高岡市の市街地にある「高岡古城公園」は、高岡城の跡が活かされている。
自然の残る公園の、南外濠から西内濠に続く濠、三の丸濠、枡形濠の三つの濠はほぼ築城当時のままだという。
その濠に守られるように二の丸、三の丸、鍛冶丸、明丸が作られ、本丸を囲む構造になっている。
公園全体の面積は、東京ドームの4.5倍もの広さだという。
三々五々のんびりと散歩する地元の人たちに交じり、紅葉の始まった園内を周って歩いた。
ガイドブックで歴史をたどると、加賀藩前田家二代の利長が隠居後に作った居城跡だという。
のちに一国一城令により廃城となり、さらに明治になり民間の手に渡ろうとしていた。
城跡が無くなりそうになったのを、市民の保存運動により公園として残り今に至っている。
西外堀。
西外濠に架かる本丸橋を渡り、小高い丘を登るとそこが本丸広場。
利長公の銅像
兜の飾りがなんともユニークなデザインである。
本丸から二の丸へ渡る土橋の石垣は築城当時のもの。
少しずつ紅葉が始まった内濠に沿って歩く。
見頃を迎えたらさぞ見事であろう。
三の丸に残る「民部の井戸」
二時間ほどかけてゆっくり、もみじ、桜、ケヤキなどの樹木が植えられた自然の中を歩いた。
市街地の真ん中に、こんな素晴らしい城址公園を持つ高岡市民がうらやましく思える。