ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ モーツァルト・バッセットホルンの周辺演奏会を聴いて(JTアートホール)♪♪

2010-02-06 11:45:05 | Weblog

 1月19日の夜に、虎ノ門のJTアートホールで開催されたちょっと変わった演奏会を聴
いてきました。演奏会のタイトルは、モーツァルト・バッセットホルンの周辺 ~”アフィ
ニス夏の音楽祭2009広島”メンバーによる「ClassーK」~という何をやるのかち
ょっと分からない演奏会でした。

 この演奏会は、たまたまコンサートチラシの中にあった演奏会で、キーワードはモーツァ
ルトでした。さらに演奏者の中にオーボエの池田昭子が入っていたので、これは何としてで
も聴きに行かなければと思いインターネットでチケット予約をしようとしましたが既に販売
停止となっており、あとは当日券を当てにするしかない状況でした。

 当日の昼にJTアートホールに電話をすると当日券は20枚販売するとのことでしたので、
終業ベルが鳴ると同時に急いで虎ノ門へ向かい、運良く当日券を手に入れこの演奏会を聴く
ことが出来たのは幸せでした。

 さて、演奏会の内容ですがオールモーツァルトのプログラムで個人的には、大満足でした。
曲目は、12のデュオK.487、5つのディヴェルティメント第2番変ロ長調、第3番へ
長調、第4番変ロ長調K.439bと歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」K.621より序曲と
アリア”行きます、でも愛する人よ”の5曲でした。

 曲の内容から判断すると、最初に演奏された12のデュオK.487は2本のバッセット
ホルンのために書かれたものですが、モーツァルトらしさがあまり前面に出ないもので、ち
ょっと気になる曲でした。この12のデュオK.487に関しては、個人的に疑問があるの
で、これからこの曲が書かれた背景等をいろいろ調べてみようと思っているところです。

 残りの4曲は、明らかに聴いていてモーツァルトだと納得できるものでした。全体的には、
演奏会のタイトルに「バッセットホルンの周辺」とあるように主体は、バッセットホルンと
クラリネットを中心とした柔らかい音色に包まれた演奏会でした。

 さらに最後の歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」では、オーケストラ版を編曲してオーボエと
ファゴットを加えた木管六重奏風にした感じの内容で、興味深く聴きました。

 クラリネットはモーツァルトが好きだった楽器の一つとして言われていますが、この楽器
の持つ柔らかいまたとどこか哀愁を帯びた音色を最大限に生かした楽想で、聴いていると何
故か安堵感を自然と感じ、とても快い状況になるから不思議です。これはモーツァルトの持
つ音楽のもっとも顕著なものだと思います。

 今回は、モーツァルトの音楽のほかにオーボエの池田昭子が出るとのことでとても楽しみ
にしていました。演奏内容は期待通りで、オーボエのもつ渋い明るさとしなやかに伸びる音
に聴き惚れていました。

 N響の定期演奏会では黒の衣装で2ndオーボエを吹いている印象が強く残っている池田
ですが、当日は薄いピンクの衣装で登場し、常に主役として前面に出ている内容で、本来の
池田の持つ力を余すところなく出していた演奏でした。

 アンコールは2曲演奏され、一つはセレナードK.375から第3楽章と歌劇「魔笛」か
ら”パパパ”が演奏されました。今回初めてJTアートホールに出かけましたが、小じんま
りとしたホールで音がホールの隅々まで広がり、室内楽には持って来いの演奏会場だと思い
ました。

 久しぶりにゆったりとモーツァルトを聴くことができ大満足の演奏会でした。なお、当日
の演奏者は、バッセットホルンとクラリネット:野田祐介、橋本眞介、斎藤雄介、梅本貴子、
オーボエ:池田昭子、ファゴット:佐藤由紀でした。