(すみのえ)[大阪市住吉(すみよし)区]。しく波(しくなみ=布浪)[「ひっきりなしに押し寄せる」]。しばしば(数)。
【原文】11-2735 住吉之 城師乃浦箕尓 布浪之 数妹乎 見因欲得 作者未詳
【類想歌】12-3165 霍公鳥 飛幡之浦尓 敷浪乃 屡君乎 将見因毛鴨 作者未詳
(ほととぎす とばたのうらに しくなみの しくしくきみを みむよしもがも)