まるぞう備忘録

無題のドキュメント

想定避難2。その4。

2016-02-19 09:53:15 | 防災情報。

 大災害に遭遇した時に、最終的に生き延びるかどうかは、もうその時のその人の本能の直感になることでしょう。右に逃げた方がいいのか、左に逃げた方がいいのか、進んだ方がいいのか、じっとしていた方がいいのか。
 ただはっきりしていることは、漠然と周囲に流される判断では、危険に遭遇する確率が高いということです。ですからこの記事に書かれたことを頭の片隅に置いて頂いて、いざという時にはそれぞれの生存本能と直感をフルに発揮することに役立てて頂きたいと思います。

 低地に住んでいる方は、その場所が4階建てビルが水に没するイメージを脳内で体験して頂きたいです。
 あるいは歴史的に何度も大火に遭遇している火の因子の土地に住んでいる方はや、木造密集地帯に住んでいる方は、その地帯全域が1000度の高熱で数時間全焼するイメージを脳内で体験して頂きたいです。

 人間は擬似的に脳内で体験したことは、現実に体験したことと同様の力を持ちます。人間の想像力は凄い能力です。その脳内擬似体験が、自分の身を守る本能の直感を助けます。
水に没したり、1000度で焼き尽くされている光景が脳内に見えていれば、こんな瓦礫の掃除をしている場合でないことに気づきます。他の人が避難するかどうかは関係なく、まず安全な場所に急いで移動しなければならないと、自分の直感が教えてくれるでしょう。



 火災旋風から身を守る方法は次の3つであることを頭の片隅に置いて頂くことも、いざという時に役に立つかもしれません。

① とにかく木造密集地帯から離れる。
 これは津波の時に海岸付近の低地から離れて高台に逃げるのと同じです。震災直後は電車や自動車は使えないでしょうから徒歩で安全な場所まで逃げる想定を日頃から脳内でしておくことが大切です。地方自治体が発表する火災危険地帯からとにかく早く脱出することが必要です。徒歩で帰宅する人は間違ってもこの危険地帯に入り込んではいけません。

② 耐火性の建物に逃げ込む。
 どうしても逃げきれない場合は、耐火性のビルに逃げ込むしかありません。しかしどのビルのどの場所なら安全なのか。最後には自分の直感です。逃げこむ場所によっては危険なことも知っておくべきです。

・窓が大きい場所は外からの火災でガラスが溶けてしまうかもしれません。
・ビルの中が火事になったら、逆に建物の中の方が危ないです。
・階段の踊り場など密閉したところは外からの火災には安全ですが、防火扉が一箇所で開いていれば、煙が侵入してきて窒息する可能性があります。
・停電の中、窓のない密閉空間にじっとしていることは大変怖いことです。それでもこの暗闇にとどまっていた方がいいのか、それともやはり外に出たほうがいいのか。

 これらの判断はもうその時の自分の野生の直感で生き延びるしかありません。


③ すでに燃え尽くされた焼け跡に逃げる

 幸運にも防火建物の中で、火災旋風をやり過ごすことができたとします。1000度以上あった高熱も数時間たって外に出られるようになったとします。その場合逃げる場所は、すでに全焼した地区がより良いです。なぜなら全焼になったところはもう火事になることはありませんから。関東大震災や東京大空襲でも生き残った人の多くは、全焼の地区に避難した人たちでした。


つづく



おひさま、ありがとうございます。


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