城跡のある山を南東側の野口館城(現野口公民館)付近から望む。
「図解 山城探訪」では野口城として記載があるが、地元では春日城と呼ばれているようで表示板等も”春日城”の表記である。
主郭に建てられた案内板に拠れば、
仁治二年(1241)に野口甚吾が西山に城を築いて三の郭に野口氏の祝殿である春日社を城の守り神として祀ったことから春日城と呼ばれるようになった
、とあります。
城主城歴は不明、春日氏関連の城とも考えられているようです。
小規模の城跡ですが遺構はとても良く残っており、尾根続きにはのろし台もあったりと見ごたえがあります。
以前からハイキングコースとして散策は出来ましたが、3年ほど前に樹木の伐採と駐車場が整備されたようなので再び訪れてみました。
伊那市内から国道361号線で高遠町方向へ。途中の笠原入口交差点で県道207号線へ入り北上すると左手に手良小学校が見える。その手前の交差点を右折して東松集落へと向う。
八幡神社の鳥居前を過ぎるとすぐに交差点左脇に、春日城跡の矢印、よって左折。
左折すると300mほどで東松集落へ入るのであるが、その直前に再び春日城跡の矢印。
表示に従い再び左折、ここから未舗装の道を進むことになります。
駐車場までは数分ですが路面凍結時(特に積雪時)はお勧め出来ない道です。
駐車場は広くそこそこの傾斜と切り株がありました。
中央に見える鞍部から、北側(右手)に主郭と2,3,4の郭、南側(左手)に5,6,7の郭が見られます。
鞍部から南側に5の郭を見る。左側に一段低く6の郭があります。
5の郭から堀切を挟んでさらに南側に7の郭があります。
5の郭下に戻って、東側に6の郭を見る。
6の郭の先には堀切が見られます。
先程の鞍部まで戻って今度は北側へ。
一段上がった所が4の郭、その先に主郭が見える。
4の郭を奥へ、小規模の堀切を越え主郭へと上がる。
主郭は全周に土塁が巡り、北側に解説板が建てられていた。
主郭から東側下、3の郭を見下ろす。
主郭から北西側下に2の郭。
2の郭に下る。
郭内建つ碑、後ろに主郭。
2の郭北側の尾根上には二重の大堀切が見られました。
この後、尾根上を北へ、浅間社城(のろし台)を目指しました。
所在地:長野県伊那市手良野口東松(あぜまつ)
現状:公園
遺構:郭、堀切等
状態:良好
表示等:あり
駐車場:あり(積雪時は注意)
参考文献:「図解 山城探訪 第四集 改訂上伊那資料編」(宮坂武男著 長野日報社刊)
現状:公園
遺構:郭、堀切等
状態:良好
表示等:あり
駐車場:あり(積雪時は注意)
参考文献:「図解 山城探訪 第四集 改訂上伊那資料編」(宮坂武男著 長野日報社刊)
北西側尾根上からみた城跡。
中央に2の郭、主郭、4の郭、右側に5の郭と7の郭。