まるぞう備忘録

無題のドキュメント

長生き企業の共通点。

2016-02-27 10:57:52 | まるぞう経営学

 私の母の兄は私が社会人になる前に他界しました。叔父は町工場の経営者でした。工場はシャープ系列でした。叔父はいつも母に「シャープはほんまにええ会社やで」と言っていたそうです。シャープを愛していた人たちは日本中にたくさんいたのでしょう。我が家も冷蔵庫の左右開きは重宝していました。掃除機も空気清浄機もシャープ製であります。

どんな企業でも栄枯盛衰があります。ただ日本には長く続く企業も多いのです。

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・米国最古の農園場、シャーリープランテーションは1613年に開園したが、705年に西山温泉で開業した慶雲館は(同じ一族が52代に渡って経営)、その時すでに創業からほぼ1000年が経とうとしていた。石川県の法師旅館も、同じような歴史を有している。

・上記の西山温泉(慶雲館)ですら、日本では最古ではない。建設会社の金剛組は、西暦578年に設立されているのだ。

・日本にある老舗企業の数は膨大である。西暦1300年以前に設立され、今も続く企業50社のうち24社が日本にある。また、200年以上の歴史を持つ企業は世界に5586社存在するが、そのうちの半数以上となる3146社が日本企業である。100年以上続く日本の企業は、2万1000社以上にのぼる。



http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-1755.html

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 お金が手に入るということは、二つのケースがあるようです。
 一つは自分の陰徳が充分蓄積されて、それがお金が手に入る(売上が伸びる)という現象としてこの世に現れることです。陰徳とは、人様世間様の役に立つように「愛情と手間」を蓄積することです。人様世間様への愛情と手間の蓄積がある点を超えると、お金としてどこからか入って来るのです。
 この陰徳が目に見える幸運として現れるにはタイムラグがあります。だから働いても働いてもラクにならない。という局面が人生にはありますが、実はこの陰徳を積んでいる時が一番幸せな時期ではないかと私は思います。陰徳を積んでいる人が一番輝いて見えるからでもあります。


 お金が手に入るもう一つのケースは徳のサラ金です。怖い怖いサラ金です。将来の自分の幸運を担保に表面上のお金を手にいれることです。自分が人様世間様の役に立つ努力もしていないのに、お金が入ることがあれば、それは怖い怖いサラ金かもしれません。
 ただし多くの人はその怖いサラ金を望むように思います。怖さを知らずに。その人達は、ラクして大金稼ぎたいなあ、といつも望んでいます。
 シャープの役員さんたちもそうであるのかもしれません。莫大な赤字の資金繰りというプレッシャーで、かつての創業者が行なったようにゼロから陰徳を積むという地道な努力より、とにかく一攫千金でこの借金をチャラにすることを、強く強く切望しているのかもしれません。そういうサラ金があれば契約してしまいそうな勢いです。




 長く続く企業は、きっとこれらのお金の陰の流れを見抜く知恵が備わっているのだと思います。見かけの売上数字はもちろん大事ですが、その底流にある「陰徳貯金」がどうか、を肌で感じていることでしょう。
 すぐにお金になるかどうかよりも、人様他人様のために「愛情と手間を積む」ことができているかという感性。陰徳を伴わないお金はとても危険だという感性。
 それらの感性は本来日本人の多くが持っていたものだったのでしょう。これが日本に長く続く老舗企業が多い理由でもあると思います。


 もし人間が謙虚さや質素を忘れ傲慢慢心になってしまうと、この陰徳を見抜く眼も失われてしまいます。だから老舗企業の経営者は特に代々特に謙虚で質素であることが求められているのでしょう。謙虚で質素である間は、自分たち企業の陰徳の流れを感じることができますから。しかし傲慢慢心になると目が曇るので、たちまち企業は傾むくリスクが大きくなります。


 だから老舗企業の経営者ほど謙虚さと質素を自らの生き方の哲学にしているのだと思います。本来の日本人の多くがそうであったように。



おひさま、ありがとうございます。
(今日は月の最遠日で中潮ですね)



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交換条件。

2016-02-26 10:04:20 | まるぞう経営学

愚者は「どれだけもらうか」しか考えられない。
賢者は「何を手放すか」を先に考える。



シャープ社がホンハイへの身売りを役員全会一致で決定したというニュースが流れました。やはり傾く会社は傾くなりの理由があることを改めて感じました。ただホンハイ側は調印は見送ることを示唆しています。継続するなら値切り交渉が始まることでしょう。


私がシャープの役員が無能だと判断したのは、ホンハイの「役員は全部残す。社員の雇用は守る。」という約束を信じたことでした。世間知らずのお花畑とはこのことだと思いました。
シャープは技術はあるが営業が下手と言われています。ホンハイは世界最大の下請け企業であり営業力はピカイチだと言われています。しかし世界トップクラスの営業力の強さということは、その会社はトップクラスの弱肉強食の社風であるということです。強力な弱肉強食の風土だからこそあまたある世界の競合他社を叩きのめして這い上がってきたのです。


それに対してシャープの役員はぬるま湯から抜け出すことができず、とうとうここまで会社を傾かせました。ぬるま湯から抜け出せないということは自らを弱肉強食の体質にできなかったということです。


企業とはその歴史の中で、何年かごとに成長のチャンスが巡ってきます。それは幸運なチャンスです。しかしそのチャンスは、傍目には「倒産の危機」に見えます。その企業には何か直すべき致命的な欠陥があるというサインです。そして経営者と社員は死に物狂いになる時期だよ。というサインでもあります。本当は私たちの魂はこの世に生まれて来るときに、死に物狂いで自分を追い詰めそしてギリギリの努力をする体験をしたかったのかもしれません。会社の危機は今がその時期だよ。というチャンスのサインであります。


大きくなった会社や世間から魅力的な会社として評価されている会社はみなその貴重なチャンスを乗り越えて一皮むけた体験を何度も繰り返した企業です。死に物狂いで生き延びた回数が多ければ多いほど、生命力のある企業となります。どんな企業であっても必ずその成長の試練に遭遇させられます。その会社の一番弱いところが露呈するようにできています。


そして今のシャープの役員に決定的に欠けていたのが、世界の市場で競合に勝ち続ける弱肉強食のプロの厳しさでした。自分たちは厳しくできないから、ホンハイさん代わりにやってよ。ただし私たちのぬるま湯は維持してね。あなたたちが自分と他人に厳しくして稼いだ血のお金を、私たちのぬるま湯環境を維持するのに使ってね。という決断を、シャープ役員が全会一致で決定したのでした。むむむ。会社が傾くには理由があります。


ホンハイも甘い言葉でシャープ役員を惹きつけました。ホンハイは彼らが一番欲しているものが何かを知っていました。「わかりました。ホンハイは弱肉強食で何万という社員から絞り出した血のお金を、あなたたちのぬるま湯を維持するために使うことを約束しましょう」そのように申し出ました。今回のホンハイとシャープの契約は要約するとそういうことです。シャープの経営者はぬるま湯育ちのお花畑であることをホンハイ経営者に完全に見透かされています。弱肉強食を勝ち抜いてきた創業者はしたたかです。


ではもしホンハイとシャープの合意が成立して、シャープ役員のぬるま湯を維持するという約束は守られるのでしょうか。答えは、ホンハイの基準ではyesです。しかしシャープ役員の基準ではnoでしょう。


ホンハイの言い分は明確です。自分たちは最大の誠意をシャープの役員と社員たちに示している。しかし忘れて欲しくないのは、私たちが闘っているのは世界でもっとも過酷な弱肉強食の市場であるということだ。私たちはおままごとや慈善事業をしているわけではないのだ。私たちホンハイがシャープの人間に示す最大誠意とはその厳しい弱肉強食の世界で私たちと共に闘う機会を与えることだ。勘違いしないで欲しい。これは慈善事業ではないのだ。しかし私達と闘う厳しさから逃げて去りたいと希望するものがこれから出てくるとするならば私たちは彼らを引き止めない。
多分ホンハイ創業者の心中ではそのように思っていることでしょう。


ホンハイの中国本土のあまたの工場の社員たちの仕事がいかに過酷かをシャープ役員は知るべきです。そしてその絞り出された血のお金を受け取ることの本当の意味を知るべきです。それはその天文学的な血のお金に相当する何かをシャープ役員と社員は交換するという契約なのです。シャープの役員は、表が甘い蜜であればあるほど隠されたものの怖さを本能的におそれるべきという嗅覚を持つべきでした。
おそらくシャープの役員は契約交換条件の恐ろしさを知らないようです。ホンハイからのお金は慈善事業でお金が無から湧いてきている感覚なのかもしれません。お金を受け取ることの恐ろしさを知らないがゆえに、会社をここまで傾けてしまったのだと思います。


おひさま、ありがとうございます。
(本日は中潮ですね)



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カンタン。焼きカキフライ。

2016-02-21 10:26:56 | まるぞうレシピ

 私は牡蠣が好きです。子供たちも牡蠣が好きです。しかしヨメは牡蠣が苦手です。ですから我が家ではずっと牡蠣が出たことがありませんでした。しかし数年前に魚屋さんで美味しそうな牡蠣が売っていたことがきっかけで、カキフライは時々食卓に上がり始めました。生牡蠣はダメだけど加熱した牡蠣ならなんとか食べられるそうです。

 今年も牡蠣の季節になりました。我々は牡蠣が食べたいと思うのですが、やはりなかなか食卓に出てきません。

カキフライ食べたいな~。

あれ作るの大変なのよ。

 と大体断られます。まあ本人も牡蠣が苦手なので気持ちはわかります。そうか~。カキフライってそんなに作るの大変なのか。

そうよ。揚げ物っていうのはどれも大変なの。あと牡蠣は最初に洗うでしょ。大量の食塩水にひ浸して丁寧に洗ったあとに、水分拭かなきゃいけないし。そのあと溶き卵と小麦粉とパン粉用意して。油もたくさん必要だし、後片付けも。そうそう、タルタルソース作るのに茹でタマゴとか用意しなきゃ。もうタルタルソースって面倒くさいんだから。

 うちの子供はタルタルソースがなきゃカキフライの意味なし!と豪語してます。まあ気持ちはわかります。
 でも考えてみれば茹でタマゴ作っても結局潰すわけですね。ということは、目玉焼きでもスクランブルエッグでも火を通して固められれば何でもいいわけです。

■カンタンタルタルソース(4人分)
玉子:1個
玉ねぎみじん切り:大さじ1杯
マヨネーズ:半カップ
塩:小さじ1/2
胡椒:少々

 ボウルに玉子を割って、爪楊枝で黄身に穴を開けておきます。爆発防止。



 レンジ強で2分ほど



 茹でタマゴと違ってお鍋でお湯を沸かしたり殻を向いたりする必要はありません。これをフォークで粉々に潰します。



 そして玉ねぎみじん切り、マヨネーズ、塩胡椒を入れて



 混ぜればタルタルソースの出来上がりです。



■焼きカキフライ
牡蠣:2パック
マヨネーズ:適量
パン粉:適量
油(オリーブオイル):適量



 ネットで調べると牡蠣や食塩水で洗えとあります。あるいは大根おろしで洗えと。真水で洗うと味が水っぽくなるためだそうです。ということは別に洗わなくてもいいのでは?と思います。だって加熱するわけだし。
 ネットでは洗わない派の人もおりました。そのまま使うと味が濃いという評価でした。ということで私もパックから出した牡蠣をそのままペーパータオルで水分と汚れを拭き取ります。
 一つ一つペーパータオルで水分と汚れを拭き取ります。ただ気になるかたは牡蠣を一度ざっと洗ってから拭き取ってくださいね。「洗わないこと」を薦めているわけではありませんです。



 拭き終わった牡蠣とトレイに戻して上面だけマヨネーズを塗ります。



 そしてマヨネーズを均一に伸ばします。


 溶き卵と小麦粉の用意と後片付けが面倒なのです。ネットで調べたらマヨネーズで代用している人がいました。しかもパン粉は片面だけ。うむむ。確かにマヨネーズでもいいじゃないか。主原料は卵黄だし。これなら準備も後片付けも簡単です。
 でありますからパン粉をマヨネーズの上に載せます。別に全面パン粉が着いてなくていいんです。上面だけでいいのです。食べてわかりました。加熱された牡蠣の旨さを引き立てるサクサクとした衣は上面だけでも充分なのでした。だって焼き牡蠣だけでも充分美味しいでしょ。



 フライパンにオリーブオイルを少量入れて加熱します。揚げ物を同じく手をかざして熱くなってきたなと思ったら、パン粉を下にして牡蠣を焼き揚げします。



 中火でパン粉がいい色に焼けたらヒックリかえします。もう表面はカキフライでごんす。



 中弱火でじっくり1~2分ほど。あまり加熱しすぎると固くなってしまい残念になります。ステーキでいえばレア状態でしょうか。火は通っているけれども固くなっていない、旨さがもっとも活性化された状態を目指します。


 いい頃合いに焼き上がったら、たっぷりのタルタルソースと軽くお醤油をふりかけて召し上がれ。カキフライ好きの子供も、牡蠣が苦手なヨメも「これなら美味しい」といって食べておりました。
 牡蠣は全面衣がなくても、上面カキフライ、下面焼き牡蠣でもとても美味しいのでした。しかも作る手間と後片付けはめちゃくちゃラクです。

 召し上がれ~。

もっとパン粉をたくさんつけると下のお手本のようにカキフライっぽくなると思います。

参考サイト

マヨネーズの片面カキフライ
http://www.speedcooking.jp/?p=10108

電子レンジでタルタルソース
http://cookpad.com/recipe/1956156

洗わない加熱用牡蠣
http://yukainatousan.blog2.fc2.com/blog-entry-60.html



おひさま、ありがとうございます。
(今日は中潮ですね)



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想定避難2。その4。

2016-02-19 09:53:15 | 防災情報。

 大災害に遭遇した時に、最終的に生き延びるかどうかは、もうその時のその人の本能の直感になることでしょう。右に逃げた方がいいのか、左に逃げた方がいいのか、進んだ方がいいのか、じっとしていた方がいいのか。
 ただはっきりしていることは、漠然と周囲に流される判断では、危険に遭遇する確率が高いということです。ですからこの記事に書かれたことを頭の片隅に置いて頂いて、いざという時にはそれぞれの生存本能と直感をフルに発揮することに役立てて頂きたいと思います。

 低地に住んでいる方は、その場所が4階建てビルが水に没するイメージを脳内で体験して頂きたいです。
 あるいは歴史的に何度も大火に遭遇している火の因子の土地に住んでいる方はや、木造密集地帯に住んでいる方は、その地帯全域が1000度の高熱で数時間全焼するイメージを脳内で体験して頂きたいです。

 人間は擬似的に脳内で体験したことは、現実に体験したことと同様の力を持ちます。人間の想像力は凄い能力です。その脳内擬似体験が、自分の身を守る本能の直感を助けます。
水に没したり、1000度で焼き尽くされている光景が脳内に見えていれば、こんな瓦礫の掃除をしている場合でないことに気づきます。他の人が避難するかどうかは関係なく、まず安全な場所に急いで移動しなければならないと、自分の直感が教えてくれるでしょう。



 火災旋風から身を守る方法は次の3つであることを頭の片隅に置いて頂くことも、いざという時に役に立つかもしれません。

① とにかく木造密集地帯から離れる。
 これは津波の時に海岸付近の低地から離れて高台に逃げるのと同じです。震災直後は電車や自動車は使えないでしょうから徒歩で安全な場所まで逃げる想定を日頃から脳内でしておくことが大切です。地方自治体が発表する火災危険地帯からとにかく早く脱出することが必要です。徒歩で帰宅する人は間違ってもこの危険地帯に入り込んではいけません。

② 耐火性の建物に逃げ込む。
 どうしても逃げきれない場合は、耐火性のビルに逃げ込むしかありません。しかしどのビルのどの場所なら安全なのか。最後には自分の直感です。逃げこむ場所によっては危険なことも知っておくべきです。

・窓が大きい場所は外からの火災でガラスが溶けてしまうかもしれません。
・ビルの中が火事になったら、逆に建物の中の方が危ないです。
・階段の踊り場など密閉したところは外からの火災には安全ですが、防火扉が一箇所で開いていれば、煙が侵入してきて窒息する可能性があります。
・停電の中、窓のない密閉空間にじっとしていることは大変怖いことです。それでもこの暗闇にとどまっていた方がいいのか、それともやはり外に出たほうがいいのか。

 これらの判断はもうその時の自分の野生の直感で生き延びるしかありません。


③ すでに燃え尽くされた焼け跡に逃げる

 幸運にも防火建物の中で、火災旋風をやり過ごすことができたとします。1000度以上あった高熱も数時間たって外に出られるようになったとします。その場合逃げる場所は、すでに全焼した地区がより良いです。なぜなら全焼になったところはもう火事になることはありませんから。関東大震災や東京大空襲でも生き残った人の多くは、全焼の地区に避難した人たちでした。


つづく



おひさま、ありがとうございます。


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想定避難2。その3。

2016-02-18 10:08:04 | 防災情報。

 しばらくは東京近辺の震災の想定のお話が続きます。ただ他の地域であっても、木造密集地帯 に倒壊震災が発生すれば同様の被害は起こり得ます。一つの知識としてお読み頂ければと思います。





 江戸時代最初の明暦の大火でも火災旋風は発生したと考えられています。湿地帯干拓ののちから江戸は、火の竜巻の洗礼を受ける因子を持っているかのようです。(その因子を発動させてしまうのか昇華させるのかは、そこに住む人々の想念の影響力が多いいというのが私の妄想です。東京を通る多くの台風はなぜいつも深夜なのか。東京に積もる雪の多くはなぜいつも週末なのか。これらは多数の人の想念が気象現象に影響を与えていると私は思っています。) 
 しかし一番最近の火災旋風は70年前の東京大空襲ですから、もう東京人のほとんどは、火災旋風が現実に自分の身に降りかかるかも。ということは頭から消えてしまっているかのようです。多くの人が想定していることは発生しづらいです。が、東京の大火は土地に因子があるにも関わらずほとんどの人は想定意識外です。怖いです。






 火災旋風とは火災が広大な面積で発生するとその強烈な上昇気流により発生する竜巻です。珍しい奇異な現象ではなく、広域火災で発生する物理現象です。火災の面積が広域であればあるほど竜巻の規模も大きく、関東大震災の時は900度以上の熱風が人々を巻き上げました。






 そして火災旋風の怖いところは、この竜巻は新鮮な空気を求めて移動するということです。それは人々が火を逃れて逃げるのを追いかけて来るかのようです。関東大震災では火災旋風が陸軍被服廠跡地に逃げ込んだほぼ4万人近い人たちを全滅させています。生き残ったのはたった2000人だけでした。
 この陸軍被服廠跡地は6.6ヘクタール(100m四方の6.6倍)という広大な広場であっても、周囲が更に広範囲木造密集地であれば危険であることを、多くの人が知って欲しいです。





 東京大空襲の時もそうでした。鉄筋の小学校に逃げ込んだ人たちも全滅しています。高熱で窓ガラスが溶けてしまうからです。いくら鉄筋コンクリートの建物であっても、窓ガラスは熱で溶けてそこから数百度という熱風が吹き込んできます。





 災害時の広域火災は火の威力の桁が違います。これらの赤い地域が全焼するほどの火のエネルギーです。周囲数キロ以上が1,000度以上の高熱になります。じゃあその1,000度以上が数時間続く中で、どうやって生き延びるか。という闘いになります。



 もし東京で倒壊級建物大地震が発生したら、木造密集地のたとえ100軒のうち99軒が火事を出さなくても1軒が火事を出したらもうおしまいという覚悟を東京の人は持つべきです。道路は渋滞と倒壊物道路は、密集地に消防車は入れません。特に都内で同時多発で起きた火災全部にはとても手が回りません。そうなると木造密集地の火事は、山火事と同じで燃えるものがなくなるまで消えることはなく、広域火災へと広がります。そして広域火災はその強烈な上昇気流で竜巻を発生させ、その1,000度の竜巻は新鮮な空気求めて移動します。川沿いのや幹線道路沿いは新鮮な空気の通り道であり、火災旋風の絶好の通り道となります。




つづく



おひさま、ありがとうございます。
(本日は若潮ですね)



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メールで伝わらないこと。伝わってしまうこと。

2016-02-02 10:28:53 | まるぞう経営学

 現代では仕事はメールで行うことが大半です。私が学校を卒業して最初に会社に就職したころは、まだメールがない昭和の時代でした。仕事の大半は電話とFAXでした。
 こうして改めて考えると、メールとは本当に便利なツールで、もし今これが社会からなくなったら、仕事はどんなに不便になるでしょう。

 しかしこのメールですが、一見便利なようですが、伝わらないこともたくさんあります。電話と違って相手の反応を見て返すことは出来ませんから、「三往復」の原理で相手の反応を想定しながら書かなくてはいけません。
 ですから、ちょっと混み入った状況を相手に納得してもらうには、メールは不向きかもしれません。相手が想定していない状況を説明して納得してもらうには、かなり難易度が高いです。みなさんがご存知のように。
 私が体得した技は、番号を振って箇条書きに書くということです。特にメールは、相手に報告するか、質問するかのどちらかです。ですから質問を連番にするだけで、自分も頭の中が整理されますし、相手も解答しやすいです。
 そう思って調べてみたら、そう思う人はたくさんいるようですね。これから社会人になる人には知っておいて欲しい「ビジネスのコツ」であります。
https://goo.gl/9nRr2y



 メールとは実は自分の意思が伝わりにくい通信手段でありますが、実は伝わってしまうものがあります。それは相手への自分の感情です。相手に好意を持っているのか、尊敬しているのか、あるいは逆に嫌だなあと思っているのか、馬鹿にしているのか、そういう自分の気持ちは相手に伝わってしまうようです。これは不思議なことに、その文章が持つ空気に自分の相手に対する感情が宿るかのごとくです。


 私たちはメールを書いて、文章として書いた自分の事情は相手に伝わる。しかし自分の心の中の相手への感情は誤魔化せると思っています。でもそれは本当は反対かもしれません。


 自分が伝えたいということは、それは自分が思う程には相手に伝わっていないかもしれません。特にちょっと混み入ったこちらの状況を理解してもらう場合は。それは人は自分が理解したいことしか理解しない。という特性があるためです。
 しかしこちらが、心の中であっかんべーをして書いた態度などは、自分が隠せていると思っていても、文章の空気として伝わってしまいます。


 ふむ~。メールとは「理屈を伝える媒体」ではなく「感情を伝える媒体」なのですね。



おひさま、ありがとうございます。
(本日は新月週間ですね)



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二つの貸借対照表。

2016-02-01 09:57:42 | まるぞう経営学

 昨日の補足です。ピケティという経済学者さんが言うには、この世界は貧富の差が広がって行くように出来ているそうです。時々戦争や革命などのガラガラポンがあるかもしれませんが、基本は貧富の差が広がるように出来ています。それはなぜか。それは「利息や配当」という経済のそもそもの仕組みによります。
 もし私が一億円の資産を持っているとします。そうするとその運用でだいたい年300万円の収入が入ってきます。たとえば資産が増えて十億円の資産になると運用益は3000万円の収入となります。こうなると生活に使う額よりも、資産が利益を生む額の方が多くなり、あとは雪だるま式に資産が増えていくことになります。
 このように資産がある一定ラインを超えると、資産が雪だるま式にに自己増殖するのです。これが世界で貧富の差が広がる理由です。ひと昔前に「金持ち父さん」という本が流行りましたが、これも同様の主旨でした。資産に仕事をさせなさい。という教えでした。


 このような(ユダヤ式)金銭の貸借対照表では正しい考えかもしれません。確かに私たちの多くはは毎日お金のやりくりで苦労しています。節約に知恵を絞って質素に生活せざるを得ない人は多いでしょうが、実はそれは大切なことであるように思われます。なぜなら私たちには、生活を営む金銭の貸借対照表だけでなく、自分の人生に意味を決める魂の貸借対照表があるからです。


 私たちは何のために高い競争率をかいくぐってこの世に生まれて来たのでしょうか。人それぞれご意見があるかと思いますが、私はこう考えます。それは「創り出す・生み出す」体験をしたいがためであります。たとえばそれは職人の技のように自分の仕事を極める「創り出す」もあるでしょうし、家庭のお母さんのように家族と家庭を「創り出す」という道もあるでしょう。
 また創り出したものは、他者に惜しみなく分け与えるという喜びもあるでしょう。もともと魂には個というものはありませんから、創り出したものを惜しみなく分け与えることが、魂の喜びになるわけです。私達の心の奥底が喜ぶことを観察していくと、そこには「創りだす・生み出す・分け与える」があることを発見します。


 そしてこれらが魂の喜びの資産であります。一方この世界では魂の負債も存在します。それは傲慢さであります。人を傷つける言葉や態度が平気という傲慢さもあるでしょうし、自分はずっと健康なまま生き続けられるという勘違いの傲慢さもあるでしょう。自分の人生は本当は今日が最期かもしれないのに。
 金銭の貸借対照表の視点で自分の人生を捉えることは大切でしょう。しかし同様に魂の貸借対照表も忘れてはいけないのではないでしょうか。古くから日本人は「魂の貸借対照表」をとても大切にしてきたように思います。


 私たちの魂は「創り出す・生み出す」体験を切望しておりますが、それらは「逆境」や「制限」が必要なのです。しかしながら、「私たちの心の奥底が切望している環境」は「表面の私たちの自我が切望している環境」とは180°真逆のようです。表面の自我は「ラクして生きたい」ことを切望し、心の奥底の魂は「ラクして生きたくはない」と切望しています。


 金銭の貸借対照表が望むことと、魂の貸借対照表が望むことは、このように180°正反対であります。陰陽二つの貸借対照表であります。



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