日本刺繍家の 三原佳子さんの着物のご本の中に
久留米織の無地のような羽織で 襟を立てた写真がある。中にマフラーなどを巻いて...と。でもそこから 情報がなくて 久留米織は文人絣で、と用意したが 袖の振り、みやつぐちのあき、などわからない。
コートのように、寒い時に、と思っていたが ちと薄地。綿だし。
そんなところに京都の彼方此方屋さんで 男物の正絹の羽織をこんな風に、と提案して頂き、羽織ってみて、そのまま頂くことにしたのだった。沢山ある羽織の中から 一枚選んで すっと私に勧めてくだすった。羽裏も素敵で、黒も美しく、嬉しいやらビックリするやら。
長さもちょうど良い加減。
もう、かれこれ半年程探したり 何件もの仕立て屋さんにおたづねしたり、長い道のりだったのが あっと、ぱっと、解決した。
博多はコレに首元を温かくすれば 車で移動するようなお出かけに ちょうど良い寒さ、の予定。
寒波くるのか...
男羽織は 袖の振りがなく、みやつぐち辺りで 縫いつけられている。
父の羽織がこんなふうになっていたなんて、...知らなかった。
それで男の人は 袖口から財布やタバコを出し入れしてたんだって、今頃わかった。
だから 風が抜けなくて温かい、きっと。