遊ちゃんと2人だけの夜

・・自分記録の独り綴り・・

回覧板殺人事件

2019-07-02 04:41:53 | ごく日常のこと
夜更けて つらつら思うこと。


また目が覚めている。


ほんとによく雨が降る。
ちょうど目が覚めた頃からバシャバシャ降っている。



夕方7時過ぎ。まだ外が暗くなる前、
隣のお宅に回覧板を置きに行った。

回覧板・・ このシステム、今でもあるのが、たまんない。
月初めともなると、市からのお知らせだの何だの、
一世帯分の配布物の多さよ。
これ全て読んでる人がいるんだろうか。
毎月、市以外にもあちこちから、皆様お伝えしたいことが多いもんだ。
印刷屋だけが嬉しいんじゃなかろうか。


それはともかく、

お隣に行った。
こちら、男性の1人住まい。70代前半かな?半ばかな。
玄関が開けば在宅、開かなきゃ不在。
開いたら、玄関の上りふちに回覧板を置く。
開かない場合は、玄関前の回覧板用のプラスチック箱に入れることになっている。

鍵はかかっていなかった。
入って、
ごめんくださーい。
返事がない。
回覧板です。
独り言のように言って、回覧板を置き、戸を閉めて出た。

すると、中から、

あーん? なんだ?回覧板か? バカヤロウ!起こしやがって!

の怒鳴り声。


びっくり〜
寝ていたんだわ。


それにしても、バカヤロウとはね。わたくしのこと?
起こされたくないなら、鍵をかけて寝ろよ、バカヤロウ。


お隣さんはこういう人だ。


移住したての頃、回覧板の扱い方が悪いと、彼はうちに怒鳴り込んで来た。
私は彼の生活時間帯や性格など知らなかった。
単に鍵が開いていれば家の中へ、開いてなければポストの口に差し込んだ。
ある時、彼が丸一日不在だった日、回覧板の端が雨に濡れた。
彼は物凄い剣幕でやって来て、15分くらい怒鳴り散らした。
こんなに怒鳴る男、見たことあったかな、見たの初めてかな。
頭の中は空になり、目はほんとに点になってパチパチ点滅?した。
はい、すいません、申し訳ありません、と平謝りしながら15分耐えた。
例えば回覧板を雨に濡らす以上の、もっと酷いことをしたら、
きっと私はこの隣人に撲殺されるんだわ、と思いながら、
彼の怒りで動きまくる口元と上下する喉仏を眺めていた。



この件は、
雨に濡れないよう、玄関前にプラスチック箱を設置することで解決した。


その後も、2回怒鳴り込まれた。

ドアが開かないから留守だと思って、プラスチック箱に回覧板を入れた時と、
私のごめんくたさいの声が小さくて、彼に聞こえなかった時。

私には些細な事だが、彼には大ごとらしかった。
普段から人との関わりが希薄だから、こんな事で腹を立てるのだろう。

いつか殺されるんじゃなかろうか。

回覧板殺人事件。

つまんない死に方になるわね。
子ども達も周りに言えないわ恥ずかしくて。
うちの母は回覧板の回し方が悪くてお隣さんに殺されたんです、なんて。

その時は息子よ、
警察が逮捕する前に、この男を回覧板でメタメタにぶん殴ってちょうだいね。



怒鳴り込まれるたび、
不愉快さとアホらしさが、心にドロリと充満した。

叔父叔母に話したが、
誰のことでも知っている2人が彼については年齢さえ知らなかった。
両隣りとお向かいさん以外に、彼の気配を感じる者はいないようだ。


しかし、彼の態度はある日を境に一変した。
なぜだか、私を気に入ってしまった。
面倒だから、その経緯は書かない。些細な事だ。
それから不気味なほど彼は愛想が良い。
彼が自分から話しかけてくるのは、私にだけ。他の人とは目も合わせない。
怒鳴られるよりはずっとマシだけど、夏でもヒンヤリ薄気味悪い。


今回学んだことは、
夕方7時頃は彼は寝てるんだな。ってこと。


今は、彼のバカヤロウ!くらいじゃ、あら、寝起き悪いのね、と思う程度。
でも、家に入ってすぐ冷蔵庫を開け、缶ビールの栓を抜いてしまった。

人をバカヤロウと言う奴のバカヤロウさ加減。

だから、変な時間に目が覚めるパターンなのよ、今夜も。
やれやれだわ。





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