私、移動時間に読書をしています。
紙の小説は、やっぱり良い。
1ページ、1ページに出来事に対する「イメージのしおり」が出来上がります。
そうすると、本に対する思いが強くなり、どんどん話にのめりこんでいきます。
電子書籍とは、また一風違う感情移入感があります。
そして、ついに手を出してしまいました。
外国の作家さんによる、ミステリーの名作。
アガサクリスティさん著「そして誰もいなくなった」。
私は、今まで日本の作家さん、それも現代の作家さんの本しか読んできませんでした。
何を思ったか「読んでみよう!」と思ってしまいました。
読んでみた結論として・・・本当に名作でした。
考えてみれば、現在でも色々なミステリー作家さんに影響を与え、テレビのサスペンス物にも強い影響を与えています。
そして、名探偵コナンなどにもおなじみの影響力です。
とにかく、派手さや極端な盛り上がりはありません。
センセーショナルな感じもありません。
映画でありがちな、大アクションや、意味のない恋愛ドラマ的な要素があるわけでもありません。
日本のドラマであるような「怒鳴り芸」もありません。
ただただ、会話劇の中で淡々と一人ずついなくなります。
これこそが、人が恐怖の中に置かれた場合の「本当の姿」なんだと思います。
そして、最後まで読者に犯人を悟らせないプロットの鮮やかさ。
物語の最後にやってきた警察にすら犯人はわからず、その後に付け加えられた告白で「全て」が明らかにされるという、真犯人側に立った物語の構成も見事。
ほんと、色々なミステリー作家が手本とするような話でした。
と言う感じで、解説は一言も書きませんでした。
素晴らしいという感想しか出ません。
1939年に書かれた物語、未だに色あせない面白さは見事ですね。
読んでみてはいかがでしょうか。