京都府向日市で夫を青酸系毒物で殺害したと言われる事件。容疑者の女は過去に多数の夫や交際相手と死別しており、そのたびに多額の遺産を相続してきたと報道されている。その総額数億円になるらしい。
ところが、この女は現在ほとんど金を持っておらず、逆に多額の借金があるとも言われている。先物取引やFXに投資して失敗したのではないかとされている。
彼女は犯人かもしれない。しかし同時に被害者でもあるのではないのか。金融資本主義という世界構造的な「詐欺」にあったと言えるのではないのか。
解散・総選挙でマスコミはアベノミクスが成功したのか失敗したのか、さかんに言い立てているが、歴史的株高で富裕層に大きな恩恵が与えられたのは事実である。笑いが絶えないらしい。ほとんどバブル景気のような感じだ。
しかしそれは何なのか。彼らが好きな物を買えて贅沢できるということから言えば、彼らは富豪である。しかし彼らはカネ持ちなのだろうか?
富裕層が儲かっているというのは、金融資産が増えていると言うことだ。別に何をしたわけではない。相場が勝手に上がって彼らの資産は名目的に巨額化しただけである。まさに泡のごときものだ。今の段階ならカネに換えることも出来るし、実体的資産に換えることも出来る。だが、夢のように増えた金融資産は、いつ夢のように消えてしまうかわからない。いったん相場が逆転すれば、彼らの「富裕」は一気に多額の負債による破産に変わってしまうかもしれない。
富裕層が富裕であるのは事実だが、それはまさにシュレーディンガーの猫のように、存在していると同時に存在していない不確かで不可知なものなのである。そんなものが、本当の富なのだろうか。
連続殺人犯とされる女の「稼いだ」カネはどこに消えたのか。結局最終的にはこのような富裕層のところに行ったのである。女はその穴埋めを何人もの人の命と引き替えに埋めようとした(のかもしれない)。
彼女は投資でそのカネをより増やすことが出来ると考えたのかもしれないが、この金融資本主義社会のルールは別に人々に平等の配当を与えるようには出来ていない。個人投資家にはチャンスなど無い。あるのは「儲かるかもしれない」という幻想だけだ。この社会は持っている者がより多く儲けることが出来るように作られている。強い者が圧倒的有利で勝つ仕組みなのだ。
彼女は勝てるはずのない勝負に誘われ、そして決まり通りに破綻した。彼女もまた被害者だったのではないかという理由である。
そして彼女が投資市場に捧げた多額のカネを最終的に手にした「富裕層」もまた、その「富」をいつ蒸発させてしまうかしれない。最後の最後に勝つのは、この社会の歪んだルールに従って、世界で最も強い者ただ「ひとり」なのである。
クックロビンを殺した真犯人は誰か? そのことを考えることは無意味ではない。
ところが、この女は現在ほとんど金を持っておらず、逆に多額の借金があるとも言われている。先物取引やFXに投資して失敗したのではないかとされている。
彼女は犯人かもしれない。しかし同時に被害者でもあるのではないのか。金融資本主義という世界構造的な「詐欺」にあったと言えるのではないのか。
解散・総選挙でマスコミはアベノミクスが成功したのか失敗したのか、さかんに言い立てているが、歴史的株高で富裕層に大きな恩恵が与えられたのは事実である。笑いが絶えないらしい。ほとんどバブル景気のような感じだ。
しかしそれは何なのか。彼らが好きな物を買えて贅沢できるということから言えば、彼らは富豪である。しかし彼らはカネ持ちなのだろうか?
富裕層が儲かっているというのは、金融資産が増えていると言うことだ。別に何をしたわけではない。相場が勝手に上がって彼らの資産は名目的に巨額化しただけである。まさに泡のごときものだ。今の段階ならカネに換えることも出来るし、実体的資産に換えることも出来る。だが、夢のように増えた金融資産は、いつ夢のように消えてしまうかわからない。いったん相場が逆転すれば、彼らの「富裕」は一気に多額の負債による破産に変わってしまうかもしれない。
富裕層が富裕であるのは事実だが、それはまさにシュレーディンガーの猫のように、存在していると同時に存在していない不確かで不可知なものなのである。そんなものが、本当の富なのだろうか。
連続殺人犯とされる女の「稼いだ」カネはどこに消えたのか。結局最終的にはこのような富裕層のところに行ったのである。女はその穴埋めを何人もの人の命と引き替えに埋めようとした(のかもしれない)。
彼女は投資でそのカネをより増やすことが出来ると考えたのかもしれないが、この金融資本主義社会のルールは別に人々に平等の配当を与えるようには出来ていない。個人投資家にはチャンスなど無い。あるのは「儲かるかもしれない」という幻想だけだ。この社会は持っている者がより多く儲けることが出来るように作られている。強い者が圧倒的有利で勝つ仕組みなのだ。
彼女は勝てるはずのない勝負に誘われ、そして決まり通りに破綻した。彼女もまた被害者だったのではないかという理由である。
そして彼女が投資市場に捧げた多額のカネを最終的に手にした「富裕層」もまた、その「富」をいつ蒸発させてしまうかしれない。最後の最後に勝つのは、この社会の歪んだルールに従って、世界で最も強い者ただ「ひとり」なのである。
クックロビンを殺した真犯人は誰か? そのことを考えることは無意味ではない。