まるぞう備忘録

無題のドキュメント

想定避難2。その3。

2016-02-18 10:08:04 | 防災情報。

 しばらくは東京近辺の震災の想定のお話が続きます。ただ他の地域であっても、木造密集地帯 に倒壊震災が発生すれば同様の被害は起こり得ます。一つの知識としてお読み頂ければと思います。





 江戸時代最初の明暦の大火でも火災旋風は発生したと考えられています。湿地帯干拓ののちから江戸は、火の竜巻の洗礼を受ける因子を持っているかのようです。(その因子を発動させてしまうのか昇華させるのかは、そこに住む人々の想念の影響力が多いいというのが私の妄想です。東京を通る多くの台風はなぜいつも深夜なのか。東京に積もる雪の多くはなぜいつも週末なのか。これらは多数の人の想念が気象現象に影響を与えていると私は思っています。) 
 しかし一番最近の火災旋風は70年前の東京大空襲ですから、もう東京人のほとんどは、火災旋風が現実に自分の身に降りかかるかも。ということは頭から消えてしまっているかのようです。多くの人が想定していることは発生しづらいです。が、東京の大火は土地に因子があるにも関わらずほとんどの人は想定意識外です。怖いです。






 火災旋風とは火災が広大な面積で発生するとその強烈な上昇気流により発生する竜巻です。珍しい奇異な現象ではなく、広域火災で発生する物理現象です。火災の面積が広域であればあるほど竜巻の規模も大きく、関東大震災の時は900度以上の熱風が人々を巻き上げました。






 そして火災旋風の怖いところは、この竜巻は新鮮な空気を求めて移動するということです。それは人々が火を逃れて逃げるのを追いかけて来るかのようです。関東大震災では火災旋風が陸軍被服廠跡地に逃げ込んだほぼ4万人近い人たちを全滅させています。生き残ったのはたった2000人だけでした。
 この陸軍被服廠跡地は6.6ヘクタール(100m四方の6.6倍)という広大な広場であっても、周囲が更に広範囲木造密集地であれば危険であることを、多くの人が知って欲しいです。





 東京大空襲の時もそうでした。鉄筋の小学校に逃げ込んだ人たちも全滅しています。高熱で窓ガラスが溶けてしまうからです。いくら鉄筋コンクリートの建物であっても、窓ガラスは熱で溶けてそこから数百度という熱風が吹き込んできます。





 災害時の広域火災は火の威力の桁が違います。これらの赤い地域が全焼するほどの火のエネルギーです。周囲数キロ以上が1,000度以上の高熱になります。じゃあその1,000度以上が数時間続く中で、どうやって生き延びるか。という闘いになります。



 もし東京で倒壊級建物大地震が発生したら、木造密集地のたとえ100軒のうち99軒が火事を出さなくても1軒が火事を出したらもうおしまいという覚悟を東京の人は持つべきです。道路は渋滞と倒壊物道路は、密集地に消防車は入れません。特に都内で同時多発で起きた火災全部にはとても手が回りません。そうなると木造密集地の火事は、山火事と同じで燃えるものがなくなるまで消えることはなく、広域火災へと広がります。そして広域火災はその強烈な上昇気流で竜巻を発生させ、その1,000度の竜巻は新鮮な空気求めて移動します。川沿いのや幹線道路沿いは新鮮な空気の通り道であり、火災旋風の絶好の通り道となります。




つづく



おひさま、ありがとうございます。
(本日は若潮ですね)



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