万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌1185 朝なぎに1080

2013年11月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌1185 朝なぎに1080

朝なぎに 真楫漕ぎ出て 見つつ来し
御津の松原 波越しに見ゆ  

1080     万葉短歌1185 ShuD142 2013-1130-man1185

あさなぎに まかぢこぎでて みつつこし
  みつのまつばら なみごしにみゆ
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第25首(補正歌順25、第1161歌参照)。
【訓注】朝なぎ(あさなぎ=朝菜寸)。真楫漕ぎ出て(まかぢこぎでて=真梶榜出而)。来し(こし=来之)。御津(みつ=三津)[難波津、1151]。


万葉短歌1184 鳥じもの1079

2013年11月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌1184 鳥じもの1079

鳥じもの 海に浮き居て 沖つ波
騒くを聞けば あまた悲しも  

1079     万葉短歌1184 ShuD140 2013-1129-man1184

とりじもの うみにうきゐて おきつなみ
  さわくをきけば あまたかなしも
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第24首(補正歌順24、第1161歌参照)。
【訓注】鳥じもの(とりじもの=鳥自物)。沖つ波(おきつなみ=奥津浪)。騒く(さわく=驂)。あまた悲しも(あまたかなしも=数悲哭)。


万葉短歌1183 ま幸くて1078

2013年11月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌1183 ま幸くて1078

ま幸くて またかへり見む ますらをの
手に巻き持てる 鞆の浦みを  

1078     万葉短歌1183 ShuD140 2013-1128-man1183

まさきくて またかへりみむ ますらをの
  てにまきもてる とものうらみを
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第23首(補正歌順23、第1161歌参照)。
【訓注】ま幸く(まさきく=好去)。ますらを(大夫)。鞆の浦み(とものうらみ=鞆之浦回)。


万葉短歌1182 海人小舟1077

2013年11月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌1182 海人小舟1077

海人小舟 帆かも張れると 見るまでに
鞆の浦みに 波立てり見ゆ  

1077     万葉短歌1182 ShuD140 2013-1127-man1182

あまをぶね ほかもはれると みるまでに
  とものうらみに なみたてりみゆ
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第22首(補正歌順22、第1161歌参照)。
【訓注】海人小舟(あまをぶね=海人小船)。見るまで(みるまで=見左右)。鞆の浦み(とものうらみ=鞆之浦回)。波立てり(なみたてり=浪立有)。


万葉短歌1181 朝霞1076

2013年11月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌1181 朝霞1076

朝霞 やまずたなびく 竜田山
舟出しなむかも 我れ恋ひむかも  

1076     万葉短歌1181 ShuD140 2013-1126-man1181

あさがすみ やまずたなびく たつたやま
  ふなでしなむかも あれこひむかも
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第21首(補正歌順21、第1161歌参照)。
【訓注】たなびく(軽引)。舟出(ふなで)。我れ(あれ=吾)。


万葉短歌1180 荒磯越す1075

2013年11月25日 | 万葉短歌

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万葉短歌1180 荒磯越す1075

荒磯越す 波を畏み 淡路島
見ずか過ぎなむ ここだ近きを  

1075     万葉短歌1180 ShuD137 2013-1125-man1180

ありそこす なみをかしこみ あはぢしま
  みずかすぎなむ ここだちかきを
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第20首(補正歌順20、第1161歌参照)。
【訓注】荒磯(ありそ=荒礒)。波(なみ=浪)。畏み(かしこみ=恐見)。ここだ(幾許)。


万葉短歌1179 家にして1074

2013年11月24日 | 万葉短歌

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万葉短歌1179 家にして1074

家にして 我れは恋ひむな 印南野の
浅茅が上に 照りし月夜を  

1074     万葉短歌1179 ShuD137 2013-1124-man1179

いへにして あれはこひむな いなみのの
  あさぢがうへに てりしつくよを
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第19首(補正歌順19、第1161歌参照)。
【訓注】我れ(あれ=吾)。印南野(いなみの)。月夜(つくよ)。


万葉短歌1178 印南野は1073

2013年11月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌1178 印南野は1073

印南野は 行き過ぎぬらし 天伝ふ
日笠の浦に 波立てり見ゆ  

1073     万葉短歌1178 ShuD137 2013-1123-man1178

いなみのは ゆきすぎぬらし あまづたふ
  ひかさのうらに なみたてりみゆ
=未詳。作者名・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第18首(補正歌順18、第1161歌参照)。脚注読下しに、<一には「飾磨江(しかまえ)[姫路市飾磨川]は 漕ぎ過ぎぬらし」といふ>と。
【訓注】印南野(いなみの)[明石市、第0940歌]。行き(ゆき=徃)。日笠の浦(ひかさのうら=日笠浦)[兵庫県加古川西岸?]。


万葉短歌1177 若狭にある1072

2013年11月22日 | 万葉短歌

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万葉短歌1177 若狭にある1072

若狭にある 三方の海の 浜清み
い行き帰らひ 見れど飽かぬかも  

1072     万葉短歌1177 ShuD136 2013-1122-man1177

わかさにある みかたのうみの はまきよみ
  いゆきかへらひ みれどあかぬかも
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第17首(補正歌順17、第1161歌参照)。
【訓注】三方の海(みかたのうみ=三方之海)[福井県三方湖]。い行き帰らひ(いゆきかへらひ=伊徃変良比)。


万葉短歌1176 夏麻引く1071

2013年11月21日 | 万葉短歌

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万葉短歌1176 夏麻引く1071

夏麻引く 海上潟の 沖つ洲に
鳥はすだけど 君は音もせず  

1071     万葉短歌1176 ShuD132 2013-1121-man1176

なつそびく うなかみがたの おきつすに
  とりはすだけど きみはおともせず
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第15首(補正歌順15、第1161歌参照)。
【訓注】夏麻引く(なつそびく=夏麻引)。海上潟(うなかみがた)[旭市、旧千葉県海上町]。沖つ洲(おきつす=奥津洲)。すだけど(簀竹跡)。音も(おとも=音文)。


万葉短歌1175 足柄の1070

2013年11月20日 | 万葉短歌

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万葉短歌1175 足柄の1070

足柄の 箱根飛び越え 行く鶴の
羨しき見れば 大和し思ほゆ  

1070     万葉短歌1175 ShuD132 2013-1120-man1175

あしがらの はこねとびこえ ゆくたづの
  ともしきみれば やまとしおもほゆ
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第16首(補正歌順16、第1161歌参照)。
【訓注】箱根(はこね=筥根)。鶴(たづ)。羨しき(ともしき=乏)。


万葉短歌1174 霰降り1069

2013年11月19日 | 万葉短歌

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万葉短歌1174 霰降り1069

霰降り 鹿島の崎を 波高み
過ぎてや行かむ 恋しきものを  

1069     万葉短歌1174 ShuD132 2013-1119-man1174

あられふり かしまのさきを なみたかみ
  すぎてやゆかむ こひしきものを
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第14首(補正歌順14、第1161歌参照)。
【訓注】鹿島の崎(かしまのさき=鹿島之埼)[神栖市、旧茨城県波崎町]。波高み(なみたかみ=浪高)。恋しきもの(こひしきもの=恋敷物)。


万葉短歌1173 飛騨人の1068

2013年11月18日 | 万葉短歌

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万葉短歌1173 飛騨人の1068

飛騨人の 真木流すとふ 丹生の川
言は通へど 舟ぞ通はぬ  

1068     万葉短歌1173 ShuD132 2013-1118-man1173

ひだひとの まきながすとふ にふのかは
  ことはかよへど ふねぞかよはぬ
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第13首(補正歌順13、第1161歌参照)。
【訓注】丹生(にふ=丹生)[高山市(旧岐阜県丹生川村)]。


万葉短歌1172 いづくにか1067

2013年11月17日 | 万葉短歌

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万葉短歌1172 いづくにか1067

いづくにか 舟乗りしけむ 高島の
香取の浦ゆ 漕ぎ出来る舟  

1067     万葉短歌1172 ShuD129 2013-1117-man1172

いづくにか ふなのりしけむ たかしまの
  かとりのうらゆ こぎでくるふね
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第12首(補正歌順12、第1161歌参照)。
【訓注】いづくに(何処)。香取(かとり)[勝野付近?]。漕ぎ出来る舟(こぎでくるふね=己芸出来船)。


万葉短歌1171 大御船1066

2013年11月16日 | 万葉短歌

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万葉短歌1171 大御船1066

大御船 泊ててさもらふ 高島の
三尾の勝野の 渚し思ほゆ  

1066     万葉短歌1171 ShuD129 2013-1116-man1171

おほみふね はててさもらふ たかしまの
  みをのかつのの なぎさしおもほゆ
=未詳。作者名・脚注・左注のいずれもない。
【編者注】題詞は「羈旅作」。全90首(1161~1250)の第11首(補正歌順11、第1161歌参照)。
【訓注】大御船(おほみふね=大御舟)。泊ててさもらふ(竟而佐守布)。三尾の勝野(みをのかつの=三尾勝野)[滋賀県安曇川町三尾、高島町勝野]。渚(なぎさ=奈伎左)。