まるぞう備忘録

無題のドキュメント

イッサ伝の考察7。

2019-12-31 10:37:53 | 今日のひとり言


 今日はいよいよ最終話です。

 すると統治者ピラトは、もう一人の証人を呼びにやらせた。ピラトにそそのかされ、イッサを裏切った男である。男は来て、イッサにこう言った。
「あなたは確かに、人を治めているあのかたが、民に用意をさせる先触れとして、 あなたをこの世に遣わしたと言いました。そしてそのとき、自分こそイスラエルの王だと言ったではありませんか」
 するとイッサは男を祝福したあと、こう言った。
「あなたは赦されます。本心からそう言っているのではありませんから」。


 私の空想小説では、この告発者こそが、イッサが一番信頼をおいているユダであります。



そして総督に向き直り、
「どうしてあなたは、自分の品位を恥ずかしめるのですか。どうして家来に、間違った生き方を教えるのですか。自分の手は汚さずに、無実のものを罪に落とす方を持っているあなたが」
総督はこれを聞いて怒り狂い、イッサに死の宣告と、二人の盗賊の赦免を命じた。
協議を終えた裁判官らは、ピラトに言った。
「私たちは無実の人を有罪にし、盗賊らを釈放するという大きな罪を負うことはできません。それは法に背きます。だからどうぞ、あなたの思いのままに。」
 祭司と賢い長老たちは、こう言い残して法廷を出、聖なる鉢で手を洗って言った。
「この義人の死について、私たちに責任はない」


 この記述。私達が知る新約聖書とは正反対です。
 イッサに処刑宣言したのは、ローマ総督のピラトだったのか。あるいはユダヤ教の長老たちだったのか。

 新約聖書では「この義人の死について、私達に責任はない」はピラトの言葉となっています。
 イッサを十字架に架けたのはユダヤ教の長老たちと伝えられています。そしてそれがのちに「ユダヤ民族が迫害される」こととなる一つの理由となっています。



 総督の命により、兵士はイッサとニ人の盗賊を捕らえ、処刑場へ連れ出した。彼らはそこで、地に立てた十字架に釘付けされた。
 十字架の下を兵士が警固し、架けられたイッサと二人の盗賊は、終日放置された。見るも怖ろしい眺めであった。群集は周りを囲んで立ち尽くし、受難者の身寄りのものは、祈り、哭いた。
 日没、イッサの受難は終わった。意識を失ったこの義しい人の魂は、肉体を離れ神に受け止められた。
 こうして、永遠の霊の反映、人の姿を取った地上の存在は終わった。その人は、心を頑なにされた罪人を救い、多くの苦しみに耐えた。


 イッサが人類の意識に楔(くさび)を打った瞬間であります。
 「赦す」という想念の楔を。
 2000年たった今でもそのイッサの楔は私達の心の中で共鳴しています。



 そして聖イッサの弟子たちは、イスラエルの地を捨て、異教徒の間に散っていった。異教徒たちに誤った行ないを捨て、魂の救いについて、人間性の完成による完全な幸せについて考えるように、と説きながら。また真の人間性は、偉大な創造主の、霊の光の国を思うことによってのみ回復される。無限の純粋と完全な威光をもって、主はそこに安らかに在す、と教えながら。

上書きされた楔(くさび)

 私の空想小説ではソロモンのイエスにより、イッサの楔は偶像に上書きされました。「神の子のイエスを信じることにより最後の日に天国に行くことができる。信じないものは地獄に行く」という外在の信仰に。自分の中の神性を信じるのではなく。神の代理人と自称する偶像を信頼せよ。と。

 ソロモンイエスの仲介役であったパウロはユダヤ以外の世界に新しい偶像宗教を広める。それはギリシャやローマなど地中海沿岸に広がり、そして世界最大宗教へと発展していく。

【新約聖書の構成】
・マルコ・マタイ・ルカの福音書:イッサの物語がベース。
・ヨハネの福音書:ソロモンのイエスの物語がベース。
・使徒言行録:パウロの布教活動の歴史。ユダヤ以外の地中海沿岸。
・パウロの手紙:パウロの布教の言葉。
・黙示録:キリスト教社会の行く末と別のモノについて。イッサでもソロモンのイエスでもないメッセージ。



ユダヤ人たちの運命。

 一方ユダヤ人社会は、ローマ帝国とのユダヤ戦争に敗れて消滅してしまいます。

・ヤハウェは慈悲の神である。
・神殿とは一人ひとりの心の中にある。
というイッサの言葉は、ユダヤ人社会には浸透しきれなかったようです。残念ながら。

 「ヤハウェの信仰への頑なさ」がローマ帝国と対立しついに開戦。ローマ帝国の圧倒的な戦力によりエルサレムが陥落。

 彼らはエルサレムの地から追放されて二度と故郷に足を踏み入れることを許されませんでした。こうして2000年にわたる流浪と迫害の運命を歩くこととなります。

 流浪のユダヤ人たちの2000年。
 その多くの人たちは散らばったその土地土地の社会にひっそりと溶け込みました。
 しかしある一部は金融経済で社会と牛耳ることで自分たちの安全を守ろうとしました。
 またある一部は再びエルサレムにユダヤ神殿を復活させるという原理主義に道を見つけました。
 またある一部は交換条件の見えない世界に惹かれて行きました。



人類の溶け込んだイッサの楔(くさび)。

 そしてこの2000年。イッサの言葉とソロモンイエスの言葉は混じり合いながら人類の社会に広がって行きました。

 さて。イッサの生命を懸けた楔は成功したのでしょうか。失敗だったのでしょうか。
 それは私達人類にかかっています。
 イッサの楔はあまりにも純粋過ぎて今の人類は消化出来なかった。
 だからソロモンイエスの毒を半分混ぜなければ、受け入れることが出来なかった。

 なぜなら私達人類はあまりにも自分の心から離れ過ぎたから。
 何度警告を受けても、何世代かたつと再び偶像崇拝に改変してしまう人類。外の神様に御利益を求め始めてしまう人類。
 あるいは、あいつよりも自分の方が本当の神の教えに忠実だ。と比較し争いを始める人類。異端は異教よりも憎し。原理主義は必ず争い対立を生む。

 そのレベルの人類には、イッサの楔は強烈過ぎる。その楔が人類に浸透していくために、ソロモンイエスの毒。陰と陽。このペアであったからこそ、キリスト教は世界最大の宗教となった。この聖なるものと邪なるものの混ざり具合が、人類のレベルに丁度合っていた。
 人類は自分たちにあった宗教を創っていく。
 たとえばそれはマリア信仰。これはキリスト教圏で生まれた「人々の中にあるの母性」の信仰であります。
 またキリスト教圏の中でも自分の心の神性を感じる人は大勢いた。その人たち。外在の神の子イエスに頼るのではなく。自分の人生を生き抜いた人たち。そういう人たちには年月を超えてイッサの言葉が届いていたことでしょう。
 また自分より弱い立場の人たちに心が共鳴する時、その時もまた年月を超えてイッサの言葉とも共鳴していたことでしょう。イッサが私達に伝えた言葉。現在進行系。



 異教徒も、その王たちも王の戦士らも、彼らの不合理な信仰を捨て、この教えに耳傾けた。彼らの祭司、彼らの偶像は捨てられ、比類なく賢い全宇宙の創造主、王の中の王はあがめられ、祝された。主の心は、限りなく慈悲に満ちている。

 このイッサ伝のラスト。これは次の人類の社会の予言であります。
 そしてそれは新約聖書の一番最後に書かれております。黙示録として。
 毒が半分混ぜられた新約聖書の世界とは「別のモノ」として。



守られた未来とは。

 それが極東のエデンの園であることは最後の最後まで秘密にされるべきことであります。知られれば潰されるから。未熟な人類がそれを潰すから。本当に達成したいことは「他人の想念に晒すな」という量子力学の理論でもあります。

 2600年前。その極東のエデンの園にたどり着いた古代イスラエルの末裔たち。彼らがこのエデンの園に入る時、慈悲のヤハウェが彼らに持たせたというヤハウェの鏡。
 拝むのは偶像ではない。自分自身の姿が映るこの鏡である。と。

 極東のエデンの園にあるイッサと同じ名前の聖地。ヤハウェの父性と母性。陰と陽。新約聖書の世界とは別のモノ。



 このシリーズ終わり。
 今年もお読み頂いてありがとうございました。





https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html>首相官邸へのご意見
自民党への安倍首相応援コメント
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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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慈悲慈愛も行過ぎると何でも許されるってなりかねない。結果今の世でしょ。

→ 慈悲慈愛を説く社会を滅ぼす悪魔の手口は決まっております。無防備にして収奪し滅ぼすのです。
だから子供を育てる時は無菌培養ではなく、少しずつ社会の悪や理不尽さにも免疫を付けることが大切と思います。日本社会全体も。
海千山千の隣国ともしたたかに渡り合えないと日本は危ないです。かろうじて安倍外交で救われていますが。

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以前あったおまけの下の(二カ所目の)「いいね!」ボタンはやめたのでしょうか。
もしすでにご指摘、ご回答などありましたらスルーしてくださいませ。


→ すみません。こちらもいつの間にか削除されてしまったようです。復活させました。
またお気づきの点があればお知らせください。よろしくお願いいたします。

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実はユダは裏切り者でなかった、ということでしょうか。
最後の晩餐の向かって左側に描かれているユダ。かれこれ30数年前にイタリア、ミラノの美術館で拝見させて頂いた折ガイドさんに受けた説明は、ユダが肘をついてキリストを睨むように描かれている姿が裏切り者を象徴している、というような説明を受けました。
この解釈も、実は真実ではないのでしょうか。


→ 私の空想小説ではユダは裏切り者どころか、イッサから一番信頼を受けていた弟子でありました。

イエスは言った。
「お前は13番目となり、のちの世代の非難の的となり ・・・ そして彼らの上に君臨するだろう。最後の日々には、聖なる世代のもとに引き上げられるお前を彼らは罵るだろう」
(ユダの福音書より)

ダビンチはイエスの死後1400年後でありますから、新約聖書の世界観で絵を描いたのです。

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近所の方に掘りたての新鮮な蓮を頂きました。
さっそく、帰省中の娘とサラダと煮物を作りました。
とても美味しかったです。


→ それはさぞかし美味しいだろうと思います。ご馳走様です。

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新約聖書の内容4点の下り、黙示録(もくしろく)→黙字録になってます。

→ ご指摘ありがとうございます。

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A投稿された方が「不掲載」をご希望の場合、それに反して意図的に公開することはいたしません。
B1.公開を希望しないコメントは投稿しないでください。基本的に投稿されたものは他の読者の方の目にもふれるとお考えください。
これは矛盾すると思うのですが、どちらがほんとうでしょうか。


→ どちらも本当です。不掲載希望と書いてあるものをわざわざ公開はいたしません。ただし手作業ですので、こちらのミスで公開されるリスクはあります。
ですのでそのような方はコメント欄には投稿しないでくださいという意味です。


また、メールですと送信者のメアドという個人情報が自動的に管理人に伝わり個人情報を開示したくないという人にとってはハードルが高い場合もあります。不掲載希望のコメントはそういう人にとっては都合がよかったのではないかと思います。

→ 私も読者の方のメールアドレスを知りたいわけではないので、無理にメールで送ってくださいという意味ではありません。
「不掲載」の手作業ミスを100%の精度で回避するにはこの方法しか現在はありません。情報系統を完全に別にするしかないです。

ちなみにこれまで「不掲載希望」のコメントは以下のパターンがほとんどです。

1,誤字や誤記のご指摘。わざわざ公開しなくても良いですよというご配慮からの「不掲載希望」。ご存知のように誤字誤記が多いのでこのケースは比較的多いです。ありがとうございます。
こちらは私が万が一ミスをして公開しても、大きな問題となりません。

2,クレーム。しかし公開されると他の読者の方からその投稿者への批判が起きる理由からの「不掲載希望」。

3,相談内容。ただし内容から個人を特定される可能性を懸念しての「不掲載希望」。このケースは稀です。

4,情報提供。ただしネットで公開されるべき情報ではないための「不掲載規模」。このケースは稀です。

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神道には偶像は有りませんが、社や御札等に神聖を感じて願う事は似たような物に思えます。

→ 同意です。残念な風潮です。

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なのでまるぞうさんが「掲載前提です。不掲載は認めません」という回答だったら「ここはそういうブログなんだ」と読者は思うでしょうし、ほかの読者から読まれないような手段を講じるかもしれませんが、上記のような曖昧な言い方だと、世の中にはいろんな解釈をする人がいるからよけい混乱すると思いました。

→ ご指摘の内容は正しいです。ありがとうございます。

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個人情報をさらした、まるぞうさんが悪いのではなく、
個人情報を書いて投稿したあほが悪いのだと、なぜ理解できないのでしょうか?


→ ここのコメント欄で個人情報が公開されたことは今まで一度もありません。誤解無きよう念の為。

ちなみに個人情報とはその情報だけで第三者が個人を特定できる情報のことです。
たとえば「山田太郎」という名前だけでは個人を特定できないので個人情報ではありません。同姓同名が日本中いらっしゃるので。
たとえば「090-1234-56xx」という電話番号だけでも個人情報ではありません。その番号が誰の番号かわからないからです。
しかし「山田太郎 090-1234-56xx」と組み合わせると第三者でも個人を特定できるので、これは個人情報となります。

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・父親の浪費癖がひどい貧しい家に生まれ生活は苦しかったが、母親の姿から倹約を学んだ。
・とにかく倹約しまくった。昼食は常に安いレストランだった。生涯で唯一の無駄遣いが、2ドル50セントの手袋だった。その一件を一生悔いていた。
・年間収入の一割を必ず慈善事業に寄付した。寄付の計算をするためだけに数人のプロを雇い一つの部署が出来ていた。
・本人曰く「何かを、何がなんでも欲しい。と思った事は一度も無い」。
・孫曰く「生涯の大半を人に嫌われて過ごした」→本人は平気だった。


→ 興味深いです。ありがとうございます。
・物欲が薄い人にお金が集まる。
・人に嫌われても平気な人に人が集まる。
という真理の一面ですね。

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の素晴らしい教えからどうねじ曲げれば、ユダヤ教のタルムードにあるような異教徒を家畜と見なし、騙してもよいとするゴイム思想になっていくのかを思うとき、人間の生きる難しさ、故に少しでも楽に生きたいとする欲求は凄いのだと気付きます。

→ 2000年の流浪と迫害の環境が大きな一つの原因と思います。

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この1年間ありがとうございました。
来年も良い年でありますように。

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イッサ伝の考察6。

2019-12-30 10:57:41 | 今日のひとり言


 イッサ伝はいよいよ佳境に入ります。

  聖イッサはこうして三年間、イスラエルの民に教えつづけた。町で、村で、道ばたに立ち、草原に座り。彼の予言は、ことごとくそのとおりになった。
 この間ずっと、変装したピラトの従者たちは、ぴったりとイッサに接触し、監視したが、以前彼に敵意を持った町々の長らが、ピラトに報告したような事実は、何も見られなかった。
 しかし、聖イッサの驚くばかりの人気は、統治者ピラトをおののかせるようになった。イッサに敵対するものたちによると、民衆の中にはイッサこそ王だと主張するものがあり、イッサが彼らをそそのかしているという。ピラトは彼のスパイの一人に、イッサを告発せよと命じた。



 今回も私の空想小説です。よろしくお願いいたします。
 新約聖書は主に
・イッサの言葉の記録である共通福音書。
・ソロモンイエスのヨハネの福音書。
・イッサの死後、パウロ(とソロモンイエス)の記録である使徒言行録。
・イッサの死後、パウロが書いた手紙
・黙示録。
から成り立っています。

 これら新約聖書の編纂が始まったのはイッサの死後200年以上たってから。
 この時、パウロのキリスト教にとって都合の悪い事実は歴史から葬られ、生前のイッサの言葉も巧妙に加筆編纂が行われました。
 でありますから、この「新約聖書編纂事業」から免れた二人のイエスに関する記録は、非常に貴重であります。



 たとえば、トマスの福音書。ソロモンイエスの幼少の記録であります。1945年にエジプトで見つかりました。
 ソロモンイエスの記録は本来は歴史から抹消されたはずでした。イエスが二人いたことは消されていたはずでした。
 しかし2世紀に行われた「新約聖書事業」から免れたトマスの福音書には、消したはずの「ソロモンイエスの幼少の記録」が残されておりました。

 たとえば、今回の聖イッサ伝。1887年にインド北部(小チベット)で発見されました。「新約聖書編纂事業」から免れた、編集前の生前のイッサの言葉である。というのが私の空想小説です。

 そしてたとえばユダの福音書。1978年にエジプトで発見されました。これも「新約聖書編纂」から免れました。
 ユダがイエスを裏切ったのは、イエスの指示だった。と書かれております。
 イッサ伝にある「ピラトは彼のスパイの一人に、イッサを告発せよと命じた。」このスパイの役を担ったのがユダでありましょう。



イッサの懸け。

 どうしたらユダヤの人たちに「ヤハウェの母性」を残すことが出来るのか。
 このまま行くともユダヤの人たちはやはり「厳しさの神」を選ぶ運命にある。どうしても「罰する神」を選んでしまう運命にある。そしてその反動が「偶像の神」に繋がる。

 「厳しい神」を奉じる同胞たち。このままだと彼らを待ち受ける厳しい運命。
 そしてそれを修正するには、ユダヤの人たちが「ヤハウェの母性」に回帰する必要がある。「厳しい父性の時代」から「寛容な母性の時代」に振り子を戻すことが必要である。

 その起爆剤として、イッサが考えたこと。
 それは自分が自ら十字架にかかること。
 そして自分を十字架にかけたその相手を赦すこと。十字架に架かってその上で息を引き取るその瞬間に、自分は目覚めたまま相手を赦すこと。

 自分の生命と引き換えに、イッサは「赦し」という楔(くさび)を、ユダヤの人たち(そして人類)に打つ。そのように決心しました。というのが私の空想小説です。

 そのために自分はローマ提督に捕まる必要があります。
 イッサは一番信頼がおける弟子にその「密告」の役を依頼しました。そしてその忠実な弟子はイッサの指示に従い、自分の師の居場所をローマに密告した。
 愛する師を処刑場に送っただけでなく、自分は裏切り者という冤罪を受ける覚悟。イッサの計画には自分の死後、裏切り者冤罪を受け入れる存在が必要でした。そしてそれを遂行できるのは、自分が最も信頼をおいている弟子。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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このブログは不掲載希望のコメントをさらす方針!?

→ 投稿された方が「不掲載」をご希望の場合、それに反して意図的に公開することはいたしません。
ただし手動操作でありますので、こちらのミスで公開されてしまうことはあります。
一時的に「不掲載希望コメント」が公開されてしまい、投稿された方にはお詫びいたします。申し訳ありませんでした。

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まるぞーさんは、クリスマスに何かお料理されましたか?
まるぞーさんは、お正月に何かお料理されますか?


→ 骨付き鶏モモをヨーグルトと醤油とおろしニンニクに一晩漬けてオーブンで焼いたものを頂きました。タンドリーチキンの調理方法ですが、カレー粉を醤油に変えてみました。
おせち料理は今年は一品だけ私が担当予定です。

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まるぞーさんは、紅白見る派ですか?

→ はい。家族で観ます。最近は大晦日に始めて聴く曲も多いです。そしてお蕎麦を頂きます。

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今も世界では争いが絶えず同じことが繰り返されているということは、イッサの生きた時代から、やはり何も変わらずに人も国々も母性が欠けたままなのかもしれませんね。ずっと母性を求めて心の飢餓が続いていることが、「相手から奪い合う」という争いの原点になっているのでしょうか。
国ではなくて小さな家庭ひとつを見ても、夫婦喧嘩や兄弟喧嘩が絶えないところにはお互いを思いやる気持ちが欠けているような気がして悲しいです。


→ 母性の社会が現れると、悪魔さんが無抵抗ウイルスを散布してその社会を絶滅させるのです。というのが私の空想小説です。
もう悪魔の手法は決まっています。歴史で繰り返される主な手法は次の2つです。

1 厳しさの道から神性に近づこうという社会が現れると「原理主義」を流布させて、お互いを潰し合わせます。
宗教戦争がなぜ起こるのか。悪魔は「異端は異教より憎し」を利用します。だから他人には厳しすぎない方がいいのです。柔らかな枝は折れにくい。

2 慈しみの道から神性に近づこうという社会が現れると「無抵抗主義」を流布させて、暴力で殲滅させます。
9条信者も然り。ポリコレも然り。欧州が難民を大量に受け入れて自滅したのも然り。チベットも慈愛の社会ゆえ。
ですから隠された悪を注意深く警戒することは、大切なことなのです。

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私ごとですみませんが教えてください。古ーい家をやっと改修して自宅に戻れそうです。引っ越しを1月下旬にしてもいいものですか。2月を待った方がいいのでしょうか。土地の神様はどちらがお好みでしょうか。

→ 私は見えない世界が全くわかりませんので、土地の神様のお好みもわかりかねます。すみません。
その土地に住まわせて頂くことに感謝して、畏れて敬う心を忘れないのであれば、いつでもウェルカムなのではないでしょうか。

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まるぞうさん、毎日ありがとうございます。
最近になって静止軌道のグラフを載せていらっしゃらないのは何故ですか?


→ すみません。こちらの作業ミスで消えたままになっていたようです。修正いたしました。
お知らせ頂きありがとうございました。

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不掲載希望とわざわざ書いてあるにもかかわらず掲載するのはもちろん管理者の自由ですが良識は問われるでしょうね。
・・・
まるぞうさん宛てのメアドはないのですよね。だとしたらコメント欄に不掲載希望とするしかなかったのでしょうね。


→ 私のメールアドレスは公開されております。
でありますが、今回ご指摘を受けてコメントに関して下記方針を明確にさせて頂きたいと思います。

1.公開を希望しないコメントは投稿しないでください。基本的に投稿されたものは他の読者の方の目にもふれるとお考えください。
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4,投稿されたコメントは原則公開となりますが、炎上につながると私が判断した場合や個人情報が含まれている場合は、非公開とする場合があります。

ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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買えばJRの新幹線、特急などが格安で乗り放題というのを初めて聞きました。公的な案内も英語の他に中国語、韓国語を表示し、消費税も免除です。

→ 消費税免除につてソースを教えて頂けますか?

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イッサ伝の考察5。

2019-12-29 08:53:26 | 今日のひとり言


 イッサ伝は「偽書」と言われております。その理由の一つが「イッサ伝に書いてあることが聖書と異なる」というものです。
 たとえばそれは女性について。あのパウロ先生が書いたコリント人への手紙。

14章
「男が女から出て来たのではなく、女が男から出て来たのだし、男が女のために造られたのではなく、女が男のために造られたのだからです」
「聖徒たちのすべての教会で行なわれているように、教会では、妻たちは黙っていなさい。彼らは語ることを許されていません。律法も言うように、服従しなさい。もし何かを学びたければ、家で自分の夫に尋ねなさい。教会で語ることは、妻にとってはふさわしくないことです。」


 これに対してイッサ伝で語られる女性感は180度正反対。女性を大切に。と書かれてあります。


 ちょうどそのとき、イッサの説教をもっとよく聞こうとして、老婆がそばへ近づいてきた。しかしスパイの一人がそうさせなかった。彼女は押しのけられ、前に出るのを拒まれた。
 するとイッサが前に出た。「子どもが母親を押しのけて、その席を取ってしまうようなことがあってはなりません。母を敬わなければ、子と呼ばれる値打ちはありません。母は子にとって、神に次ぐ存在です。
 「だからあなたがた、私のことばをよく聞きなさい。女性を敬うこと。女性は世の母であり、神の創造の真理は、女性の中にあるのです。
 すべて善なるもの、美なるものの根源は女性です。生と死の起源が女性にあるように。人間というものの全存在は女性にかかっています。女性は人間の自然と道徳の支えですから。
 女性は苦しみのさ中で、あなたを生みました。額に汗してあなたを育てました。彼女が死ぬまで、あなたは彼女に、ひとかたならぬ心配をかけつづけます。女性を祝福し、女性をあがめなさい。彼女は唯一あなたの友であり、この世であなたが頼れる唯一の支えですから。
 彼女を尊敬し、彼女を支えなさい。そうすることによってあなたは、彼女の愛の心を自分のものにすることができ、神の恩寵をその中に見、すべての罪から赦されるでしょう。
 同じように、妻を愛し、妻を尊敬しなさい。彼女たちは明日には母となり、やがて民族の祖になるのですから。
 女性に対し、情け深くありなさい。女性の愛は男性を高め、頑なな心を和らげ、男の中の獣を馴らして子羊にします。
 妻と母とは、神があなたに贈ってくださった小さな宝です。彼女らは生きているあなたに与えられた、最も美しい飾りであり、この世のすべての民が彼女らから生まれます。
 天地創造の昔、万軍の神は闇から光を、水から陸を分けられました。それと全く同じように、女性には、人の善くない心から善い意思を取り分ける神の力が備わっています。
 ですから私は、あなたがたに告げます。神を求める人間の最良の心は、本来女たち、妻たちのものです。女性はあなたがたにとって神の宮であり、この宮の中であなたがたは、紛うかたなく完全な、幸せを得ることになるのですから。
 この宮の中で、強い道徳的な力を、自分に吹き込みなさい。この宮の中で、あなたは悲しみも過ちも忘れ、隣人を助けるために必要な力を、もう一度自分のものにするでしょう。
 女たちを恥ずかしめてはなりません。自分を恥ずかしめることになるからです。そういうことをすれば、愛の心は失われてしまいます。愛がなくてなぜ、地上の何が生きられるでしょう。
 妻を守ってあげなさい。妻があなたやあなたの家族を守れるように。あなたが妻や母や、やもめ、そのほか苦しんでいる他の婦人たちにしてあげることは、すべて、あなたがあなたの神にすることになるのです」


 イッサが一貫して主張していること。
 それは昨日考察した「偶像崇拝(御蔭信仰)の危険さ」と、本日考察する「母性の慈悲」であります。

 「女性は世の母であり、神の創造の真理は、女性の中にあるのです。」
 イッサがユダヤの人たちに一番伝えたかったこと。母性=神性。

 ユダヤ教の教えは「陰=厳しさ」に偏りすぎていた。ヤハウェのもつ母性が彼らの教えの中で欠けていた。
 他人に厳しい者は、自分もまた厳しい仕打ちを受ける。
 他人に慈悲深き者は、自分もまた他人からの慈悲を受ける。



 これは私自身の個人の人生のお話でもあります。
 他人に厳しいという人生を生きてきた私でありますが、他人への思い遣りの中に「答え」があるよ。ですって。

 あなたの隣にいる「小さきもの」の中に神がいる。
 イッサはユダヤの人たちに語りかけておりましたが、それは私自身にも語ってくれているように思います。


 人の人生とは母性を求める旅でもあった。その母性とは。それぞれの心の中にあった。他人への優しい気持ちという自分の心の中に。自分が求めていた「母性」があった。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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この作戦会議もとい会食の前には警察幹部とディナーでしょう。2時間以上も。さすがにこういうことされると国民としては以下自粛

安倍首相、松井市長らと会談 政府“IR予定通り実施”
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20191228-00429656-fnn-pol


→ 下記のニュースも興味深いです。安倍首相がちょうど北京を訪問しているタイミングで中華から資金を受け取っていた現職議員の逮捕というメッセージ。

“カジノ疑獄”官邸は特捜部や秋元容疑者の動きを事前に知っていた? 「中国マネー」一掃の思惑も
ZAKZAK 2019.12.27
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191227/pol1912270004-n1.html?ownedref=genretop_not%20set_ranking
・・・
 そもそも、官邸は、北海道の土地購入などに「中国マネー」が大量に流入していることを警戒してきた。

 同事情通は「官邸は、IRを『成長戦略の目玉』の1つと位置付けてきた。それにマイナスイメージが付いたのは残念だが、IRに怪しげな資金が入ることは絶対に避けなければならない。今回の事件が、それに歯止めをかけることになればいい」と語っている。


==========
なんでこんなに良い人のイッサさんが、拷問の末に殺されなければならなかったのでしょうか。
なんとも嫌な感じです。


→ イッサが自ら十字架にかかった。の命を懸けたメッセージであります。

==========
本物の聖人は多くを語らないと読んだことがあります。一番弱い人に神聖が存在するのですから頷けます。

→ 同意いたします。ありがとうございます。

==========
YouTubeで過激なキャッチコピーが付けられた武田先生の動画がたくさんアップされてますが、「公式チャンネル」ではないと思います。

→ Yes。とくにタイトルはアクセス数を稼ぐために無断で勝手に過激なものを付けていることが多いと思います。

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イッサ伝の考察4。

2019-12-28 10:42:07 | 今日のひとり言

防災カレンダー
28日。 [己亥]・丙子・[己亥]。空からの災害。

鹿児島県桜島降灰





 イッサの考察ですが、当初2〜3回ぐらいもあれば充分だろうと思っておりました。思っていたより書く内容が増量してしまうようです。このブログをお読み頂いている読者の方がにおかれましては、もうしばらくお付き合い頂ければ幸いです。



あなたたちがモーゼの戒律を曲解している。

 聖イッサは町々を巡り、絶望の重みに耐えかねていたイスラエルの民の勇気を、神のことばによって強めた。数千人の群集が、イッサに従って説教を聞いた。
 町々の指導者らは、イッサを恐れはじめた。そしてエルサレム駐在の統治者に通報した。イッサと呼ぱれる男が町に来たこと、説教しながら、権威に抗うよう民をそそのかしていること、群集は国の仕事もかえりみず、熱心に彼に聞き従っていること、そして侵人して来た統治者が、間もなく迫い払われるだろうと彼は断言している、と。
・・・
そこで長老らは聞いた。
「おまえは一体何ものか。どこの国からおまえは来たのか。私たちはこれまで、おまえのことを聞いたこともない。おまえの名さえ知らないのに」
「私はイスラエル人です」と、イッサは答えた。
「私は生まれたときから、エルサレムの壁を見て育ちました。」
・・・
 そこで学識ある長老たちは、イッサに質問した。「私たちはおまえが、モッサの律法を否定し、神の宮を捨てよと民に教えている、といううわさを聞いた」
 イッサは答えた。
「天の父から頂いたものを、だれも壊すことはできません。またすでに、罪人たちによって壊されたものを、もう一度壊すこともできません。しかし私は民に命じました。すべての汚れから心を清めなさい。なぜなら心こそ、神の真の宮だから、と。
 モッサの律法について言うなら、私はそれを、人々の心の中に建てようと努めたのです。そして私はあなたがたに告げます。あなたがたは律法の真の意味を理解していません。律法が教えているのは、復讐ではなく慈悲です。律法のほんとうの意味がねじ曲げられているのです」


 長老たちは、イッサがモーゼの戒律を否定しているではないか。ユダヤ神殿を否定しているではないか。と詰問します。
 ここでイッサは「モーゼの戒律を曲解しているのは今のユダヤ教の方だ。ヤハウェは本当は慈悲の神様である。」と述べます。

 厳しいヤハウェの神は同時に慈悲の神である。ユダヤ教にとって本当に重要なメッセージが込められております。ヤハウェが本当は慈悲の神だ。なんてほんとに爆弾発言ですな。

 真理の神は、陰と陽の2つの面を持つ。厳しさと寛容さ。
 私達日本人はそのことを理解しやすいかもしれません。
 伊勢神宮。外宮の凛とした厳しさ。内宮の暖かな優しさ。神性とは陰と陽が一対になっていることを肌で知ることが出来ます。
 しかしユダヤの人々はヤハウェ厳しさの神の面だけ強調して来ました。生き延びるためには仕方がなかったのかもしれませんが。



誰しも人の心の中に神殿がある。

 そして神殿とは。ソロモン王の神殿を復活させることが大事なのではない。それぞれ自分の心の中に、神がおわす神殿を持つこと。思い出すことが大切なのです。そのように説きます。

 もしユダヤ教が
・ヤハウェは厳しさだけでなく同時に慈悲と寛容の神であること。
・神殿はそれぞれ各自の心の中にこそ見いだされるべきであること。
イッサの言葉のように方向転換されていれば、ユダヤ民族の歴史は変わっていたかもしれません。

 現実の世界史では、ヤハウェの「陰の厳しさ」と「陽の寛容さ」のバランス。イスラエルから遠く離れた極東の島国だけで維持されている。と言えます。



 聖イッサはその間、隣接する町々を訪ねて回り、創造主の真の道を説き、へブライ人に忍耐を教え、やがて来るべき救済を約束した。

 「創造主の真の道」とは。厳しさだけではなく寛容さも。あなたの隣にいる一番弱い人の中にこそ神がいる。

 「ヘブライ人に必要な忍耐」とは。生活の苦しさに負けて、御利益の偶像崇拝に堕ちてはならないということ。自分の心の中の神殿を大切に。ヤハウェは自分の心の中の神殿にいることを忘れないということ。

 「来たるべき救済」とは。それは自分自身の心の中にこそ神殿がある。その時人は天国にいる。どのような厳しい場所であっても、天国はいまここにあるということ。それを思い出すこと。それが来たるべき救済。それは遠いい未来世界の終焉の時などではなく、いまこの瞬間この場所に救済があるということ。

 私の空想小説では、実際のイッサはそのように説いたのでは。と思います。



人が作った奇跡を信じてはなりません。なぜなら、超自然のわざを行なうのは自然を支配する天の主だけです。人は風の怒りにも逆らえず、雨をあまねく降らすことにも無力です。
 ですが、人にも一つだけ、成就可能な奇跡があります。それは人が真の信仰に溢れ、あらゆる悪念を根こぎにしようと心から誓い、悪業の道を捨て去ることができた、そういうときにだけ起こる奇跡です。
 そして神なくしてなされた、すべてのわざは誤りであり、まどわかしであり、魔術に過ぎません。それはただ、そういう術を使う人の魂が、底の底まで破廉恥であり、偽りと、不純に満ちていることを示す以外の何ものでもありません。
 占いを信じてはいけません。未来を知るのは神だけです。占いを信じるものは、自分の心の中の宮を汚し、創造主に対する不信仰を、自分で証明しているのです。
 占いや占い者を信じることは、人が持って生まれた純真さ、子どものような純粋さを壊してしまいます。地獄の力がその人を支配し、あらゆる罪と偶像崇拝に駆り立てます。


 現代でもスピリチュアルという言葉で商売をしている方々に共通するかもしれません。
 奇異が好きな人。占いが好きな人。そういう人たちが惹かれるもの。

 確かに世の中には「理屈を超えた現象」はあるでしょう。でも自分の中に神性を感じる方は決して「言挙げ」しない。
 自分の心の中に神殿を持つ人は「奇異」を語らない。自分が奇異に惹かれ始めたら要注意。自分の心の中の神殿に蓋がされるよ。
 そのようにイッサは警鐘を鳴らします。

 さてイッサの死後、ソロモンのイエスは奇異を使って「自分はイッサだ。死後よみがえったぞよ。」とエルサレムの人たちに語りかけます。
 果たしてエルサレムの人たちは「何だこれ。奇異じゃん。イッサがあれほど厳禁としていた奇異じゃん。魔術じゃん。人々が外国語を話し出すなんて憑依じゃん。自分を信じれば天国に行けるなんて、御利益御蔭じゃん。危ない危ない。これって正体魔物じゃん。イッサを語る魔物じゃん。」
と見抜けたのでしょうか。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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外観、、、顔が浮かびました。顔はメイクしても、目の玉の奥の光とか、年々隠せない何かがある気がします。あと全体的雰囲気。
私は昔より人様の雰囲気が、後々性格や価値観と合致しているな、と感じることが増えました。


→ これからその傾向は強まると思います。怖いけれども楽しみでもあります。

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強烈な記事だった
12/21の【空想小説】ある大将の話が自身の現状と相まって相当強烈だったので、いまだに日に数回読み返しています。良心に蓋をして自分が楽になる選択肢に進もうとしていたところまるぞうさんの記事で、お前は何を甘えているんだと、後頭部をガツン!とやられました。


→ ありがとうございます。ただ私のメモはそんな深い内容ではありませんです。この読者の方の中で熟成が進んでいたので、たまたまタイミング良くあのメモが発火剤になったのだと思います。

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イエスはなぜわがままなのか (アスキー新書 67)
岡野 昌雄
「聖書には過激な言葉が散見される、ある意味でとても危険な書物なのです。ここにはそのまま受け取るとつまずきの元となる言葉が各所に散りばめられています。ですから私は、聖書を単なる読み物としてならともかく信仰の書として一人だけで読むのは危険だと思っています。」


→ この方は正しい嗅覚だと思います。まさに危険な言葉が散りばめられております。

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何回も何回も、罪深い我を許したまえ。罪深い我を許したまえ。とお経のように唱えるのです。
私は、そんなに、神様に許しを請わなければならないような罪深い人間ではないと、反発してました。


→ 正しい嗅覚。魔人のトリックの異臭。
サイコパスは相手に罪悪感を植え付けてコントロールします。新約聖書は、イッサの慈悲の言葉の間に、魔人のサイコパスの言葉が散りばめられている。というのが私の空想小説でうす。クリスチャンの方ごめんなさい。

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本や漫画や日常の中でハッとする気付きがあると楽しいものです。マドマギも、もう少し掘り下げて考えられそうな気がします。

→ 「僕と契約して魔法少女になってよ」
悪魔が相手から心を売ってもらうには必ず「契約の同意」が必要。という魔界の掟があるのかもしれません。
だからソロモンのイエスは「洗礼」という儀式にこだわる。イッサの言葉の中で「洗礼」なんて一度も出てこない。

==========
ブッダさんも偶像は禁止したそうですが、何故か仏像が造られ、お寺では有り難く手を合わせますね。

→ 人類のサガでしょうか。「偶像崇拝をするな」という偶像を作って拝みだす。どんなけ偶像好きなんかい〜。

仏教は、生きている人を救う事が、お役目でしたが、いつしか先祖供養専門になりました。
意味不明な御経を唱え、高額なお布施を要求します。
これでは少子化も有りで、仏教離れも進むわけです。


→ 先祖供養の習慣として根付いている自体は、プラスの面も多いと思います。

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私達は、彼等を救済する事が出来ないまま2019年を終えようとしている。傍観者。
せめて、「助けたい」というミジンコな祈りを維持しながら、今を生きたいと思います。


→ 私も同意です。まず知ること。注意を向けること。関心をもち続けること。

==========
安倍政権と自民党への攻撃が激しいですね。
かなり危機的な状況と思いますがまるぞうさんはどうおもわれるでしょうか?
私的には憲法改正など夢のまた夢、下手すると連立政権しないといけないのでは…
と思いはじめてます。


→ 隠されていた悪事がオモテに出るという風潮。安倍政権に隠していた悪事があるのかないのか。
悪事があれば逆風の航路に。悪事がなければ順風の航路に。

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イッサ伝の考察3。

2019-12-27 08:01:53 | 今日のひとり言


 堕落して、真の神に背いた人間に警告するために、創造主が選んだ人イッサは、ニ十九歳のときイスラエルに帰った。
 彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層怖ろしい苦しみを与え、人々の気力はどん底に沈んでいた。
 多くの民が、神の、モッサの律法を捨てはじめていた。野蛮な征服者との妥協に期待をかけて。


イッサは故郷イスラエルに戻って来ました。ここから十字架にかかるまでの物語は、新約聖書の前半の「原作」となっています。



「子どもたちよ、あきもめてはならない、絶望してはならない」と、天の父はイッサの口を借りて言った。「私はあなたがたの声を聞いた。あなたがたの叫びは私の耳に届いています。
 泣いてはいけない、わが愛するものよ。あなたがたの嘆きは、父の心に触れている。父はあなたがたを許しました。ちょうど、あなたがたの父祖を許したように。
 家庭を捨てて遊蕩に身を沈めるな。気高い感情を失うな。そしてあなたがたの声を聞く力もない偶像を拝むな。
 私の宮を、希望と忍耐で満たしなさい。父祖の宗教を捨ててはなりません。なぜなら私が、私一人があなたがたの父祖を導き、あなたがたの父祖の前に、幸せを積んだのだから。
 倒れた人を起こしてあげなさい。飢えた人に食物を恵みなさい。そして病人のところへ行って助けてあげなさい。私があなたがたに用意した最後の審きの日に、完全に清く、正しい人でいられるように」


 ここで興味深いのは、このイッサ伝には「ヤハウェ」の名前が一度も出てこないということです。旧約聖書では何度も出てくるその神の名前。
 このイッサ伝を記録した人は敢えてその名前を残さなかったのでしょう。イッサが語った神とは、人の心の中にある神性でありそれぞれの良心のことであったから。
 もし「ヤハウェ」と名前をつけた瞬間、人々は自分の外にある存在を想ってしまうだろうから。
 そもそもヤハウェとは「私はそこに在るものなり」という意味であったが、もうそれが固有名詞となってしまっている。

 そしてイッサの言葉として語られてた言葉。それは
・偶像を拝むな。
・他者への慈愛。
でありました。



母性の神性がユダヤの未来を変える。

 これまでユダヤの民たちの神は、厳しい罰する神でありました。
 しかしイッサは繰り返し述べます。
 神とは厳しいだけの存在ではない。赦す存在です。人が他者を赦す時、同時に自分が赦される。人が他者に暖かく接する時、同時に自分も暖かさに包まれる。

 宇宙の神性の陰と陽。厳格と慈悲。これまでのユダヤの人たちが信じていた神は厳しさの神であった。しかしそれではまだ片方なのですよ。もう片方の慈悲の面も大切なのです。
 そして「偉大なる神性の慈悲」とは、自分自身が他の人に愛情を持って接する。ということなのですよ。

 この言葉は、ユダヤの人たちの心に染み入ったことでしょう。ああ、厳しさ一辺倒の神だとずっとずっと思っていたのに。私達の神は慈愛の神だったのか。私達は赦されているのだ。私達は神の愛情に包まれているのだ。それを思い出させてくれる。乾いた砂に染み込む水のように。
 多くのユダヤの人たちはイッサの元に集まった。それは自分たちが忘れていたこと。それを思い出させてくれるから。

 イッサは観えていたのかもしれません。ユダヤ民族の未来を。このままでは再び流浪の民となることを。再び奴隷の民となることを。

 それの未来を変える2つの鍵。
 その一つが「他者を赦す慈愛」であります。厳しいだけでは片手落ち。他者への慈愛が未来のユダヤ民族を助ける。



神を外に観るようになると再び受難が起きる。

 もう一つの鍵が偶像崇拝の禁止。神に御利益を求めるな。神に御利益を求めた瞬間、その人は神を外に求める。神を外に求めた瞬間自分の内なる神性に蓋がされる。
 偶像崇拝とは自分の内側の神性に蓋をする。ということ。

 だからもし、
・ユダヤの民が他者への慈愛に満ちた社会を維持出来たなら
・御利益の外在の神ではなく自分の心の神性を維持出来たなら

 ユダヤの民の「流浪と迫害」の未来は変えられる。
 それだけでなく、ユダヤの民が人類の人たちの進むべき方向を示す道標となる。
 選ばれし民の意味。それは優越という意味ではない。責任という意味。

 イッサはそのように観えていたのではないか。そのように思います。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
まるぞうさん、なんだか不安な気持ちになりました。
そんな悪事はしてないつもりですが、善人とは程遠いし、
どどうしようです。
表に出るって、どんな風になるのでしょうか。
隠さなくなるとは、世の中が、白黒ハッキリする感じになるのでしょうか。
浮気もしてないし、当たり前ですが、
家族に嘘も無いし、
家族に隠し事も無いし、
例えば、
人間関係で、繕い笑いがバレて、本音を言ってまう?
そんな事したら、退職に追い込まれてしまう〜
社長に本音を言わないように抑えてたのが、自然と抑えられなくなるのでしょうか。
そんな時代を迎えた今、ごく普通の一般人の私へ、ワンポイントアドバイス、お願いします。


→ 人を騙したり不正をしたりなど負の因子を蓄積した場合。その因果はすぐにはオモテには出てくるとは限りません。本人の生命力が強い間は、負の因果は抑えられます。
しかしこれからはそれらが抑えられにくくなる。というのが私の仮説です。本人が蓄積した負の因子は、すぐに報いとして本人に返って来やすくなる。この世の空気がその方向に向かっているように思います。
その人の本性が外観に現れるのも同じ理由からです。内面が隠せない時代の始まりでありますから。

そんな社会の中では、私達は
・他人の中の隠された悪意に注意しながら(最悪想定をしながら)
・しかし他の人への誠意。過去の遺恨を水に流して目の前の人に自分ができる誠意を示すこと。

がますます重要になっていくと思います。

==========
餅党議員の逮捕はわかるのですが、その後のマフィア、神父、米国の不穏、世界の火災と餅党の関係がわからないので教えてほしいです。興味があるので知りたいです。

→ それらは自民党安倍政権とは関係はありません。隠された悪がオモテに出始めるニュースがこれから増えていくことでしょう。という意味でありました。

==========
もしかしたら、、
ペトロさんは死後に後悔しているかもしれませんね、可哀想に。


→ イッサ「だからあれほど偶像崇拝に注意と言ったのに・・・」

ソロモンイエスの宗教は偶像崇拝そのものです。
「十字架に掛けられたイッサの偶像」を拝んでいます。なんとそれを偶像にするとは。さすが悪魔は知恵が深い。
そして死後救われますように。最後の審判で救われますようにと御利益祈願をしています。自分の内側の神性に蓋をして。

==========
ここ数年のマイテーマが悪とはなにか?なのですが、なかなか難解で永遠に考えても解らないかもしれません。

→ 善と悪と考えると判断が難しくなります。なぜなら主観が人によってブレるから。
だから「善と悪」ではなく、「陰と陽」と考えることはいかがでしょうか。宇宙とは陰と陽の振動で無限の彩りをなしています。

==========
誤配信についてのおわび
NHK News Web 2019年12月27日 2時28分
27日午前0時22分ごろ、インターネットで、「北朝鮮のミサイル 海に落下と推定 北海道襟裳岬の東約2000キロ」と誤って速報で配信しました。これは訓練用の文面で、事実ではありませんでした。視聴者・国民の皆さまに、おわびいたします。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191227/k10012229811000.html


→ これは偶然の事象でありますが、このような偶然は「小さな警告」であることが多い。というのが私の人生の教訓でした。

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イッサ伝の考察2。

2019-12-26 09:56:52 | 今日のひとり言

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26日。大潮。新月。己亥・ 丙子・丁[酉]。テロ放火注意。

東京都足立区から南西方向


東京都西方向


名古屋市から北方向





インドの地でブッダを追体験するイッサ。

 聖なるクリスマスは終わりましたが、イッサ伝の考察はもう少し続けさせて頂きたいと思います。



 この不思議な子どものうわさは、北シンド全域に広がった。彼が五つの川と、ラージプータナの国を過ぎたとき、ジャイナの神の帰依者たちは、自分たちの間にとどまってほしいとイッサに懇願した。
 だが彼はジャイナの娯った信仰を拾て、オリッサの国、ジャガナートに行った。


 ジャイナ教の厳しい禁欲主義に対し、イッサは心を惹かれなかったようです。
 行き過ぎた厳しい修行は逆に神性の邪魔となります。それはブッダの結論でもありました。

 イッサの主張はただ2つ。
・偶像崇拝(御蔭信仰)に依存しないこと。神は自分の心の中にある。
・そして弱いものへの思いやりの心がその人の神性の扉となる。



「ただ死のみが、彼らを奴隷の状態から自由にすることができる」と、パラ・ブラフマの神は申された。だから彼らのもとを去り、われらとともに神々を敬え。もしあなたが神々に従わぬのなら、神々はあなたに激しい怒りを浴びせるだろう」

 しかしイッサはそのことばに従わず、バラモン、クシャトリヤにさからい、シュードラのもとにおもむいて道を説いた。
 イッサは同じ仲間の人間から、人としての権利を奪い、横取りする卑劣な人間の行為をののしった。


 イッサは奴隷も同じ人間であると主張します。それはブッダと同じ言葉でありました。それは「もっとも小さきものの中に神がいる」という言葉としても表現されています。



 イッサは三神一体を否定し、パラ・ブラフマの神が、ヴィシュナの神に、シヴァ神に、またその他の村々に化身するというバラモンの考えを否定してこう言った。
・・・
 偉人なる創造の主は、その力を、生きたどんなものにも分け与えることはありません。まして偶像やその他、生命のないものに、主がそういうことをされるかどうか、言うまでもないでしょう。ただこの神のみが全能なのです。
・・・
 しかし神の怒りは、やがて人に向かって放たれるでしょう。なぜなら人はその創り主を忘れ、神の宮を忌むべきもので満たし、神が人の下に置いた石や金属や、動物を崇拝しています。
 なぜなら、人の中にこそ至高の霊が宿っているのに、石や金属を崇めるために人を犠牲に供えています。


 ヒンズー教の三神とは「創造」「調和」「破壊」という宇宙の鼓動であります。しかし当時のインドは偶像崇拝(御蔭信仰)として三神を祭っていたのでした。

 偶像崇拝(御蔭信仰)に対する厳しい態度もまた、イッサの一貫した主張であります。



「神が与えた幸せを兄弟から奪うものは、やがて必ず自分が奪われるでしょう。バラモンとクシャトリヤは、やがて自分がシュードラになるでしょう。そして永遠の神はいつまでも、いまシュードラである人々とともにおられるでしょう。
 なぜなら終末 裁きのり シュードラとヴァイシャの多くは、その無知のゆえに赦されます。だがこれに反し、神の正義を横取りしたものには、神の激しい怒りが降るでしょう」


 シュードラを虐げたバラモンとクシャトリヤは、次にはシュードラに生まれ変わるという陰と陽の振り子。うむ。そして「神の正義を横取りしたものたち(有料先生)」への厳しい言葉。
 2000年前のイッサの言葉は、今の時代の私達にも新鮮です。



 だが、シュードラに危険を警告されたイッサは、夜に紛れてジャガナート地方を去り、山に入って、仏教徒の国、唯一にして崇高なプラフマンを信じる人々の間に住むことにした。すなわち、かの偉大なブッダ・シヤカム二誕生の地である。
 義の人イッサは、パーリ語を完全に習得した後、聖なる仏典の研究に専心した。
 六年の後、聖なる教えを広めるため、プッダが選んだ人イッサは聖典の完全な講述者になった。


 イッサはブッダが選んだ人物である。と聖イッサ伝に記されております。やはり。



「父が子を裁くのは慈悲の掟によります。神は人の死後、まさにそのように慈悲の掟に従って人を裁きます。煉獄でのように、霊魂が獣に転生するなどという恥ずかしめを、父が子に与えるはずはありません」

慈悲の掟によってのみ人は裁かれる。人は自分の良心によってのみに裁かれる。非常に重要な真実が述べられております。うむ。




「もしわれらの神々が、おまえの神に愚かに見えるなら、おまえの神に奇跡を働かせ、われらの神々を打ち壊してみよ」
しかしイッサはこう答えた。
「私たちの神の奇跡は、天地創造の最初の日から働いています。奇跡は日々、瞬時も休まず起こっています。」


 偶像崇拝(御蔭信仰)とは奇異信仰でもあります。奇異の信仰者にとってはどれだけ奇異を出現させるか。が重要なのです。
 それに対してイッサは「奇異に惹かれる心こそ自分自身を神性から遠ざけている」と言います。
 この言葉、イッサの死後の弟子たちに聴かせてあげたいです。ソロモンのイエスが魅せる奇異に惹かれる弟子たちに。



 永遠なる存在は、私の口を通してあなたがたの民にこう語ります。『太陽を拝むな。太陽は、私が人間のために創った自然界の一部に過ぎぬ。
 『太陽は人が働いている間、人を暖めるために昇り、私が定めた休息に、人が入るのを邪魔しないように沈む。
 『人の所有するすべて、人の周りにあり、上にあり、下にあるすべで、私が創り、私が定めたものである』」
・・・
 あなたがたは太陽を拝み、善の霊と悪の霊とを崇めねばならぬと主張しています。だが私はあなたがたに告げます。あなたがたの教えは間違っている。太陽は自分の意志で動いているのではない。それを創った、目には見えない創造主の意志に従っているだけです。


 当時のゾロアスター教は、開祖から数世紀という長い年月の間に変質しておりまいた。
 たとえば彼らがアフラ・マズダーと共に祭っていたミトラスという太陽神。これは生贄信仰でありました。
 ヒンズー教の三神しかり。ゾロアスターの善悪二元しかり。本来は宇宙の真理を説く言葉でありました。しかし長い年月の間、人は三神の偶像を作り、または善悪二元の偶像を作る。
 自分の内なる神性ではなく、外の偶像を拝み、生贄との引き換えで御利益を与えてもらう。
 人々はそのように「宇宙の真理の言葉」を「外在の神」に変質させてしまうのでした。うむ〜。



「それゆえ私はあなたがたに告げます。最後の審きの日に心しなさい。神はその輩に、恐ろしい懲らしめを加えるでしょう。神の子たちを正しい道から踏みはずさせ、誤った信仰と偏見で満たしてしまう、そのものたちに。
 神の子たちの見える目を見えなくし、健康な人に病いをうつした、そのものたちに。神が人のために善を計画し、人の仕事を助けるために、人の下に置いたものを礼拝するよう教えた、そのものたちに。」


 最後の審きの日とは、その人のこの世での人生を終える時のことでありましょう。人がこの人生での課程を全て終えて、自分の良心とともに自分自身を審く日のこと。
 ソロモンイエスはそれを「この世界の終末に起きる審判の日に救世主が私達を救ってくださる」というメシア思想(御蔭信仰)に上手に変質させております。



もしイッサが日本まで足を伸ばしていたのなら。

 私達日本人は、太陽を含め自然のあらゆる事象に神を感じます。八百万の神。それはイッサの言う「宇宙の始まりから続いている神の奇跡」であります。自然の森羅万象=神の奇跡。
 ですから「太陽は人間のために創られた」というイッサの言葉には違和感があります。私達日本人は太陽にも神性を感じますから。

 そもそも私達日本人はお日様に手を合わせる時「どうか御利益をお願いします」というようには願いません。
 「お陰様でありがたい」というように理由もなくありがたいという気持ちで手を合わせるのです。

 私達日本人は(おそらく縄文文明以前の昔の太古の時代から)自然の森羅万象の中に神性(=神の奇跡)を感じる遺伝子を受け継いでおります。

 もしイッサがインドではなく、もっと東の端の島国まで来ていたら、どのように感じたことでしょう。
 この地は何世紀も前から古代ユダヤの聖人が足を運んだ国でありました。そして「イッサの時代では700年もの昔に滅んだしまっているイスラエル王国」の歴史が引き継がれている国でもありました。

 この地の人々は、森羅万象の中の神性を観ることが出来た人たちでした。ですから偶像を作る必要はありません。彼らはいつでも、自然の中に神性を感じておりましたから。
 この地の人々は、森羅万象の奇跡をつねに「なぜかは知らねどもありがたい」と感じる人達でありました。ですから偶像を拝み御利益を願う必要もありませんでした。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
聖イッサ伝、どの章も非常に興味深く拝読させて頂きました。第8章の太陽信仰に関する内容に、まるぞうさんはどのような事をお感じになられたのかな?と気になりました。

→ 本日の考察に私見を述べさせて頂きました。
もしイッサが極東の日出ずる国まで足を伸ばすことがあったとしたなら、また興味深いことがあったと思います。
モッサが聖櫃に入れた石板を運んだ場所。そして「私は在りて在るものである」というイスラエル王国に代々伝わる鏡。そしてイッサより昔にユダヤの民に遣わされた預言者イザヤの御宮。彼らは皆、この極東の楽園の神性の中に溶け込みました。

==========
キリスト教のウラオモテ。
未だによくわかりません。
カトリックとプロテスタント。どっちがどっち?


→ 以下は私の空想妄想小説ですので、本気にしないでね。
キリスト教のウラオモテ。それはサタニズムです。ソロモンのイエスの御先祖のソロモン王が招聘した72柱の悪魔たち一家。ソロモン王はユダヤの繁栄と引き換えに契約しちゃったからね〜。取り立ては続くよどこまでも。

==========
グレタさんについて色々コメントが寄せられていますが、彼女がアスペルガー症候群であることは、まるぞうさん、どんな感じをお持ちでしょうか?

→ それは単なるレッテルです。それ以上でもそれ以下でもない。彼女の本質はレッテルに惑わされてはいかん。というのが私見です。

==========
何年も前に読んだイッサやモッサの話、好きでしたのでまた読めて嬉しいです。モッサは昔、白山王朝の頃の日本にやってきたんだったかな。伊雑宮はイザヤの宮。イッサはブッダの教えを学ぶためにインドへ。そのブッダの家庭教師(の一人?)が老子先生。昔の聖人たちが繋がってると思うとわくわくします。今も知らないだけで繋がっているのかな。

→ この時代日本人としてこの地に生まれ育つことができて本当に幸せです。日本人とはこの大地の自然の神性を肌で感じることが出来る人のことです。お陰様という気持ち。なぜかは知らねどもありがたいとごく自然に思える人のことです。

==========
新約聖書上(というかクリスチャンの認識上)、有名な12人の弟子がいらっしゃいますが、
この12人は2人のイエスに対してどのように配属(?)していたのか、まるぞうさんの空想小説をお聞きしてみたいです。


→ キリスト教はあまり詳しくないので、間違っているかもしれません。そももそ空想妄想小説でありますから、クリスチャンの方々申し訳ありません。

イッサが十字架にかけられてあの世の召された時。その時大地は哀しみで震えたことでしょう。第二部の話はそこから始まります。

イッサが亡くなったあと、11人の弟子たちが食事をしていると亡くなったはずのイッサが彼らの前に現れました。
奇異をあれほど否定していたイッサが彼らの前に現れるなど有り得ません。弟子たちはその奇異を信じません。
しかしその弟子たちの態度を幻影イッサは叱ります。
「私は本物のイッサであるぞよ。弟子たちよ。その頑なな心をほどき私を信じよ。
私の弟子たちよ。これからは神の代理として私イッサを拝むこと。さすれば悪霊は祓われ、蛇を掴み毒を飲んでも大丈夫。病気も治してしんぜるぞ。御利益満載であるぞよ。
私の弟子たちよ。これから世界に赴き、私の教えを福音として広めよ。私を信じるというものには「洗礼という名前の契約儀式」を結ばせよ。これが重要であるぞよ。御利益に必要であるぞよ。
良いか。私の弟子たちよ。夢々疑うことなかれ。」

そう言ってイッサの幻影は消えました。
イッサが生前述べていた言葉とは別人のようです。そりゃそうです。だって別人なんだも〜ん。

しかし弟子の中で人一倍純粋で、そして誰よりもイッサの死を悲しんでいた弟子は、その奇異を受け入れました。
悪魔は人の心の隙間に入り込むのが得意です。とくにペトロのように一本気だけれども純粋な心の持ち主には。

その最初の奇異から10日後。2回めの奇異が起きます。それはイッサの親類知人たちが集まっている場所に。
激しい嵐の音とともに、天から舌のような炎がチロチロとその人達の頭上に降りて来ます。すると、その場にいた人たちは取り憑かれたように外国語を話始めます。
その奇異を見て驚く人たちに、ペトロが「これはイッサが復活したしるしである。イッサの福音を信じよ。洗礼という契約儀式を行い、イッサから御利益を授かられるべし」と説きます。
奇異を目の当たりにしたエルサレムの多くの人々がペトロの勧誘に従い、洗礼という契約儀式を行うのでした。

聖イッサ伝が終わったあとこの世で起きたこの奇異事件。ソロモンのイエスの物語の始まり。ペンテコステ(聖霊降臨)として知られます。

しかし「純粋がゆえに奇異に傾倒したペトロ」以外の弟子たちは、ソロモンイエスの魔術から一歩距離をあけておりました。
そこでソロモンイエスは、もう一人サウロという人物に白羽の矢を立てます。
彼に「目からウロコ」という奇異を体験させて虜にします。サウロはパウロと改名し、ソロモンイエスの弟子となります。彼は12人の弟子の中で唯一生前のイッサを知らない人物です。それ故、パウロはソロモンイエスの教えを世界に広める重要な礎人物となりました。

このパウロとペテロの両名は、ソロモンイエスの教えを、ユダヤ人以外の人たち(異邦人)に広めて行きます。これがのちの世界宗教たるキリスト教です。

【キリスト教】
原作:イッサ(ナタンのイエス)
プロデューサー:ソロモンのイエス
脚本:パウロ

ナタンのイエス「新約聖書の内容って私の原作と全然違うじゃん。私の死後勝手に改変しないで。」
ソロモンのイエス「いいんだよ。あんたの辛気臭い世界観を元に、私が今風にアレンジさせてもらいました。これで世界ヒット間違いなし。」

==========
なんなんですかこの餅党議員の逮捕・捜査の連鎖は・・・
さらにイタリアでは最大マフィアの数百人一斉逮捕、バチカンの神父による幼児性虐待の報道。アメリカの不穏な動き。
さらにさらに世界各国での火災、特に空港の。まるぞうさんには悪いけど餅党は汚いことばかりやってますよ。


→ 騒がれているニュースは「隠されていた悪事がオモテに出る。」という時代の空気そのものですね。これからの始まり。
そしてそれは私達一人ひとりの身近な生活も然り。

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【メリークリスマス】イッサ伝の考察1。

2019-12-25 09:11:07 | 今日のひとり言

防災カレンダー
25日。新月週間。

東京都足立区から北方向


東京都板橋区


大阪府泉南市から西方向





聖イッサ伝もう一度読んでみた感想メモ。

昨日は特別編ということで2本の記事がアップされております。

聖イッサ伝。
https://blog.goo.ne.jp/ohisama_maruzo/e/48e419b006445358fa6d2bfc7e6dc984

ナタンのイエス。
https://blog.goo.ne.jp/ohisama_maruzo/e/2d589b03330f6a5709ed87aaffbe5ed6

 え?片方しか読んでいないや。という方はもう一本ありまっせ。と念の為のお知らせです。
 そして聖イッサ伝。改めて読むと非常に興味深い点がいくつかありました。



 パロに二人の息子があった。弟の名をモッサ(モーセ)といい、イスラエル人の学者が彼にさまざまな学問を教えた。
・・・
 モッサはこうしてイスラエルの民を、彼らが多くの罪のために失った先祖の地へ導いた。彼は民に律法を与え、見えない彼らの創造主、無限の慈愛の神に向かって絶えず折れと命じた。


 モッサ(モーセ)がパロ(ファラオ)の息子と記されております。ユダヤ人の旧約聖書では、モーセはユダヤ人。幼少の頃ファラオの王妃に拾われ、ファラオの息子として育てられた。と述べられております。
 しかし聖イッサ伝では、モーセはエジプト人です。エジプト人モーセが、ユダヤの民を救い、戒律を与えた。
 この内容は誇り高きユダヤの人たちには耐えられないことでしょう。つまりこの「聖イッサ伝」は、ユダヤ教の人たちではない、別の文化圏の人たちが書いたものと考えられます。おそらくチベット仏教圏。



至高の神が、常にイスラエルの勝利の軍隊の先頭に立っていたので、異教徒もあえて彼らを攻めようとはしなかった。
 だが不幸なことに、人は必ずしも自らに忠実ではあり得ない。イスラエル人の神に対する忠誠も長くは続かなかった。
 イスラエルの民はまず、神に与えられたすべての恵みを忘れることから始め、神の名に頼らず魔術師、魔法使いらの保護を求めはじめた。
 王と民の指導者は、モッサが民のために書き与えた律法に替え、彼らの作った法を民に押しつけた。神の宮と信仰のつとめとは放棄され、人々は快楽に身をゆだね、かつての純粋さを失った。


 これはイスラエル王国三代目の王ソロモンの時代のことでしょう。ソロモン王は72柱の悪魔を召喚し使役したと伝えられます。
 イッサ(ナタンのイエス)と対になるもう一人のイエス。魔人のソロモンのイエスの起源です。



 イスラエルの民はまず、神に与えられたすべての恵みを忘れることから始め、神の名に頼らず魔術師、魔法使いらの保護を求めはじめた。
 王と民の指導者は、モッサが民のために書き与えた律法に替え、彼らの作った法を民に押しつけた。神の宮と信仰のつとめとは放棄され、人々は快楽に身をゆだね、かつての純粋さを失った。


 聖イッサ伝は非常に完結な主題で終始一貫しています。それは
「御蔭信仰=御利益信仰=偶像崇拝」
 これが、人々を自分の内なる神から遠ざける元凶である。と。そしてそれが人々の社会に災いをもたらす。と。

 ユダヤの旧約聖書ではヤハウェという厳しい神が罰を与えるというように記されております。人々が自らの神性から遠ざかれば、その社会が乱れるのは当然です。
 社会の不安は、神の罰によるものではなく、人々が自ら創り出し招いていると言えます。



 完全な無為と至福にあった天の永遠の霊が目を覚まし、時を定めず永遠なるものから分かれて地を目指した。
 人の姿を取ってなお、神であることを示す道、永遠の至福に至る道を明かすため、
 また、人がいかにして道徳の純粋を獲得し、世俗の煩いから魂を切り離して、至福不変の天国に至る資格を得るかを、身をもって示そうとして。

 その後やがて、イスラエルの地に不思議な子が生まれ、この幼な子の口を通して、神みずからが肉体のはかなさ、魂の気高さを語った。


 ユダヤの人たちに、彼らが見失った自らの神性を取り戻させるために、ナタンイエスが降誕したことが書かれております。

 ただしイッサの存在は、ミトラ教や今の新約聖書キリスト教の「メシア」とは少し異なります。新約聖書のメシアとは自分たちを救ってくれる存在。神の中継ぎ人。彼と契約することで罪深き自分たちが助かる。その発想は、御蔭信仰と共通しています。
 それは、人々が自らの神性を取り戻すことによって、自分自身が救われる。一人一人が自分のメシアである。



 イッサと名づけられた神の子は、早くから、唯一にして不可分の神について語りはじめた。
 全地の人々が、イッサのことばを聞きに来た。彼らは、あどけないこの子の口から出る説教に驚いた。イスラエルのすべての民が、この子に永速の霊が宿っていることを認めた。


 ナタンのイエスの幼少の話です。この幼子は人々の中にある神性について説いたのでありましょう。
 そしてもう一方のソロモンのイエス。こちらの幼少期はトマスの記録に残っています。妖術や幻術を使う傲慢な態度で、周囲の人たちを従える。ナタンのイエスの幼少期とは正反対。

 このようにナタンのイエスもソロモンのイエスも幼少の頃から周囲の人たちに大きな影響を与えて始めています。



 イッサが十三歳、イスラエル人の妻を迎える年になったとき、
・・・
 イッサがひそかに両親の家を離れ、エルサレムを立ち、商人たちとともにシンド(インド)に向けて出発するときが来た。
 神のことばにおける完成を日指し、大いなるブッダの法を学ぶために。


 ナタンのイエスの言葉は、それまでのユダヤ教の厳しい神ヤハウェの言葉とは空気感が異なります。
 ヤハウェの厳しさ=父性。
 しかしそれは創造神の片方に過ぎません。ユダヤの神性に必要はもう一つの要素。それが「慈悲=母性」である。

 ナタンのイエスは「慈悲=母性」をイスラエルの地にもたらすため、ブッダが慈悲を説いた地に向かいます。



つづく



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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
おー長〜い。
あとでゆっくり読みます。
これは旧約聖書からのコピペですか?


→ いいえ。これはインド北部(小チベット)の寺院に保存されていたと言われるイッサの生涯のお話です。
旧約聖書と内容が微妙に異なるところが興味深いです。ユダヤ文化圏ではない人々が書いたもう一つの旧約聖書。

==========
国賓来日で餅さんに批判が出ていますが、読売やニューズウィークを読んでいますと香港や台湾やウイグルや尖閣の返事次第とも。あの国が変わるとは思えないが今までの首相より餅さんは強く言ってるようです。

→ 安倍首相は有効なカードの使い方をご存知だと思います。

==========
ミトラ教からキリスト教に変わって生け贄が無くなったように、ヨーロッパでは、ケルト民族が追われましたが。ケルトもやはり、人身御供を要し、呪術で血を使い阿片を用いたようです。魔女裁判はやり過ぎですけどね。インカもアステカも然りかと。キリスト教は生け贄文化を終わらせました。こうなると、滅びるべくして滅びたのでしょうか?。

→ ウラのキリスト教が生贄の宗教である。というのが私の空想小説であります。新約聖書のキリスト教はウラとオモテで一つであります。

==========
新約聖書のイエスの物語は、マタイ伝(正確には「マタイによる福音書」以下同)、ルカ伝、マルコ伝、ヨハネ伝、と4書。どれも同じ物語なのに「雰囲気」がすごく違うのが面白いです。で、どう違うかはうまく書けないのですがあえて言うと、例えば降誕物語に関しては、ルカ伝のは柔らかい感じがするのです。聖イッサ伝の読後感に有る優しく美しい言葉の響きが散りばめられているような。

→ 福音書も調べるといろいろ面白そうです。ありがとうございます。

==========
ところで、英のエコノミストの新しい表紙みました。英語は全く苦手なんでほとんど解読出来ませんが何かとても意味深な暗号みたいなメッセージ性のある表紙でした。

→ 毎年そうですが、暗号暗喩を使った予言示唆というのは、世の中を戦略どおりに誘導する効果的な方法だと思います。
全て明らかに表現するとそれは逆に起こらない。
方向性だけ示して詳細は謎のままにすると、そちらに誘導できる。
という非常に知恵深き手法と思います。

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【メリークリスマス】ナタンのイエス。

2019-12-24 09:39:14 | 今日のひとり言

防災カレンダー
24日。新月週間。

東京都足立区





 本日もまた私の空想小説です。すみません。
 空想小説では、私達が現在イエス・キリストと呼んでいる人物は二人おりました。
 一人はルカが伝えるナタンのイエス。馬小屋で生誕した。
 一人はマタイが伝えるソロモンのイエス。東方の三賢人の祝福を受けた。



チベットで発見されたナタンのイエスの物語。

 今から200年ほど前、ロシア人医師がインド北部の寺院で「聖イッサ伝」という書物を発見しました。チベット文化圏であった当地で見つかったこの書物は「偽書」と認定されています。
 それは新約聖書の記述と矛盾する点がいくつもある。ということでした。

 しかし新約聖書こそ、ナタンとソロモンの二人のイエスの言葉を合作したものである。という視点に立つと、このチベットの「聖イッサ伝」は非常に興味深い。

 なぜならこの「聖イッサ伝」は、ナタンのイエスの生涯の物語だからです。
 そして、「ナタンのイエス」が十字架で磔になったあと、「ソロモンのイエス」がパウロの手を借りて上書き加筆させたのが「新約聖書」です。新約聖書とは聖人の言葉と魔人の言葉が半々。

 その点でも「聖イッサ伝」のイッサ(ナタンのイエス)の言葉は非常に興味深い。たとえば下記の内容。
・真の神は私達の心の中にいる。良心が私達の神である。
・偶像崇拝とは御蔭信仰であり、人々を良心から離れさせる。
・神の創造の真理は女性の中にある。神性=母性。

 これらの言葉は新約聖書からは抹消されております。代わりに追記されているのは、パウロを介した「ソロモンイエス」の言葉。
・人間は全て罪深い。
・だから私が神の子として神の代理となります。
・私を信じるものは救われる。信じないものは地獄で永遠の業火に焼かれる。
・天国に生きたければ私と契約しなさい。



聖イッサ伝。

 クリスマスイブの今日。この聖イッサ伝を自分のための備忘メモとして投稿いたします。
 長文となりますので別記事として投稿いたしました。ご興味のある方は、下記のリンクからどうぞ。

聖イッサ伝




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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練馬区役所・落合南長崎駅、どちらも歩いて行ける距離で、どちらにするか迷います。安全性は窓がない地下のほうが上だと思いますが、大規模災害時には、駅から追い出されそうな気もして…。こういう時に避難してきた人を追い出さないように都に求めていきたいです。

→ 地下鉄入り口のすぐそばの地上で待避して、火災が広がった時に地下にいつでも入れるようにしておくか。はいかがでしょう。
大江戸線は地下鉄の中でも新しい設計ですのでより安全だと思います。

==========
他人との勝ち負けじゃないんだね。自分との勝負だ。少しわかったような。自分を好きになるこの「気持ちの良さ」を体験するには良心に従うことです。うん。ありがとうございました。

→ そして「自分=他人」であります。

==========
地震が有ったから、火災旋風を想定するという時には、津波の可能性が無いかどうかも、同時に想定してください。津波の時、大江戸線は危険ではないですか?

→ 東京で地下鉄に避難を想定される方は、こちらをご参考になさってください。
先入観と全く違う「東京の地下鉄」本当の深さ
https://toyokeizai.net/articles/-/185149?page=4

==========
面識もない他所の国の未成年の女性に対して言うことじゃないかもしれないけれど、この表情の気持ち悪さ、悪辣さに周囲の大人は気づかないんですね。こんな悪い顔つきの子供を見たのは久々です。わたしには彼女の中に小さな悪魔が入り込んでいるとしか思えないです。こういう人間の出現が欧州を破滅へと加速させるのでしょうか。先日子供が通う学習塾の毎月の便りの中で、この少女のどこかでの演説内容が、英語の勉強になるからと掲載されていました。おかしさや異常さに気づかない人は気づかないんですね。

→ 周囲の人々の目に蓋をする特殊能力(カリスマ)がある人物だと思います。ヒトラーの演説も似ていると思います。

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ところで先日、知人と国際ニュースの世間話をしていましたら相手の方が「イスラエルで杉原千畝さんゆかりの桜と記念碑が区画整理という名目でごっそり消されたのは、そーゆー事(イランへのフッ化水素輸出疑惑)だったんですね」と言われて思い出しました。そういう事ありましたわ。400の樹が伐採されて、恐いなと思っていました。その後、記念碑は再建されて新たな植樹もされたそうです。

→ 再建されて良かったです。教えて頂いてありがとうございます。

==========
フォースのライトサイドとダークサイドはいわば陰と陽。両者が一体となることで宇宙に安定が齎せられる。スター・ウォーズとは決して、ダークサイドを「滅ぼす」話ではないんですな。その点、上手くまとめられた最終話だったなと。
さて、まるぞうさんの評価やいかに。
ていうか、最近のスターウォーズ観てます?


→ Ep8は先日テレビで録画して観ました。Ep9は年末に観に行く予定です。楽しみです。

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環境少女は大人になった時、昔の演説する自分をみてきっと恥ずかしい思いをするでしょう。睨みつける顔、怒る顔。大人になるにつれ自分のやった事の意味がわかり踊らせれた事にきづいてくれると思いたいです。

→ 彼女は周囲の大人にかつがれている神輿ではなく、周囲の大人を自分の意思で担がせている。と思います。周囲の大人よりずっと大人であると思います。子供の容姿は見せかけ。とさえ思います。

==========
グレタちゃんは、大人になって、本当の科学的な真実を知った時、どうなるのだろうとちょっとかわいそうな気持ちもあります。ショックを受けて表舞台から去るのか、したたかに、私は騙されていたと講演会でもするような人になるのか。

→ 甘い羊たちを刈り取る仕事をされていると思います。

==========
うわ〜
何ですかねこの写真いっぱいな。
何ですかね〜この表情。

→ これがあれの顔です。という空想小説です。

==========
まるで、オーメンのダミアンを見ているような気がします。
戸締り戸締り。


→ トマスの伝える魔人の方の幼少のイエス。もし私達が実物を観ることができるとするとこんな感じだったと思います。

==========
悲しい記事です。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/18227


→「するとそのカードに、ブロック体の大文字で、「私たちは中国・上海青浦刑務所の外国人受刑者だ。意思に反して働かされている。私たちを助けてください。人権団体に知らせてください」と書かれてあったという。」


==========
僕だったらもしこんな記事を書いたら、読んだ人に「なーに言ってんだ?こいつ」って思われてるんじゃないかとか、気になってしまうだろうな。落ち着かなくなるかもしれない。
そういったことが気にならないとは、流石ですね!何かコツはありますか?


→ 私自身の「忘れないためのメモ」なので。特に。。。

==========
どの写真も目がおかしい。笑顔が笑顔ではなく歪んだ笑顔です。彼女を見るとゾッとするのでテレビで彼女の事を報道していると
チャンネル変えてます。


→ 鋭い嗅覚であると思います。

==========
SDGsを含めた気候変動問題への姿勢が各省によって分かれてしまって国としての統一見解が世界へ向けて示されていません。外務省と文科省は推進派、環境省は消極派です。ジュニアは環境少女をやんわりと批判しています。餅さんは知らんプリンです。国を挙げて世界にボケをかましているんでしょうか。

→ いつもの「肉を斬らせて骨を断つ」戦法だと思います。私が安倍外交を高く評価している理由であります。

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【メリークリスマス】聖イッサ伝。

2019-12-24 09:28:00 | 今日のひとり言

聖イッサ伝

第1章
 イスラエルの地で侵された大罪のため、地は震え、天は泣いた。
 全宇宙の霊を宿し、偉大にして正しいイッサが、彼らによって拷問を受け、死に定められたから。
 全宇宙は霊は、化身して罪無きものの姿を取った。人に善をなし、人の悪しき心を滅ぼすために。
 更に、その罪により堕落した民を、平和と愛と幸せの暮らしに連れ戻すために、また唯一にして不可分なる創造の主を、民に思い起こさせるため。主の慈悲は限りなく果てしない。
 このことにつき、イスラエルから来た商人たちのことばに耳を傾けよ。


第2章
 イスラエルの民たちは、年に二度の収穫を恵まれた豊かな地に、羊の大群とともに住んでいたが、その罪によって神の怒りを買った。
 神は彼らに、国も家畜も財産も取り上げてしまう、恐ろしい懲らしめを与えた。彼らは当時エジプトを治めていた、強く富裕なパロの下で、奴隷の暮らしを強いられることになった。
 パ口(ファラオ)らは、イスラエルの民に困難な仕事を負わせ、鎖につなぎ、家畜よりもひどく扱った。彼らの肉体は佃の跡と傷に被われ、彼らは食物を受けることも、屋根の下に住むことも許されなかった。
 不断の恐怖により、一切の人間らしさを奪うためである。
 そしてこの恐ろしい災厄の中で、イスラエルの民は天の保護者を思い出し、彼に苦境を訴え、恵みと慈悲を乞うた。
 当時エジプトを治めていたパロは、数々の勝利と積み上げた財宝により、輝くばかりの名を轟かせた王者であった。その広大な宮殿は、奴隷たちの手により王のために築かれたものである。

 パロに二人の息子があった。弟の名をモッサ(モーセ)といい、イスラエル人の学者が彼にさまざまな学問を教えた。
 イスラエルの民はエジプトのモッサを愛した。彼の善良な人柄と、苦しみを持つものに見せる憐れみのゆえに。
 耐え難い苦しみに耐えながら、イスラエルの民は神を捨てず、人の作ったエジプト人の神々信仰に走ることもないのを見て、
 モッサは彼らの萎えていく力を、それでも絶望に追いやることのない、彼らの目に見えない神を信じた。
 イスラエル人の教師は、モッサの高い志に訴え、同じ神を信じるものの利益になるよう、彼の父パ口と、イスラエルの民との間を取りなしてくれるよう依頼した。
 王子モッサは父のもとに行き、彼ら不幸な人々の運命を改善してほしいと願った。 だがパ口は王子に対して怒り、奴隷たちに加えられる苦しみは、かえって倍増しただけだった。
 やがて怖ろしい災厄がエジプトを襲った。若きも老いも、弱者も強者も、多くが突然のぺストによって倒されたのである。パ口はエジプトの神々の恨みを買ったと考えた。
 ところが王子モッサは父に告げた。干渉しているのは奴隷たちの神であり、彼らの神が、苦しめられた民を助けようとして、エジプト人を懲らしめているのだ、と。

 パ口は彼の子モッサに、ユダヤ族の奴隷を連れて町を出るようにと命じた。首都を遥かに遠く離れたどこかに町を作り、奴隷とともに住むように、と。
 そこでモッサは奴隷たちに告げた。彼らの神、イスラエルの神の名において、彼らは自由になった。彼らとともに彼も町を出て、更にエジプトの地を離れよう、と。
 モッサはこうしてイスラエルの民を、彼らが多くの罪のために失った先祖の地へ導いた。彼は民に律法を与え、見えない彼らの創造主、無限の慈愛の神に向かって絶えず折れと命じた。
 やがて王子モッサは死んだが、イスラエルの民は彼が与えた律法を厳しく守った。それゆえ神は彼らに エジプトで負わせた災厄の償いをした。
 彼らの王国は、地上で最も強い国となり、王たちはその富と、イスラエルの民が受けた長い平和のゆえに名を知られた。


第3章
 イスラエルの富の輝きは、全地に広がり、近隣の諸国はイスラエルを羨んだ。
 至高の神が、常にイスラエルの勝利の軍隊の先頭に立っていたので、異教徒もあえて彼らを攻めようとはしなかった。
 だが不幸なことに、人は必ずしも自らに忠実ではあり得ない。イスラエル人の神に対する忠誠も長くは続かなかった。
 イスラエルの民はまず、神に与えられたすべての恵みを忘れることから始め、神の名に頼らず魔術師、魔法使いらの保護を求めはじめた。
 王と民の指導者は、モッサが民のために書き与えた律法に替え、彼らの作った法を民に押しつけた。神の宮と信仰のつとめとは放棄され、人々は快楽に身をゆだね、かつての純粋さを失った。

 エジンプト出立から数世紀が過ぎて、神は再び彼らの上に懲らしめを下そうと決意した。
 異邦人らがイスラエルの地に侵入を始め、国を荒らし、村々を廃墟にし、民を捕囚として遠く連れ去った。
 同時に海の彼方の口ーマから、異教徒たちが現われた。彼らはへブライ人を従え、カイザルの委託を受けて統治する軍事指導者を置いた。
 彼らは神の宮を毀ち、民に見えない神を信じることをやめさせ、異教徒の村々に犠牲を棒げることを強制した。
 彼らはイスラエルの貴族を戦士に仕立て、妻を夫から引き離し、身分の低いものを奴隷にして、何千となく海の彼方に送り出した。
 子どもについて言うなら、子どもは殺された。こうしてイスラエル全土に、叩きと嘆きの声ばかりが高くなった。
 この苦しみのどん底で、民は大いなる神を思い出した。彼らはその恵みに拠り頼み、許しを乞うた。そしてわれらの父なる神は、限りない慈愛をもって、民の祈りを聞いた。


第4章
 慈愛に満ちた裁き主が、いま人の姿を取って、世に現われようとする時が来た。
 完全な無為と至福にあった天の永遠の霊が目を覚まし、時を定めず永遠なるものから分かれて地を目指した。
 人の姿を取ってなお、神であることを示す道、永遠の至福に至る道を明かすため、
 また、人がいかにして道徳の純粋を獲得し、世俗の煩いから魂を切り離して、至福不変の天国に至る資格を得るかを、身をもって示そうとして。

 その後やがて、イスラエルの地に不思議な子が生まれ、この幼な子の口を通して、神みずからが肉体のはかなさ、魂の気高さを語った。
 ここに新たに生を受けた幼な子の貧しい両親は、生まれは高名な信心の家系に属していたが、昔の地上の栄華はいま念頭になく、ひたすら創造主の名を崇め、不運の中にも神に感謝を棒げていた。それが、神により彼らが選ばれた理由でもあった。
 真理の道をそれることのない彼らに報いるため、神はこの家族の初子を祝福した。神は選びのものとしてこ子を立て、罪に堕ちた人々を助け、悩める人々を癒やすため、この子を世に送った。

 イッサと名づけられた神の子は、早くから、唯一にして不可分の神について語りはじめた。
 全地の人々が、イッサのことばを聞きに来た。彼らは、あどけないこの子の口から出る説教に驚いた。イスラエルのすべての民が、この子に永速の霊が宿っていることを認めた。
 イッサが十三歳、イスラエル人の妻を迎える年になったとき、
 生活の資を得るため、両親がつましい商いをしていた彼らの家は、金持ちや高い身分の人々の集会の場になった。彼らはみな、若いイッサを自分の婿にしたがっていた。全能の神の名による教化の説教は、すでにイッサを有名にしていたから。
 イッサがひそかに両親の家を離れ、エルサレムを立ち、商人たちとともにシンド(インド)に向けて出発するときが来た。
 神のことばにおける完成を日指し、大いなるブッダの法を学ぶために。


第5章
 神はイッサを祝福したもう。若いイッサは十四歳のとき、シンドのこちら側に来て、神の愛された地、アーリア人の間で一人立ちしていた。
 この不思議な子どものうわさは、北シンド全域に広がった。彼が五つの川と、ラージプータナの国を過ぎたとき、ジャイナの神の帰依者たちは、自分たちの間にとどまってほしいとイッサに懇願した。
 だが彼はジャイナの誤った信仰を拾て、オリッサの国、ジャガナートに行った。そこにはヴィアーサ・クリシュナの遺骸が安置されており、バラモンの白い僧らがイッサを歓迎した。
 彼らはイッサにヴェーダを教え、祈祷によって病人を治すことを教えた。聖典を講じ、解釈することを教え、人の体から悪霊を払い、正気に戻すことを教えた。

 彼は六年間をジャガナートで、ラージャグリハで、べナレスで、また他の聖都市で過ごした。イッサが平和のうちに、ヴァイシャやシュードラと暮らし、彼らに聖教典を教えるのを見て、だれもがイッサを愛した。
 だがバラモンとクシャトリヤは、イッサに告げた。ヴァイシャ、シュードラは偉大なるパラ・ブラフマ神の脇腹と脚から生まれた賎しいものである。われらは彼らに近づくことを、神によって禁じられている。
 ヴァイシャに許されているのは、ただ祭りの日に朗読されるヴェーダを聞くことだけであり、
 シュードラには何も許されていない。ヴェーダを唱える場に出ることも、ヴェーダのことを考えることすら許されていない。なぜならシュードラは、バラモンやクシャトリャ、そしてヴァイシャにさえ、永遠に、奴隷として仕えねばならぬ身分だから。
「ただ死のみが、彼らを奴隷の状態から自由にすることができる」と、パラ・ブラフマの神は申された。だから彼らのもとを去り、われらとともに神々を敬え。もしあなたが神々に従わぬのなら、神々はあなたに激しい怒りを浴びせるだろう」

 しかしイッサはそのことばに従わず、バラモン、クシャトリヤにさからい、シュードラのもとにおもむいて道を説いた。
 イッサは同じ仲間の人間から、人としての権利を奪い、横取りする卑劣な人間の行為をののしった。
「なぜなら」とイッサは言った。
「父なる神はわが子に、どんな差別も置いてはいない。父なる神にとっては万人が平等であり、万人ひとしくわが父の愛するものです」と。
 イッサはヴェーダとプラーナが、神から発したものであることを否定した。
「なぜなら」とイッサは彼に従うものに教えた。
「神の掟はあのように煩瑣なものではありません。人の行為を導く掟は既に与えられているのです。すなわち、
 あなたの神を畏れよ。あなたの神にのみ膝まずけ。ただあなたの収入に応じてのみ、供物を捧げよ。」
 イッサは三神一体を否定し、パラ・ブラフマの神が、ヴィシュナの神に、シヴァ神に、またその他の村々に化身するというバラモンの考えを否定してこう言った。
「永遠の裁き主、永遠なる霊とは、唯一にして不可分の全宇宙の魂です。この神ただ一人がすべてを創り、すべてを包み、すべてに生命を与えました。
 この神ただ一人が行為し、創造したのです。この神のみが永遠の昔から存在し、その存在に終わるときはありません。天にも地にも、この神に比べるものはない。
 偉人なる創造の主は、その力を、生きたどんなものにも分け与えることはありません。まして偶像やその他、生命のないものに、主がそういうことをされるかどうか、言うまでもないでしょう。ただこの神のみが全能なのです。
 この神が心に決めたから、地が現われました。神はその計画どおり、水と、地の乾いたところとを分け、水を一か所に集めました。神は人という不思議な存在の原理であり、人の中に、神は自分の性質の一部を吹き込まれたのです。
 そして神は、地の、水の、獣の、そしてすべての被造物の上に人を立てました。すべては神のこの計画に従い、不変の秩序の下に、時と所を定められています。
 しかし神の怒りは、やがて人に向かって放たれるでしょう。なぜなら人はその創り主を忘れ、神の宮を忌むべきもので満たし、神が人の下に置いた石や金属や、動物を崇拝しています。
 なぜなら、人の中にこそ至高の霊が宿っているのに、石や金属を崇めるために人を犠牲に供えています。
 なぜなら 著りを極めた食卓に座り、働こうともしない人の機嫌を取るために、額に汗して働く人々を恥ずかしめています。
 神が与えた幸せを兄弟から奪うものは、やがて必ず自分が奪われるでしょう。バラモンとクシャトリヤは、やがて自分がシュードラになるでしょう。そして永遠の神はいつまでも、いまシュードラである人々とともにおられるでしょう。
 なぜなら終末 裁きのり シュードラとヴァイシャの多くは、その無知のゆえに赦されます。だがこれに反し、神の正義を横取りしたものには、神の激しい怒りが降るでしょう」

 ヴァイシャとシュードラは感激に溢れ、イッサに聞いた。永遠の幸せを失わぬためには、どのように祈ればよいでしょう、と。
「偶像を拝むな。偶像に聞く耳はありません。ヴェーダに耳を傾けるな。その言う真理は偽りです。人を押しのけるな、隣人を恥ずかしめるな。
 貧しいものを助け、弱いものを支えてやりなさい。だれにも悪事を働くな。あなたが持っていないもの、他人のものとわかっているものを、むやみにほしがってはなりません」


第6章
 白い祭司と王の臣下らは、シュードラに説かれたイッサの説教を知り、イッサを殺そうと考えた。殺そうとして、彼らは従者を差し向け、若い預言者を探させた。
 だが、シュードラに危険を警告されたイッサは、夜に紛れてジャガナート地方を去り、山に入って、仏教徒の国、唯一にして崇高なプラフマンを信じる人々の間に住むことにした。すなわち、かの偉大なブッダ・シヤカム二誕生の地である。
 義の人イッサは、パーリ語を完全に習得した後、聖なる仏典の研究に専心した。
 六年の後、聖なる教えを広めるため、プッダが選んだ人イッサは聖典の完全な講述者になった。
 その後彼は、ネパール、ヒマラヤ山地を離れ、ラージプータナの谷へ降り、さまざまな国の民に、人間の究極の完成について説きながら、西へ向かった。

 イッサは説いた。隣人に善を行なうことは、永遠の霊と速やかに一体となる確かな手段である、と。
「その本来の純粋を取り戻した人は、最期の時に罪の放しを得るでしょう。神の威光に目を合わせる資格を持つでしょう」
 異教徒の土地を過ぎながら、真の神に仕える人イッサは、目に見える神々を崇めることは、自然の法に背くと説いた。
「なぜなら人間には」と彼は言った。
「神の姿を見ることは許されていません。にもかかわらず人は 永遠なる神に似せて 多くの偽の神々を作りました。
 石や金属を使って、人が作った動物像や物体の下に、純一なる神の栄光を置くことは、人の良心にも背いています。
 永遠の法を与えるものは、ただ唯一の神のみです。この神を除いて他に神はありません。神はこの世を、だれとも分かち合うことはなく、その計画をだれに知らせることもありません。
 父が子を裁くのは慈悲の掟によります。神は人の死後、まさにそのように慈悲の掟に従って人を裁きます。煉獄でのように、霊魂が獣に転生するなどという恥ずかしめを、父が子に与えるはずはありません」

「天の法は」とイッサの口を借りて創造の主は言った。
「人を、彫像や動物の犠牲に捧げることを許しません。なせなら天の主、私は、動物はもとより、地にあるすべてを人の下に置き、人に委ねたのだから。
 すべてのものは人に捧げられています。人は天の父に、直接親しく結びつけられています。それゆえ私は、私から子を盗もうとするものを、神の掟によつて厳しく裁き、罰するでしょう。
 永遠の裁き主の前で、人は取るに足りない。人の前で動物が、取るに足りないものであるように。
 それゆえ私はあなたがたに告げまず。偶像を拾てなさい。あなたがたの父から、あなたがたを切り離す儀式を行ってはいけません。偽りの祭司に近づいてはなりません。このものたちは天国に入ることを拒まれているのです。
 なぜなら真の神からあなたがたを遠ざけたのは、このものたちだから。このものたちの迷信があなたがたの魂を堕落させ、道徳感を失わせてしまったのです」


第7章
 イッサのことばは、彼が旅する国々、異教徒たちの間に広がり、人々は偶像を捨て た。
 真実の神の名をたたえるイッサに、祭司らが強制し、イッサは祭司に対する非難と、彼らの偶像の愚かさについて、公衆の前で論証することになった。
 イッサは言った。
「もしあなたがたの偶像や動物が強い方を持ち、ほんとうに超自然の働きをするのなら、彼らに命じて私を地面に打ち倒させてみなさい」
 すると祭司は反論した。
「もしわれらの神々が、おまえの神に愚かに見えるなら、おまえの神に奇跡を働かせ、われらの神々を打ち壊してみよ」
しかしイッサはこう答えた。
「私たちの神の奇跡は、天地創造の最初の日から働いています。奇跡は日々、瞬時も休まず起こっています。それを見る心のないものは、この此の最も美しい贈り物から遠ざけられている、哀れな人々です。
 そして神の怒りが直接向かうのは、石や金属や木のかけらで作られた、いのちのないものにではありません。それを作った人間たちにです。救いをほしいと思うなら、作ったすべての偶像を、すべて壊してしまわねばなりません。
 石や砂粒と全く同様に、人の目から見れば偶像は無価値です。ただいつか人が取り上げて、利用してくれるのを、辛抱強く待っているだけ。
 それと全く同じように、人もまた終わりの日の裁きのとき、受け入れてくださる偉大な神の恵みを待っています。
 しかしあなたがたには禍があるでしょう。あなたがた人間の敵。あなたがたが待つのは、恵みではなく神の怒りです-あなたがたには禍があるでしょう。神の力を試そうとして、神に奇跡を期待するあなたたち。
 なぜなら神が怒って滅ほそうとしているのは、偶像そのものではありません。それを作ろうとする人間たちなのです。彼らの心臓は永遠の火に滅び、引き裂かれた肉体は、満腹するまで飢えた野獣の餌になるでしょう。
 神はその支配する群れの中から、汚れたものを追い払われます。だが、神から授かった内面の霊性に気づかなかったため、迷ってしまった人たちなら、神はもう一度取り戻そうとされるでしょう」

 イッサの激しいことばの前に無力な祭司を見て、異教徒たちはますます、イッサのことばを信頼するようになった。そして神の怒りを恐れ、偶像を粉々にした。祭司らについて言えば、彼らは民の仕返しを恐れ、急いで逃げた。
 イッサは更に異教徒たちに教えた。永遠の霊を、自分の目で見ようと骨を折るな。自分の目ではなく、心でそれを感じるよう、また純粋な魂によって、永遠の霊の恵みにふさわしい自分になるよう努めよ、と。
「人を犠牲に供えてはなりません。それだけでなく」と、イッサは彼らに説いた。
「どんな生き物も供物として捧げてはなりません。なぜなら存在するすべては、人のために作られているのですから。
 あなたの隣人から何も盗んではなりません。額に汗して隣人が得たものを奪ってはなりません。
 だれも欺いてはなりません。あなたが欺かれないように。最後の裁きの日の前に、あなた自身を義とするよう努めなさい。その日が来てからでは遅すぎます。
 放蕩に身を委ねてはなりません。神の掟に背くことだから。
 至上の幸福は、清く身を保つことによって得られます。それだけでなく、他人を導き、本来の完成を得させることによっても同じです」


第8章
 イッサの預言は近隣諸国に知れ渡った。そして彼がぺルシアの国に入ったとき、祭司らは驚き、民がイッサの話を聞くことを禁じた。
 しかしすべての村々は喜んで彼を迎えた。民が敬伲に彼の説教を聞いているのを見たとき、祭司らは命じて彼を捕らえ、大祭司のもとへ連れていった。イッサはそこで、次のような審問を受けた。
「おまえはどんな新しい神について語っているのか。哀れな男よ、おまえは知らないのか。至高の存在と親しく語ることは、聖ゾロアスター以外のだれにも許されていないことを。
 天のゾロアスターが受けた掟、神のことばを、だれが民のために書き記すことを、天の使いに命じたと思うのか。
 それにもかかわらず、わが神を汚し、信徒の心に疑念の種を、あえて蒔こうとする
おまえは、そもそも何ものなのか」

 イッサは彼らにこう答えた。
「私が語っているのは、新しい神についてではありません。私はただ、私たちの天の父について語っているだけです。天の父は、常にそこに在り、すべてが終わった後もなおそこに在るかたです。
 私が人々に説いたのはそのかたについてですが、人々はちょうどあどけない子どものようです。彼らの素朴な知恵の働きでは、まだほんとうの神を理解することはできず、神の崇高な神性、霊性を見通すことはできません。
 だが赤ん坊は全くの闇の中でも、母の乳房をさぐりあてます。まさにそのように、あなたがたの間違った教え、間連った儀典によって誤りに引き込まれている人々も、本能によって私が預言している父の中に、ほんとうの父を悟っています。
 永遠なる存在は、私の口を通してあなたがたの民にこう語ります。『太陽を拝むな。太陽は、私が人間のために創った自然界の一部に過ぎぬ。
 『太陽は人が働いている間、人を暖めるために昇り、私が定めた休息に、人が入るのを邪魔しないように沈む。
 『人の所有するすべて、人の周りにあり、上にあり、下にあるすべで、私が創り、私が定めたものである』」
 「だがしかし」と、祭司らは言った。「教えるものがいなくて、どうして民が正義の法則に従って生きることができるだろう」
 するとイッサは答えた。「民に祭司がなければ自然の法が支配し、民の魂の公正は守られたでしょう。
「民の魂は神とともにありました。そして父とことばを交わす手段として、どんな偶像も動物も、火も必要とはしませんでした。誤った教えのために、ここではそれが慣習となっているのですが。
 あなたがたは太陽を拝み、善の霊と悪の霊とを崇めねばならぬと主張しています。だが私はあなたがたに告げます。あなたがたの教えは間違っている。太陽は自分の意志で動いているのではない。それを創った、目には見えない創造主の意志に従っているだけです。
 創造主は、人間の労働と種まきの時を暖めるために、昼間を照らす星として太陽を創りました。
 永遠の霊は、いのちあるものすべての魂です。あなたがたはそれを、悪の霊と善の霊とに分けるという、大きな罪を犯しました。神が、善なるものの外にいるはずはないのに。
 子が悔い改めるなら、すべてのあやまちを許す家庭の父と同じように、神がどうして、悔い改めた子どもに、善くないことをするでしょう。
 悪の霊は、地上の神の子たちを、まっすぐな道からそらしてしまう、不正な輩の心の中に住むものです。
 それゆえ私はあなたがたに告げます。最後の審きの日に心しなさい。神はその輩に、恐ろしい懲らしめを加えるでしょう。神の子たちを正しい道から踏みはずさせ、誤った信仰と偏見で満たしてしまう、そのものたちに。
 神の子たちの見える目を見えなくし、健康な人に病いをうつした、そのものたちに。神が人のために善を計画し、人の仕事を助けるために、人の下に置いたものを礼拝するよう教えた、そのものたちに。
 それゆえあなたがたの教えは、あなたがたの誤りの果実です。真理の神を手元に引き寄せようとして、あなたがたは偽りの神々を創造したのです」

 イッサの話を聞いたあと、祭司らは彼を害することを避け、深夜、すべての街々が寝静まった頃、彼を城壁の外へ連れ出し、街道に捨てた。やがてイッサが、野獣の餌食になることを期待して。
 しかしわれらの主、神のご加護により、聖イッサは苦しむことなく自分の道を進んだ。


第9章
 堕落して、真の神に背いた人間に警告するために、創造主が選んだ人イッサは、ニ十九歳のときイスラエルに帰った。
 彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層怖ろしい苦しみを与え、人々の気力はどん底に沈んでいた。
 多くの民が、神の、モッサの律法を捨てはじめていた。野蛮な征服者との妥協に期待をかけて。

 この災いに直面し、イッサは同胞にさとした。あきらめてはならない、罪の贖いの日が近づいている、と。そして、父祖の神への信仰を強めるようにと彼らに教えた。
「子どもたちよ、あきもめてはならない、絶望してはならない」と、天の父はイッサの口を借りて言った。「私はあなたがたの声を聞いた。あなたがたの叫びは私の耳に届いています。
 泣いてはいけない、わが愛するものよ。あなたがたの嘆きは、父の心に触れている。父はあなたがたを許しました。ちょうど、あなたがたの父祖を許したように。
 家庭を捨てて遊蕩に身を沈めるな。気高い感情を失うな。そしてあなたがたの声を聞く力もない偶像を拝むな。
 私の宮を、希望と忍耐で満たしなさい。父祖の宗教を捨ててはなりません。なぜなら私が、私一人があなたがたの父祖を導き、あなたがたの父祖の前に、幸せを積んだのだから。
 倒れた人を起こしてあげなさい。飢えた人に食物を恵みなさい。そして病人のところへ行って助けてあげなさい。私があなたがたに用意した最後の審きの日に、完全に清く、正しい人でいられるように」

 イスラエルの民は、群れをなしてイッサのことばを聞きに来た。そして尋ねた。敵が神の宮を打ち倒し、聖なる器を壊してしまったのに、どこでどうして、天の父を賛美すればよいのか、と。
 するとイッサは答えた。神の心にあるのは、人の手によって建てられた宮殿ではない。神の心にあるのは、人の心である。人の心こそ、神のほんとうの宮である、と。
「あなたがたの神の宮、言い換えればあなたがたの心の中、そこへ人りなさい。そしてそこを、神の心に叶う善い考えと忍耐と、そして確乎とした信念で照らしなさい。
 聖なる器とは、あなたがたの手であり目です。神の心に叶うものを見、神の心に叶うことを実行しなさい。あなたがたにいのちを与えた神は、あなたがたの心の宮におられます。その宮を消める機式は、隣人に善を行なうことで完成するのです。
 なぜなら、神はあなたがたを、神ご自身に似せて創られました -- 罪なく、善に満たされた、清らかな魂と心を持っものとして。悪のたくらみを抱くことのない、愛と正義に溢れた聖なる器として。
 それゆえ私はあなたがたに告げます。心を汚してはなりません。それは永遠にして、至高の神の宮だから。
 もしあなたがたが、愛と信仰の証しとして何かをしようとするなら、惜しまずにそれをしなさい。打算や、利益を期待してはなりません。」
 なぜなら、打算を考えたり、利益を期待して何かをしても、あなたがたの救いには、何の足しにもならないからです。むしろそれは、あなたがたを道徳的に退廃させてしまうでしょう。盗み、詐欺、そして殺人までもまかり通る、恐ろしい退廃に」


第10章
 聖イッサは町々を巡り、絶望の重みに耐えかねていたイスラエルの民の勇気を、神のことばによって強めた。数千人の群集が、イッサに従って説教を聞いた。
 町々の指導者らは、イッサを恐れはじめた。そしてエルサレム駐在の統治者に通報した。イッサと呼ぱれる男が町に来たこと、説教しながら、権威に抗うよう民をそそのかしていること、群集は国の仕事もかえりみず、熱心に彼に聞き従っていること、そして侵人して来た統治者が、間もなく迫い払われるだろうと彼は断言している、と。

 エルサレムの統治者ビラト(ピラト)は、説教者イッサの身柄を抑え、町に迎れて来て裁きにかけよ、と命令した。しかし民衆の怒りを買わぬよう、祭司や学識あるへブライの長老たちに、イッサを神の宮の中で裁くようにと勧告した。
 一方イッサは、説教を続けながらエルサレムに人った。住民すべてが、彼の到着を聞き知っていて、彼を見るために集まった。
 彼らはうやうやしくイッサを迎え、イスラエルの他の町々で彼が説いた教えを、直接彼から聞くために、宮の門を開けた。
 そこでイッサは彼らに言った。
「人類はその信仰の欠如のゆえに滅びます。なぜなら闇と嵐とが人間の群れを追い散らし、人間はその羊飼いを失いました。
 だが、嵐は永遠に続くことはありません。闇はいつまでも、光を隠してはいません。空は再び晴れるでしょう。天の光は地に広がるでしょう。そして迷っていた群れは、羊飼いのもとに集まって来るでしょう。
 闇の中で、まっすぐな道を探そうとあせってはならない。穴に落ちるといけないから。しかし残った力をふり絞り、他人を助け、あなたがたの神を信じなさい。そして光が現われるまで待ちなさい。
「隣人を支えることは、自分自身を支えること、家族を守ることは、民と国とを守ることです。
 夜明けは確かにそこまで来ています。そのときあなたがたは、闇から救い出されます。一つの家族のように集まりなさい。神の恵みを信じないあなたがたの敵は、やがて恐れおののくようになるでしょう」

 祭司や長老らは、イッサの説教を聞いて感嘆した。そして聞いた。おまえは本国の権威に抗うよう民をそそのかしたと、統治者ピラトには報告されているが、本当か、と。
 イッサは答えた。「出人り口も道も、薄暗がりに隠されています。その中で迷っている人々をそそのかせ、反乱に走らせるようなことが、一人の人間にできるでしょうか。私はいまこの宮でしているように、不幸な民に、これ以上闇の道を進むな、足下に地獄が口を開いているからと警告しただけです。
 世俗の力は長くは続きません。次から次へとうつろいます。一つの力から他の力へ、絶えず繰り返されるこの世の力のうつろいを見ながら、そういうものに抗って何の益があるでしょう。そうした力の興亡は、人の世の終わりまで、飽きることなく繰り返されます。
 それよりも、力のあるもの、富めるものが、天の永遠の力に抗って、イスラエルの子たちの間に蒔いている、神への反乱の種子を、あなたがたはどうするおつもりですか」

そこで長老らは聞いた。
「おまえは一体何ものか。どこの国からおまえは来たのか。私たちはこれまで、おまえのことを聞いたこともない。おまえの名さえ知らないのに」
「私はイスラエル人です」と、イッサは答えた。
「私は生まれたときから、エルサレムの壁を見て育ちました。そして私の兄弟たちが、奴隷の仕事を負わされて泣くのを見、私の姉妹たちが、異教徒に連れ去られるときの嘆きの声も聞きました。
 そして私の魂は、真の神を忘れてしまった兄弟たちを見たとき、激しい悲しみに襲われました。私は子どものとき、父の家を捨てて出て行き、他国の民の間に住みました。
 しかし兄弟たちが、いよいよつのる苦しみに悩んでいると聞いたとき、私は故国へ帰りました。故国には両親が住んでいて、兄弟たちに祖先の信仰を思い出させようとしています。私たらの祖先の信仰は、完全で崇高天上の幸せを得るために、地上では耐え忍べと教えています」

 そこで学識ある長老たちは、イッサに質問した。「私たちはおまえが、モッサの律法を否定し、神の宮を捨てよと民に教えている、といううわさを聞いた」
 イッサは答えた。
「天の父から頂いたものを、だれも壊すことはできません。またすでに、罪人たちによって壊されたものを、もう一度壊すこともできません。しかし私は民に命じました。すべての汚れから心を清めなさい。なぜなら心こそ、神の真の宮だから、と。
 モッサの律法について言うなら、私はそれを、人々の心の中に建てようと努めたのです。そして私はあなたがたに告げます。あなたがたは律法の真の意味を理解していません。律法が教えているのは、復讐ではなく慈悲です。律法のほんとうの意味がねじ曲げられているのです」


第11章
 イッサの釈明を聞いた祭司と、賢い長老らは、彼を裁かぬことに決めた。なぜならイッサは、だれも傷つけてはいなかったから。そして彼らは、ローマの国の異教徒の王によって、エルサレムの統治者として定められていたピラトの前に出て、こう述べた。
「私たちは、民をそそのかしているとして、あなたが告発なさったあの男に会って来ました。私たちは彼の説教を聞き、彼が私たちの同国人であることを知りました。
 更に町々の長らは、あなたに間違った報告をしています。というのは、この男は民に神のことばを教える義人です。彼を尋問して私たちは安心し、彼を行かせました」
 これを聞いて統治者は怒りに駆られ、変装させた家来をイッサの身近に送り込んだ。イッサの行動すべてを監視させ、彼が民に向けて語ることばを、細大漏らさず報告させるために。

 聖イッサはその間、隣接する町々を訪ねて回り、創造主の真の道を説き、へブライ人に忍耐を教え、やがて来るべき救済を約束した。
 この間ずっと、彼の行くところどこにでも、多くの人々がつき従い、幾人かは片時も離れぬ彼のしもべとなった。
 そしてイッサは言った。
「人が作った奇跡を信じてはなりません。なぜなら、超自然のわざを行なうのは自然を支配する天の主だけです。人は風の怒りにも逆らえず、雨をあまねく降らすことにも無力です。
 ですが、人にも一つだけ、成就可能な奇跡があります。それは人が真の信仰に溢れ、あらゆる悪念を根こぎにしようと心から誓い、悪業の道を捨て去ることができた、そういうときにだけ起こる奇跡です。
 そして神なくしてなされた、すべてのわざは誤りであり、まどわかしであり、魔術に過ぎません。それはただ、そういう術を使う人の魂が、底の底まで破廉恥であり、偽りと、不純に満ちていることを示す以外の何ものでもありません。
 占いを信じてはいけません。未来を知るのは神だけです。占いを信じるものは、自分の心の中の宮を汚し、創造主に対する不信仰を、自分で証明しているのです。
 占いや占い者を信じることは、人が持って生まれた純真さ、子どものような純粋さを壊してしまいます。地獄の力がその人を支配し、あらゆる罪と偶像崇拝に駆り立てます。
 これに対してわれらの神、主は比べるもののない、唯一にして全知全能の、遍在したもう神なのです。すべての知恵を備え、すべての知識を持つのはこの神ただ一人です。
 悲しみの中であなたがたを慰め、労働の中であなたがたを助け、病気のときにあなたがたを癒やしてくださるのは、この神です。だからそういうとき、あなたがたが語りかけねばならないのは、この神に向かってです。この神に頼んで、拒まれるものはありません。
 自然の神秘は、神の手にあります。なぜなら世界は、それが現われる以前から、神の深い計画の中にありました。それがいと高き神のご意志により、ものとしてのかたちを取って、目に見えるものになりました。
 神に語りかけるとき、あなたがたはもう一度子どもに帰ります。なぜなら、あなたがたは過去を知らず、現在も知らず、また未来を知ることもありません。神こそが、すべての時の主なのです」


第12章
「正しいおかたにお尋ねします」と、エルサレム統治者のスパイたちが、イッサに聞いた。
「私たちはカイザル(シーザー)の意志に従って行動するべきでしょうか、それとも、速やかな救いを期待するべきでしょうか、教えてください」
  彼らが自分の追手であることをすでに覚っていたイッサは、こう答えた。
「私はあなたがたに、カイザルからの解放を説いたのではありません。解放されねばならないのは、あやまちに落ちたあなたがたの魂なのです。
 家長のない家があり得ないように、カイザルがいなければ、一つの国民に秩序はあり得ません。カイザルに絶対服従を捧げるのは当然です。最高法廷に立って行動に責任が取れるのは、ただカイザル一人ですから」
「カイザルが、神の義を持っているということですか」と、更にスパイたちが聞いた。「そしてカイザルは、人間の中の最もすぐれたものだということですか」
「人間の中で、カイザル以上のものはあり得ないでしょう。だが同時に、苦しみ悩んでいる人たちもいるのです。選ばれて、使命を任された人々が、その人たちのことを世話してあげねばなりません。天の父の聖なる掟が定めている手段を使って。
 慈悲と正義は、カイザルに与えられている最も高い特質です。カイザルがその人たちを支えてくれるなら、彼の名はこの世に輝くでしょう。
 しかしカイザルがそれをせず、民に及ぼしてよいカの限界を踏み越えて、民のいのちを危険に曝すなら、大いなる裁き主の怒りは彼に降り、当然ながら、その威厳は失われるでしょう」

 ちょうどそのとき、イッサの説教をもっとよく聞こうとして、老婆がそばへ近づいてきた。しかしスパイの一人がそうさせなかった。彼女は押しのけられ、前に出るのを拒まれた。
 するとイッサが前に出た。「子どもが母親を押しのけて、その席を取ってしまうようなことがあってはなりません。母を敬わなければ、子と呼ばれる値打ちはありません。母は子にとって、神に次ぐ存在です。
 「だからあなたがた、私のことばをよく聞きなさい。女性を敬うこと。女性は世の母であり、神の創造の真理は、女性の中にあるのです。
 すべて善なるもの、美なるものの根源は女性です。生と死の起源が女性にあるように。人間というものの全存在は女性にかかっています。女性は人間の自然と道徳の支えですから。
 女性は苦しみのさ中で、あなたを生みました。額に汗してあなたを育てました。彼女が死ぬまで、あなたは彼女に、ひとかたならぬ心配をかけつづけます。女性を祝福し、女性をあがめなさい。彼女は唯一あなたの友であり、この世であなたが頼れる唯一の支えですから。
 彼女を尊敬し、彼女を支えなさい。そうすることによってあなたは、彼女の愛の心を自分のものにすることができ、神の恩寵をその中に見、すべての罪から赦されるでしょう。
 同じように、妻を愛し、妻を尊敬しなさい。彼女たちは明日には母となり、やがて民族の祖になるのですから。
 女性に対し、情け深くありなさい。女性の愛は男性を高め、頑なな心を和らげ、男の中の獣を馴らして子羊にします。
 妻と母とは、神があなたに贈ってくださった小さな宝です。彼女らは生きているあなたに与えられた、最も美しい飾りであり、この世のすべての民が彼女らから生まれます。
 天地創造の昔、万軍の神は闇から光を、水から陸を分けられました。それと全く同じように、女性には、人の善くない心から善い意思を取り分ける神の力が備わっています。
 ですから私は、あなたがたに告げます。神を求める人間の最良の心は、本来女たち、妻たちのものです。女性はあなたがたにとって神の宮であり、この宮の中であなたがたは、紛うかたなく完全な、幸せを得ることになるのですから。
 この宮の中で、強い道徳的な力を、自分に吹き込みなさい。この宮の中で、あなたは悲しみも過ちも忘れ、隣人を助けるために必要な力を、もう一度自分のものにするでしょう。
 女たちを恥ずかしめてはなりません。自分を恥ずかしめることになるからです。そういうことをすれば、愛の心は失われてしまいます。愛がなくてなぜ、地上の何が生きられるでしょう。
 妻を守ってあげなさい。妻があなたやあなたの家族を守れるように。あなたが妻や母や、やもめ、そのほか苦しんでいる他の婦人たちにしてあげることは、すべて、あなたがあなたの神にすることになるのです」


第13章
  聖イッサはこうして三年間、イスラエルの民に教えつづけた。町で、村で、道ばたに立ち、草原に座り。彼の予言は、ことごとくそのとおりになった。
 この間ずっと、変装したピラトの従者たちは、ぴったりとイッサに接触し、監視したが、以前彼に敵意を持った町々の長らが、ピラトに報告したような事実は、何も見られなかった。
 しかし、聖イッサの驚くばかりの人気は、統治者ピラトをおののかせるようになった。イッサに敵対するものたちによると、民衆の中にはイッサこそ王だと主張するものがあり、イッサが彼らをそそのかしているという。ピラトは彼のスパイの一人に、イッサを告発せよと命じた。
 そこで兵士らが、命じられてイッサの逮捕に向かった。彼は捕らえられ地下牢に囚われた。牢にはさまざまな拷問が待っていた。彼らは彼を死に定めるため、拷問にかけて自白を得ようとした。
 同胞の完全な幸福だけを考えていた聖者は、創造の主の名において、この苦しみに耐えた。
 ピラトの家来たちは拷問を統け、イッサを極端な衰弱に追い込んだ。だが神はイッサとともにあり、彼の死ぬのを許されなかった。
 聖者が受けている苦しみと、拷問のことを聞き知った大祭司、賢い長老たちは、統治者のもとへ赴き、近づいている祭りの栄光のためにも、イッサを自由にしてほしいと頼んだ。
 だが為政者は、にべもなく拒んだ。そこで大祭司らは口ーマ人の法廷でイッサを裁いてほしいと、更に懇請した。祭りの前にイッサが有罪を宣告されるか、それとも無罪で放免されるかがはっきりするように、と。ピラトはこれに同意した。

 次の日、為政者はイッサを裁きにかけるため、地区の長、祭司、賢い長老、そして司法官らを召集した。
 彼らはイッサを牢から出し、為政者の前、同時に裁かれる二人の盗賊の間に座らせた。罪に落とされるのがイッサ一人ではないことを、群衆に知らせるためだった。
 ピラトはイッサに向かって、こう言った。「男よ! おまえは自分がイスラエルの王位につこうとして、総督庁に叛くよう、民衆を扇動していると聞く。これは事実か
「自分の意志だけでは、だれも王にはなれません」と、イッサは答えた。
「私が民衆に、反乱をそそのかしていると、あなたに報告した人は嘘つきです。私は天国の王のこと以外、何も話したことはありません。私が民衆にな崇拝せよと教えているのは、まさにこの天国の王に対してです。
 なぜならイスラエルの子らは、本来の純粋さを失くしてしまいました。そしてもし、彼らが、真の神に頼ることをしないなら、彼らは見限られ、宮は廃墟になるでしょう。
 国の秩序が、世俗の力に支えられている以上、それに従うことを忘れてはならないと、私は民に教えています。私は彼らに言います。『あなたがたの身分、あなたがたの運命に素直に生きなさい。公けの秩序を妨げないように』、と。そして私は彼らの心、彼らの意識は、もともと無秩序に支配されているものだということを、忘れないようにとさとしています。
 天国の王が民を罰し、地上の王を抑えて来たのはこのためですが、それでもなお、私は彼らに告げました。「『もしもあなたがたが自分の運命に甘んじるなら、必ず天の御国は約束される』、と」

 このとき、証人たちが前に呼び出され、その中の一人がこう証言した。
「あなたは民衆に、新しい王の力に比べれば、この世の権力は無に等しいと言ったではありませんか。そしてその新しい王が、やがて異教徒のくびきから、イスラエルの民を救うだろうとも」
「あなたは幸いです」と、イッサは言った。
「正しいことを言っているのですから。天の王は、地上の法よりずっと偉大で、ずっと強い力を持っています。
 そしてその王国は、地上のあらゆる王国に勝っています。
 そして神のみ心に従い、イスラエルの民が、罪から身を清める時は近づいていす。なぜなら、民を一つの囲いに策めて解放を宣言するために、先触れのものが来ることは、もう明らかになっているのですから」

 すると為政者が、裁判官らに向かって言った。
「聞いたか? イスラエル人イッサは、告発された自分の罪を告白した。あなたがたの法に従って彼を裁き、彼に死罪を宣告しなさい」
「彼を罪にすることはできません」。祭司や長老らは答えた。
「お聞きのとおりです。彼は天の王について例え話をしただけで、法に背くようなことは、何もイスラエルの民に説いてはおりません」
 すると統治者ピラトは、もう一人の証人を呼びにやらせた。ピラトにそそのかされ、イッサを裏切った男である。男は来て、イッサにこう言った。
「あなたは確かに、人を治めているあのかたが、民に用意をさせる先触れとして、 あなたをこの世に遣わしたと言いました。そしてそのとき、自分こそイスラエルの王だと言ったではありませんか」
 するとイッサは男を祝福したあと、こう言った。
「あなたは赦されます。本心からそう言っているのではありませんから」。そして総督に向き直り、
「どうしてあなたは、自分の品位を恥ずかしめるのですか。どうして家来に、間違った生き方を教えるのですか。自分の手は汚さずに、無実のものを罪に落とす方を持っているあなたが」
総督はこれを聞いて怒り狂い、イッサに死の宣告と、二人の盗賊の赦免を命じた。
協議を終えた裁判官らは、ピラトに言った。
「私たちは無実の人を有罪にし、盗賊らを釈放するという大きな罪を負うことはできません。それは法に背きます。だからどうぞ、あなたの思いのままに。」
 祭司と賢い長老たちは、こう言い残して法廷を出、聖なる鉢で手を洗って言った。
「この義人の死について、私たちに責任はない」


第14章
 総督の命により、兵士はイッサとニ人の盗賊を捕らえ、処刑場へ連れ出した。彼らはそこで、地に立てた十字架に釘付けされた。
 十字架の下を兵士が警固し、架けられたイッサと二人の盗賊は、終日放置された。見るも怖ろしい眺めであった。群集は周りを囲んで立ち尽くし、受難者の身寄りのものは、祈り、哭いた。
 日没、イッサの受難は終わった。意識を失ったこの義しい人の魂は、肉体を離れ神に受け止められた。
 こうして、永遠の霊の反映、人の姿を取った地上の存在は終わった。その人は、心を頑なにされた罪人を救い、多くの苦しみに耐えた。
 一方ピラトは、ようやく自分のしたことに怖れを覚え、聖者の遺体を両親に引き渡した。親たちは遺体を、処刑場の地の近くに葬った。群衆が、祈りを捧げるため、墓に集まった。あたりはうめきと、嘆きの声に満たされた。

 三日の後、民衆の暴動化を怖れた総督は、イッサを他に埋葬するため、遺骸を運び出させようとして、兵を差し向けた。
 ところが次の日、群衆が見たのは、開かれて空になった墓である。たちまちうわさが広がった。至高の裁き主が天使を送り、地上で神の霊を宿していた聖者の遺骸を持ち去った、と。
 このうわさを聞いてピラトは怒り、イッサの名前を唱えること、イッサのために主に祈ることを禁じ、従わぬものは奴隷にするか、極刑をもつて臨むと宣言した。
 しかし人々は、彼らの主イッサのために哭き、声を上げてその名を賛美した。それゆえ多くが捕らわれ、拷問を受け、死に定められた。
 そして聖イッサの弟子たちは、イスラエルの地を捨て、異教徒の間に散っていった。異教徒たちに誤った行ないを捨て、魂の救いについて、人間性の完成による完全な幸せについて考えるように、と説きながら。また真の人間性は、偉大な創造主の、霊の光の国を思うことによってのみ回復される。無限の純粋と完全な威光をもって、主はそこに安らかに在す、と教えながら。
 異教徒も、その王たちも王の戦士らも、彼らの不合理な信仰を捨て、この教えに耳傾けた。彼らの祭司、彼らの偶像は捨てられ、比類なく賢い全宇宙の創造主、王の中の王はあがめられ、祝された。主の心は、限りなく慈悲に満ちている。

【メリークリスマス】太陽の誕生日。

2019-12-23 09:50:23 | 今日のひとり言

防災カレンダー
23日。新月週間。




クリスマスの起源は冬至のお祭り。

 昨日は冬至。本日は上皇陛下のお誕生日。そして明日はクリスマスイブ。
 日本人の多くはクリスチャンではありませんが、多くの日本人がクリスマスを祝うのは、クリスマスが本来冬至のお祭りであったから。と私は考えております。

 そもそもローマ帝国の国教はミトラ教という宗教でありました。太陽神ミトラスを祭っていた宗教でありますから、冬至はお祝いの日でありました。冬至=太陽の誕生日。


 牡牛を屠るミトラス。この像でわかるように当時のミトラ教は太陽神信仰でありましたが、生贄宗教でもありました。



2つの降誕物語。

 さてローマ国教となり今や世界中に広まったキリスト教でありますが、キリストの生誕には2つのシーンがあります。
 一つはルカの福音書に書かれたナタンの家系としてのイエス・キリスト。厩戸で誕生したと言われます。


アンドレア・プレヴィターリ 《キリストの降誕》

 一つはマタイの福音書に書かれたソロモンの家系としてのイエス・キリスト。誕生の際に三賢人が訪れました。

Credit : Wikimedia Commons

 イエスの幼少時代についてはトマスの福音書にいろいろなエピソードが書かれておりますが、このイエスはルカの福音書に描かれているイエスとは別人のようです。トマスに書かれているのはソロモン家系のイエスの幼少時代なのでありましょう。

 それは例えばこんなエピソード
 教師がイエスにアルファからオメガまでの文字を教えた時のことです。
 イエス「あなたはアルファの本性を知らない。にもかかわらず次の文字のベータを教える。偽善者。
あなたは私にアルファを教えなさい。それが正しければ私はあなたの言うベータを信じよう。さあ、アルファとは何であるのか。」

教師「・・・」
イエス「このアルファの三角形について私に聞きなさい。そして次の点を理解しなさい。水平線を斜めの2つの線が横切る。そして頂点にてその2つの斜め線が交わる。そして交わったあとまた分岐する。アルファとは3つの線の交わりによる世界の成り立ちを示している。」

 この幼少のイエス。能力高くしかし傲慢な子供。そういえば私は最近似たような景を観たような気がいたします。



環境少女グレタさんが世界の顔となるまでの1年半の軌跡。

2018年8月 スウェーデン国会議事堂座り込みから始まった。

MICHAEL CAMPANELLA/Getty Images and REUTERS/Kate Munsch

2018年12月 ポーランドCOP24にて。
右側の父親はグレタさんと比べるといたって普通の人に見えます。

Janek Skarzynski/Getty Images

2019年4月 バチカンにてローマ教皇と。

ロイター

2019年4月 英国国会議員たちと。
グレタさん本人よりも周囲の大人たちが舞い上がっているのが興味深いです。

Leon Neal/Getty Images

2019年9月 ワシントンにてオバマ元大統領と。
どちらが格上か。うむむ。

AFP

2019年8月 ニューヨーク市デモ。


REUTERS/Shannon Stapleton

2019年9月 国連気候変動サミット

テレビ東京

ロイター

2019年12月 スペイン・マドリードCOP25にて。

ロイター

2019年12月 TIMEの表紙。

Time

2019年12月 再び故郷スウェーデン国会議事堂前。

ロイター



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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
質問です。昔の火災旋風の記事を読みたいのですが、以前のブログはどこかで読めますか? 教えてくださると助かります。哲学堂付近在住です(^^;

→ 読者の方が教えてくださいました。ありがとうございます。心強いです。
中野だと再開発された中野セントラルパーク近辺の新しいビルなどは避難先に良いかもしれません。非常階段に窓がないかは確認しておりませんが。

ーーーーーーーーーー
横からすいません。
まるぞうさんの昔の記事は、大事な内容はpdfにまとめられて、ブックマークに入っているのですが、
gooの仕様変更後、スマホの画面からはブックマークが見えなくなってしまったんですよ。
お求めのものはこちらだと思います。

・想定避難編 2012/04/17 〜 2012/04/26
https://goo.gl/QEHLdL


==========
グラタンさんの件については、利用したい大人がいて、あえて利用されている
子供がいるな、という認識です。

ただグラタンさんの件はどなたが自滅する将軍なのかがわからなかった、というのがありました。
そう、どなたに向けた話なのか、どなたを示した話かがわからなかったのです。


→ 大将の話はグレタさんとは関係ありませんです。
このブログにここ数日コメント欄に数多く寄せられている最近世間を騒がせたある社会事象と関係があると思います。

==========
転落しないために、落ちぶれないために弱き者の声を聴く。
それでも弱き者の声を無視するよりか断然良いのだと思いますが。
良心ってそんなものかなあ。。。


→ 違います。

==========
色んな事件があるけれども、最終的には、本人の良心が判断すること。
他人は、ウソをついてだませますが、自分の良心には、ウソが通じません。

どんな世の中になるか楽しみです。


→ 同意です。ありがとうございます。私も楽しみです。

==========
カレーのことなんですけど、お肉は肩ロースでもいいですか? それとブライン液にお肉を浸した場合、そのあとの調理は水から茹でるのかブライン液を薄めた煮汁で煮るのか、どちらでしょうか。
あと、まるぞうさんのブログのコメントは最新記事にするのか、カレーの記事にしたほうがいいですか。記事とか詩織さんのことじゃなくてすみません。


→ お肉は肩ロースでも良いです。豚バラと違い脂身が少ないが、旨味は濃い。私も肩ロースも好きです。

おそらくブライン液に浸すだけでもいいと思います。その代わり1センチ厚くらいに切った状態でブライン液に1時間以上浸す。
そのロース肉を「ミキサーで撹拌したあとのスープ」に入れて10分ほどコトコトと加熱。
そのあと火をとめてカレールーを入れたあとに再び火を入れて5分から10分くらい煮る。
で良いのではないかと思います。

==========
酔っぱらいは前頭葉が抑制されてますから、普段沈着冷静でも、間違った行動を起こし得るんですよ。彼の将軍としてというか人生の勝敗は、事件の後の対応よりも、酔っていた時の行動よりも、もっと前の、お互い理性があるうちが、分岐点だったと思います。立場が厳しかったのだから、飲み過ぎるべきではなかった。

→ 女性の二人だけで夜の食事に誘う時点で、もう分岐点を超えていると思います。(私の個人的な見解です。)

==========
弱者が勝った時、力を持った時。
それまでの強と弱がグルンと反転して、弱は強となる。
元・弱はその時にどう振る舞うか。
慢心すれば、また別の新たな弱にひっくり返される。

太陰太極図 ☯️
陽極まれば陰となる、陰極まれば陽となる
陽中の陰、陰中の陽

だから中道を目指せ、清濁併せ?めるように、となるのだが、
怒りのパワーは凄まじいからな。
押し込められ、虐げられてきた時間が長いほど爆発力が強く、元・弱自身をも吹き飛ばしてしまうかもしれない。
強も弱も吹き飛んで、焼け野原を残すのか。
強すぎる潔癖な正義感は、そういう危険もはらんでいる。
適度な手打ちはどのあたりか、弱者も試されているように思う。


→ 深い御見識です。同意いたします。ありがとうございます。

==========
辛さと甘みのハーモニーが、私も美味しいと思いました。実は、主人が人参が苦手で三男も人参を避けるんです。だから、このカレーはぜひ作ってみたいと思いました。

→ ニンジンは具ではなくスープに深みを出す香辛料として使うのがコツであります。鍋も同じです。きのこや根菜類は具の役割よりは、水から煮出して出汁の役割が大きいと考えます。

==========
だから、夜に二人でお酒を飲む約束をした時点から、不倫は始まっているんです。だから分岐点はもっと前、約束をした時だった。

→ Yes。その通りです。

==========





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ポークカレーを作ってみた。

2019-12-20 10:10:16 | まるぞうレシピ

防災カレンダー


名古屋市


大阪府岸貝塚市





定期的に無性に食べたくなる。

定期的にポークカレーが食べたくなります。私個人の経験では人間関係のストレスが貯まると、豚肉や香辛料の料理を身体が欲するからです。
今日はポークカレーを作ります。



カレールーを選ぶ。


 カレールーはシンプルなものが美味しい。私が良く使うのは、、、
・ハウス印度カレー(残念ながら最近あまり見かけない)
・ハウスジャワカレー(どのスーパーでも手に入る)
・SBゴールデンカレー(どのスーパーでも手に入る)

 私の好みは大人の辛口ですが、辛さはそれぞれのお好みで。
  残念ながらグリコ系のカレールーは口に入れた瞬間は美味しいのですが、後味が気持ち悪いことが多いので使いません。
ちなみにユニー系のStyleONEはハウスが製造しているので印度カレーに近いようです。



玉ねぎを炒める。鍋に仕事をさせる。

 乱切りした玉ねぎとニンジンを強火で炒めます。とにかく木べらでかき混ぜすぎないことが重要。

 玉ねぎに火にかけると
辛味(白)→甘み(黄色)→コク(茶色)→苦味(黒)
 というように変化していきます。
 この黒の苦い状態の一歩手前が、一番美味しいので、そこを目指します。
 木べらでかき混ぜると玉ねぎの温度が下がります。時間かけても全然茶色になりません。ここはかき混ぜず、鍋に仕事をさせます。
 底の玉ねぎが茶色になったらさっとかき混ぜ上下を引っくり返す。そしてまた鍋に仕事させる。


 このように鍋底に茶色のコクがこびりつきましたら規定量の水またはお湯をいれます。
 鍋底の茶色のコクは木べらで剥がして、スープに溶け込ませます。コクが美味しいよ!



ミキサーで撹拌する。


 ここで桃やパイナップルを投入。カレーで辛いのと甘いのと酸っぱいのが重なると美味しいよ!
 15分ほど弱火でくつくつ煮ます。


 その後、ミキサーで撹拌します。ミキサーを使ってという点が一番重要です。我が家はもう30年近くこのバーミクスというハンドブレンダーを使用しています。私が作るカレーとトマトソース作りには欠かせません。
 木べらとハンドブレンダーを使って、玉ねぎ、ニンジン、桃、パイナップルを撹拌しトロミのあるスープにします。美味しいよ!

 お肉やジャガイモを入れたい方は、ここで投入して弱火でことこと煮ます。ジャガイモは柔らかくなるまで。お肉は中まで火が通るまで。



並行して豚バラブロックの柔らか煮を。

 私は豚バラブロックを低温で煮込んだものを並行で作ります。
 豚バラを半分に切って、お鍋でブライン液でひたひたにします。
 ブライン液とはお肉をプルプルにする魔法の液であります。知ってた?

ブライン液の作り方とブライン液を使ったおすすめレシピ
https://www.aco-mom.com/family/brine-solution.php

 本当は1時間ぐらいブライン液に漬け込むのがいいのですが、今回は水から弱火で煮出すことで時短にします。20分ほどで沸騰したら弱火のまま5分ほどコトコト煮たら、火を止めます。予熱で20分ほどで出来上がり。
 お肉の内部が60℃で30分の低温調理に近づけたい。


 中がうっすらピンクですがきちんと火は通っています。カレーに投入して少し煮込みますから大丈夫です。



仕上げ。

 カレーに戻ります。カレールーを溶けやすいように切ったあと

 お鍋に投入!
 ウスターソースを一回しして、煮込んだ豚肉を入れて弱火で少し煮込むと出来上がりです。


 おお。このサラサラ感は、ココイチのカレーのようです。(^^)
 しかもココイチのメニューにはない、豚バラブロックの柔らか煮込みが入ってでござんすよ。


 召し上がれ〜。




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
小泉八雲「神々の国の首都」
・・・
彼らは顔を太陽の方へ向け、柏手を四度打ってから拝んでいる。長くて高い白い橋からも、同じように柏手を打つ音が聞こえてくる。また、新月のように反り上がった、軽やかな美しい船からも、あちらこちらから木霊(こだま)のように柏手の音が響き合っている。その風変わりな船の上では、手足をむき出しにした漁師が立ったまま、黄金色の東の空に向かって首(こうべ)を垂れている。

柏手の音はどんどん増えていき、しまいには一斉に鳴り響く鋭い音が、ほとんどひっきりなしに続いて聞こえる。町人はみな、お日様、つまり光の女神であられる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を拝んでいるのである。

そして八雲は、「太陽の方角にしか柏手を打たない人もいるが、多くの人は西の方角にある、日本最古の杵築(きづき)大社の方へも向かって柏手を打つ。八百万(やおよろず)の神名を唱えながら、あらゆる方角に頭を下げる人も少なくない」と続け、神々の国の首都・松江の町と、そこに暮らす人々の信仰のありようを鮮やかに描きだしています。


→ 良いお話です。ありがとうございます。日本人のDNAだと思います。パチパチ。

==========
慰安婦関連と「女性」の被害には因果関係はないと思います。こと性被害に関しては、被害をあたかもハニトラであるかのような誘導をされるのは被害当事者も被害体験者も深く傷つきます。

→ ご指摘により加筆いたしました。

==========
お金の良さで仕事を選ぶと成功しないのか?
以前、まるぞうさんがそんな事を書かれていましたが、ちょっと気になりました。
しかし、大事なことは自分の良心が反対するかしないかであり、
お金が良いからと仕事を選ぶ、それもまたアリなんじゃないですかねえ?何を第一条件にするか、考え方は人それぞれ。

ところで質問ですが、やりたい仕事の求人が、コンビニのバイトより給料が低かったら、その事を面接時に正直に言って、最初からもう少し高い給料でお願いしたい旨を、実務未経験のくせに言ったら9割がた落とされますかね?
それとも、ステップアップのためにと低い給与で我慢しながら経験を積ませてもらうかですか。でも、勤務期間を聞かれて「半年か一年ぐらいかも」とか正直に言ったら駄目でしょうね?


→ 私にアドバイスがきくのであれば、あなたの場合は迷ったら「地道」の選択です。でもご自分の人生ですから自己責任で自由にしてください。

==========
まるぞうさん、読者の皆さまのコメント読ませていただきました。
切り離して考えたいけど、左の人達との交流が気になってるのは事実です…ごめんなさい。


→ 切り離すべきだと思います。
今回の事件はそれぞれの人が自分自身を投射しているので、観ている風景が人それぞれ違います。それが混乱の元となっています。

私個人は男性の「私は法に触れる行為は一切していない」という言葉に違和感があります。法に触れる行為はしていない。ではご自分の良心にふれる行為はしたかしていないのか。それが非常に興味あります。

彼女が左翼の神輿にのったからとか、男性が日本国内も法律で無実であったからとかは、関係なく、この男性は自分の良心に対してどうだったのかが興味あります。

==========
私はしおりさんは、日本のグレタさんなんだ…と感じていたので、まるぞうのご意見に少し驚きました。

→ グレタさんはお神輿に担がれているのではなく、神輿を担がせている。という点でこの女性と異なると思います。

男性が韓国軍慰安婦のスクープ記者であることや、安倍政権に非常に近いことから、左翼野党勢力が彼女を担いだわけです。

==========
なので、火災旋風から身を守るには
→自力で扉を閉めに回ることも覚悟しておいた方が良さそう。それなら妨害物を自分で退けることもできる。
→となるとシャッターと扉の組み合わせは避けた方が良さそう(一見さんが手動で閉める方法があるのか?)
これが今後の覚えと課題になりました。


→ 避難場所の正解はないですが、普段からそのように脳内でシミュレーションしておくことが生命を助けると思います
・その場から移動するべきなのか、その場に留まるべきなのか。
・広い場所に移動するべきなのか、閉じた場所に移動するべきなのか。
・高い場所に移動するべきなのか、地下に移動するべきなのか。
いざという時に臨機応変に対応できるように。

==========
最近の初詣がやたら行列になってるのは、二礼二拍手一礼みたいな時間がかかることをみんなでやり出したからで、昔はこんなのはなかった(2019年1月3日)

→ 私の中では、女性天皇と混同させるように巧妙に女系天皇を推進して皇統を断絶させたい人たちと重なります。

==========
何故左翼は弱者に寄り添うのですかね?LGBT障がい者…フェミニスト

→ ポリコレという媚薬の使い手の人たちと相性が良いのだと思います。
断固一本気保守の人とウラオモテ。正反対に観えますが本質は同じです。というのが私の仮設です。

==========
ところで、まるぞうさんの空想小説だと、少年が逃げ込んだ、まだ炎に巻かれていない建物の防火戸がすでにしまっていたことが疑問なのです。
・地震で揺れると防火戸が閉じられる、のでしょうか?


→ 「すでに大勢の人たちが避難していた」というところが答えとなります。空想小説では、先に避難していた人たちが手動で扉を閉めていたのでした。

もうどうにもクラシックなビルしかなかったら、一か八かになりそうですが、階段室でDAY3の注意3(横浜市の防災ページ)のように煙を吸わないようにしてやり過ごすんだな、と考えてます。あとは運があるかないか。

→ ここにたどり着く前に、まず倒壊した建物に押しつぶされずに生き残るという難関があります。火災旋風避難は第2ステージであります。

==========




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【復習】体感首都直下地震 DAY4。

2019-12-13 09:54:40 | 防災情報。

防災カレンダー
13日。大潮。

名古屋市から東方向


鹿児島県 桜島の噴火と降灰







父が渡した携帯ラジオ。

私の脳内の空想ドラマ。DAY4。今日が最終回です。
ビルの防火扉の内側に避難することが出来た少年。翌朝父を探しに歩き回ります。

父が「あとから行くからお前は先に行っていろ。」と別れた場所。あの密集した住宅街は一面の焼け野原になっていました。
広域火災は、燃えるものがある限り燃やし尽くす。火災旋風は1000℃の高熱猛風で通り道にあるものを全て巻き上げて行きます。

父と別れた場所も、自分たちが住んでいた家も。そして父と避難するはずだった避難所も。一面焼け野原。
あれほどたくさん住んでいた人たちはどこに行ったのか。

日が暮れると、彼は自分が助かったビルに戻ります。ビルの中にあった売店の棚に残された飲料で喉の乾きを抑えます。
ビルの中には同じように生き残った住人たちが何人かいます。

もうここは危ない。
その住人の一人が少年に言います。

自分たちはとにかく南に向かって歩いて行く。ここにいたらまたいつ火災旋風が襲って来るというもっぱらの噂だ。次に火災旋風が来たらこのビルもひとたまりもないだろう。
南に行けば県の避難所があり、そこで水も食糧も仮設住宅も用意されているという話だ。
ここは危ない。自分たちと一緒に南の避難所に移動しよう。

しかしその情報はデマでした。
実は燃え尽きた場所はもう火事は起こりません。燃え尽きた場所が一番安全である。
地震や爆撃などで街全体が燃えることがあった場合。広域火災に巻き込まれた場合。どこに逃げたら良いのか。
それは既に燃え尽きている場所。焼け野原になっている場所が一番安全なのです。
多くの人はまだ燃えていない場所に逃げようとします。そして火に囲まれる。逆にもう火が燃え尽くしたまっ黒焦げの場所。そこはもう火が訪れることはない。
東京大空襲で生き延びた数少ない人達の貴重な経験。

火災旋風が通り過ぎたあの日から。スマホのバッテリーが切れたままです。停電の中充電する手段がありません。しかしもし充電できたとしても、スマホはずっと圏外です。

広域で停電が起きると24〜48時間で通信基地局のバッテリーが切れてしまうからです。
震災時はツイッターでデマが広がる。そのように言われたこともあります。しかしそれはまだ序の口の震災でありました。
本当の震災は電話もインターネットも繋がらない。停電だからテレビも観られない。

情報が遮断された時に不安感でデマが広がるのでした。
大きな災害の中では、デマはツイッターではなく、人の口から口へと伝言ゲームのように不安と根拠のない希望で広がっていくのでした。

父が持たせてくれた防災リュックの中に小さな携帯ラジオがありました。このラジオだけが貴重な情報源です。

首都直下地震で首都圏の放送局も大きなダメージを受けているようです。受信できるのは少し離れた地方の放送局からのニュース。このため災害を受けた首都圏の被害の様子の詳細はわかりません。
ただ本当に想像を超えた被害が発生した。そのことはわかります。

住民たちが避難しようとしていた南の地域。神奈川県も平野部は全域壊滅している。ラジオはそのように伝えます。デマにのって歩き続ける彼らに待っているのは、ここと同じ焼け野原であります。

一体どこなら安全なのか。
彼は遠い放送局の少ない情報のニュースを聴きながら、自分が避難するべき場所を決めました。

皇居。どうも皇居に行けば助かるらしい。
関東大震災の時と同様に、東御苑は避難している人たちに解放されている。そして自衛隊のヘリコプターは外苑に集結している。
自衛隊のヘリコプターで他県の避難所に運ばれた人の声がラジオから流れます。

地震が起きてから3回目の夜明けです。空が白む頃、彼は皇居に向かって歩き始めました。東京の幹線道路は皇居から放射状に伸びています。
だからこの道を、瓦礫と黒焦げのこの幹線道路を真っ直ぐ都心に歩いて行けば皇居に辿り着きます。

すれ違う人々は都心から郊外に向かって歩いて行きます。少年のように都心に向かって歩いて行く人はほとんどいません。
しかし彼は父が渡してくれたラジオの情報を頼りに、一人都心の中心に向かっていくのでした。


写真提供:神戸市


©毎日新聞




写真は合成です


写真は合成です



このシリーズ終わり。
お読み頂いてありがとうございました。描かせて頂きましてありがとうございます。



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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
職場で、今まで普通に関わっていた人が、突然、こちらを馬鹿にしたような、冷たさも伴った感じになりました。こちらから何か失礼したわけではなく心外であり憤りをかんじます。
このような場合、こちらはどのように接すればいいでしょうか?丁寧に接するのも馬鹿らしいですし、かといってそうした相手の反応に合わせるのもどうなのかなと。
まるぞうさんに責任は問いませんので(笑)、まるぞうさんならどう対応されるか知りたいです。といっても、まるぞうさんのような方はそうした経験は無さそうな気がします!(笑)


→ 相手の悪意の態度の中に隠されている「小さな警告」を抽出します。
小さな警告とは
・自分が認めたくないこと
・もみ消そうと思えばもみ消せること
です。心の奥底からのメッセージ。しかし自分の表面自我は否定します。

この抽出には心の筋力が必要です。ですから相手から悪意を向けられた時は、心の筋力を鍛える良い機会と思います。ワンツーワンツー。

毎回どこに異動しても同じ体験をする人は、自分の中の「小さな警告」に耳を傾けてよ。という合図であります。でも自分が一番認めたくないことなのであります。

そして「小さな警告」を抽出したあとは、仕方ないな。と水に流します。これも筋力が必要ですが。しかし世の中そういうように出来ている。と腹を括ること。です。

==========
イギリスのジョンソン首相がBBCの受信料制度の廃止を表明したようですが、こちらの総選挙の結果も気になります。そう言えば先日締め切られたパブリックコメント、投稿しましたが、日本の公共放送では今後どうなるのでしょうか?総務大臣の判断に期待したいです。入試等の問題山積みの文科大臣も好感を持って見ているので、頑張れ!と陰ながら応援しています。

→ 私も陰ながら応援しております。頑張れ。

==========
こちらは横浜市なのですが、地鳴りが、響いております。気がついたのは14:40には五分間隔くらいで響いております。

→ お知らせ頂きありがとうございます。

==========
一番上の写真のビル、つい最近までありましたよね。
私も2年前に気づいてその時、写真撮りまくりました。

屋上まで行けるかなと思い、階段をのぼって行ったら二階か三階にある中国の本屋のおっちゃんに首を振られたのを思い出します(笑)

♪ 風が運ぶ春はよけていく

1人だけでまだ歌う

この俺を笑う

誰も いない

ひとりだけでただ歌う〜 (熱唱)

しかしなぜこの伝説ドラマのDVD ないのっ!(欽ちゃん風に)


→ 良くご存知です。そしてこのビルは「天気の子」でもメイン舞台でした。代々木会館。

==========





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【復習】体感首都直下地震 DAY3。火災旋風から身を守る。

2019-12-12 09:17:32 | 防災情報。

防災カレンダー
12日。大潮。満月。




火災旋風。首都圏と大阪が危ない。

 巨大な火災旋風が発生するには、非常に広範囲な地域で同時に火災になる条件が必要なようです。延焼する木造家屋の数がそのまま火災旋風のエネルギーとなる。

地震火災で最も危険なのは大阪府
リスク対策.com 2012/10/22

地震などに伴い、同時多発的に火災が発生した場合、際限なく延焼して大規模な火災が発生したり、火災の影響で住民が地区外へ避難することが困難な密集市街地(地震時等に著しく危険な密集市街地)は全国に197地区あり、その面積は5745ha(東京ドーム約1228個分)に及ぶことがわかった。国土交通省が全国の市区町村を対象に調査し、このほど詳細な結果を公表した。

危険な密集市街地が多かった上位は大阪府(11地区、2248ha)、東京都(113地区、1683ha)、神奈川県(25地区、690ha)。大阪府はJR環状線外周西側の戦火を免れた地域を中心に老朽化した木造住宅が多く、特に大阪市は、面積で1333haと全国でも桁違いに該当地区が多い。


東京都は、老朽化した木造住宅の密集地域が広がっていることに加え狭い道路が多く、公園などのオープンなスペースが少ないといわれる墨田区(19地区、389ha)、北区(21地区、270ha)、品川区(23地区、257ha)に多い。神奈川県は鶴見区や神奈川区をはじめ沿岸部を中心に横浜市(23地区、660ha)が県の危険地域の多くを占める。


そのほかの地域も加えた危険な密集市街地は下表の通り。

https://www.risktaisaku.com/articles/-/760





火災旋風からどうやって身を守るか。

 もし上記の記事にある地域において震度6以上が発生したのであれば、広域火災から火災旋風の発生の想定が必要です。一刻も早く下記の火災から身を守る行動をとる必要があります。



1 オフィス街にいる場合。

 もちろんオフィス街のビルといってもピンきりです。もしあなたが、

上記のようなおんぼろビル(失礼)にいる場合は、余震で二次災害に遭遇する前にビルの外に脱出して、、

このように立派なビルに移動する必要があります。大きなビルはたいていロビーまでは誰でも入ることが出来るようになっています。外の道路は、窓ガラスや看板などが落ちてくる可能性がありますから、頑丈なビルの中が安全です。
 
 常日頃から「このビルなら新しくて大丈夫そうだな」と近所を物色して置く必要があります。
 最低限、昭和58年(1983年)以降に竣工したビルに避難することが必要です。
参考:https://www.chintai-jimusho.com/blog/その他/これでわかる「新耐震基準」のビル/

 近隣の広域火災で火災旋風が発生すると、新鮮な酸素を求めてオフィス街にも竜巻が流れてくる可能性があります。ですからいつでも耐震ビルの防火扉の内側や地下に避難できるように心構えを。



2 木造密集地域にいる場合。


©東京都都市整備局
 震度6でも潰されずに何とか生き残ったあなた。日頃からの耐震の備えが生かされました。自宅のブレーカーを落として出来るだけ早く避難を始めましょう。
 これだけの大地震では消防車は期待できません。1000軒のうち1軒でも出火したらそれが拡大して広域火災に広がる覚悟が必要です。数時間後には火災旋風に襲われる想定で。

 では一体どこに避難すればいいのか。木造密集地帯に住んでいる方は、日頃から「ここなら安全かも」という場所を物色しておくことが必要です。

 探すコツは次のどちらか
・防火扉のある場所で窓がない場所
・地下で身を隠す場所があるところ


 私の経験では次の建物の「屋内階段」は「窓がなく防火扉の内側」という条件を満たしているケースが多いです。

・大きな病院の屋内階段

引用:https://blog.goo.ne.jp/in_your_mind

・市役所・区役所・ホール・図書館の屋内階段

引用:https://www.city-net.or.jp/library

・大型スーパーの屋内階段

引用:http://nationalmaclord.web.fc2.com/annex

参考動画:
*くぐり戸が有るタイプ


*くぐり戸が無いタイプ




・地下鉄駅

©まる(=・3・=)ぞう

・地下駐車場

引用:https://www.kfm.or.jp/office
 自動車は簡単には引火しないように出来ていますので、地上と異なり、地下駐車場であればまだ安全だと思います。

 地下鉄駅や地下駐車場は入り口が開放されたままであることが多いです。このため入り口付近は熱風に晒されます。したがって直進してくる熱波を防げるように、奥に避難すること。

 しかし同じ地下でも、防火扉がなく可燃物が溢れている場所は逆に危険です。火災旋風の熱波で火災になったら逃げ場所がありません。こういうところは危険です。

引用:https://higojournal.com/



注意1
防火扉のない屋内階段は火の通り道になりますから、逆に一番危険です。必ず防火扉で密閉されること。

注意2
火災旋風は1000℃になると言われています。通常の窓ガラスは持ちません。火災旋風から避難する場所はやはり窓のないところ。

注意3
密閉された場所に大人数が長時間こもっていると酸素が足りなくなる危険性も出てきます。また防火扉の開け閉めで煙が入ってくることもあるかもしれません。
その時は出来るだけ低い姿勢で新鮮な空気を確保しましょう。






https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/bousai-kyukyu-bohan/shobo/seikatsu/hinan.html

注意4
荒川デルタ地帯のように地震洪水で浸水する可能性のあるゼロメートル地域は決壊時に浸水する可能性があります。地下に避難している場合は、常に浸水に気をつける必要があります。
逆に堤防決壊時は火災は自然消滅します。浸水時は出来るだけ早く、3階以上に避難します。


 このように普段から街中を物色していると、必ず近隣に火災旋風から身を守る場所はあります。日頃の観察がいざという時の生命を助けます。今日の記事の写真をどうぞご参考にして、自分たちなりの避難場所の候補をいくつか決めておいてください。職場の近く。自宅の近く。学校の近く。それぞれ。



DAY4につづく。



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【復習】体感首都直下地震 DAY2。

2019-12-11 08:28:54 | 防災情報。

防災カレンダー
11日。中潮。




火災旋風が追いかけて来る。

 私の脳内のパラレルドラマです。

 地震発生から数時間後。日が暮れかかる夕方の被災地。環状6号線と7号線に間の木造密集地。
 主人公の一人である少年。彼は父親と別れ一人広域避難場所に向かいます。あとで父親が来ることを信じて。

 幹線道路は車が渋滞して止まっています。そして歩道を歩いて帰宅に向かう大勢の人たち。

©朝日新聞
 しかしその時ゴオオという地響きが。後ろを振り向くと炎と竜巻が幹線道路に沿ってこちらに向かってきます。
 火災旋風は新鮮な酸素を求めて、広場や川やそして幹線道路に沿って進みます。ましてや幹線道路はガソリン満載の自動車が渋滞で無数に置かれています。
 1000℃を超える熱風で自動車を次々と巻き上げそしてその爆発で更に巨大化していく火災旋風。


 主人公は咄嗟に近くのビルに避難しようとします。ガタガタ。ガラスドアは鍵がかかっています。南無三。もう片方のガラスドア。こちらは鍵が開いていました。これが主人公の運命を分けます。

引用:https://blog.goo.ne.jp/in_your_mind
 ビルの中に入った少年。非常階段に向かいます。そこはいつもは開いているはずの防火扉。今日は閉まっています。
 ギギギと防火扉を開けると、中は真っ暗ですが、どうやらもう大勢の避難民たちが階段に座っています。
「何をしているんだ。さっさと閉めろ。」

 怒鳴られて防火扉を締めようとする少年。その時轟音とともにガラス扉も窓も全て割れる光景が。
 1000℃の熱風で建物のガラスというガラスが吹き飛ぶ直前。少年は防火扉を閉めることが出来ました。危機一髪。

 防火扉のすぐ内側に座り込んでいる少年。ゴゴゴ。ゴゴゴ。という低い地鳴りが鳴り続けます。時々ズズンという大きな爆発音の震動も。

 何時間ぐらいじっとしていたでしょうか。地鳴りが止んで防火扉の内側の人たちは外に出ました。外はもう夜が明け始めていました。

 街を観た少年は息を呑みます。そこは真っ黒の瓦礫以外何もない世界。あれほどたくさんあった無数の車も、大勢の人たちのおりません。燃えるものは全て焼き尽くされたあと。巨大な竜巻で巻き上げられたあと。
 もうそれは元は何だったのかわからない。真っ黒な瓦礫が無数に積み上げられていた世界でした。



火災旋風が起きる場所は想定されている。

都内で火災旋風の危険性が高い 7つの場所
AERA 2013年3月25日号
・・・
 都防災会議は79年、「大震火災時における火災旋風の研究」という報告書をまとめている。
・・・
調査の結果、都が指定している避難場所約200カ所のうち、延焼の激しい地域に囲まれる27カ所は「火災旋風の観点からきわめてきびしい環境下におかれるものも出てくる」とした。そのうち、報告書で名前が明記されたのは以下の7カ所。

・大田区 蒲田電車区一帯
・世田谷区 羽根木公園一帯
・新宿区・中野区 哲学堂公園一帯
・中野区 公社鷲宮西住宅一帯
・杉並区・練馬区 上井草スポーツセンター一帯
・板橋区 公社向原住宅一帯
・葛飾区 都営高砂団地一帯

 計画ではそこに約31万人が避難することになっている。
https://dot.asahi.com/aera/2013032000004.html?page=1


 都防災会議が火災旋風の危険があると名指しした広域避難場所の一つ。中野区の哲学堂公園の航空写真です。周囲は木造住宅で密集しています。

 他の26ヶ所も同様。近所の人たちは何かあったらここに避難しよう。そのように考えていることでありましょう。しかし広域火災の時はこの場所が火災旋風雨で危険である。都の防災会議で警告出されていることを知っている方はどれほどいらっしゃるか。そして公開されていない20箇所の避難場所。



大勢の国民に知らされないこと。火災旋風の本当の怖さ。

 火災旋風の恐ろしいところは、広場に避難してはいけないということです。
 しかし大勢の人は広域の火事に包まれたなら、まず広場に避難しようとするでしょう。ましや地方自治体が指定している避難場所であればなおさら。

 火災旋風は密集した木造住宅が燃えるエネルギーを吸収して巨大化し、新鮮な酸素を求めて移動します。
 木造密集地帯の中に点在する、広場や公園は火災旋風にとって美味しい場所であります。

 そしてガソリン満載の自動車が渋滞している片側3車線の広い幹線道路も。火災旋風はこの幹線道路を移動して行きます。
 私が「都心部にいる人はすぐには徒歩帰宅しないように」と繰り返し繰り返し述べる理由であります。

上記写真は合成です。


 火災旋風発生時は、幹線道路が一番危ない。次に広場や公園などの避難場所。
 いずれも被災時に多くの人が当然のこととして集まる場所です。

 もし番組の中できちんと広域火災の地域では「幹線道路や広場・公園にいてはいけない」と視聴者に伝えることが出来たならば。もう十万人単位で人命を助けることが出来た貴重な機会であったのに。残念です。

 番組の中で、専門の教授は
・火災旋風に巻き込まれると95%が亡くなります。
・だから火災旋風は発生する前に避難することが大事。
・できるだけ窓のない頑丈な建物の内部に。
 そのようにおっしゃいます。しかしこのアドバイスの意味をリアルに受け止めることが出来た視聴者はどのくらいいらっしゃったことでしょうか。

 どのタイミングでどの場所に避難するべきか。具体的な事例がないアドバイス。どのくらいの人が自分ごととして受け止めたことでしょう。



すり替えられたメッセージ。

 私はそのためのパラレル東京のドラマだと思いました。ようやくテレビで火災旋風の本当の恐ろしさが全国にきちんと放送されるのだ。そのように期待しました。
 しかしドラマでは火災旋風の恐怖はほとんど描かれず。ツイッターのデマで群衆雪崩が起きた話に話題がすり替えられておりました。

 デマ対策も重要です。これはあとでやります。しかし本当に伝えられるべき大切な情報。これを「真実を知らせると国民がパニックになる」という理由でお茶を濁したのであれば、本当に残念です。

 だから私はせめて、自分の備忘メモとして、その火災旋風の恐ろしさを書き留めます。
 広域火災が起きる時、普通の被災者が避難しようとする場所に、火災旋風も引き寄せられるということ。
 この真実がきちんと真正面から国民に伝えられないのなら、関東大震災の3万8千人の方々も浮かばれまい。



DAY3につづく。



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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
山形県内陸部在住です。
お伊勢さん詣でから帰宅した8日夜、電波時計が止まっていました。電池切れで、止まったと思っていました。コメント読んで ふと我家の時計を観たら正常に動いています。???です。


→ お知らせありがとうございます。

==========
多くの方々が、目の前で肉親を助ける事も出来ずに、引きずられるようにしての避難を余儀なくされました。残酷なシーンですが地震直後にTVで生中継されました。忘れる事の出来ない光景です。

→ 私達が覚悟するべきことと思います。
火災てんでんこを平時から覚悟していないと、いざという時は思考が停止して、自分も周囲も生命を落とす。誰も助からないという最悪の事態になりかねません。


 余談ですが、肉親が責任ある立場で田町駅周辺で勤務しております。彼はやはり、ある種の覚悟を持って従事しています。当然、どんな事をしても駆けつけなければなりませんし、避難を考える事は有りえません。
 まるぞうさんはご承知と存じますが、都内には多くのそういった方々が居られる事も、付け加えさせて下さい。


→ 私達の社会はそういう方々のお働きによって維持されている。ありがとうございます。

==========
3.11ではなぜ東京で火災が起こらなかったのでしょうか?

時間帯は確かに食事の時間帯は外れてましたが、多くの飲食店が通しで店を開けて、火を使っていたのではと思います。
また季節も3月ですからストーブのお宅も多いはず。

たまたまラッキーで火事が起きなかっただけなのかな?


→ 311の東京は震度5弱でした。日本の建物は震度5弱では崩壊しないように出来ている。ということと思います。
阪神淡路大震災の火災は、倒壊した建物からのようです。以下内閣府発表の報告書です。

出火点の分布は、震度6以上(特に震度7)の地域に多く、家屋被害とほぼ比例している。
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/hanshin_awaji/data/detail/1-1-4.html


==========
記事と関係ないことですみません。
https://www.mag2.com/p/news/429055
いま、日テレのeveryという報道番組でみたのですが、このようなお子さんもきっと未来を救うために生まれてきた存在なのでしょうか?
まるぞうさんはどう思われますか?

将来は研究者になって地球温暖化を止めたいとご本人がはなしていました。


→ かわいい男の子ですね。ただし社会は誘惑が多いので油断は出来ないと思います。私がこの子の親であればマスコミの取材は受けなかったと思います。

==========
今日の夕飯は何ですか?(^o^)

→ 鶏の胸肉に竜田揚げと根菜の黒酢炒めです。鶏胸竜田揚げはまだ改良の余地ありでした。

==========
ニュージーランド火山噴火
身内が私に言う・・・『東日本地震津波大災害の前にもニュージーランドで地震があったよな!』・・悪い予感、当たらなければいいが・・・。


→ 当たることを想定して備えと覚悟をしたいと思います。

==========
阪神大震災は火災が怖かったです
火が迫るなか
梁の下敷きになった母親から
一人で逃げなさい
と叱られて泣いていた子供を連れて逃げた友人の弟が
鬱になったのを思い度しました


→ 大勢の人が覚悟するべきと思います。し、覚悟したことは小難になる可能性が高くなる。

==========
世論調査について、若い人を調査してないとか、中の人が結果を操作してるとか、ウワサがいろいろありますが、どれもウソですね。
大手マスコミ機関であれば、世論調査は、できる範囲で正しい調査手法で行われてると思います。
何が正しい調査手法なのか、なぜ世論調査のやり方は正しいと言えるのかについては、専門的になってしまうので、もしご質問ある方がいらしたら、お答えします。


→ 調査過程に問題があるのではなく、誘導的な設問に問題があると思います。下記サイトは誘導の例。

世論調査・アンケートあれこれ
http://www.uraken.net/zatsugaku/zatsugaku_34.html

新聞の世論調査は中立な「報道」とはいえない
東洋経済 2017/04/25 6:00
・・・
産経新聞と読売新聞は「テロ等準備罪」などという表現で、政府同様テロ対策を強調している。これに対し朝日新聞や毎日新聞は「テロ」という言葉を使わず、朝日新聞は廃案になった法案でよく使われた「共謀罪」という表現を使っている。

質問が法案に肯定的な表現をすれば回答も「賛成」が増え、否定的な表現で紹介すれば「反対」が増える。また、主要国で過激派によるテロが相次いでいることからすれば、「テロ対策」に積極的に反対する理由はない。質問に「テロ」という言葉を使えば賛成が増えると考えるのは当然のことだ。世論調査結果の数字とはしょせんその程度のものでしかないのである。
・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/168892?page=3


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2019-12-10 08:46:19 | 防災情報。

防災カレンダー
10日。中潮。月の最遠から5日後。



小さな警告。

 昨日ニュージーランドで噴火が起き犠牲者が出たようです。ご冥福をお祈りいたします。
 また5日前に小笠原諸島の西ノ島でも噴火が起きております。日本列島に関しては、この西ノ島が噴火してくれたおかげで、日本列島の他の地域の噴火や地震が収まってくれているのかもしれません。あるいは逆で、他の地域の大地震の前兆であるかもしれません。

 私は日本列島の自然災害で特に恐ろしいのは
① 火災旋風(首都圏だけでない全国の木造密集地帯)。
② 荒川の水没ゼロメートル地帯。
③ 南海トラフで数分で津波が来る沿岸部。
この3つであると考えます。

 特に①と②は先週のNHKの首都直下地震のキャンペーンで放送されました。再度このブログで復習したいと思います。
 読者の方におかれましては、何度も同じ話で恐縮ですが、再度「首都直下地震を復習する」で、読者の方々と共に、最悪事態を追体験したいと思います。一人でも多くの人が最悪を想定することが大難を小難にするという仮設に基づき。



都心部で被災した場合、しばらくは留まるべき理由。

 まず都心部で直下型地震に被災した場合。徒歩で帰宅するべきかどうか。
 私の考えでは「すぐに動いてはいけない。耐震性のあるビルの中で数時間は様子をみる」が、望ましい。です。

 残念ながら今回のNHKスペシャルではその部分の訴求が弱い。
 番組を観た人はたぶん「群衆雪崩に注意すればいいんでしょ」ぐらいの感想。前回の311でも大丈夫だったし。そんなに混雑するところを避ければ、歩いて帰ろう。そのように思った人が大部分ではないでしょうか。
 番組の中で専門家の教授が「311で徒歩で帰れたことの成功体験が、今度は生命の危険に晒す」と言ってた意味がピンと来た人はどのくらいいたでしょうか。

 地震直後徒歩で帰宅するということは、広域火災が起きる木造密集地に向かって歩いていくということです。だからすぐに歩き出してはいけない。地震発生後数時間待って、広域火災が起きていないことを確認してから帰宅するべきであるのです。


 都心から歩いて帰るということはこの広域火災の地域に向かって歩いていくという危険なこと。これをリアルなドラマで示して欲しかったです。なぜなら本当にそれで十万人単位の人の生命が助かるから。


徒歩帰宅は広域火災地域に向かって歩いていくということ。

 番組では教授は「500メートル先に火事が見えたらすぐに避難を開始するべき」とおっしゃっておりました。地震直後、徒歩で帰宅するということは、その火事に向かって歩いていく。ということ。しかし多くの視聴者は、専門家教授の言葉だけでは、なかなか自分に当てはめるのは難しいのではないでしょうか。

 私に空想ドラマです。主人公の一人が地震直後、都心から自宅に向かって歩き出します。311の時に5時間かかったから今回も急がなきゃって。
 しかし今回は徒歩帰宅の途中、いつの間にか周囲が火災になっている。こりゃダメかも。と思って引き返そうとしても後ろももう火災が広がっている。


 ネットからの写真を私が合成しました。徒歩帰宅の先に見える火災の炎。視覚的にこれだけで、何が危険かを視聴者に一発で追体験してもらうことが可能です。専門家教授の言葉よりドラマのシーンが100倍有効。



人を見捨てて自分だけ逃げられるか。

 また教授は「火災てんでんこ」ともお話していました。そしてこの言葉の意味の重さがどのくらい視聴者に伝わったか。

 この元の言葉「津波てんでんこ」。津波が来る時は、もう他の人を助けるな。他の人を見捨ててでも、自分一人だけでも高台に逃げろ。でんでんばらばらで逃げろ。これが「津波てんでんこ」。

 自分が一人で逃げて助かって。本当は他の人を助けられたかも。生き残った人は一生十字架を背負うこととなります。それでも一人でも生き残った方が良い。生き残ったものが良心の呵責を感じないよう。平時の時から「津波てんでんこ」を徹底させる。これが三陸地方の代々からの知恵でありました。

 教授はそれを言っているのです。
 もう500m先に煙が見えたら、倒壊している建物に閉じ込められている人を見捨てて、動けるものだけでもてんでんこで避難しろ。と。

 実際、倒壊建物の中から「助けてくれ」という声が聞こえる中、500mも離れている煙だからと言って、その人達を見捨てて避難できるでしょうか。難しい。でも「火災てんでんこ」。


©新潟日報

 私の脳内ドラマでは、もう一人の主人公。その父親が「中の人を助けていくから、お前は先に逃げていろ」と言って倒壊した建物に入っていく。主人公は一人で火災から逃げるが、父親は帰って来なかった。

 逃げ遅れた人を助けるべきか。置いていくべきか。
 私は今回のパラレルワールドのドラマでは、放送センターの中の苦悩ではなく、実際に数十万人の人が直面する、実際の苦悩を追体験させて欲しかった。それが私の感想です。



DAY2につづく。



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おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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水や食料もどれだけ準備すれば十分だろう。周りの人に分けてほしいと頼まれたら?

→ 多分周囲の人に分けてあげる。ということになりそうですね。水や食糧の備蓄は自分の家族のためだけではないのでしょう。

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ドラマのこと、確かに「あれ」と思う部分はありましたが、「天上界」「マスターベーション」とまでいうのはどうでしょうか?
報道機関がどう情報を取捨選択しているか。そのある部分を知ってもらうことは大切だと思います。ドラマのやり取りで、「裏取り」をどうしているのかを、知ってもらえたら、ニュースの信頼を築く意味では大事なことだったと思います。

いまや多くの人がネットで多彩な情報をアップすることができます。そのおかげでデマも多く、マスコミ人はその情報の真偽を確かめる作業が日常業務です。そういわれれば当たり前ですが、情報を読み解くことができない多くの大衆がいることもまた事実です。

3・11でツイッターでひたすら情報を流していた某金髪さんは、「自らがメディアになりえるのだ」と実感を語っていました。そういうメディアが多様な環境にありながら、オールドメディアといわれる報道機関が何を伝えているのか。ギリギリのところで、何をどうするのかと模索している。そうしてニュースは作られている。それは災害時だけでなく、ニュースが薄い時でも、毎日、戦場のように駆け巡っています。
テレビ離れ、新聞離れといわれて久しいですが、その1本のニュースにどれだけの多くの人の手を通して、表に出ているのかを考えたことはありますか?
まるぞうさんの関心事はそこになかっただけであって、その関心のない分野について、マスターベーションという言葉で表現するのはやめて頂きたいです。


→ コメントありがとうございます。厳しい表現で気分を害されたことについてはお詫びいたします。しかし厳しい言葉はそれだけ今回のNHKの企画に期待していたことの裏返しということであります。
今回のドラマも「土曜ドラマ」などの枠でやっていただく分には全く構わないと思います。しかし。。。

今回はパラレルワールドで首都直下型地震が起きた。視聴者がそれを同時に追体験するという企画でした。それは特別なものです。
大勢の人がどれだけ最悪をリアルに想定できるか。そのためのドラマパートであった。と私は理解しています。
もう膨大な予算と全国への浸透度という権力をもった今のNHKだからこそできる企画でありました。

もう一つのシーンの作り方次第で、十万人単位の人々の生命が
救える。そのような貴重な機会でありました。

ですから私は被災者となる1000万人以上の人たちの目線のドラマにして欲しかった。私達が当日どういう危機に直面するのか。それをリアルに追体験させるドラマにして欲しかった。

しかしドラマでは肝心なことは何も伝えていません。
・ここにとどまるべきなのか。避難を始めるべきなのか。
・広い場所に避難するべきなのか。狭い空間に避難するべきなのか。
・高い場所に避難するべきなのか。低い地下に避難するべきなのか。
・周りの人と助け合うべきなのか。一人で避難を急ぐべきなのか。
・携帯が通じない停電の真っ暗な中で、どうやって正しい情報を得たらいいのか。

本当に被災した時に、1000万人が直面するこれらの生き抜くべき選択の指針。ドラマパートはそれを多くの人に想定させる機会でありましたが、ほとんどそれらの答えは示されませんでした。

本当に十万人単位で生命を助けることができた機会であったのに。私はそのように空想しているの本当に残念に思います。

その貴重な機会で流されたのは、安全な場所にいる放送センターの中の人たちの苦悩のドラマ。
オールドメディアと呼ばれながら真実を伝えようとする人たちのドラマはそれなりに価値があることは認めますが、それは土曜ドラマなどの枠でやって欲しい。

NHKが巨費を投じて一週間パラレルワールドの追体験をする企画ならば、自分たちの苦悩のドラマではなく、1000万人の人たちが直面する生命の危機の選択を示唆する内容。多くの人達がその時に少しでも生き延びるための選択ができるドラマを放送するべき。そういう貴重な機会であった。と思います。

もしこの企画の担当者にお知り合いがいるのでしたら、そういう意見があったことをお伝え頂ければと思います。次は本当に1000万人の生命の危機の視点にたったドラマを期待いたします。

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神奈川在住
電波時計が、朝くるって2時50分近い今まだもどりません。前回は、2日3日後に、地震がありました。


→ 教えてくださってありがとうございます。

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