私には捨てられない物がある。
それは
数十年前の仕事先で作った多くの
はり絵たち。
その仕事場には
二人の彫刻家が仕事をしていました。
私はそのアトリエに4年くらい通ったと思います。
私は休憩時間に
はり絵を作っていました。
その仕事場は頂き物が多かったので
いろいろな模様や色の包装紙がたくさんあり、それをとって置いてもらい、
休憩時間に出してもらったコーヒーやおやつや、
アトリエの風景をモチーフに
はり絵を作っていたのです。
はり絵は
高村智恵子の切り絵に影響されたものですが、
私の場合は
「切る」ことよりも「貼る」ことの方に意味が強かったのではり絵です。
これらのはり絵は
作った当時、
一応、完結した作品として
サインもして、
その仕事場で彫刻を作る人に見せたきり
誰にも見せることもなく、
蔵に眠っています。
けれど私は
これらのはり絵がとても可愛くてしかたがない。
人生が終わった時、一緒に棺桶に入れてもらうことにするか、、
それとも
作品として
人に見せることができるのか、、
彫刻家を知っている人はいても
無名な私が作ったはり絵などは
他人には全く興味のないものだと思うし、、
私がいなくなれば
そのはり絵はただの紙になって
アトリエの思い出と共に
それでおしまい。かな、、、。