『寝具のゆたかや』 店主のきまぐれ日記

お届けするのは快適な眠りです。

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ドンスのおふとん

2008年12月20日 | 商品紹介
久し振りにドンスのおふとんを仕立てました。



羽毛ふとんが出回る前は婚礼布団といえば緞子(どんす)・綸子(りんず)・ちりめん・絞りなど高級夜具地を使用した組布団が主流でした。
もちろん中味もめん綿を使用していた為、羽毛ふとんに慣れてしまっている今の人にはかなり重く感じると思いますが、昔はそれが当たり前だったんですよね。

婚礼用のセット内容も掛ふとん2枚、敷ふとん2枚+夏ふとんというものを2組さらに座布団が夏・冬各10枚+夫婦座布団一組そしてカバー・毛布・ナイティー類一式というのが一般的で、中には慶弔時の不意のお客様に備え、座布団を夏・冬各十枚ずつ追加して合計40枚という方も大勢いました。
そして、これらの仕度は全て嫁ぐお嫁さん側が仕度して行きました。
昔は婚礼タンスや着物と同じようにお布団も財産の一つだったんでしょうね。

現在は生活様式や住宅事情も様変わりし、一般家庭で慶弔事をすることもめっきり減ってしまい、婚礼といっても座布団は要らない、泊り客もいないから自分達の寝る布団だけでいいという方が殆んどです。
お布団に限らずタンスも家に作り付けタイプの物が付いていたり、着物も殆んど着ないからいらない、もしもの時はレンタルでとかなりご婚礼のお仕度も様変わりしてきています。
また、予算組みもお嫁さん側の全負担ではなく、両家で話し合ってという方も増えています。
これも時代の流れなんでしょうね。

今回仕立てたお布団はお客様の要望であえて裏地を付けずに毛抜きあわせ、両面ドンス仕立の掛布団で納品させていただきました。



羽毛ふとんを見慣れてしまった今、改めて昔?のドンスのお布団を見ると格調の高さ、日本の織物の技術の高さを実感させられます。

軽さ・保温力では羽毛ふとんに劣るかもしれませんが、エコという言葉が盛んに使われるようになった現在、めん綿を使った昔ながらのこういったお布団を含めリサイクル可能なめん綿のお布団がまた見直されてきています。
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