下の写真のように
紫蘇の葉は縮まってよれてぐちゃぐちゃになっています。
それを一枚一枚広げていきます。
そうすると
指先はきれいな赤紫色に染まります。
指先が染まったからと言って
特別な力を得た、ということは
全くありませんが、、、
安房直子の
「きつねの窓」を思い出します。
・・・・・
ある時
猟師が山で道に迷い
青い花畑の中で白いこぎつねを見つける。
猟師は
こぎつねの親をしとめたいと思っていると
突然
こぎつねが化けた子どもから
「いらっしゃいまし」と言われ、
「そめものききょう屋」へ案内される。
なんでも染める染め物屋。
「おゆび」も染める。
おゆびを青く染めて
両手でひし形を作り
そのゆびで作った窓をのぞくと
会いたい人に会える、と言う。
こぎつねはこんなふうに
窓をつくり
だーんと鉄炮でやられた
かあさんに
一日一回、会うのだと言う。
猟師は
ゆびを染めてもらう。
そして
ひし形の窓を作ると
大好きだったあの子が
見えた。
子どもの頃住んでいた家も見えた。
猟師は
このゆびを大切にしたい、と思いながら
小屋に帰る。
ところが
小屋に帰って
猟師が、一番先にしたことは、、
手を洗うことだった。
あ、いけないと思った時は
もうすでに青い色は
落ちてしまった、、、
それでも
猟師は時々、
ゆびで窓を作る、、。と言うお話です。
今年は
何度もゆかりを作ったので
何度も
ゆびは赤紫色に染まりました。
「きつねの窓」
私もほしいな、と思う。
ゆかりを作りながら。