まるぞう備忘録

無題のドキュメント

日本発のスマホはあり得たのか?

2016-03-15 12:06:09 | まるぞう経営学

 今や世界中でスマートフォンがアタリマエのように普及しています。しかしスティーブ・ジョブズがiPhoneを世の中に出すまでは多くの人はスマホがこれほど便利で世界に広がるとは思っておりませんでした。

 20年ほど前、このスマホ誕生に最も近かったのは日本のソニーとシャープであったと私は思っています。シャープはザウルスという端末。ソニーはクリエという端末を発売していました。小さな端末でメールを見たりインターネットに接続できたりと、画期的で機能は今のスマホの原型でありました。

 便利な端末でありましたが、一つ不便な点はインターネットに接続する方法でした。外出先でメールを読みたいとなると、今は珍しい公衆電話でグレーの機種があったのですが、こちらにインターネット線をつないでメールの送受信を行なっていたのです。


 メールを送受信するためにグレーの公衆電話を探さなければならないのは本当に不便でした。今の時代からみると石器時代のようです。それでも外出先からメールが送受信できるのは何と便利なことかと感動いたしました。

 さて疑問なのはシャープもソニーも別の事業所では携帯電話を開発していたということです。ということは携帯とザウルスやクリエをくっつけてしまえば、とても便利なはずです。もうグレーの公衆電話を探す必要がないわけです。それこそ今のスマートフォンそのものです。



 私の大学の友人でソニーに入社した知り合いがおりました。かつてそのことを尋ねました。なぜソニーはクリエと携帯を合体させることはしないのか?

 友人の答えはこうでした。
ソニーという大会社となると事業部の壁がとても厚い。どちらも二つの事業部の目玉商品だからどちらが主導権を握るかはとても難しい問題だ。だからうちでは両者を合体させる製品を作ることはちょっと無理かな。

 オーマイガー。
 もしスティーブ・ジョブズがソニーにいたならこう叫んだでしょう。ソニーには未来が観える人がもういなくなってしまったのか。と。そしてそれはシャープも同じような状況だったと思います。

ソニーの事業部の壁の厚さは、大企業としては必然の部分もあるでしょうが、それは企業の一番良い面も損なわせてしまうのでした。

つづく。
 


おひさま、ありがとうございます。



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