奈良の旅の記録も、これが最終回。
最後の日は、奈良の観光スポットのシンボル的存在でもある「東大寺の大仏」。
南大門から境内に入る。
扁額の文字は聖武天皇の筆跡だと言われ、左右にはこわい顔の仁王さん(金剛力士像)が立っている。
中門を入った回廊から大仏殿を望む。
大仏殿はさすがにでっかく、当然、その建物を支える土台と柱もがっちりとしたものである。
残念だが、その柱には見学者が名前を刻んだらしい、いたずらの跡がいくつも見られる。
貴重な文化財に対し、どんな気持ちでやったのかしれないが心が痛む。
大仏さまの後は、「二月堂」まで足を延ばす。
二月堂は大仏殿の東の方角、若草山のすそ野に位置するので、わずかな登り道を行くことになる。
「お水取り」の行事の行われる場所であり、張り出したような舞台で松明がかざされ、火の粉が舞う光景が目に浮かぶ。
舞台に上がると樹林越しに大仏殿の屋根が見え、遠くには市街が広がるのを望める。
古墳、古城、古刹を見て歩いた、内容が盛りだくさんの奈良の旅を終えた。
JR奈良駅から「みやこ路快速」で京都まで出て新幹線に乗ったが、京都駅は修学旅行の団体と重なり構内やホームはごった返していた。
新型コロナ対策も進み、良いことに、修学旅行生が増えているように見える。
修学旅行のない中学、高校の三年間になってしまうのは、あまりに気の毒である。