浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

地方分権の後退

2013-01-28 10:17:33 | 国際・政治
 先週のブログで、地方公務員の給与減額による交付税の削減に関連して、地方分権の後退の懸念を示したところですが、昨日の中日新聞にもそのような記事が載っていました。

 多様化する社会、また地方の衰退が顕著になる中、グローバル化する社会の一方で、ダウンサイジングした社会制度への移行がなければ、サスティナブルな社会の構築はできないのではないかと思います。マクロな成長戦略に重点を置くと、どうしても中央集権的な政策に頼ることになり、国としての指標は改善されるかもしれませんが、実質的な生活の質の向上は、ミクロの政策のことが多く、地方分権を進めると言うことはその意味でも重要です。

 一括交付金の廃止は、地方分権の目的を大きく後退させることになりかねません。ひも付き補助金を増額すればよいとい問題ではなく、地方には地方のそれぞれの事情があり、また民主主義の発想からいえばそのときどきの事情によってそこに住む人たちの思いも違うわけです。すべての権限や財源を地方にとは言いませんが、地方の努力を促すような形を進めてもらわないといけません。

 地方と中央の役割分担の線引きは明確ではないと思われますが、地方分権の流れを後戻りさせるような政策は、断固として反対いたします。

以上