養殖場のヤマトとサクラ(サクラは野ネズミの巣を探す為、土で汚れている)
実家の近くの養殖池のオタマジャクシの一時置場の、水槽修理の為の土運びをしていた時の事である。
義母が怒って何かを叩いているようである、彼女が急に仕事を投げ出して駆けて行くではないか、
クン メ―(お母さん)と言って何かを止めているようである。
実は実家の犬は今年も子犬を8匹産んでいるが、昨年も同じ位の数産んでいて全部貰い手が無く、
2匹の雌犬が残っている。
親犬は産んだ所は家から離れた養殖池の見張り小屋の下で育てていたが、親犬が餌を食べに家に帰えるので、
今は子犬も一緒に付いて来て家の床下に住み付いている。
今までは雄犬しか飼っていなかったが、義父が雌雄の子犬を貰って来て来たのが問題の始まりだ。
雄犬は他所の雌犬を探し歩いて帰らない日が多くなり、その内に家に帰って来なくなったが、
何処かで毒入りの餌でも食べて死んだろうと言っていた。
雌犬だけとなったが妊娠して、流産の注射を打っていたが度々打つと、雌犬が死んでしまう恐れが有るので、
義弟の嫁が可哀そうだから産ます事にしたのである。
本当は我が家の犬の様に避妊手術をすれば良いのだが、お金が掛かるのでしないのだ。
子犬の貰い手は有るが雌犬の子犬は妊娠するので少ない、生まれた子犬は雌犬が多いのだ、
親犬は子犬が乳を欲しがるので逃げていなくなる、子犬は餌を探して家の中まで入り込んで来た様だ、
小さい子犬は餌を与えられても大きい子犬に取られて、腹をすかして家の中に入って来たのだろう。
それを見た義母が怒って棒で叩いたのだ、義弟の嫁も忙しく家に居る事は少ないし、
余り犬好きで無い義母は何匹もいる犬にうんざりしているのだろう。
そこで我が家の犬好きの黄門さまが、印籠を出してこれが見えぬかと大見得を切ったのである。
翌日からお粥を焚いて子犬どもよ、これが要らぬかと差し出すのである。
家には大きい4匹の犬がいるのに、親と義弟が暮らす家の犬まで面倒を見るのであるが、
実家には雌犬ばかり親犬が3匹居り、それに子犬の雌が数匹加わったら犬だらけになると思うと
空恐ろしい気がするが、余り気にしていない所がタイ人たる所である。
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