友に「さっぱりしたラーメン食べたい!」と言ったら、
月岡温泉にある「蒲原ラーメンきぶん一」に連れて行ってくれた。
昔からすっごい有名で超人気店だそうで、
私達が行った時も、道路から車での行列ができている、
という光景にびっくりしたが、
ちょうどお昼12時でも回転が早くて、
駐車場に車止めて立って並んでたら、サクサク進んだ。
お店の看板を撮り忘れたけど、
看板の「きぶんー」てのを見て、
きぶん〜〜 と伸ばす意味の「ー」だと思った。
友に、
「へえ〜 かんばらラーメンきぶん〜〜てお店なんだ?」
と聞くと、
「きぶん、だよ。みんな、きぶんて言う。」との返事。
きぶん、のイントネーションが、
「気分」↘️でなく、食品会社の「紀文」↗️と同じで、
余計にわからなくなる。
きぶん、て何だろ? 地名?
お店の前で5分くらい並んで中に入ると、すぐ注文を聞きに来る。
テーブルにメニュー表はない。
友達が「かんばらラーメン!」と言う。
私は何も聞いてなかったし、考えるヒマもなく・・
店員の女性が、「2つね?」と確認し、
友達が「2つ!」と答える。
はあ?
「メニューが2つしかないんだよ。」と初めて知る。
壁のメニュー見て、効率の良さに唸る。
なんていう潔さ。
2種類のラーメンの、使ってる食材は全く同じ。
しかもラーメン丼が浅い。カレー皿が深い程度の丼。
だからスープの量が少ない。
替え玉は1つは無料で、最初は麺の量が少ない。
みんな替え玉を注文していた。
(替え玉2つ目からは130円)
お客が入店すると同時に麺をお湯に入れるんだと思う。
肉ラーメンというチャーシュー麺と、←900円
蒲原ラーメンという普通ラーメンしかないから、←650円
盛り付けがどちらかになるだけ。
だから、客が来たら、すぐ麺を茹でる。
注文を聞いてから、2分か3分で席に運ばれて来る。
牛丼屋並の速さだ。ハンバーガー屋より速い。
オープンキッチン内はお母さん風の女性ばかり。
客はどんどん回転するけど慌しい感じはなく、
ラーメンを運ぶ女性達からはおっとり優しい空気が漂う。
店長とか経営者が口うるさくない穏やかな人柄なんだろう。
だから従業員が仕事に不満がないんだと思う。
で、肝心の味についてだけど、
すごく薄く澄んだ豚骨スープ、というのか、
博多の豚骨ラーメンみたいな濃厚なコッテリでなくて、
中華の白湯スープに近いような?
新潟のラーメンには珍しい。
さっぱり澄んだとんこつ風味。
しつこさ、ゼロ。
麺は細い縮麺。
チャーシューは、中華のチャーシューでなく、
これはもう和風の、日本のホロホロ茹で豚。
ぜんぜん脂身のぎっとり感は無い。
とても上品で食べやすい。美味しい。
私が新潟移住して失望したのは、
ラーメンが煮干し出汁ばかりで塩分が強すぎること。
どの店でも異常に塩辛い。煮干しくさい。
で、ラーメンに誘われるとNOになった。
私は、ラーメンは豚骨スープが一番好き。
20代は新宿にあった「桂花ラーメン」の大ファンだった。
結婚後、子連れで行ったら味が変わっていた。
「きぶんー」の豚骨スープは、
すごく頑張って出汁とったー!みたいなコクは無い。
店内の雰囲気と同じで、何気なくて優しい。
そんなに時間かけて出汁とった深みは、私は感じない。
それが、いいのかも。
で、開店当初からメニューがこうだったようだ。
この潔い戦略が、経営効率バツグンで、
この辺に珍しいソフト豚骨のあっさり感が、ウケたんだなあ。
私の感覚だと、
煮干し出汁は臭みがあってラーメンに合わないし、
背脂ギトギトは一度食べたら一年は食べたくない。
20年前くらいからやってる繁盛店らしい。
誰かに付いていくと、想定外のモノに出会える。
それって本当に素敵。
今度はピーク時間を外して食べに来たい。
食べ終わってお店から出たら、
行列が来た時の倍以上になっていた。
ところで、店名は「きぶんいち」が正解だった。
表記がねえ・・・
わかりづらくしてるのも経営戦略??