万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2016年10月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。
 
    =万葉短歌 開肇献詠=
 
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万葉短歌2269 今夜の2100

2016年10月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌2269 今夜の2100

今夜の 暁ぐたち 鳴く鶴の
思ひは過ぎず 恋こそまされ  

2100     万葉短歌2269 ShuE660 2016-1030-man2269

こよひの あかときぐたち なくたづの
 おもひはすぎず こひこそまされ
=作者未詳。
【編者注】題詞は、寄鶴(たづ)。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第31首。男歌。
【訓注】今夜(こよひ)。暁ぐたち(あかときぐたち=暁降)[依拠本注=「暁」は秋の頃は午前四時頃。「くたち」は最盛期をすぎる、衰える、の意の四段動詞「くたつ」の名詞形。][05-0847伊多久々多知奴(いたくくたちぬ)]。


万葉短歌2268 さを鹿の2099

2016年10月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌2268 さを鹿の2099

さを鹿の 小野の草伏し いちしろく
我がとはなくに 人の知れらく  

2099     万葉短歌2268 ShuE658 2016-1029-man2268

さをしかの をののくさぶし いちしろく
 わがとはなくに ひとのしれらく
=作者未詳。
【編者注】寄鹿(10-2267~2268、二首)の第2首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第30首。男歌。
【原文】10-2268  左小壮鹿之 小野之草伏 灼然 吾不問尓 人乃知良久  作者未詳


万葉短歌2267 さを鹿の2098

2016年10月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌2267 さを鹿の2098

さを鹿の 朝伏す小野の 草若み
隠らひかねて 人に知らゆな  

2098     万葉短歌2267 ShuE658 2016-1028-man2267

さをしかの あさふすをのの くさわかみ
 かくらひかねて ひとにしらゆな
=作者未詳。
【編者注】題詞は寄鹿(10-2267~2268)、その第1首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第29首。女歌。
【原文】10-2267  左小壮鹿之 朝伏小野之 草若美 隠不得而 於人所知名  作者未詳


万葉短歌2266 出でて去なば2097

2016年10月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌2266 出でて去なば2097

出でて去なば 天飛ぶ雁の 泣きぬべみ
今日今日といふに 年ぞ経にける  

2097     万葉短歌2266 ShuE657 2016-1027-man2266

いでていなば あまとぶかりの なきぬべみ
 けふけふといふに としぞへにける
=作者未詳。
【編者注】題詞は、寄鴈(かり)。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第28首。男歌。
【原文】10-2266  出去者 天飛鴈之 可泣美 且今日々々々云二 年曽経去家類  作者未詳


万葉短歌2265 朝霞2096

2016年10月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌2265 朝霞2096

朝霞 鹿火屋が下に 鳴くかはづ
声だに聞かば 我れ恋ひめやも  

2096     万葉短歌2265 ShuE656 2016-1026-man2265

あさがすみ かひやがしたに なくかはづ
 こゑだにきかば あれこひめやも
=作者未詳。
【編者注】題詞は、寄蝦(かはづ)。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第27首。男歌。
【訓注】鹿火屋(かひや)[依拠本注=田畑を荒らす猪などを追い払うための火を焚く小屋らしい。] かはづ(蝦)[河鹿]。我れ(あれ=吾)。


万葉短歌2264 こほろぎの2095

2016年10月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌2264 こほろぎの2095

こほろぎの 待ち喜ぶる 秋の夜を
寝る験なし 枕と我れは  

2095     万葉短歌2264 ShuE655 2016-1025-man2264

こほろぎの まちよろこぶる あきのよを
 ぬるしるしなし まくらとわれは
=作者未詳。
【編者注】題詞は、寄蟋(こほろぎ)。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第26首。男歌。
【訓注】こほろぎ(蟋蟀)。寝る験(ぬるしるし=寐験)。我れは(われは=吾者)。


万葉短歌2263 九月の2094

2016年10月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌2263 九月の2094

九月の しぐれの雨の 山霧の
いぶせき我が胸 誰を見ばやまむ  

2094     万葉短歌2263 ShuE653 2016-1024-man2263

ながつきの しぐれのあめの やまぎりの
 いぶせきあがむね たをみばやまむ
=作者未詳。
【編者注】寄雨(10-2262~2263、二首)の第2首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第25首。女歌。脚注に、「一云 十月(かむなづき) 四具礼乃雨降」。
【訓注】いぶせき我が胸(いぶせきあがむね=烟寸吾胸)[11-2720欝悒君(いぶせききみを)]。誰を(たを)[依拠本注に、「誰が」が習いで「誰を」は珍しい、と]。
【原文】10-2263  九月 四具礼乃雨之 山霧 烟寸吾胸 誰乎見者将息  作者未詳


万葉短歌2262 秋萩を2093

2016年10月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌2262 秋萩を2093

秋萩を 散らす長雨の 降るころは
ひとり起き居て 恋ふる夜ぞ多き  

2093     万葉短歌2262 ShuE653 2016-1023-man2262

あきはぎを ちらすながめの ふるころは
 ひとりおきゐて こふるよぞおほき
=作者未詳。
【編者注】題詞は寄雨(10-2262~2263、二首)、その第1首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第24首。女歌。
【訓注】長雨(ながめ)。
【原文】10-2262  秋芽子乎 令落長雨之 零比者 一起居而 恋夜曽大寸  作者未詳


万葉短歌2261 泊瀬風2092

2016年10月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌2261 泊瀬風2092

泊瀬風 かく吹く宵は いつまでか
衣片敷き 我がひとり寝む  

2092     万葉短歌2261 ShuE651 2016-1022-man2261

はつせかぜ かくふくよひは いつまでか
 ころもかたしき あがひとりねむ
=作者未詳。
【編者注】寄風(10-2260~2261、二首)の第2首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第23首。男歌。
【訓注】泊瀬風(はつせかぜ)[奈良県桜井市初瀬(はせ)の風]。宵(よひ=三更)[08-1545歌注参照]。我がひとり寝む(あがひとりねむ=吾一将宿)。


万葉短歌2260 我妹子は2091

2016年10月21日 | 万葉短歌

2016-1021-man2260
万葉短歌2260 我妹子は2091

我妹子は 衣にあらなむ 秋風の
寒きこのころ 下に着ましを  

2091     万葉短歌2260 ShuE651 2016-1021-man2260

わぎもこは ころもにあらなむ あきかぜの
 さむきこのころ したにきましを
=作者未詳。
【編者注】題詞は寄風(10-2260~2261、二首)、その第1首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第22首。男歌。
【訓注】寒きこのころ(さむきこのころ=寒比来)。


万葉短歌2259 秋萩の2090

2016年10月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌2259 秋萩の2090

秋萩の 上に白露 置くごとに
見つつぞ偲ふ 君が姿を  

2090     万葉短歌2259 ShuE650 2016-1020-man2259

あきはぎの うへにしらつゆ おくごとに
 みつつぞしのふ きみがすがたを
=作者未詳。
【編者注】寄露(10-2252~2259、八首)の第8首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第21首。女歌。
【訓注】秋萩(あきはぎ=秋芽子)。偲ふ(しのふ=思務布)。君が姿を(きみがすがたを=君之光儀乎)[02-0229妹之光儀乎(いもがすがたを)、05-0853(序)光儀無匹(よそほひならびなし)、08-1622妹之光儀乎、10-2259君之光儀乎、-2284妹之光儀乎、12-2883君之光儀乎、-2933君之光儀(きみがすがたに)、-2950夜戸出乃光儀(よとでのすがた)、-3007君之光儀乎、-3051君之光儀尓(きみがすがたに)、-3084妹之光儀者(いもがすがたは)、など]。


万葉短歌2258 秋萩の2089

2016年10月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌2258 秋萩の2089

秋萩の 枝もとををに 置く露の
消かもしなまし 恋ひつつあらずは  

2089     万葉短歌2258 ShuE650 2016-1019-man2258

あきはぎの えだもとををに おくつゆの
 けかもしなまし こひつつあらずは
=作者未詳。
【編者注】寄露(10-2252~2259、八首)の第7首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第20首。男歌。
【訓注】秋萩(あきはぎ=秋芽子)。とををに(十尾尓)。消かもしなまし(けかもしなまし=消毳死猿)。


万葉短歌2257 露霜に2088

2016年10月18日 | 万葉短歌

2016-1018-man2257
万葉短歌2257 露霜に2088

露霜に 衣手濡れて 今だにも
妹がり行かな 夜は更けぬとも  

2088     万葉短歌2257 ShuE647 2016-1018-man2257

つゆしもに ころもでぬれて いまだにも
 いもがりゆかな よはふけぬとも
=作者未詳。
【編者注】寄露(10-2252~2259、八首)の第6首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第19首。男歌。
【訓注】今だにも(いまだにも=今谷毛)。妹がり(いもがり=妹許)。夜は更けぬとも(よはふけぬとも=夜者雖深)。


万葉短歌2256 秋の穂を2087

2016年10月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌2256 秋の穂を2087

秋の穂を しのに押しなべ 置く露の
消かもしなまし 恋ひつつあらずは  

2087     万葉短歌2256 ShuE647 2016-1017-man2256

あきのほを しのにおしなべ おくつゆの
 けかもしなまし こひつつあらずは
=作者未詳。
【編者注】寄露(10-2252~2259、八首)の第5首。秋相聞(10-2239~2311、七十三首)の第18首。男歌。
【訓注】しのに押しなべ(しのにおしなべ=之務尓押靡)[03-0266情毛思努尓(こころもしのに)、07-1243礼巾振之野尓(ひれふりしのに)、-1349小竹尓不有九二(しのにあらなくに)、08-1427標之野尓(しめしのに)、など]。消かもしなまし(けかもしなまし=消鴨死益)。